Force Detonater   作:世嗣

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きっとあの日はもう遠い

  

 

「……以上、計画の進捗に大きな問題はありません」

 

『ご苦労』

 

 光の消えた執務室。

 宙に浮かんだ三つの影と、その中心に立ち淡々と報告を続けるレジアス。

 

『レジアス、お前が私たちの手足となり動いてくれるようになったのは間違いなく私たちの利だった』

 

『その尽力に感謝する。お前の献身は近い未来の次元世界の安寧へとつながるだろう』

 

『以前からお前の言っていた"アインヘリアル"、アレの製造のための予算も近いうちに工面しよう』

 

「ーーーッ、ありがとうございます」

 

 ぴく、とレジアスの表情筋が一瞬だけ反応した。

 

 アインヘルアル。

 レジアスの理想とする『魔力資質に左右されない兵器』。

 友とかつて誓い合った『地上の平和』を守るためにレジアスが選んだ手段だった。

 

『……して、レジアス』

 

「は、なんでしょうか」

 

『セルジオ・アウディ一等空尉の様子はどうだ』

 

「……私が見る限り大きな変わりはないかと。上手く睡眠が取れていない様子は見えましたが」

 

『そうか。エクリプスに感染してなおここまで持つとは、アレが人造魔導士であるせいかもしれんな』

 

『だが頃合いだろう』

 

『同意である』

 

「頃合い、とは……」

 

『そろそろ処分の時間だということだ。やつは知りすぎている』

 

「お、お待ちください! アウディ一等空尉には件の事件のことは口外しないことは約束させています! 事件は首都防衛隊が引き継いでいるとも!」

 

『だからわざわざ殺すまでもないか?』

 

「そうです、やつとてまだ利用価値は」

 

『ない。我らが今まで奴を捨て置いたのはいずれ死ぬからだ。死を悟った人間の諦観に払うべき警戒はない。しかし、状況が変わった』

 

『管理局の一部でセルジオ・アウディのエクリプスの治療の動きがある。どうやらどこぞの誰かが無限書庫に眠っていた論文を見つけたようだ』

 

『治療の可能性ははっきり言って低い。正直論ずるまでもない。だが可能性は可能性だ。我らとジェイル・スカリエッティの繋がりの可能性を掴みかねん存在を生かしておくわけにはいかん』

 

『故に、セルジオ・アウディは消さねばならん』

 

『案ずるな。処分は既にスカリエッティに命じた。遠くない未来に奴は死ぬことだろう』

 

『わかっておろうなレジアス。これは我らだけの問題ではない。お前の問題でもある』

 

『繋がりが明るみに出ればお前とて無傷ではない』

 

『貴様の失脚はアインヘルアルどころか地上の安寧を脅かすことになる』

 

『わかっているな、レジアス』

 

「は、い……」

 

 絞り出すような声で答える。

 

 だが顔は上げられない。俯いたまま、友の忘れ形見を見殺しにする命令を、ただ諾々と聞くしかない。

 

 いつの間にか最高評議会との定期連絡は終わっていた。

 部屋の明かりは戻り、だだっ広い執務室に一人残される。

 

 副官であるオーリスは今はいない。今日はアインヘルアルの将来的な根回しのために他中将との会談に行っていた。

 

「……今更、儂に後戻りなど」

 

 独り言ちたレジアスの次の言葉を塞ぐように小さなノックが執務室に響く。

 その音ともに憔悴した初老の男の顔が厳格な地上本部総司令の顔へと変わる。

 

「入れ」

 

 許可をくれてやると、扉が開き一人の青年が扉を開ける。

 短く切り揃えられた金髪。180を超える高い上背。陸所属を表す落ち着いた茶の制服。胸には一等空尉の階級を表す階級章が光っている。

 

「失礼します」

 

 セルジオ・アウディ。

 今は亡き友、ゼスト・グランガイツ、セピア・アウディの忘れ形見。

 

「レジアス中将、以前話した三課の活動報告書についてまとめ終わったのでお渡しに来ました」

 

「そうか、そう言えば今日だったな」

 

 セルジオがまとめてきた書類を提出し、それにレジアスがサインする。

 

「……三課も解散か」

 

「諸々の処理にあと一ヶ月は活動するでしょうが、そうなります」

 

「労を労った方がいいか」

 

「いえ、ちゃんと三課を落ち着けた時に取っておきます」

 

「そうか」

 

「はい」

 

 緩く笑むセルジオ。

 

 

 ──故に、セルジオ・アウディは消さねばならん。

 

「…………」

 

「中将どうかされましたか」

 

「いや、何でもないのだ。何でもな」

 

「そう、ですか」

 

 訝しげにレジアスを見るセルジオだが、なんでも無いと言われてしまえば仕方ない。

 上司の言うことに意を唱えるほど偉くなったつもりはない。

 

 そんな中、ふとレジアスが受け取った書類に関係のない書類が混ざっているのに気づく。

 

「セルジオ、お前が有給とは珍しいな」

 

「え?」

 

「ふん、儂に提出した書類に紛れておるぞ」

 

「あ、す、すみませんっ!」

 

 ほれ、とレジアスが差し出すと今まできっちりと直立していたセルジオが慌ただしく受け取りに来る。

 その姿が、今年で21になるはずの男にしては随分間抜けに見えて頬が緩む。

 

「所用か?」

 

「あ、まあ、実はその日は妹の誕生祝いをする予定でして」

 

「買い物にでもつれて行ってやるわけか」

 

「まあそんな所です。普段は忙しくて中々構ってやれませんから」

 

「それがいいだろう。貴様はゼストに似て仕事の虫だからな。たまには無理にでも休むがいい」

 

「……はは、レジアスさんに言われたくないですよ。オーリスさんが父は休もうとしない、といつも言ってます」

 

「あいつめ」

 

 セルジオが緊張を解いて「レジアスさん」と呼ぶ。

 レジアスはそれに応じて、中将と一尉ではなく、親戚の叔父のように付き合う。

 

 

 ──わかっているな、レジアス。

 

 

 その最中も、耳から最高評議会の面々に言われたことが消えて無くならない。

 

「では、私はこの辺りで失礼します」

 

「……ああ」

 

 セルジオが頭を下げて去っていく。

 

 その背中が、一瞬ゼストと重なった。

 

「セルジオッ」

 

「はい?」

 

「あ、いや……」

 

 思わず呼び止めてから、言葉に詰まる。

 お前は狙われてるから逃げろ、とでも言えばいいのか。

 この余命いくばくもないと言われる若者に? 

 しかも、地上の秩序と安寧のために売り飛ばした自分の誇りを捨てて、可能性を、約束を捨てて。

 

 結局、レジアスは何も言えなかった。

 

 だけど、せめてもの抵抗のように今の自分の捨てられない立場からできる最大限の想いを、伝える。

 

「……なるべく長く生きろ。お前には、三課が解散してからもしてもらいたいことが山ほどあるのだから」

 

「俺、まだ21ですよ? レジアスさんこそ、身体を労ってください」

 

「……それもそうだったな」

 

 セルジオが笑い、背を向け執務室から退出する。

 

 レジアスは、それ以上何も声をかけることはせず、その煤けたような背中を見送った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっでかけっおっでっかけ」

 

「こらこら走ると危ないぞ」

 

「はーい」

 

 るんるんと走り回ってルーテシアはセルジオに呼び戻されると、これまた走って戻ってきてがしっとセルジオの足にしがみつく。

 そして、頭をぐりぐりとセルジオのお腹にこすりつけると、そのまま自分よりずっと上の方にある義兄の顔を見上げて、にこーっと笑う。

 

 嬉しくてたまらないと、顔に書いてあった。

 

「ルー、手を繋ごう。人も多いし離れないようにな」

 

「うんっ、〜♪」

 

 セルジオの手を握るルーテシアはにぎにぎとその感触を確かめるように、握り直すとにへへと声を漏らす。

 

「ねえねえお兄ちゃん、今日わたしの誕生日祝いなんだよね?」

 

「ああ、何か欲しいものがあるなら買ってやるし、今日一日はルーに付き合うよ」

 

「やったあ! えとね、じゃあこの後きゅあきゅあの映画見て、それでそれで」

 

「うん、じゃあその続きはもう一人と合流してからにしようか。それまでにやりたいことまとめておいてな」

 

 指折り数えてやりたいことを言うルーテシアの頭を繋いでない反対の手でよしよしと撫でてやる。

 

「さて、八神は、と」

 

 今回、セルジオはルーテシアの誕生日プレゼント選び兼誕生日祝いのお出かけにはやてを誘っていた。

 自分では何にしたらいいかもわからないし、それにセルジオはこういった経験がなさすぎる。

 その点、はやては信頼がおける女子だし、何よりルーテシアと仲も良い。

 

 日頃の感謝と、三課解散の労いも込めて、今日は食事もご馳走するつもりだった。

 

「確か、モール近くの噴水広場にいるっていってたかな……」

 

 ほわわんとセルジオの脳裏に昨日退勤際に言われた八神の言葉が蘇る。

 

『私明日は噴水広場のとこで青いショートバック持っとるから! よろしくセルジオ先輩!』

 

 よろしく……よろしく……とはやての声が反響していくのを脳内で確認すると、あたりを見渡す。

 休日というだけあってずいぶん混み合った人混みに、なんとなく胸元に手が伸びた。

 

「……あ、アレか?」

 

 噴水の近くに青色のショルダーバッグの女性が見えた。人気が多いせいで全体が見えるわけでは無いが、時間的にもアレで間違い無いだろう。

 

 まだ小さなルーテシアに注意を払いながらはやてのいる方へ向かい、声をかける。

 

「よう、待ったか八神」

 

「あ、ようやく来た、はやてちゃん」

 

「え?」

 

「へ?」

 

 世界が、静止した。

 

 周りにごちゃごちゃといる名も知らぬ人たちの喧騒も、ルーテシアと繋いだ手も、自分の立っている感覚すら、まるで遠くにいってしまう。

 

 そして、ただ目の前の人物にだけ視界が奪われた。

 

 栗色のポニーテールを留める澄んだ翠のリボン。それは、いつだったかつけてきて感想を求めてきたもの。

 記憶よりも少し紅と艶がのった唇。あの頃は、化粧の仕方はよくわからないんだと言っていたのに。

 そして、変わらない深い水晶の瞳。堕ちた自分に微笑んだ、星の光を宿した宝石。

 

 セルジオ・アウディのかつての相棒、高町なのはが、目の前にいる。

 

 あまりの困惑に「なぜ?」と言う言葉だけが脳を動き回り、セルジオはぴくりとも動くことができない。それは、どうやら、今目の前にいる高町なのはもそうであるようだった。

 

 固まったセルジオの世界が、じわじわと広がるように思考を鈍化させつつあるのを、右手の強い感覚に引き戻された。

 

「おねーちゃん……?」

 

 ぽつん、とルーテシアがつぶやいた。

 その呟きに、なのはの視線がセルジオの隣へと滑り、そして、少し目を丸くした。

 だが、すぐに優しい、本当にやさしい、春の木漏れ日を思わせる笑みを見せた。

 

「おねー、ちゃん?」

 

「ひさしぶりだね、ルーちゃん」

 

「っ、ルー?」

 

 するりとセルジオの手が解けてルーテシアが目の前のなのはに向かって駆け出した。

 

「おねーちゃんっ」

 

「……まだ、そう呼んでくれるんだね」

 

「だって、わたしのおねーちゃんは、なのはちゃん、だけだもん……」

 

「そっか」

 

 なのはは少しかがむとまだ小さいルーテシアを胸で受け止めるように抱きしめる。

 ぎゅっと、その再会を噛み締めるように。

 よしよしと頭を撫でて、二人で喜びを分け合うように。

 ルーテシアの肩が小さく揺れている。もしかしたら、泣いているのかも知れなかった。

 

 その二人に、なんとなく居心地悪そうに首元を触るセルジオが歩み寄る。

 なのはがルーテシアを抱きしめたまま、顔だけをセルジオに向けた。

 

「な……いや、高町、お前なんでここに」

 

「セ、き、君こそなんでここにいるの?」

 

「……ルーの、誕生祝いだ。今日は少し出かけることにした」

 

「そうなんだ。ルーちゃんの誕生日、近いもんね」

 

「ああ」

 

「えと、仲良く、やってるんだね」

 

「……一応、な」

 

「そっか、そうなんだー……」

 

「ーーー」

 

「…………」

 

 言葉に、詰まる。

 

「お前、は、なんで、ここにいる」

 

「私は、その買い物の待ち合わせ、で」

 

「待ち合わせか、奇遇だな。俺もその、待ち合わせだ。誰と待ち合わせてるんだ? 俺は」

 

「あ、私は」

 

「八神なんだがな」

「はやてちゃんなんだけど」

 

「ん?」

 

「あれ?」

 

 揃った声に二人が顔を合わせて、そしてすぐに全てを悟ったように「あー」と声を漏らした。

 

「つまり、はやてちゃんにはめられちゃった……のかな」

 

「……みたいだな。大方服装指定でもあったか?」

 

「うん、このショルダーバッグこの前はやてちゃんがプレゼントしてくれたやつで、今日はそれで来てって……」

 

「あいつめ」

 

「プレゼント選びに付き合ってあげてって、こういうことかー……」

 

 脳裏に「セルジオ先輩は世話が焼けるんやからもう。そろそろ仲直りするんやで」とサムズアップするはやての姿が見えるようだった。

 

 ふう、とため息をついたセルジオが再びなのはの方へと目を向けると、ちょうど同じタイミングでセルジオの方を見ていたらしいなのはと視線がぶつかる。

 

 さっと視線を互いに外す。

 

 

「──もう魔法が使えない君が、それを言うんだ」

 

 

 数ヵ月ぶり、しかも別れ方は最悪である。

 どちらもどう接するのが正解かわからないものの、ルーテシアがいるせいでそのことには触れられない。

 

 だから、噛み合わなくても会話をする必要がある。

 

「えと、ルー、そろそろ、高町から離れないか。その、ここ人もいるし、さ」

 

「……でもおねーちゃん、ひさしぶりだもん」

 

「……別に捕まえてなくたって高町はどこかに行きゃしないよ。ほら、涙拭いてやるからこっちにおいで」

 

「おねーちゃん……」

 

「うん、セ……お兄ちゃんの言う通りだよ、私はどこにも行かないよ?」

 

「……わかった」

 

 するり、と腕を解いたルーテシアの顔をセルジオがハンカチで優しく拭いてやる。

 その手つきはずいぶん慣れたもので、こうしたことが初めてで無いことを伺わせた。

 

 なのはの表情にほんの少しの寂しさが、きっと言葉にすれば「私の知ってる二人の関係じゃないな」とでも言うような、そんな色が浮かんだ。

 

 ルーテシアと初めて会った時は、二人一緒だったのに、いつの間にか二人と一人になっていたと言う事実が、少し悲しかった。

 

「……君は、これからどうするの」

 

「俺は、八神がいないが、まあなんとかやる」

 

「そっか」

 

「そう言うお前こそ、どうするんだ」

 

「今日休みにしてもらってたから、特に。

 はやてちゃんも、たぶん来ないみたいだし、帰ろうかな」

 

「……そうか」

 

 はやての考えでは、なし崩し的に二人が同行することを狙っていたのだろうが、そう上手くはいかない。

 

 もう、どちらもあの頃とは違う。

 名前を呼び合った相棒同士だった、『セルジオくん』と『なのは』は、もういない。

 

 長い時間が、過ぎていた。

 

 そんな二人の顔を、ルーテシアがかわりばんこに見比べて、やがて、はっとしたように目を輝かせた。

 そしてぐいぐいとセルジオの服の裾を引く。

 

「ねえねえおにーちゃん」

 

「あ、ああ、どうした、ルー?」

 

「きょう一緒にお出かけする人ってもしかしておねーちゃんなの?!」

 

「──あ、いや」

 

「もしかしてわたしが、前みたいにみんなでお誕生日パーティしたいって言ったから、おねーちゃんよんでくれたの?」

 

「ーーーーー」

 

 前、がいつかなんて言うまでもない。

 ルーテシアの記憶に残る誕生日パーティなんて、一つしかないのだから。

 

 でも、違う。これは、はやてが勝手にやったことで、セルジオはそんなことこれっぽっちも──。

 

 目を瞑る。そして、セルジオが本当のことを伝えようと、ルーテシアに目を揃えるために膝をつく。

 そして口を開こうとしたが、それよりも早く、なのはがぽんぽん、とルーテシアの頭を撫でた。

 

「うん、そうだよ。お兄ちゃんがルーちゃんのお誕生日祝おうーって声をかけてくれたんだ」

 

「そうなのっ?! おにーちゃん!」

 

「高町おま──」

 

 いいんだ、とばかりにふるふると首を振るなのは。そのほんの少し手前で、念話の聞こえないルーテシアが首を傾げている。

 

「おにーちゃん……? どうしたの?」

 

 ほんの少し、悩んだ。

 ほんの少し、罪悪感が走った。

 ほんの少し、心に滲んだ淡い想いを見なかったことにした。

 

 そして、全てを飲み込んで笑った。

 

「ああ、今日は高町と、ルーと、俺で遊ぼうか」

 

「うんっ! うんっ! うんっ!」

 

 ぱああっとルーテシアがひまわりのような大きな花を咲かせる。

 

「(おんなじだよ。私も)」

 

 ふと、懐かしいチャンネルで、念話が届いた。

 

「(君と、おんなじ。ルーちゃんを喜ばせてあげたい。だから、今だけ)」

 

「(……すまん)」

 

「(相変わらず、謝ってばっかりだね)」

 

 なのはがため息をついたような気がする。

 だがそれを確認するよりも早く、ルーテシアが跳ねるように左手でなのはの右手を、右手でセルジオの左手を掴んだ。

 

「お、おいルー」

 

「ルーちゃんっ?」

 

「えへへ、おにーちゃんと、おねーちゃんとお出かけだ。わたし、ずっと夢だったんだ!」

 

 ニコニコと、楽しそうに笑うルーテシア。

 

「いこっ! まずは映画館だよっ!」

 

「わ、わっ、走ったら危ないよルーちゃん」

 

「ルー落ち着いて」

 

「あははっ、やーだもーんっ」

 

「きゃあっ、もー!」

 

「おねーちゃんおそいよ〜!」

 

 駆け出すルーテシアと、それに引っ張られる二人。

 

 壊れたはずの、変わったはずの関係が、いまルーテシアの手で繋がれて、前に進む。

 

 セルジオの視界に、なのはが映る。

 

 もうこんなに近くで見ることはないと思っていた、笑顔。

 

 ずっとそばにいて欲しいとすら思っていたこともあるのに、今は夜見上げた星のように、ただただ遠くて、眩しいだけだった。

 

 

 

 

 

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