誤字報告感謝です。適宜直してます。次話投稿優先してますが。
……でもネタが無くなると困るので、その分文章量でごましちゃってますよコイツ。
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「へー、そんなことがねぇ……」
「ええ、たっちさんはたまたま見つけたからだって言ってましたが、きっとわざわざアルフヘイムに転移して探してあげたんだと思いますよ。ホントに
「初心者狩り共を撫で斬りしてたって方がしっくりくるわね。たっちさんだし」
栄えあるナザリック地下大墳墓――その第九階層「円卓の間」。
ギルドマスターたるモモンガに最近のユグドラシルのあれこれを聞かされているのは、ピンク色の粘体をムニムニと蠢かせるアインズ・ウール・ゴウンの汚い盾ことぶくぶく茶釜だ。
リアルでの声優業が忙しく暫くログインしていなかった故、ここ最近の出来事をギルドメンバーから聞かされていたのだ。
そんな中、フラッと現れた風変わりなプレイヤーの話題になったのである。実際、それは彼女がユグドラシル絡みでは聴いたことのない類のイベントであった。
「二次元の萌えキャラをそのまま仮想現実に落とし込んだようなロリと密会とか……なんて、なんて羨ましい……ッ!」
掲示板に添付されていたスクリーンショットを浮かべ、俯いて悔し涙のエモーションを浮かべながら悶えているバードマンは、リアルでは彼女の弟であるペロロンチーノである。
「グラスランナーの女アバターってことは、リアルでもロリっ子確定じゃないですか! キャラメイクだって完全ランダムのハズなのにこのほぼ完璧な完成度の美幼女!」
「その上に二面性俺っ娘アイドルロールまでやっちゃうドリームビルダーなんてもう二度と拝めませんね。しかも設定上は成人済で未来のロリババア候補とかそれなんてエロゲ……くっ」
「――畜生ッ! 畜生ッ! 俺も生で見たかったああああああッ!!」
ペロロンチーノと一緒に盛り上がるのはギャップ萌え属性の持ち主でもあるブレインイーター、タブラ・スマラグディナだった。
二人して本気で悔しがっているのだろう。円卓を両拳でバンバン叩いて0ダメ表示を次々と浮かべている。
「黙れ弟、それにドリームビルダーって言ってもまだレベル3――」
「それ全部娯楽系で埋める初心者なんてドリームビルダー以外の何者でも無いっての!」
「……まあ、それもそっか」
通常ドリームビルドを行う場合は、一度それなりのレベルまで戦闘職を磨いてからデスペナを利用してビルドをやり直すか、主軸となる戦闘職の余りを雰囲気重視の種族・職業へと割り振る、という方法を採用する。
前者はアインズ・ウール・ゴウンでは鍛冶師プレイを行っているあまのまひとつが、後者ではモモンガが良い例だ。最初から全力でRPというのはどう考えても苦しい。
ノリと勢いと成り行きが背景にあるという真実には、今この場では誰一人たどり着くには至らなかった。
「ボクとしてはリアルの彼女が何者か気になるところだけど……まあ詮索は無粋ってものね」
「当たり前です」
公開されているグラスランナーの獲得条件が間違っていなければ、彼女はリアルではせいぜい10歳前後のハズである。アーコロジー内の小学校に勤務する教師でもある半魔巨人、やまいことしてはどうしてもリアルの事情が気にかかるのだろう。
だが現実の事情を話す間柄というのは、オンラインゲームのプレイヤー間では最上級の信頼関係と同義である。自分から明かしてくれたならばともかく、興味本位で他プレイヤーの現実を知ろうとするなど、典型的なマナー違反だった。
「初心者狩りなど、PKの中でもクズの極みと言って良いですからね。運営がいくらそういったことを推奨しているとはいえ、実際始めたばかりのゲームでわからん殺しとか、萎えてそのまま端末からアンインストールされても不思議じゃないですよ」
PK・PKKに関して造詣が深いヴァイン・デス――ぷにっと萌えとしては一方的に弱者を甚振る初心者狩りは唾棄すべきものがあるのだろう。彼が好むのは、高度な情報戦を絡めた戦略的なPKである。
「そうですね……俺も異形種狩りされてるところをたっちさんに助けてもらえてなかったら、プレイを続けていられたかどうか」
異形種を選びソロで活動していた時分に長らく苦しんでいた異形種狩り――何度目かになる理不尽に諦めかけて、そして聖騎士に救われたその時の感動を、モモンガは一生忘れることは無いだろう。
それに、グラスランナーといえば普通のプレイヤーにとっては地雷種族と言っても過言ではない。
可愛らしい外見と引き替えに、お子様・無課金・早期引退……と非常にマイナスイメージが強いプレイヤーイメージがほぼ固まってしまい、そしてそれはまず真実だからだ。
かつてクラン時代、ペロロンチーノとあともう一名の仲間と共に無課金同盟を作っていた経験故、モモンガとしてはその茨の道はよく理解できる。
火力にしろ浪漫にしろキャラメイクにしろ、果たして自分が誘惑に負けて諦めてしまったプレイ方針(下手すれば、それよりも厳しいであろう)を彼女はどこまで貫けるのだろうか、という興味もまたあった。
「んで、その子地下アイドルみたいなこと、はじめたんっしょ? 肝心の歌とか踊りはどうなのよ」
「どちらかと言うと思いつきで歌っただけって感じみたいだけどね。見栄えのいい衣装用の装備も無かったみたいだし、舞台も駆け出しの街の酒場ってのが微笑ましいというか」
実際に見るのではともかく、下着姿(エロくない)の少女が楽しげに歌う1シーンだけを切り取って見せられても、まともな性的嗜好をもっている人間にしてみればまず意識で先行するのは滑稽さでしかない。
「俺が聴いた印象ですが……声は確かに幼い女の子なんですがつっかえたり舌足らずだったり、そういう拙い感じはしませんでしたね。もっとも、その歌も抜群に上手いって感じはしなかったけど……」
初ライブが下着衣装とか上級者向け過ぎんだろ……とつぶやいていたペロロンチーノが、自身の印象を語る。掲示板に画像と一緒に添付された音声をリピート再生していたため、この場で一番彼女の歌を耳にしているのは彼だ。
「ふーん……まあ最初は多少素人臭い方が人気出るっていうしね。彼女の後ろに誰が居るか知らないけど、戦略を組んでプロデュースしてるのかもね」
「俺は違うと思うけれど」
一瞬ぷるるんとぶくぶく茶釜の体が震える。弟の台詞を茶化そうとしたが、声に真剣味を感じてやめたのだ。
「……根拠は?」
「稚拙な言い方だけど、ちゃんと歌に心がこもっているというか……お金や人気のことを重視してない、本当に好きだから歌っているだけって感じ。そこに心が洗われるっていうか」
この場に某商人娘が居れば、「当たってるけど、全然当たってない」と反論していただろう評論である。
「えらくロマンチックなこと言うのね。まあアドリブや会話にも即座に答えてるから音声加工もしてないみたいだし、それ以外にわざわざ
「純粋にRPを楽しむ……微笑ましいですね」
アインズ・ウール・ゴウンにおけるグラスランナー少女の評価はその一言に尽きる。
それは、大いに実態と乖離していることは言うまでもない。
§ § §
「……で、当のたっちさんは、どうしてそんなに苦々しい格好をしてるんです?」
「……」
そのモモンガの言葉通り、円卓の一角に座る聖戦士はゲンドウポーズ(大昔のアニメが由来らしい)を構えつつ『落ち込み』のエモーションを浮かべっぱなしであった。常に快活なプレイングを行う彼にしては珍しい光景だった。
「己の失態を恥じているんじゃないですかねぇ。後悔、と言い換えても良いと思いますが」
若干嫌味を混ぜているだろう台詞を吐くのは、ギルドにおいてたっち・みーと対をなす立場の悪魔種――ウルベルト・アレイン・オードルだった。
普段、常に完璧とも言って良い善性プレイを行うたっち・みーが凹んでいる様を見て内心楽しくて仕方ないのだろう。
はて、その言葉が正しいなら、何やら彼女絡みでたっち・みーが何やらやらかしたらしい。モモンガとしては理由に思い当たるところが全く無い。
「この前は貰ったカブトムシ眺めて嬉しそうにしてたじゃないですか。実際、お礼をちゃんと言えるいい子だったんですよね?」
「お礼どころか、フレンド登録してくれと熱心に頼まれましたよ。彼女の仲間が私のことを知っていたようで。その場でワールドチャンピオンのことを聴いたあとはさらに詰め寄ってきて大変でした……もう一人居た女の子には死んだ目で睨まれましたけど」
良くも悪くも、彼はこのユグドラシルでは大層なビッグ・ネームなのである。各ワールドにつき一人ずつしか排出されないワールドチャンピオンの職業持ちとは、そういうことだ。
尊敬するプレイヤーもいれば、逆に羨み妬むプレイヤーも居る。彼女もおそらくそういった類なのだろう。
「……で、したんですか? フレンド登録」
「まさか。昔使っていた予備武器をプレゼントしてなんとか諦めてもらいましたよ。慕ってくれていたのは分かるので心苦しかったですが、お互いのプレイ環境が違い過ぎます。過度な付き合いは双方のためにならないでしょう」
「に、二重の意味で勿体無さすぎる……これがリア充の余裕か……」
自分だったら即OKして今後色々と手取り足取り腰取り教えてあげるのに、と呟いたバードマン。この場で他人が何も言わないのは、Yesロリータ、Noタッチを実践できる性根の持ち主であることを理解しているためだ。(度胸が無いとも言う)
ただ、隣に座っているピンクの肉棒による「愚弟、黙れ」から続く言葉責めは避けられていないが。
「じゃあ、なんでまた」
「いや、いい子だったからこそって言うか……」
「?」
「モモンガさん、これ見ればわかるよー、理由」
ギルドメンバーがモモンガの眼前に転送・提示したそこには、『実録』と銘打ったグラスランナーの少女の記事が浮かんでいる。先程までペロロンチーノが見ていた掲示板とは別のもののようだった。
▼ 裏切りのグラスランナー、オーレリア絶許 ▼
▼ 異形種に媚びる売女に鉄槌を ▼
▼ RPしてるくせに設定を弁えないクソガキ晒す ▼
「これは……」
「事の顛末を嬉しそうに話してたところを異形種憎しなプレイヤーにすっぱ抜かれちゃったみたいだね。間が悪いことに。んで、そのことを誂われて我慢できずに言い返して泥沼。たっちさんへの謝意と敬意を口にしてさらに泥沼化」
「うわぁ」
「一瞬だけ持ち上げられかけて、即手のひら返しとかカワイソス」
「そう言えばそうだった。うち、ネットではDQNギルド扱いだったわ」
内側で活動していると時々失念しそうになるが、ギルド:アインズ・ウール・ゴウンの一般的な評価はそういう事になっている。
あまり好まれない異形種ギルドであることはもとより、悪のロールプレイ、所有するワールドアイテムの数、1500人超の大攻勢すら跳ね返した圧倒的な強さ……これまで積み重ねてきたそれらの実績が、「最強レベルのDQNギルド」という看板に否が応でも信憑性をもたせてしまうのだ。
「不覚でした……アイテムの受け渡しも、街から離れた森林フィールドで行ったので誰にも見られていないと安心して、クエスト達成の事実そのものを隠すよう言い含めなかった私の落ち度です」
「いくらこのユグドラシルをプレイできるほど賢いとしても、まだまだ純粋なお年頃だもんね。まして、自分を助けてくれた恩人にお礼言っただけでこんなことになるなんて、思ってもみなかったでしょ。まだ始めてからそんなに経ってないみたいだし」
「彼女のことを、俺たちが放った工作員だと喚いている馬鹿も出てきている。幼気な童女を利用する極悪非道ギルドか……これでまた悪名が上がるな……くくくッ」
「笑い事じゃないですよ……」
ウルベルトの台詞にモモンガは頭を抱える。いくらこのアインズ・ウール・ゴウンが悪のロールプレイをモットーとするギルドだとしても、リアルの女の子を巻き込むというのは醜聞に過ぎる。今後の他ギルドとの折衝に多大な影響がでかねない。
「でもまあ、たっちさんにしては珍しい失態ですね」
「全くです。私がもっと配慮できていれば、こんなことには……」
「まあまあ……たっちさんだったからこそ、まだこの程度で済んでいるんだと思うよ。なんてったってワールドチャンピオンだもん」
「そうね。もしこれが愚弟だったら、彼女総スカンに遭ってユグドラシルから即引退させられてたかもね」
「言い返したいが、言い返せないのが辛い……」
はあ……と一同揃ってため息をつく。
「……で、どうするんです?」
「どうする、とは?」
「このまま黙って見てるんですか? それこそアインズ・ウール・ゴウンの名が廃りますよ」
そう言うウルベルトにはもはやたっち・みーの失態、というだけで終わらせるつもりは無いらしく、またその声にもはや彼を責める色はない。
これは、ギルド全体で対処すべき問題である――そう彼の雰囲気は語っていた。
「私としては、なんとしても彼女の潔白を証明したいところなのですが……」
「俺としても、至高のつるりんぺたんをこの目で見れなくなるのは避けたい」
「居たんですか、フラットフットさん」
「彼女ほどの逸材に、この俺が注目しないはずもなかろう。譲渡可能な、体の線が露骨に浮き出る水着も用意した。これを着てもらうまでは、引退するにしきれん」
「そんな理由で引退を先延ばしにするってのは、流石にどうよ?」
「構わん。俺の
いつの間にか円卓の一席で腕を組んでいた暗殺者が頷く。『胸が無い女性が好み』と豪語し、ペロロンチーノらと持論を戦わせる彼にしてみれば、是が非でもグラスランナーの少女を助けたいところなのだ。
「なら、私も便乗しましょう」
「ホワイトブリムさん?」
「良いキャラだ。私のコレクションが映えるだろう……メイド服の試着をついでに頼みたい。ぜひ頼みたい。いやなんとしても頼みたい。ビバ、憧れのお子様メイドプレイ。ビバ、メイドアイドルプレイ。傅かれて一度『ご主人様……』とか言ってもらいたい」
さらにもうひとり、同意の意思を示す。メイド服に並々ならぬ情熱と拘りを持つ人物でもある、ホワイトブリムだった。
ナザリックのNPCホムンクルスに様々なメイド服を着せて自身の嗜好を満たしている彼であり、その中には年若いタイプもいる。……が、やはり一度は本物の少女(アバターだが)に自分の作品を着用してもらいたいものである。
これまで他の女性ギルドメンバーがガワがとんでもない異形種ばかりなので、今日までその想いが実現する機会がやってこなかったのだ。
そこに降って湧いた今回の一件。うまく解決し、恩を着せ、あわよくば憧れのメイドプレイを――と目論んでいるのだ。
「……しかし、これ以上露骨に関わる訳にもいきませんよ。壁に耳あり障子に目ありとは言いますが、小聡い連中に嗅ぎ付けられれば尚更彼女の立場も悪くなる。そうなったらそれこそ手に負えない」
「ですよねぇ……はぁ……」
「堂々と庇っても裏がある、と捉えられるに違いない。結局は何時も通りにするしかないんじゃないですか?」
「……まあ、暫くは様子を見るのが懸命だな。人の噂も七十五日という。時間が解決してくれる可能性もある。それに種族から見れば彼女がライトプレイヤーである可能性の方が高い。余計な気を回し空回りした結果、こっちがバカを見るのは御免だ」
「それはそれで寂しいですがね」
「や、やっとこさ現れたユグドラシルの至宝が……」「うーん……」「うっ! ……ふぅ」「メイドグララン……グラランメイド……ううっ……」
円卓の間に、様々想いが飛び交う。それは諦観であったり、欲望だったり、悔恨であったり、興味であったり、惜別であったり……
ただ――ギルドメンバー全員に共通するのは、『気に食わない』という一点である。
「――つるりん、ぺたん……やはりむざむざと喪われるのは惜しい……ここは俺が動こう」
「フラットフットさん?」
仕方なくその場が静観に留める、という方針で固まりかけたとき、暗殺者が手を挙げ行動の意思を示す。
「俺の潜伏スキルならば、人間種駆け出しの街の付近なら特に苦もなく潜伏出来る……あそこに居るレベル帯のプレイヤーならば、まだ情報収集系スキル対策など皆無だろうしな。自分たちが見られる可能性そのものが皆無なので無理もないが」
「うーん……」
モモンガとしてはやや承諾しにくい提案だった。確かに隠密系特化である彼の能力があれば他のプレイヤーに気づかれることもないだろう。防諜系のスクロールを併用すれば上級プレイヤーにさえ絶対に感づかれないという確信もある。
だが彼を派遣するということは、純粋にアインズ・ウール・ゴウンから貴重な能力が一時減じることでもある。果たしてそこまでする価値があるのだろうか、と。
そんなモモンガの心境を察したのか、フッと息を漏らして暗殺者は言葉を続ける。
「流石に万事張り付くわけではない。時折時間が空いた時に遠目に観察するに留めるし、とりあえず数日だけだ。何も情報が手に入らないのではいざという時動きにくいだろう」
「そうですね、確かに」
「私からも頼みます。このまま終わるには後味が悪すぎる」
「……まあ、妥当なんじゃないですか?」
情報の重要さを心得ているぷにっと萌え、騒動の一因であるたっち・みー、ただ放置しているだけなのは気に入らないウルベルトが同意を示す。
「頼む。あわよくば、ナザリックメイド服試着会への参加を打診しておいてくれ。相応の報酬も用意する、と」
「それなら俺も。彼女のアバターをじっくりねっとり観察させて欲しいと伝えておいてください。衣装……装備も用意するから――いや、邪な意図は無いけど。あとちょい意味深な台詞も読み上げて理想のエロゲシチュとかポーズとか再現とかしてもらいたい――いや、ホントのホントに邪な意図はないんだけど」
「フッ……承知した。任されよう」
若干碌でもない意思を託す不届き者もいるが、今回のちょっとした冒険をする対価としてなら、まあそれくらいが妥当なんじゃ? と考えるギルドメンバーが一部どころか多数含まれていたことで、この依頼は黙認された。哀れ、グララン娘の淫らな未来が1つどころか3つ、4つくらい、確定した瞬間である。
「……では、フラットフットさんにひとまずこの件の対応を一任するということで」
「「「「「 異議なし 」」」」」
最後にモモンガがギルドの長として意見をまとめると同時、暗殺者がその場から消え去った。早速彼女の元へ向かったのだろう。
「……でもまあ、結構バイタリティある子みたいだし、案外自力でなんとかしちゃうかもね」
ざわざわと円卓の間が騒がしくなる中、じーっと下着姿で歌うグラスランナーの画像を見ながらポツリとピンクの肉棒が零した何気ない一言が、やけに印象的にモモンガの頭に残った。
§ § § § §
「ばかちん……ばかちん……」
ここ数日で中身が一気に枯れたリュックの中身を眺めつつ(無論ポーズだが)、商人娘が嘆く。スマヌ……スマヌ……だってしょうがないじゃない……あんなこと言われたら(元男としては)黙ってられんかったのよ……
事の顛末は、俺の出した依頼を見てハンマーを取り戻してくれた超親切なたっち・みーさんという最上級プレイヤーとの出会いにある。もんもんもん――
§ § §
――もし、もし。そこな童女よ。
――な、なんですか。唐突にレベリング中の私達の背後に現れた、めちゃんこ格好良くて強そうな全身銀色聖戦士系プレイヤーさん!?
――依頼の品だ。受け取り給え。(テワタシー)
――こ、これは俺らがずうっと、ずうっと(数日間)探し求めてた……ゆくえふめいになっていたハンマーちゃんじゃないか……! よくぞ……よくぞ無事で!
――ブンブンブンブン!(スリスリ)
――(白目)
――ありがと……ありがとナス! ウルトラ親切なお方!
――なに、たまたまだよ。(マントバサー)
――あ、これお約束の報酬ナリ。どどどどうじょ!(カサカサ)
――確かに、受け取ろう童女よ。
――申し訳無いれす……これ以上はアチキの貧相な身体で払います(ハラリ)
――!(カクシカクシ)
――ぶくぶく(アワフキー)
――いや、そこまで気にすることはない。そうなぜなら……
§ § §
「――『なぜなら、誰かが困っていたら、助けるのは当たり前』…… 正 義 降 臨 !!!」
パチパチパチ 「……はぁ」
やんややんや。以上、回想と再現終わり。
……え? 大雑把すぎ? 本気であの時の事語ったら10万字超えちゃうよ? ええのん?
まあそんなわけで、死んだ目の娘っ子のハンマーが無事返ってきましたよっと。シャベルちゃんは即、予備武器にスライドエボリューション。ご苦労さま、またハンマーちゃんに何かあったらよろしゅー。
モロちん、それで終わる話ではない。「『たっち・みー』……ユニーク職種『ワールドチャンピオン』獲得者の一人……最強の聖騎士ムーブ昆虫系異形種……ランク9位の最上位ギルド……何で今更出てくんのよ……ッ!」と悪の女幹部みたいな反応で説明してくれる茫然自失の商人娘がその場に居たので。ほほーん?
それをバッチシ聴いていた俺は速攻で聖騎士に飛びかかった。無論、纏わりついてフレンド登録をしてもらうためである。
序盤も序盤で偶然出会ったワールド最強の聖戦士とか……それなんてご都合主義、ここでフラグを逃してなるものかという意図からくる当たり前の行動であった。実際、こんなシチュ見逃す輩おるん?
しかして、小一時間絡みまくったものの、断固として俺の「おともだちからはじめましょう」作戦を拒んだたっち・みーさんは大層身持ちが固い御人だったとさ。リアルの彼はさぞ充実しているに違いない。
それでもなんとかその銀色の鎧をprprしまくって媚を売り、今後のキャラビルドのアドバイスとお古の武器を頂いた。やったぜ。
――そこまでは万事オッケーだったのだが。
たっちさんと別れ、それ以降何を言ってもなぜか「そうね」しか言わなくなった商人娘相手に会話の(一方的な)ドッチボールを行いつつ、意気揚々と元の街に帰って「さすたっち」を連呼して居た時、唐突に「待てやオラアン!」と絡んできたいかにも三下っぽい風体のPCが現れたのだ。
曰く、「異形種に助けてもらうとか恥」だとか、「人間種以外と絡むとかマジ裏切り」だとか、「ワールドチャンピオンテラ羨ましす」だとか、一方的な言い分を展開。
――こいつ、もしやアンチ聖戦士か。
そう見当を付けた俺氏である。案の定、奴の言い分の中には、「たっち・みーはロリコン。そんな彼に媚びて上位アイテムしこたま強請った雌豚pgr」という根も葉もないものが含まれたことに俺氏の怒りが有頂天。インベントリの中身をぶちまけ、んなもんあるか証拠に今持ってるもの全部くれてやると御開帳。
俺の後に続いてその場にドバーッと荷物をぶちまけるハンマー娘、ぼけーと惚けっぱなしの商人娘。……あとは分かるな?
尚、「なんで忌々しくも上手くいっちゃってた媚びプレイの成果まで自分から全部放り出すのよ……あほ……ばか……のーたりん……」というのが、一週間後やっと仮想現実の現実に意識が戻ってきた商人娘の言葉である。(いくらなんでも遅くね?)
まあそんなこんなで、俺と相棒のインベントリの中身(主に装備品)は綺麗さっぱり消失した。残っているのは、商人娘の手持ちアイテムのみ(消耗品とか素材が多い)となっている。
しかもあれから時折催すことにしたプチライブの観客はめっきり減り、今じゃ豚くんちゃん数人という過疎っぷりである。諸行無常ってこういうこと言うのね。
それもこれも、あっちこっちの掲示板で俺に対するバッシングが加速しているせいなのだが。
当事者になって初めて分かる、ネット社会の恐ろしさである。いくら仮想現実の中だけの話とは言え、巻き込んでしまった相棒とサブリーダー(暫定)はたまったもんじゃないだろう……しかし、俺としては恩人に対する感謝は忘れるわけにはいかなかったのである(キリッ)。
せめてこの現状をなんとかするべくレスバトルに参加しようとした俺を止める商人娘14歳である。ちょ、サブリーダーちゃんやめてよ! こいつら(世間的に)殺せない!
結局、「これ以上ややこしくすんな!」と無理矢理止められた。ぐぬぬ……
まあ、そんな流れででここ最近は少しずつ上げてきたアイドル系(?)スキルのレベリングを控えている有様である。
いくら歌声の質が向上し、踊りの種類が増えていっても、聴いてくれる人見てくれる人が居るのと居ないのではやる気の質に違いが出てしまうのん。
うぐぅ……やっぱオーディエンス0は堪える。
観客の数で演技の質を変える心づもりは毛頭無いが、それでも辛いものは辛いので見えない舞台裏で涙を流す俺である。え? 生前は一人カラオケ余裕でしたが何か?
故にここ最近は真っ当に戦闘職レベル上げが捗っている始末。まあ、たっちさんのおかげでそちらのやる気も充分あるのでレベリングが止まることはないのは幸い。
何でも一定値以下のダメージを無効化する防御系パッシブスキル持ちの敵(PC・NPC・MOB問わず)がそのうち出現するようになるので、その対策にお手軽なプランとしてまずは単発の威力を上げると良いとか。現実味のあるアドバイス、重ねてありがとナス!
そういう理由で、今の俺の未来図に二刀流は無い……というか暫くお預け状態だ。
やっぱ全ての攻撃挙動オートじゃないので本来右利きの俺には難しいし、武器が充実しない今手を出すもんじゃないね(当然)。
最初の商人娘のアドバイス通り、日本一のグラスランナーとやらを目指すことにしようず。他のグラスランナー一回も見ないけど。こんなに激カワなのに、なんででしょーね(恍け)。
今、自分はたっちさんから貰った《王蟲被殻の短剣》(自分の種族だとそれなりの大型武器扱いになる)を両手持ちで運用している。
昆虫系異形種の種族レベルが一定に達した時に入手出来る、とある素材アイテムから昔ギルメンに作ってもらった、思い出の武器なのだという。(自分の抜け殻装備を幼女に渡すって、結構変態っぽいと思った自分はいけない娘だろうか)
ほへーいいんだろうかね、そんなもの大切そうな貰ってと思ったが、今はもう予備武器としても使っていないから構わないってさ。
まあ、あれだけ野良PCから武器を受け取ることを拒んでいた商人娘がそれを聴いた途端血相替えて「絶対貰っておけ! 死んでもいいから離さないで! ハンマーなんてもうどうでもいいから!」って口走ってたから遠慮なく頂戴したのよね。
せっかく戻ってきた自身の愛ハンマーの価値がPT内で一気に下落したことを知り、相棒の目がより死んでいたのは言うまでもない。
まあとどのつまり、コレ以降戦闘で俺ら結構なハンデを負うことになったわけで。具体的には、俺は今後最前衛固定である。脆いのに。
……しゃーなし。何が何でも手放すなって命令だかんね。
少なくとも、自分はPTの中でも最後にデッドする権利を剥奪されたのと同義。最悪死んでもPTメンバーが即ドロップアイテム回収してくれるようにってね。ヒドス。
そうそう、レベリングの話だが。
時折このあたりで出現する、初心者の壁の一つであるゴブリンメイジは、俺にとってはベビースライム以下の戦闘力である。
この幼女風ボディーだとまともに急所に魔法を食らっても1ドットもHPバーが減らないので、盾で防御するどころか片手で魔法攻撃を掴み、笑顔でぐしゃっと握りつぶす強者ムーブが捗ってにっこにこにー(使い方合ってる?)な俺である。
そのかわり相変わらず物理防御はお察しなので、敵の攻撃は全て躱すか左腕の小盾でパリィしなければならない。物理攻撃怖い。魔法攻撃(物理)も結構怖い。
今は武器持ちゴブリン中心にひたすら練習中……パリィに成功したとき『ドゥーン!』とどこからともなく低いSEなるけど、なんなん? そしてその後のぶっさーと繰り出す一刺しが……あぁ~めがっさ気持ちえぇんじゃあ~。
あと、《アクロバット》の職業レベルを上げた結果取得したスキル《三角跳び》や《足場生成》が便利。超便利。
ダンジョンの壁や天井を蹴ったり、空中に瞬間的に足場を展開。踏み台・反射板にしてからの一見無理な体勢から繰り出す強襲がほんとつおい。地面に弱点が接していない限り、まず棒立ちの相手で狙えない部位が無くなったよ! やったね!
小柄な身体を生かし、相手の大型武器を空振かせると同時にその上に瞬間移動して乗り「欠伸がでますね♪」と可愛く
要は、溢れんばかりのまじゅちゅ耐性・じゅじゅちゅ耐性を頼りにピョンピョン超スピードで飛び跳ねながら両手持ちの片手剣で敵を切り刻むという、どっかの青セイバーを全体的にダウンサイジングしたよーなナマモノ……それが今の自分の戦闘スタイルである。そのうち魔力汁ブッシャーして瞬間加速とかもやりたいもんだ。
白ドワーフたる死んだ目の相棒は、俺の攻撃手段を打撃系にシフトしたようなものに落ち着いている。相変わらず俺が苦手な硬かったり粘体であったりする敵を率先して潰してくれる彼女は実際有能。
どこからか魔法が飛んできたら発射地点との間に俺を挟めば安全ということに最近気づいたらしく、俺を壁(魔法限定)にすることにもはや一片の躊躇もない(商人娘は最初から躊躇なんてしない)。
そのかわり、どうしても避けられない物理攻撃は彼女にまかせている。というか、危ないからと何度言ってもそういった攻撃の気配を察知してスイッチングしてくるのだ。いい子すぐる。
しかしただ防御するだけなのは性に合わないのか、最近は嬉々として相手の武器ごと近接攻撃を潰し始めた相棒の未来に、オラすげぇワクワクしてきたぞ!
サブリーダーの商人娘? ヘイトもらいたくないからって専ら応援と俺らで捨て奸させること終始してるよ? ポーションすらよっぽど追い詰められないと投げてくれないという徹底ぶりには恐れ入る。
たまに絶対安全なところから爆弾とか試験管っぽいもの投げてるけど、前者はともかく後者は目に見えた効果があった試しがない。デバフ系の効果があると思ったんだが。戦闘が不向きなのは本当だったらしい。
というわけで、今のPT構成はこんな感じである。並び順も同様にどぞ。
① 俺 : 突撃
② 商人娘 : 応援
③ 死眼娘 : 突撃
ちなみに商人娘はもうLv.14じゃなくなっているよ、ネタが減って残念。
なんでも、あれから魔法職を少しずつ上げることにしたらしい。「せめて《メッセージ》くらい覚えないといつか死んじゃう……」とは彼女の弁。……ただの伝言魔法にそれほどの価値が!?(驚愕)
あと専ら攻撃には参加しない彼女が真ん中ポジションなのは、一度バックアタックを食らってこっぴどい目に遭って涙目になったからである。
慌てた娘っ子がキャーキャー言いながら爆弾ポイポイ放り出しはじめたときは死ぬかと思った、マジで。実際死んだし。
その後合流した俺らに回収したドロップアイテムを手渡しながら、しおらしく「ご、ごめんなさい……」してきた彼女には、なんかこう、ひじょーにムラムラくるものがあったね。じゅ、14歳相手にそんなことしないけど!
§ § §
「アンタがたっちさんの名前出すから……それにフレンド登録すらしてもらえなかったし……これじゃ普通に知り合うより質が悪い……盛大に迷惑被ってるだろうし……絶対あのDQN共に目をつけられた……もう最悪よ……」
それはそうとして、問題はこっちのお嬢さんである。
自身を除くPTメンバーのインベントリ内のアイテム全ロストとかいう、すごろくゲーのイベントでもなかなか見ない割とひどい経験を一頻り罵って以来、彼女はずっとこんな感じである。色々とダメな人間っぷりが熟成されニートっぽい何かが出来上がりつつあるね。
だが、彼女にしてみれば
――そう、俺は知っている。知ってしまった。
初対面にもかかわらず、「うそ……なんで……今更……こんなところに……」なんてことばっかり暫くリアルでも独り言しまくっていた娘っ子である。
なるほど……と俺は彼女の姫樽刃――もとい、秘めたるヤバイ想いに行き着いてしまったのだ。
――銀色全身鎧の異形昆虫種聖騎士に惚れこんでのユグドラシルプレイとは恐れ入った(怖気)。
――以前異形種でプレイしていたというし、実はそういう嗜好があるに違いない(寒気)。
今度聖剣っぽい何かか、希少なカブトムシでもお裾分けしてみたら多少気が紛れるだろうか、とか考えながら、俺はその答えをそっと心のクローゼットにしまう。
なんだかんだで世話になっている人物であるし、他人に惚れた腫れただの特殊な嗜好だのをイジられるのは誰だって嫌だろうしな(当然)。
ここは目をつぶって普通に相手してあげるべきだろう、これが俺の精一杯の優しさよ、無力な自分をユルシテ……ユルシテ……。
でも、少しはその気持ちが分からんでもない。リアル聖騎士とか生まれて初めて見ました故に。
鎧兜脱がなければ自分もprpr出来るくらいだし、中身もすげーいい人そうだった。そういった意味では、大いに応援するべきだなとも思う。彼女も今後の交流は望んでいるとみているので、機会があれば積極的に繋がりを作っていくべきなんでしょう。俺が初対面時に感じて即行動(飛びつき)した通りにね!
……さあ、そろそろ嘆くのもそれくらいにしてレベリング行くべかなー、と俺が可愛く活を入れようとした、その時である。
「――見つけた! グラスランナーの女の子!」
レベリング前の微妙なバフを得るために料理(サブリーダー作)をつついていた俺ら……というか俺個人に、険しい表情(多分)をしたPCが一人が声を掛けてきた。
……ほうほう。なんと、これまた見事な金髪碧眼貧乳
腰に細身の直剣(高そう)を佩き、杖のような魔法発動体を装備していないことから剣士ビルドキャラのようで。緑を基調とした布系装備に要所要所のみをカバーする上質な防具……むふ、実に素晴らしい。敬意を表する。晒している腕とか足とかマッサージしたい。
「……な、なん……でしょ、う……か?」
ここに来て現れた新キャラを幼女視点なのをいいことに視姦していた俺を差し置き、会話を試みるサブリーダー殿(若干キョドってる)。そういや最近の挙動不審っぷりで忘れていたが、コミュ障っぽかったなーと割と失礼なことを思い出す。
まあ相手がいかにも陽キャっぽいし、頑張って対応してると思うよ。後で褒めてあげよう(ニッコリ)。
ガタガタと震えだした保護者をさり気なく後ろ手に押し出しつつ、自分が会話をバトンタッチする。
んでんで、何用でしょうか、エルフのおねーさん? ライブは当面おやすみなのですよー。
「いや、ライブはとりあえずいいから……それよりも、貴方達に協力してほしいことがあるの!」
俺の拳を両手でしっかと握り、すげー勢いで眼前に迫ってくるエルフ娘。やっぱ顔整ってる。かわゆす。んでもってもう少しでチューできそうなくらい近い。
そしてなぜかお尻の一部の感覚が鈍い。具体的には、ギリギリとちっちゃいお手々か何かで抓られてるみたい。感覚抑制のおかげでぜんぜん痛くはないけど。
――これが俺らとそれなりに長い付き合いになる、エルフの少女剣士と俺たちとの出会いであった。
■晒しグラスランナー
・戦闘方針:ノミ
・持ってる職業:アクトレス(アクロバットと同時取得)
・なまえ:オーレリア・ルハティー・S・ナノレス
(※適当、今後、予告なく修正が入る可能性が微レ存)
■新生ハンマー娘
・戦闘方針:ウェポンキラー
・急に出てきた聖騎士に敵意アリアリ。感謝はしてるけど、prprとか次は許されない(戒め)
・でもprprしてもらえるなら鎧もあり? とかきっと考えてる。
・エルフ娘に敵意マシマシ、やっぱエルフとドワーフは相容れない
■コミュ障商人娘
・戦闘方針:まだゴミ
・料理スキル持ち、今後も少しずつレベルを振る模様。
「約束は守るタイプなのよ」、とのこと。
・最近、思うところがあって占いを始めたらしい。
■エルフ娘
・一体、何みちゃんなんだ……
・アニメ等で台詞が無かったり自分が読めてないナザリックメンバーの口調はほぼ捏造。具体的には、骨、肉棒、鳥、虫、悪魔以外。
・幼女の定義は曖昧だけど、まあグララン白ドワーフはそれでいいかなって。
↓ 以下、最近サボってたあとがきというなのネタバレ
もう今後ずーっとアイドルプレイで安定だと思った?
m9(^Д^)プギャーwwwwww
残念、その位で抜け出せるほど、主に考えなしの誰かさんのせいで彼らのお金との縁の無さは筋金入りです。やっべ稼がせ過ぎたかなと一瞬思わせてそれを遺憾なくフイにしてくれる便利な幼女のことですが。また素っ裸になったり、プレイを諦めるほどじゃないけど、何かと苦しいお財布事情に頭を悩ませる商人娘なのです。(タイトル詐欺になっても困るし)
今回みたいに、報酬を得るとしても何かと引き換えにした現物支給が基本になるでしょうね。補正マシマシなのでそれなりに有用なもの取得するんでしょうけど。
720°ほど周りに回ってようやく普通の戦闘職レベリングが出来ていることに気づいている娘は一人もいません。
オリ主は聖騎士の圧倒的オーラに毒されてそのスタイルの模倣に入りかけています。あれほど「一流の真似をするには早い」って言われてたのにね。奔放に動いているように見せて、ちゃんと商人娘ちゃんをカバーする優しさもあります。こう見えて、他二人のことは何より大事にしてます。
ハンマー娘はとにかく眼前の、というよりオリ主の障害を排除する役目に価値を見出してます。盲目的に従う訳ではありませんが、ちゃんと意を汲んで暴れてます。商人娘のことも一応は気にかけてますよ。若干優先度が低いだけです。
商人娘は……当初想定していた流れはもはや枯れきっていますし、それと差し替えに手に入れたアイドル行為の報酬が右から左へ素通りしていった精神的ショック、それにあれほど望んでいたのに会えていなかったたっち・みーさんとこんなふざけた形で交流した影響がもろに出てます。本編は多少立ち直っていますがそれでも本調子では無いっぽいです。駄肉状態。
疫病神の魔の手がたっちさんを容赦なく襲っていますね。アイテム渡してはい、これで終わりだった話が、ここまで面倒なことになるなんてホント可哀想(笑)。しかもギルメンにまで大迷惑かけてオブラートに包みまくった文句をボロクソに言われる始末。こんなに扱い悪くしていいのか書いていて思ったけど、今作ではTS幼女にprprされるとかメチャクチャ慕われてるので、それに免じてこのくらいは許容してもらっています。
ほぼ捏造しましたが、想像以上にフラットフットさんが便利に動いてくれています。主人公TSロリにして良かったと今以上に思ったことが無いくらいに。「つるりんぺたん」で大体なんでもこなしてくれそうなキャラに仕上がってる(困惑)。
ラストの謎の娘っ子は……とりあえず鉄拳でふっ飛ばしてくるエロくない女教師の姉が居ますね。多分。彼女と違って、ボクっ子ではないようですが。