僕の亀仙流アカデミア   作:怪獣馬鹿

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えぇ、大変長らくお待たせしました。
トーナメントを書くのに疲れて鬼滅と仮面ライダーをやってさぁ再開と素直に始められず、ゴジラに行ってと色々もフラフラと2年間待たせて申し訳ございませんでした。

リメイクしてしまおうかと思いましたが結局Z戦士登場は変わらずにやりたいので再開する事にしました。
最近、リアルが忙しいので1ヶ月に1回を目安に頑張ろうと思います。


激突!準決勝

体育祭もいよいよクライマックスを迎えてきた。

出久と焦凍の戦いの後、踏陰と百が戦い結果は速攻に掛けてクラスでも強い踏陰の勝利。

これで、準決勝まで進んだのは出久、電気、人使、踏陰の4人。今年の体育祭はレベルが桁外れだった。亀仙流を使う出久と電気だけではない。普通科から話術と精神力だけでのし上がってきた人使、黒影を使って勝ち残ってきた踏陰。降参こそしたが終始電気を手玉に取った柔造。大爆発を起こさせた焦凍。出久と接近戦で盛り上げた鋭児郎など初めとしてかなり盛り上がった。

 

『さぁ、皆さん!お待たせしました!いよいよ雄英体育祭も大詰めに近づく、準決勝1回戦の始まりです!』

 

アナウンサーの声に観客も熱狂で応える。オリンピックが昔ほど熱狂出来なくなり、その代わりとして雄英体育祭があると云われるほどなのだ。観客は見たいのだ次世代のヒーローのNo.1を

 

 

…控室…

そこには出久、電気、踏陰、人使がいた。

4人は和気藹々とはしてなく、それぞれが自らのパフォーマンスを上げる為にイメージしていた。

 

『それでは選手の方は入場してください!』

 

アナウンサーの言葉に1回戦目の電気と人使が控室から出ていく。何も話さないが電気は出久に対して親指を立てて笑っていた。出久もそれに対して親指で返す。

 

「お前達は本当に仲が良いんだな」

 

踏陰が出久と電気の関係を見て率直に言った。

 

「うん、僕も電気も何もない所から一緒にやって来たから」

 

「感傷に溺れては俺に敗北するぞ」

 

「そうだね、だから優勝するまで浸らない」

 

「ほう」

 

互いに目を交わし火花を散らすが口角を上げていた。バチバチとする敵相手とは違い、自分に自信を持ち相手よりも上に行きたいと云う感情が占めていた。

 

 

 

 

…会場…

『選手が入場します!まずは入試1位、そして障害物競走1位、騎馬戦も1位のチームとここまで文字通りトップで走り続ける上鳴電気選手!1回戦目は辛くも上る結果になりましたが続く飯田選手との最速決戦では完封と印象に残る試合をしています!』

 

『続きましては!騎馬戦では2位のチームを率いていましたが、その精神力と話術によってここまで上がってきた唯一の普通科、心操人使選手!1回戦目は爆豪選手の猛攻に耐えて一瞬の隙を付き、2回線目の芦戸選手を口説いて倒すというトリッキーな戦法が目に焼き付いております!』

 

舞台に上がり、対面する2人。

互いにノーガードで構えていない。

 

(こいつは爆豪や芦戸を一瞬の隙を突いて倒してる一撃でやるしかねぇ。でねぇとなんかの言葉に反応しそうだ)

 

(この雷野郎は超スピードで一発でさっきの試合を終わらせてやがるが、耐えれば勝機はある)

 

互いに相手を分析していた。電気は人使の戦闘から判断して一撃で決めると、人使は電気の一撃必殺から判断して必ず耐えると、

 

『それでは準決勝 1回戦始め!』

 

銅鑼の音が鳴り響き、会場が静まる。

相手の一瞬の隙を突こうと下手に動かずにその時を待っていた。 

 

(一撃で決めねぇと勝機はねえ)

 

(一撃を耐えれば勝機はある)

 

それはまるで西部劇の決闘のように静かに相手だけに集中していた。極度の緊張により電気と人使の体力がドンドン削られていく。

会場も静かにそれを見守り、各宇宙の神々や戦士たちもそれを静かに見ていた。

電気と人使が汗を欠き、互いの汗が地面に落ちた瞬間。

 

“閃光が弾けた”

 

一瞬だけ、舞台に特大の雷の閃光が光り、何も神々や戦士、そして会場にいたトップヒーロー達以外目を覆った。閃光が消え会場の人々が見たのは、舞台のど真ん中の水溜りの上に立ち、足に稲妻を走らせてる電気と場外に吹き飛ばされていた人使の姿だった。

審判であるミッドナイトは静かに電気の方に手を向けた。

 

『けっ、決着!!電気選手の勝利!!』

 

アナウンサーの言葉に漸く会場が追いついたのかざわざわとし始める。あまりにも一瞬であまりにも早く、全ての感情を置き去りにしていた。

だが、徐々に拍手が鳴り始める。

電気の足元にある水溜りに気がついたのだ。

それは電気の汗だ。

一瞬で終わったがそれは呆気ない物では無かった。互いになんとか隙きを付いて倒そうとした。精神を削り、汗を多分に流して電気はこの勝利をもぎ取ったのだ。

 

(一撃で決まって良かった・・・)

 

電気がそう思ってると場外に吹き飛ばされていた人使が立ちあがる。肋を抑えていて苦しそうだったが懸命に立ち上がった。

そして人使は黙って入場口に戻っていった。

 

「やっぱり、俺がヒーローってのは無理なのか・・・」

 

人使が静かに誰にも聴こえないように呟くと、

 

「良くやったぞ!心操!!」

 

人使と同じ普通科の面々が人使に対して称賛を贈っていた。

 

「流石は普通科の星!」「頑張ったな!!」「スゲェぞ、ヒーロー科相手にここまで勝ち上がるなんてな!」「心操、おつかれ!!」

 

それは普通科の面々だけでなかった。

 

「しかし、雄英も勿体ないよな。あんな凄いのをヒーロー科に入れないなんてな」「あの試験じゃ、突破出来ないだろうな」「雄英だけじゃなく他の高校でも似たような事例はありそうだな」「凄かったぞ!」

 

ヒーローも称賛していた。

 

「良い物を見たぜ!」「ピコピコピコ」「モスコ様曰く、『中々の心理戦だった』とのことです」「一瞬を狙った勝負とは中々美しかったぞ」「随分と鈍かったが、まぁ良い戦いには違いないな」「良い試合だった」「思ったよりも楽しめたぜ」

 

破壊神達を筆頭に各宇宙の戦士達も二人を称賛していた。

 

 

 

 

 

•••控室•••

出久と踏影があまりにも早く終わった試合に驚きつつも互いに体を解していた。

 

「良い試合だったな」

 

「うん、負けてられないな」

 

「それは上鳴に対してか?」

 

「二人に対してかな?良い試合で応えたい」

 

「それは同意しよう•••緑谷、俺は負けるつもりなんてサラサラない。数多の人民達が熱狂してるこの祭り事で無様に地を這う気はない」

 

それは踏影からの宣戦布告だった。

だが出久はそれに対して真剣に目を見て応えた。

 

「僕だって負けないよ。亀仙流の名にかけて」

 

互いに自信を持ちながら、二人は入場しようと控室から出ると舞台から戻ってきた電気がやって来た。

 

「出久•••」

 

「電気、お疲れさま」

 

「•••常闇も聞いてくれ、俺はどっちが決勝に来るかわからねぇ。けど、俺は決勝で先に待ってるぜ!」

 

「俺もか・・・てっきり緑谷だけかと思ったが・・・」

 

踏影が出久だけでなく自分にも同じように宣戦布告した電気に対して少し意外な顔をする。

 

「関係ねぇよ。誰が来るか分からねぇじゃん」

 

電気はそう言って踏影の肩を叩いて控室の中に行き、出久と踏影は通路を歩いていく。

二人とも無言だった。 

互いにどうすれば良い結果を出せるか、相手より一歩前に進む事が出来るのか、真剣に考えていた。

 

「緑谷、お前は俺よりも強い。その強い光は俺には出せない。だが俺の闇は光すら呑み込む。絶対に負けない」

 

「なら、ぶち破る」

 

二人はそう言いあい、会場に出た。

 

 

 

 

•••舞台•••

『おまたせしました!続きまして準決勝第2試合、緑谷出久選手対常闇踏陰選手です!』

 

アナウンサーの言葉に会場が熱狂で応える。

 

『緑谷選手は第1回戦からここまで激戦を勝ち上がってきた選手です!先程の轟選手との戦いは非常に見応えがございました!』

 

『対する常闇選手は第1回戦からここまでほぼ瞬殺と云う驚異的な速さで上り詰めて来ました!』

 

向かい合う出久と踏影。互いに自分の力に自信がある。

出久は接近戦と遠距離戦に自信があり、踏影は中距離戦と遠距離戦に自信があった。

 

(中距離は黒影の間合い。そこで僕が戦っても勝てないわけは無いと思うけど未知数でやりたくない)

 

(近距離はどうやっても緑谷には勝てない。奴は必ず懐に入ろうとする。なら懐には潜り込ませない)

 

『準決勝 2回戦 始め!!』

 

合図と共に出久は踏影の懐に入ろうと突っ走った。

電気ほどではないが出久も下手な高速系の個性よりは断然に速い。長期戦にせず、一気に懐に入って倒そうとしたが踏影とて腐ってもヒーロー科1年、黒影を操り飛び込んでくる出久を弾き飛ばす。

 

(やっぱり黒影がやっかいだな)

 

(下手に遠距離戦を狙ったらやられる。このまま黒影を近くに居させて少しずつ選択肢を潰していく。どこかでボロが出るはず)

 

出久は果敢に攻めていくが黒影が行く手を阻む。

上からだろうが下からだろうが高速だろうが全て阻む。

 

(慢心するな。すれば一気に奴は首を取りに来る)

 

(くそっ、中距離じゃ分が悪い)

 

踏影は決して自分から攻めてこない。 

下手にやったら負けると悟ってるからだ。舞台のほぼ中央に黒影で陣を張っている。出久はそれをぶち破ろうと両手に気を溜める。

 

「かめはめ波!!」

 

特大のかめはめ波が踏影に向かって飛んでいく。

 

「黒影!!!」

 

踏影は黒影を使い、かめはめ波にぶつけた。

黒影は光には弱いかめはめ波にぶつけたとしても相殺も出来ずに必ず負ける。だが踏影の狙いはそこではなかった。個性持ちは気を上手く操れない。言うなれば“個性”と“気”相反するということ。踏影はその性質を逆に利用した。黒影に対して天敵の光ではあるが性質は相反する気。ぶつかったとして負けるがその性質を利用して踏影は黒影を使ってかめはめ波を少しだけ上にずらした。

ほんの数センチくらいだがそのズレは徐々に大きくなって踏影の頭上を通った。

 

「不味い!」

 

出久は観客席に当てないために軌道を変えてなんとかスレスレでぶつからずに済ませた。出久にとってかめはめ波を防がれたのは痛いが黒影に気の攻撃は有効だと云うのは良い情報だった。

 

『凄い!!一進一退で素晴らしい攻防戦です!!』

 

アナウンサーの言葉に観客も遅れつつも湧き上がる。だが出久と踏影はそれを聴いてる余裕がない。

2人とも瞬殺出来る力を持ってるがゆえに気を引き締めていた。

 

(やっぱりあの作戦にするしかないな)

 

(黒影なら気弾はある程度防げるのが分かった。分が悪い掛けだが撃ってこい!)

 

 

踏影は黒影を自分の周りに居させてドームのような亀のように全身防御の体制を取る。

出久は踏影を中心に俯瞰で見れば円を描くように動きながら気弾で攻める。

やられてる踏影は幾ら黒影で守ってるとはいえかなりの衝撃を感じていた。

 

『凄い苛烈な攻めだぁ!!緑谷選手、このまま常闇選手を倒し切るのかぁ!?』

 

(凄まじい光だ。やはり勝てない!!だがそれは準決勝の勝利ではないぞ!!)

 

踏影はその辛い状態で一歩前に進む。

出久もすぐに修正して円を描く。

だが踏影は間髪入れずにまた一歩一歩と少しずつ進んでいく。

すると最初は綺麗な円だった出久の軌道が徐々に歪になっていく。

俯瞰の位置で観てる観客やアナウンサーはすぐにその事に気がついた。

 

『こ、これは出久選手が攻めてる筈なのにその動きが徐々に苦しくなってきたぞ!!解説のクリリンさんこれは一体!?』

 

『舞台を利用した良いやり方ですね。舞台はほぼ正方形と言って良い形です。その中心にあんな風に陣取られて円を描くように攻めるとなると先程の緑谷選手のようになりますが常闇選手はそれも込みかつ被弾覚悟で少しずつ緑谷選手の技量や性格を逆手に取って移動範囲を狭めてます』

 

『な、なんという戦法!!脳筋に見えますがその地道な詰み方を感じます!!』

 

『脳筋というよりも根気戦法ですね』

 

アナウンサーとクリリンの解説で多くの観客が踏影有利

だと思った。それは今、角に追い詰めてる踏影自身もだった。

 

だが神やZ戦士、各宇宙の戦士達は観客とは違った感情で試合を見ていた。

 

 

 

踏影の地道な努力の賜物か出久を舞台の角に追い詰めていた。一撃入れれば落ちる程だった。

 

(この試合、貰った!!)

 

踏影は黒影を出久に向けて放つ。出久もそれを見て左手に気を溜めた。

 

(構わん、相撃ちならばやつの方が速く落ちる!)

 

踏影は出久が気弾を撃ってると身構えたが出久はその左手を後ろに向けて放った。

それは気弾ではなくブーストだった。

出久はそのブーストで黒影を躱し、踏影の懐にまで入ってきた。

 

(しまった!まさか・・・)

 

踏影は最後の悪足掻きにと右拳を振るうがそれよりも速く出久の右拳が届き、踏影は舞台の外まで吹き飛ばされた。

 

『けっ、決着!!緑谷選手の逆転勝利!!』

 

吹き飛ばされた踏影はアナウンサーの言葉を聞きながら考えていた。一体いつから自分は出久の作戦にハマっていたのか。頭で幾ら考えても答えは出ない。

立ち上がり、踏影は舞台の上で膝に手をついていた出久を一目見た後、退場した。

 

(差はかなりあるが無敵ではないか)

 

踏影は黒影がかめはめ波を弾いた事をしっかりと胸に刻みながら次に繋げようとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

観客席では界王神や破壊神達が実に呑気そうに話していた。

 

「やは最初から緑谷さんの作戦だったようですね」

 

「変に意固地に同じ事をやってたからわかりやすかったけどね」

 

ウイスの言葉にビルスが欠伸をしながら答えた。

 

「アホだなぁ、折角油断せずに追い込んでたのに」

 

「シャンパ様はこういう時、必ず油断しますものね「一言多いぞヴァドス!!」」

 

「まぁまぁ二人とも」

 

「しかし、準決勝はどれもこれも心理戦が素晴らしいです」

 

「ピコピコピコ」

 

「モスコ様曰く『対照的な試合だった』との事」

 

「確かに始まる前の心理戦が重要だった最初の試合と始まった後の心理戦が重要だった今回は対照的でした」

 

「4人とも傲らずに出来る範囲で相手を追い詰めようとしていたのは素晴らしかったぞ」

 

「うむ心理的でもあったが肉体的にも良い動きだった」

 

「相手を見下さず、かと言って自己を下げず、残った緑谷さんと上鳴さんの精神の状態はだいぶ良いですね」

 

「これは次の決勝戦は見ものじゃぞ。肉体的にはほぼ互角で精神も良い状態の戦いは面白い」

 

「陰謀の宇宙と呼ばれる第4宇宙の少年達。少し見誤っていました」

 

「俺もだ。まぁ破壊神があれだからなんだが肉体面では全然足元にも及ばないが精神だけは我ら第11宇宙のプライドトルーパーズの新米くらいはありそうだなトッポはどう感じた?」

 

「彼らがプライドトルーパーズなら教えがいがありそうです」

 

界王神達も破壊神達も最初の頃の知恵の育成の見学という事を忘れて純粋に体育祭のトーナメントを楽しんでいた。勿論、彼らにしてみればかなりレベルの低い戦いではあったが暇潰しにはもってこいの上に育成の部分を考えると良い参考資料になっていた。

 

 

 

『決勝戦は今から三十分後に始めます!!それまで皆様、暫しお待ち下さい!!』

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