念能力者の英雄譚   作:煽りイカ

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第80話

【ライガーフェン】、俺らは街を歩いていた。

 一旦夜になったので勇者は解散し、俺やローナと夜刀ちゃんはギンコの家に行く事になった。

 

 城は騒がしく内乱中なので泊まるのだ。

 普通に銃火器とか使ってるらしい。

 

「それで俺がヒミコの世界にはすぐさま行けるんだな?」

「普通に行けるよ〜だけどちょっと準備欲しいな」

「まあいいけど」

 

 なんか準備あるの? 

 制約とかあるとは思うけど。

 

「そっちは着いてくるのいるの?」

「四聖は行けないかな。マルシダスは行くって言ってたけど」

「あいつだとトラブル多そう」

「フェムトあたりを呼べば?」

 

 マルシダスは下半身があれだから衝突事故はあるんだよ。

 見て見ぬふりが出来ない奴ってのはよくいるし。

 

 俺らってば懐大きいな。

 

 あとパリストンが、

『ち〇こ丸出し? 会長の方がやばいですよ?』

 って言ってた。

 

「なんであの人は下半身がもまるだしなんです?」

「まあ色々あってな。スボン履けとか言うと殺人未遂になるから気をつけろよ」

「なんで!?」

「あと嫌な奴にヤバいの飛ばしてくるから気をつけろよ」

「何を?!」

 

 まあ…………良い奴なんだけどね。

 ハンター協会でも味方はいるんだよ。

 

「父様の世界の人やばいね」

「それで? なんでこの世界に来たんだ師匠」

 

 

 かくかくしかじか。

 

 

「うぇ、勇者の武器を盗られたの?」

「ああ、それで追いかけたらこの銃剣の武器に選ばれたって訳」

「やっぱり転生者達は調子に乗り過ぎだね。波の時にたまに現れるけど…………逃げるか派手に死ぬかのどっちか」

「逃げるん派手に死ぬんだな」

 

 こっちもよく調子づいて大言壮語してるのがいるんだけど…………それで瞬殺コース。

 かっこ悪いな。

 

 まあそこまで強くないから異世界で放任されてる可哀想な奴らだな。

 戦力ならば自分の傍に置く。

 

「それにしても早く行かないと」

「待っててね」

 

 イレギュラーの2匹だしな。

 何が起こるかさっぱり分からない。

 

 師匠がいるしヒミコも腕が経つから大丈夫だと思うが。

 

「よし、着いた」

「あら大きい家」

「でしょ」

 

 ギンコの家に着いたようだ。

 洋風の御屋敷みたいだ。

 

「あ、犬だ」

「狼なんだけどね」

 

 狼ってペットに出来るのか? 

 家畜化されたのが犬だし。

 

「よし、帰ったぞー!」

 

 ん? 誰かいるのか? 

 1人暮しなら言わないが。

 

 ペットに言ってるんだよな。

 

「じゃ師匠はここで寛いでて。料理作るから」

「OK」

 

 リビングにて寛ぐ事に。

 雑談でもしようか。

 

「それにしてもハジメ様。なんで私らが勇者になるんですかね?」

「なんでだろ…………結構鍛えたし選ばれる可能性はあると思うぞ」

 

 もしかしたら春菜やシルフィやキラークイーンも勇者になるかもしれない。

 それはそれで楽しみだ。

 

「んでお抱えとかどうします? 勇者になるのはよくても元の世界が主に動くでしょうし」

「まあ行き来がしやすいようになったらやってみるか」

「でも父様。フェムトさんが言ってたけど簡単に世界間を移動出来るらしいよ? 今日は星の巡りが悪いからって」

 

 星の巡りが悪いから? 

 多分なんかの能力だと思うけど。

 

 転移をする際にルールがあるのはよくあるし。

 

「でも何を御用達にしようかね」

「盗賊とかもバックにしていいらしいからね〜」

 

 こっちの国は技術系だし。

 なんか良い技術無いかな?

 

 ウチの縄張りに技師がいるな。

 そっちと交流させてみよっか。

 

 ついでにフェムトに嫌がらせの片棒でも担がせるか。

 

「ん? この家絵とか多くないですか?」

「確かに」

 

 全くギンコも良い趣味してますね。

 

「ハジメ様の趣味ってなんですか?」

「放火」

「自首しましょう」

「嘘だよ…………読書とオタクグッズ集めとか」

 

 さすがに嘘だよ…………たまにやるけど。

 

 読書は漫画や電子書籍も入る。

 

 オタクグッズはラブ○イブのフィギュアとかかな。

 飾る場所が無くなるほどに集めた。

 

 もうあの部屋には戻れないとなると寂しくなるな。

 

「オタクグッズって?」

「フィギュアとか。あとアイドルグッズ」

「あーだから夜刀ちゃんのに詳しいんですね…………」

 

 知り合いがアイドルファンなだけであまり深くは無いが。

 アニメオタクだな……よくマニアショップとか行ってる。

 

 ネットとか懐かしいなー。

 あ、いい匂いしてきた。

 

「ハジメ様、なんか漫談とか無いんですか?」

「んーローナは?」

「No.5が変な目撃してますね」

「変な目撃?」

「確かカリンさんとセバスさん、それとテスタさんが一緒に話す事が多いそうです」

 

 あれれ? おかしいな。

 そんな話耳に入った覚えが無いぞ。

 

 ウチの縄張り専属の影…………大したことは報告しなくて良いと言ったんだけど。

 何か怪しいな。

 

「どんな話してるんだ?」

「No.5はあまり話は聞かないタイプなんでキーワードしか入って来ないんです」

「話聞かないんだな」

「で、その単語は【クーデター】【生贄】【召喚】って所でしょうか」

 

 な、なんかやばい単語が出てるんだけど。

 クーデター? あまり重税はして無いし、繁盛してるとは思うんだが。

 

「やっぱり生贄を使う能力とか持ってるんですか?」

「近い能力はある。持ってる人はいるぞ」

 

 あれは…………アギレラとのコンボだ。

 

「儀式系の能力で生贄とか使うしな。生贄には条件がある場合もあるし、逃げたりして儀式を台無しにするリスクはあるから強力」

 

 やばい念獣とか召喚したり、除念に使う場合もある。

 

「召喚ってなんでしょうか?」

「勇者は大体出てるし…………魔物でも呼び出すのか?」

 

 なんだろ? 異界から化け物でも召喚してクーデターでもするのか? 

 

 …………いや、無いな。

 嘘発見能力を使って敵にはならないと言ってたし。

 

「帰ったら問いかけてみるか」

「ですね」

 

 あまり詮索したくないけど。

 

 よく考えて見ればカキンの王位継承戦も気になる所がある。

 ・継承戦のルール

 ・王子の数

 ・国王の愛情

 ・国王とハルケンブルグの会話

 ・ハンター協会の介入

 って所だ。

 

 ・継承戦のルール→生き残った王子が王位継承…………それだけじゃ儀式として成り立たない。

 儀式は手順や時間や場所、生贄等で構成されるし、だったらまだ隠されたルールがあるはずだ。

 逃げて死ぬルールを開示されなかったって事は…………そのルールは本当に継承戦のルールなのか? 

 

 ・王子の数→流石に10人以上の生贄は多いとは思う。少ない方が生贄に逃げれられるリスクが少ないだろう。団結されてボイコットされたらやばいし。

 

 ・国王の愛情→何人も甘やかされて育ってる人間がいるんだし、どうせ死ぬと分かってるなら1人しか愛さないしみんな道具みたいな扱いすると思うよ。

 

 ・国王とハルケンブルグの会話→「殺し合いだと聞かされていない!」と言ってたな。

 …………それが本当なら殺し合いの他にもクリア方法がある? 

 国王が「自分に出来ることは無いのだホイ」って言ってたし、逆に王子等には止める事が出来るって事になる。

 

 ・ハンター協会の介入→ハンター協会は念の歴史は上で守護霊獣は見えるし、暗黒大陸の邪魔になりそうだったりコネ作りたいだろうから継承戦を王子達と協力して打倒するだろう。

 儀式の術者からして邪魔な要素…………だから協会がカキンを崩す噂が立ったんじゃない? 

 

 まさか…………国王は殺し合いを望んでないのか? 

 

「怪しいのは国王の居住区だな。殺されないんだから警備なんていらないだろうし」

「何の話だか分からないんですけど」

 

 でも話の展開的に膠着とかしそうだ。

 もしかしたら空中分裂するようなルールが組み込まれてる可能性もある。

 

「出来たよーシチュー」

「お、シチューか。栄養ありそう」

「アオコー! ご飯出来たよー!」

 

 ん? アオコ? 

 聞きなれない名前だな。

 

 ペットか? 

 

「うん! 紹介するね」

 

 あ、ギンコと似たショートカットの女の子が出てきた。

 中学生くらいかな? 

 

 …………絵の具の匂いがする。

 

「ウチの娘のアオコ」

「…………」コクリ

 

 …………ああ、娘出来たのか。

 そりゃそうだよな…………やっぱり異世界は寂しいもんな。

 

 死んだんだし、もう俺とは縁が切れてるか。

 

「ハジメ様、凄い落ち込んでますね…………」

「? いや師匠との子だよ」

「…………え」

「死んだ時点で妊娠しててさ。召喚されてから2日目で診断された」

 

 …………え。

 ウチの娘? 

 

「アオコ、パパよー」

「…………」パアアア

 

 

 




自分なりの継承戦の考察をしてみました。
蠱毒を模した儀式ですので多分手順や時間や禁忌があると考えます。

〇 仮説なのですが、儀式は2つもしくは選択肢があるのかなと。

・儀式の同意時に壺の中に血を垂らすのと口に手を入れる時。ルールを遵守するなら血を垂らすだけでいいかなと。口に入れるのは余分………ではなく違う能力のルールを取り付けるから。

・蠱毒には禁忌があり、虫に噛まれるか全部死ぬと駄目。なので術者側にも儀式の失敗のリスクを背負う。

・行動できるフィールドはカキン国王だからカキン国内だと予想すると広い。グリードアイランドでも複数のゲームマスターがいるので術者は複数………もしくはそれを補う程のリスクがある場所が設定されてるとか。

自分の予想としては王子同士が手を組み、グーデターを起こし王に噛み付いて、あの空間で真ん中のを壊すのが正解の道だと思ってます。
もしかしたら王子に憑いた守護霊獣達は王子同士の殺し合いを望んでおらず、儀式を失敗させようとしているのが自分の予想です。
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