A.カラダ中に流れ出すエナジーが不足しているから
Q.弾くん落ち着きすぎじゃね?
A.妹がいるお陰で女性についてのアレコレの知識があったため
「こことここはわかったわ」
一夏は、自分の机に寄りかかっている腐れ縁の友人を見上げながら言った。
友人こと五反田青年もとい少女は、自分の教科書のページをめくって違う項目を示した。
「マジかよ。俺はこことここわかった」
「マジで? じゃ二人合わせて一人前ってところか?」
「俺が100なら一夏お前が50な」
「俺の下半身はどこに消えたんだ」
「え、お前下半身あったのか!? 俺はてっきり生まれたときに置いてきたのかと思ってたぜ。偉い人にはわからんのですよってな」
「俺は赤い人かよ」
ああでもないこうでもないという他愛もない話でも、周囲からすれば仲の良い男女が話し合っているようにしか見えない。
世界唯一の男性操縦者が女子と仲良く喋っている。ですます口調ではなくタメ口で。まるで長年付き合っていたかのような間柄のように。織斑一夏という人間に興味津々のクラスメイトたちは包囲網を構築し、会話を一言一句漏らさぬようにと厳戒態勢を敷いていた。
そして約一名、その包囲網をよそに一人だけの世界に入り込んでいるものがいた。
興味があるを通り越して明白な好意を抱いている箒は心中穏やかではなかった。イライラとしながら腕を組み前かがみになって二人の会話をちらちらと見ているだけだった。最初のきっかけを掴めず、強敵登場に出鼻を挫かれた箒は隣の席の子に体調不良かと心配の声をかけられることになった。
「一体どうすれば……」
「………き」
「ええい、ままよ! 話しかけさえすれば!」
「……き、……箒。なあ、箒、腹でも痛いのか?」
「いちかぁっ!?」
箒は仰天して思わず椅子後方に倒れ掛かったが、一夏が咄嗟に肩を押さえたので大事には至らなかった。
俯いてブツブツ独り言に没頭していたせいで、幼馴染の一夏が接近してきていることに気がつかなかったのだ。
一夏は箒がひっくり返って頭部強打にならずに済みほっとした表情を浮かべていた。
「危ないぞ! ……大丈夫か?」
「あ、あぁ。ありがとう」
箒は自分でも驚くほどするりと感謝の言葉が出てきたことに驚きつつも、一夏の凛々しい顔立ちを見遣った。昔は線が細く、中性的な容姿をしていたことと、一夏という女性にも使われる名前のせいでおとこおんなだのちょっかいをかけられていたが、今の彼は大人へ近づきつつあるがっしりとした体になっていた。
男子三日会わざれば
一夏は目元を緩めて軽く手を挙げた。
「久しぶり。元気だったか? 髪型ですぐにわかったぞ」
「え……六年も前のことなのにか」
「忘れないだろ、幼馴染のことくらいはな」
「それよりも一夏! その隣のおん……隣の子とはどのような関係なのか教えて貰おうか!」
一番気になるのはそこだ。遠回りに聞き出す作戦を頭の中で練っていたが、不器用の看板を背負っているような気質の箒にその作戦を実行するには、兵力が不足していた。
一夏は、聞かれて言葉に詰まった。
『中学時代からの幼馴染が男から女になりました』とどう説明していいのかわからなかったのだ。弾が性転換を果たした話はニュースにはなったが、織斑一夏という男性操縦者の登場と比べたら新聞一面と新聞最後の方に載っている広告並みに話題性がなかった。
ちょいちょい、と二人の間に手が差し込まれる。弾だった。しししと、白い歯を覗かせ人の良さそうな笑みを浮かべて、その手を箒へと差し出す。
「五反田
「篠ノ之箒! 一夏の幼馴染をやっている!!」
なぜか大声を張り上げて手を握り返しながら立ち上がる箒。威圧してやろうという魂胆だったかもしれないが、弾の方が身長が高い。自然と見下ろされる形になった。
弾は、一夏を見て、箒を見た。ははん、と喉を鳴らすと、握っていた手を一夏の前へと牽引していった。
「ほら六年ぶりの再会なんだろ握手くらいしとこうぜ減るもんでもないしさ」
「お、おう。構わないが、握手してどうするんだ」
「……しないぞ」
首を振る箒に、弾が意地悪そうに口元を歪めた。
「そっか、じゃ俺が手を堪能しようかな」
「するに決まっている!」
「だってよ。オラやっとけ一夏ァ」
「やるけど、何の意味があるんだこれは……」
弾が二人の手を強引に重ねて握手をさせる。
「意味がわからんから朴念仁なのさ。なぁ?」
「な、なぁっ!?」
弾がにこやかに言うと、箒は顔を背けて赤くなった頬を見られまいとするのだった。
Q.弾くんちゃんおっぱいどんくらい?
A.箒以下シャル以上くらい どっちかと言うと太ももとか腰がむちむちしてるイメージ
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