僕の亀仙流アカデミア   作:怪獣馬鹿

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割と良い感じに早くかつ良い区切りで良い長さになったので投稿します。


友情の決勝戦 前編

出久は控室で亀仙豆を食べた後、そのままシュミレーションを始めていた。

 

(電気の速度には追いつけない、無理に速さ勝負をするんじゃなく行動範囲を狭めるように気弾を打って予想しやすいようにするのが恐らくベスト・・・)

 

ブツブツと集中しながら電気の速さをどうするか考えていた。そんな中でコンコンと控室のドアがノックされたので出久はドアを開けるとそこには電気がいた。

 

「電気どうして?電気の控室は違うはずじゃ?」

 

「試合前に出久と話したかったからな」

 

「?」

 

「出久、俺は負けない。心から尊敬してるし大切な親友だから俺は本気で行く」

 

「電気・・・」

 

「組手じゃない本当の勝負だ。雄英体育祭とか亀仙流は関係ない。俺はお前に勝つ!!」

 

「僕も負けない。体育祭とか亀仙流じゃなくて僕は親友だから負けたくない」

 

出久の言葉に電気が笑うと2人はその場で笑いあった。それはこれから戦う者同士とは思えないほど明るくそしてお互いへの信頼があった。

 

 

互いに暫く笑いあうと時間だった事もあり、舞台に向かう。

 

 

 

 

●●●

電気はゲートに入る前に屈伸をして足の調子を確かめていた。帯電を使って超高速を得ている電気にとって足の不調なんて死んでもごめんだったからだ。出久はすでに反対側のゲートへ行ってた。これから始まる決勝戦に電気は緊張しつつもワクワクしていた。

そして反対側のゲートにいる出久もまた己の状態を確認しつつこれから始まる決勝戦にワクワクしていた。

お互い何年も一緒に修行してきた仲で喧嘩もして仲良くなって雄英を共に目指し合格した仲であり、大切な親友でもある。

 

だからこそ、2人は気兼ねなくやりたかった。

体育祭や亀仙流は関係なく思いっきりぶつかりたく、それが今日出来る。

1回の本気の勝負。

故に2人はワクワクしていた。

 

『大変長らくおまたせしました!!それでは選手の入場です!!』

 

アナウンサーの言葉に出久と電気は会場に入った。

 

『障害物競走で見事に1位。騎馬戦で1位。そして1回戦では苦戦しつつも勝利し、それ以降は全ての試合で雷の如き速さで相手を瞬殺し続ける雄英高校ヒーロー科1年最速の上鳴電気選手!!』

 

『障害物競走で惜しくも2位。騎馬戦で1位。そして1回戦での熱い漢の戦いに勝利し、2回戦でも力比べに勝ち、3回戦で見事な頭脳戦を繰り広げた雄英高校ヒーロー科1年緑谷出久選手!!』

 

『今大会きってのまさに最強のカードが組まれ、今決勝戦が始まります!!ここで決勝戦のルールを改めて説明します。勝敗は舞台から落ちるかそれとも主審のミッドナイト先生によって戦闘不可能と判断された場合のみです!!』

 

出久と電気は舞台に上がって軽く調子を確かめつつも相手を見ていた。互いに笑みを浮かべつつも冷静に相手を見ていた。

お互いにあるのは早く戦いたいワクワク感と言うなの純粋な感情しかなかった。

 

『決勝戦、始めぇ!!』

 

アナウンサーの言葉に銅鑼が鳴った。

決勝戦が始まった。

2人とも構えた。

出久も電気も腰を落としたが出久は左手を前に出し重心を少し前にして電気は左手を前に出して重心を少し下にしていた。

その構えは天下一武道会で悟空とクリリンが戦った時に似ていた。出久はクリリン、電気は悟空。

亀仙流だからなのか親友だからなのか誰にもわからないが兎に角似ていた。

暫く緊張が続いたがそれを破ったのは出久の蹴りだった。 

出久の鋭い蹴りが電気の顔面に向かっていくが電気はそれを難なくと左手で受ける。出久はすぐに電気の腹に目掛けて突きを出すがそれも左手で受けられ、電気はお返しにと蹴りを出久の腹に目掛けて放つ。

出久はそれを飛んで避けて無理にそのまま電気の頭に目掛けて蹴りを放つが左手で防がれた。

出久は無理に蹴りを放った為に少し着地にもたついてしまった。

それを電気は逃さず、超高速で迫り手刀を出久に入れて吹き飛ばした。

オープニングヒットは電気だった。

吹き飛ばされた出久はなんとか衝撃を上手く逃して向き直すが電気はすでにそこには居なかった。

しかし、電気の超高速に伴う音がしていたので出久はそれを確り聴いて後ろから来た電気の蹴りを避けた。

避けられた電気は瞬時に体制を立て直し、出久に蹴りの3連打を浴びせるが出久はそれをなんとか後退しつつも受け止めて先程の手刀のお返しにと云わんばかりに腹に突きを放って電気を止めた。

 

「やるな出久」

 

「電気こそ・・・準備運動はこれくらいで良いんじゃない?」

 

「だな」

 

互いに一撃ずつ入った2人はもう一度構え直した。

 

『す、凄い戦いです!素人の私には一撃ずつ相手に喰らわせたという事しかわかりませんでした!!』

 

『両者ともに互角ですね』

 

 

●●●

解説席からの説明を受けて漸く会場が湧いた。

それほど観客にとってみれば速く凄い戦いだった。しかし、神や各宇宙の戦士達やヒーロー科の1年達は違った。

 

「けっ、あいつら遊びやがって・・・」

 

「準備運動じゃねぇか?」

 

「よっぽど嬉しいんでしょう。お互いに仲が良いですから」

 

勝己の言葉から皆、出久と電気が準備運動をやってただけとすぐに理解していた。それほど悟空達に鍛えられた事で目も感覚も全て上がっていた。

そして差があるように感じていた2人に近づいた。

決勝戦は始まったばかりだった。

 

 

 

 

出久と電気の戦いはより複雑になった。

先程までの準備運動とは違い、今度は更に突きも蹴りも当たらなくなった。それどころか2人とも完全に躱して受けてすらいない。

 

(電気のやつ、速さに自信があるからって余裕かいちゃって)

 

(この俺の攻撃を完全に避けるって挑発か出久!)

 

2人ともまだまた若いゆえに相手に負けたくない。そんな状態ゆえに2人はほぼノーガードで相手の攻撃を避けていた。しかも2人とも段々と速くなってくるがそれでも避ける避ける。

 

『何という速さでしょう!ノーガードの打ち合いです!!』

 

『お互いに自信に溢れてますね』

 

会場が熱狂に包まれつつもどっちが先にヒットするのかされるのかという状況は緊張感を生み、観てる者を集中させた。一挙手一投足に観客が翻弄される均衡だった。

だがそれは徐々に崩れてきた。

電気の速さが出久を超え始めてきた。

段々と出久が避けられなくなり、遂に腹に突きを喰らって吹き飛ばされた。

 

「手応えあり!」

 

電気はすぐさまに追撃をするが出久はジャンプして避けた。頭を飛び越えるようなジャンプではなく、下手すると40m位は飛んでるかのようなジャンプだ。

電気もすぐさま追撃の為にジャンプした。

それだけではなく帯電を使って出久よりも上に行こうと超高速で飛んでいき、出久の上に来ると電気は地面に叩きつけようとオーバヘッドキックを出久にするが出久はその蹴りを受け止めて逆に下に向って電気を投げた。

電気は帯電でなんとか地面に激突せずに着地すると落ちてくる出久に飛び蹴りをした。

だが出久は下方向に気を放って数秒間浮いてそれを避けて着地した。そしてすぐさまに電気に近づき、突きを放つ。その突きは電気の腹に見事に刺さり、吹き飛ばされた。

 

出久は追い打ちにと気弾を放つが電気も超高速で避けるどころかそのまま出久の方に向かってくる。

電気を止めようと気弾を放つがそれは軽やかに避けられる。顔面に向けて電気の拳が迫ってくるが出久はそれをギリギリで躱し腕を掴み背負投をして地面に電気を叩きつけた。

無防備な顔面に拳を打ち込もうとする出久だが電気は仰向けの状態から右膝で出久の顔を蹴りに行く。出久は寸前の所で避けたが肩を思いっきり蹴られた事で折角掴んでいた腕を離してしまった。

電気はすぐに立ち上がり、超高速で出久の周りを周る。

あまりの超高速により出久には超高速による轟音と帯電の個性による稲妻しかわからなかった。

だが出久はどちらかというと技巧派であるので視覚ではなく聴覚で判断する為に目を閉じた。

聴こえてくるのは超高速による轟音だった。

緊張しつつも冷静に出久は音のみで判断し、後ろから迫ってくる音に右拳に溜めて打ち出す。

鈍い痛みを伴う衝撃と空気が張り裂けるような音がして出久は目を開けた。それは自分の右拳と電気の右拳がぶつかり合って拮抗していた。

 

互いに引く気が全く無いのでそのまま接近戦を始める2人。先程と違うのが2人ともちゃんとガードしていた。ぶつかり合う音が鈍器と鈍器をぶつけてるような轟音で

会場を轟かせていた。

お互いに次に進めるために相手を掴もうとするがは相手の手を掴み合わせてしまい、手四つ状態になる。

下手に逃げると追撃されるので2人は押し返そうと力を込めるがまた拮抗するが2人の足元があまりの下半身の力に耐えきれずひび割れを起こし始める。

 

((負けてたまるかぁ!!))

 

2人はそのまま相手を怯ませようと頭突きをぶつけ合う。

鈍い音と共に2人の額から血が流れたが引かない。

それどころか笑い合っていた。

 

『お互いに一歩も譲らない白熱した試合に私、興奮しております!!』

 

『中々、熱い試合ですね』

 

 

 

●●●

観客席にいるヒーロー科の1年は額から血を流し始めたのに“笑い合い”ながら戦ってる2人に引きつつも驚嘆していた。一体なぜあそこまで戦えるのか、なぜ親友なのに躊躇しないのか、なぜあんなにも楽しそうなのか、それぞれ感情が追いつけないでいた。

 

「ヒィ、血ぃ出てるじゃねぇか」

 

「怖っ、ウチちょっと怖くなってきた」

 

「私もです。ここまで一歩も引かないとは・・・」

 

「ケロ・・・でも、何だか2人とも楽しそうね」

 

「うん、心から楽しんでるって感じがする!」

 

「行っけぇ緑谷、負けるなぁ!!」

 

「上鳴も負けるなぁ!!」

 

 

 

 

●●●

互いに額をぶつけたまま、血が出てようが頭が痛かろうが2人は引かない。

 

「楽しいな出久」

 

「あぁ、僕も電気とやるのがここまで楽しいなんて想像もしてなかった」

 

「俺もだ・・・だから楽しい状態で終わらせる為に勝つ!!」

 

電気が体に電気を纏わせ始める。出久も瞬時に体に気を纏わせて帯電による電撃を防いだ。

 

「調子に乗ると痛い目に合うよ!!」

 

出久はもう一度、電気に頭突きをして右手を離れさせ、思いっきりぶん殴って吹き飛ばそうとするが電気も左手でぶん殴って来た。

2人の拳はそのまま互いの頬に刺さり、互いに吹き飛んだ。

 

「電気〜!!!」

 

「出久〜!!!」

 

瞬時に2人は立て直し、相手に向かって走り飛び蹴りをする。

お互いの飛び蹴りがまたもやぶつかり合い轟音が会場に響き渡った。

まだ2人の決勝戦は終わらない。




決勝戦は3部作にしようか2部作にしようかまだ迷い中ですが頑張ります!!
それに終わり方は決めてるので楽しんで書こうと思います。
また私の作品は基本的に感想も批評も自由ですので気軽に来てください。
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