「よし、盗賊だ! 奪いに行くぞ!」
「待て待て話を聞け」
「どうした? ボーナスエネミーだぞ…………?」
「と、思うだろ。敵に能力者がいる」
「あ」
ん? そうなのか?
能力者は国が管理してるんだよな?
って事は……他の国か?
「まさか【アルコイリス】の?」
「いや、そこまで分からんが。味方では無いな」
んーウチらの国じゃないって事だし。
【ライガーフェン】の可能性もある?
「ハット君、ここら辺に盗賊飼ってる?」
「いえ? ここからだと遠いので無いです。そっちの国の闇エリアには情報収集に支部みたいのがありますが」
「一応スパイ行為はしてるんだな」
「多分【アルコイリス】側もしてますよ」
それ言っちゃって大丈夫?
「ハットの能力だろ? なんで盗賊ってわかったんだ?」
「秘密です」
なんの能力だろうか?
ちょっと気になる。
「とりあえずどうする?」
「普通だったら宣戦布告してくるんだがな」
「は?」
盗賊が宣戦布告?
「盗賊ルールってのがあってな。初めに襲うぞって言って襲うんだ。他にも騎士道精神に反する事はしては行けないってルールもある」
「何なの堂々とした盗賊?」
ソイツら盗賊かよ。
紳士的な行為じゃん。
「と、言っても宣戦布告して来ないな」
「このメンバーじゃ襲ってこないだろ」
「どーします? 逆に襲いますか?」
「【アルコイリス】をボコるのが先だ」
それもそうだな。
目先のに捕らわれるもダメでしょ。
『おい、勇者共! 聞こえるか!』
「?」
拡声器じゃん。
なんだ? 盗賊か?
『貴様らに宣戦布告する! タイムフラッグで勝負しろ!』
タイムフラッグ?
イクサのゲームルールか?
「簡単に言えば制限時間付きで、陣地に攻め行って旗を取るゲームです。こっちに陣地は無いので攻めると思います」
簡単に言えばタイムアタックで旗取りゲームか。
『こっちは用事があるんだよ』
『ああ、行っても無駄だろ…………またUターンするんだから』
いつの間にかアギレラが拡声器を。
俺が行くんだからわかんねぇだろ。
「無視しよ」
「賛成」
つーか戦っても旨みが無いしな。
『お? 良いのか? 豪華な食材があるんだかなあ?』
『今さっき飯食ったから』
『レアな魔法道具あるぜ』
『そんなん素材集めて特注すればいい』
構って欲しいの?
もっと飛びつくのを寄越せ。
『良い情報あるぜ?』
『なんだよ。つまんなかったら無視だが?』
『球と十手の勇者の情報。もう既にこっちに入ってる』
「!?」
『球の勇者はな…………まあいい。十手の勇者は召喚されて今揉めてるらしい』
今欲しい情報じゃねえか!
…………揉め?
「つーかなんで揉めてんの?」
「十手って【ライガーフェン】だろ? なんかあったのか?」
「うーん。国王・将軍・宰相派でよく揉めるからな〜」
「揉めるんだ」
その時にイクサでも仕掛けたらいいんじゃない?
「アギレラ、受けるとしたら俺はどうなる?」
「コイツらのボスと副官の能力がちと厄介…………確かコイツらはタイムフラッグが得意な【フレイム山賊団】だ」
「ふむふむ」
「ボスは自分の陣地限定での幻覚。副官はカマキリとのコミュニケーションだったはず」
カマキリとコミュニケーション?
なんか変な能力だな。
「言っとくが部下以前に友達として扱って…………相当な精密動作や連携が出来るらしい」
「…………」
「ちなみに食う時や寝る時も一緒だと」
すげー。
『おい、どうする返答は?』
「ハジメ、受けるか?」
「受ける。ここまで来たらな」
「自分も協力しますよ」
「仕方ない。やってやるか」
二人とも協力してくれるらしい。
『おい、お前らの挑戦受ける!』
『よし、イクサスタートだ!!』
59:59 カチッ
■
50:12
「ハジメさん。こっちがアジトですよ」
「ハット君よく分かったね…………」
「沢山カマキリいるな」
と、まあここまで来ましたけど。
あれれ? アジトどこ?
円を使って見ますか。
「うおっ、あった!」
円使わんと全然わからへん!
「さて、旗取りだしな…………でもどこにあるのか?」
「室内だと思いますよ」
そりゃそうだよな。
見つけてから旗とるのムズいな。
つーか見えないのに…………なんで十数人の賊共が動いてる?
見えないのに集まったり作業出来る訳が…………あ。
「アギレラ」
「どうした?」
「もしかしたら入れるかも」
■
45:31
ドカーン
「なんだこの火は?」
「オラッ」
「ゲブッ!?」
「グヘッ!?」
3人ほど気絶させ、見えない所に拉致る。
「多分これかな?」
「なるほど首飾りか」
「それで幻覚防止してたんですね」
探ってみると同じデザインの火の形の首飾りが。
この首飾りがあるからアジトやその廊下や壁は見えたって事だな。
アジトが見えないなら、自分の兵隊も見つけられない。
外からは見えないならば、中からは見えるとは限らないし。
「ハジメさん。ビンゴです」
「よし、カチ込むぞ」
三人とも準備OK。
オラッ!
ドカアアアアアアン
「クソ、入ってきやがった!!」
「首飾りも奪われた!!」
とりあえず人が多い所を探すか。
オラオラ!
「ぐほっ!」
あ、なんかボスみたいのが来たから殴った。
それで全員気絶したみたい。
「どこの部屋にあるか」
ちょっと探すそ。
手分けしてな。
「1階隅まで探しました」
「2階、見当たらない」
うーんどこだ〜円!!
「あ、隠し部屋があるな。近くに人がいる」
「ソイツだな」
えっと、1階の食堂の空きスペースの下だ!
俺らは移動する。
「多分罠とか仕掛けられてるかもしれんから爆発させよ」
ドカアアアアアアアアアアアアン
フロアぶち抜き。
あ、旗見っけ。
「ううっ…………」
「あ、人いたのね」
俺は旗を取った。
イクサ勝利!