僕の亀仙流アカデミア   作:怪獣馬鹿

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皆様、本当に大変遅れて申し訳ありません。
大学が忙しく、モチベーションなんてものも粉砕されており、筆が乗らなかったのです。

ヒロアカよりも鬼滅にハマってたり、気力そのものが別の方向に向いておりましたが、先日ヒロアカの映画を見て気力が復活し、書くことができました。

本当に御待たせしました。


二人の戦い!亀仙人vs出久&電気

出久と電気の誓いから1週間。

泣いても笑っても運命の日が来た。

 

海岸で亀仙人が仙人杖を持ちながらがパイプを吹かしている。

考えているのは、出久と電気の事だ。

この1週間、亀仙人は全く二人に関わらなかった。

 

理由は色々あるが、一番の理由は二人に対して、最初の頃に比べたら、興味自体が無くなりかけているからだろう。

 

1週間前の喧嘩で二人がやったのは、自分の力を暴力に使ったことだ。

それが悪いのではない。

ヒーローだからとか正義だからとかで、実力行使すること自体が暴力だ。

しかし、それでも守りたいものの為に自分に負けないために立ち向かう時が生きていれば誰にでも絶対にある。

その為の1つの武器が武術だ。

決して八つ当たりをするためではない。

 

亀仙人の中で渦巻く考えは彼を武術の神にのしあがらせた信念そのものだ。

 

故に間違っているとは思っていない。

そもそも、今回の件は完全に二人に責任がある。

 

亀仙人が頭で考えているのは、悟空やクリリン達とは違って全てが未熟すぎる。

故に弟子にしたのは間違いではないのか?

と考え始めてる。

 

 

 

 

カラスの鳴き声が鳴く。

不吉そのものである。

そんな中、亀仙人の元に、二人が歩いて来た。

 

亀仙人はパイプをしまい、二人と向き合う。

二人は亀仙人のそれを見て足を止める。

互いの距離は5メートルと言った所だ。

 

「来よったか、バカタレ共が」

 

亀仙人の会って早々の暴言に二人とも歯を食い縛る。

 

「さてと、それではこのわしと勝負して貰うぞ」

 

「はい!」

 

「おう!」

 

亀仙人は自らの甲羅を卸して、背中の部分を二人に見せる。

背中には、赤色と青色の紐が着いてた。

 

「主らには、この2つの紐を五時間いないに取って貰う。それが出来なければ、主らは破門じゃ。」

 

「師匠!他のルールは?」

 

亀仙人は甲羅を背負って、半径3メートルぐらい円を作り、中心に立つ。

 

「ワシはこの円から出ない。ただし空中は地面に足をついてない限りでは出るぞ。後、主らはどんな攻撃をしても構わん。ワシはこの杖しか使わん」

 

その内容に出久は良し!と思った。

単純にこれならなんとかなると思ったからだ。

電気は不満に思った。

明らかに侮られてるからだ。

 

「何じゃ、電気?不満そうな顔をして」

 

「俺達を舐めんなよ」

 

「だったら、勝ってみる事じゃな。勝たなければ全てに意味がない」

 

亀仙人は構える。

出久と電気も前のめりな姿勢になる。

三人とも戦闘体勢になり、今か今かと一瞬の時を待つ。

 

大きな波のさざめきと同時に二人は亀仙人に突進する。

亀仙人は、特に慌てる様子もなく冷静に猪のように突進してくる二人にデコピンしてぶっ飛ばした。

 

(デコピンでこれ!?)

 

(冗談だろ!?)

 

二人は吹き飛ばされながらも体勢を立て直す。

 

「ほれほれ、どうしたのじゃ?」

 

亀仙人の挑発に電気は最速で突っ込む。

出久は亀仙人を中心に回る。

 

亀仙人は電気の突進をまた軽々とデコピンで吹き飛ばすとその先には出久がいた。

二人はぶつかり、今度は倒れた。

 

「くそ!」

 

「上鳴君!落ち着いて、まだまだこれからだよ」

 

「わかってる!」

 

電気は出久の言葉を聞くと、大きく深呼吸をして落ち着く。

出久は両手に砂を掴むと全力で亀仙人に向かって投げた。人智を越えた修行によって培われた力によって投げられた砂は超高速で亀仙人の所まで突き進む。

 

亀仙人は杖を使い回転させて砂を全て弾く。

しかし、弾いてる隙に電気は亀仙人に突っ込んでいた。

突然、現れた電気に出久もやってる本人もこれは行けるだろと思った。

だが、亀仙人は慌てる様子すら見せずに電気の額にデコピンをしてふっ飛ばした。

 

(くそ!)

 

(なんて反応速度なんだ!?)

 

その後も二人は果敢に向かっていったが、突っ込んではデコピンで対処されて、砂だけでなく石を投げても冷静に対処されて、二人同時に突っ込んでも避けられて、三時間たっても亀仙人に冷や汗を掻かせる処か亀仙人本人が制限した円の全てを使わせることすらできず、結果的にたかだか一歩二歩進んだ距離の中で対処されている。

 

この圧倒的な状況に加えて出久と電気は様々な策をやっても尽く潰される事による精神的な絶望に体力すらも無くなりつつあった。

 

「どうした?二人とも・・・これで終わりなのか?」

 

「まだだ、俺達はまだ敗けてない」

 

「僕らはヒーローになるんだ!」

 

亀仙人の煽りに真っ向から反発する二人。

ぼろぼろの二人を見ながら、亀仙人はあくびをする。

 

「じゃが、もうお前達も倒れそうじゃぞ?」

 

確かに二人とも倒れそうなほどフラフラだ。

 

「「俺達は(僕達は)倒れない!」」

 

そう叫び、足に力を入れて踏ん張る二人。

恐らく、知らない誰かが見たら二人の事を根性のある人間と言うだろうが、二人にはそんなものはない。

この二人がこんな事になった原因は二人が互いに八つ当たりをしただけであり、そこに素晴らしいと思えるような感情はない。

ただの八つ当たりをしたガキがチャンスを貰うために意地を張っているただ其だけである。

誰もが生きてたらやる当たり前の事である。

 

亀仙人は二人を見ながら、そう非常にドライな感情を抱いていた。

 

出久と電気は、亀仙人を中心に互いに逆回転で廻り始める。

それはだんだんと速くなり、一人また一人と残像を生み出す。

二人とも三人ずつの残像を生み出し、計六人が亀仙人を囲んだ。

 

この策は二人の取っておきの策で1週間かけて編み出した。

 

 

●●●

1週間前ー

 

仲直りをし、二人で1週間後の試練まで一緒に特訓するがやっていることはいつもの事、そのものである。

亀仙人は五時間以内に自分の物を奪えと言った。

試練の内容が出されているなら、対策は立てやすい。

二人はいつもの修行をしながら、あーでもないこーでもないと案を出していっては一考し、案を消していった。

 

出久は最初、素早く罠を作り出して追い込む案を出したが電気は却下した。

人から物を奪う試練と自ら言った亀仙人がそんな事を考えていないとは到底思えないと言い、出久はその却下を受け止めた。

電気は、物を投げるって案を出したが今度は出久が却下した。奪うって事は亀仙人は恐らく逃げる。それこそ二人が追い付けない程に動く可能性が高い。命中率か100%って断言出来ないものに頼るのは危険すぎると言い、電気もまたその却下を受け止めた。

 

互いに互いが思い悩んでいると電気が出久に本気で鬼ごっこをしようと言った。

1週間後の試練に対するトレーニングとして出久もOKと言い、始めた。

 

それをやって20分後ぐらいにとある事が起こった。

電気が鬼をやって出久を捕まえた。

何の変鉄もない結果だが、過程が違った。

出久が逃げている時に後ろに追ってきていた電気を見て、逃げようとしたら目の前に電気がいて捕まったのだ。

要するに電気が残像を残すほどのスピードで出久の前に回り込んだのである。

 

捕まった出久も捕まえた電気もこの事実に興奮した。

それこそ、興奮のあまり端から聞けば会話にすらなっていない会話になるほど、

 

そこから二人は全力で特訓した。

足のマメが潰れてタコになっているが、それすらも潰すほど新品の靴がボロボロになるほど二人は走りまくり、特訓した。

 

そうして二人は根性で3つの残像を残せるほどになった。

 

 

●●●

根性で出した切り札。

二人にとってはこれ以上ない最高の作戦だ。

しかし、最悪な事を知らない。

残像を残すなんて、亀仙人・・・いや、亀仙人の住んでいた戦士達にしてみれば朝飯前の基本の技もとい使い古された技だと言うことを知らない。

 

 

全ての残像と共に亀仙人に突っ込んでいく。

残像と実体が混じり、どれがなんだかわからなくなる。

二人が抱いた淡い希望。

 

亀仙人は何の動揺もせずに実体だけを拳で砂浜に叩き伏せた。

 

「そ、そんな・・・」

 

「嘘だろ・・・」

 

切り札とも言える技すら、叩き伏せられた二人の顔は絶望に染まっていた。

事実、今まで何度も立ち上がっていたのが倒れたまま動けなかった。

 

「この程度でワシに勝てると思っていたのか?主らが今やった事などワシの知る者達はもっと多く、もっとはっきりと、もっと上手く使える。ワシの世界において残像拳は単純な基本の技だ」

 

亀仙人からの事実に出久も電気も涙を流した。

圧倒的な力の差に1週間かけて手に入れた切り札も全て通用する処か単純な技と言われ、二人のなけなしな自信も何もかも全てが吹き飛んだのだ。

 

「いつまでそうして寝ておる。それで誰かを守れると思ったのか?誰かを救えると思ったのか?その涙は何だ!?それを流せば何とかして貰えると思ったのか!?甘えるでない!!」

 

亀仙人の言葉に二人は立ち上がるが、そこはまだ亀仙人の円の中。亀仙人は容赦なく立ち上がった二人を蹴り飛ばす。

 

また倒れる二人。

 

「終わったのか?」

 

「まだだ!」

 

出久は立ち上がり、亀仙人に向かっていく。

電気はまだ立ち上がる事すら出来ていなかった。

 

 

 

 

●●●

くそ!動けよ!動いてくれよ!

緑谷が必死で動いてあがいてんのに何も出来ないなんて、そんなの嫌だ!

 

動け!俺の体!

 

そう自分の体に言い聞かせる。

動いて欲しい。

動いて欲しいんだ。

緑谷とじいちゃんを見ると緑谷が簡単に遊ばれてる。

デコピンじゃなくて、本気で叩き伏せられてる。

 

いくらなんでもやりすぎだ。

 

いや、全部俺のせいだ。

 

俺が下らない嫉妬して緑谷を怒らして喧嘩してじいちゃんを怒らしてこうなったんだ。

 

全部俺のせいだ。

 

だから、助けるんだ。

 

助けて一緒に三人でもう一回修行するんだ!

 

動いてくれ俺の体!

 

 

 

 

●●●

電気はそう思いながら立ち上がった。

しかし、全くその場から動けずにいた。

体が言うことを聞かないのだ。

 

出久の顔面に亀仙人の拳が迫る。

それを必死で何とか動いて助けようとする電気。

しかし、体は動かない。

 

(動いてくれ!俺の体だったら言うことを聞け!!)

 

そう心で叫ぶと電気の体から稲妻が走る。

電気は走る体制になり、亀仙人と出久に向かって脚に力を入れる。

 

すると電気の姿は消えて顔面に拳が迫っていた出久はどういうわけか首根っこを電気に掴まれながら、円の外に出られた。

 

わけのわからない状況に出久は目を張り、亀仙人もまた今の出来事に冷や汗を流す。

 

そしてやった電気は微かに笑う。

 

電気は出久を放すとまた消えて今度は亀仙人の真後ろに現れる。

 

その手には二本の内の一本。

 

赤色の紐があった。

 

「よっしゃぁぁぁ!!!」

 

紐を掲げて叫ぶ電気。

亀仙人が本気で電気に詰め寄るが電気は円の外に紐を持ったまま出る。

 

「どうだ!じいちゃん!!」

 

「まだ後、一本残っておるぞ!その紐は腕に巻いておくと良い。ワシは取りはしない」

 

亀仙人は深呼吸してそう言うと、電気は言われた通りに腕に紐を巻いた。

 

そしてまた体に稲妻を走らせる。

 

(なんて速さじゃ、全く見えんかった)

 

 

そう、電気はただ走って奪い取っただけである。

ただし、残像を残さないほどに亀仙人にすら見えないほど速く走ったのである。

 

1週間前に亀仙人は電気に言った。個性を上手く使いこなせばいいと電気の個性は『帯電』

 

電気を纏う個性である。

 

しかし、電気を吐き出す事もできる。

吐き出しと纏う事。

その両方をやったのだ。

 

限界を超えて新たな力いや技を生み出すことが出来たのだ。元々、電気は出久よりも速い。

無意識の内にその領域に達しつつあったのが今回の試練で殻を強引に破ったのだ。

 

電気は亀仙人に超高速で迫り続ける。

しかし、超高速だけで上手くいくほど甘くない。

どんなに電気が速く動いても音の壁は越えられない。

亀仙人は電気を見るのではなく、踏み込み音を聞き、何処から来るのかを予測して防いでいく。

 

デコピンをする余裕は無くなったが、腕だけで電気の猛攻を凌いでいく亀仙人はまさに武術の神と言える存在であろう。

 

 

それを出久は眺めていた。

ただ眺めているだけではない。殻を破った電気に驚きながら見ていた。

 

 

●●●

凄い、師匠が見えないほどの速さに成るなんて稲妻が走ってるから、個性を応用したのか?

 

速い、これが個性を持つ人間の力?

 

無理なのか?

 

僕には個性がある人間を守れるほどのヒーローになんてなれるのか?

そう感じながら、僕は自分の手を見る。

 

デコボコした手。

無個性だってことに嘆いていた手じゃない。

そんなのを越えていくって誓って修行した手だ。

 

『自分の個性が強いからヒーローになるわけではありません。その自分の全てを受け入れて限界を超えて行き、それを人の為に自分の為に道しるべとして使うからヒーローになるのです』

 

何年か前にオールマイトがバラエティー番組で話していた事を思い出した。

 

ご都合的な思いだしだけど、ご都合でも何でも良かった。

 

吹っ切れた。

 

僕は無個性。

でもヒーローになる。

師匠とそして親友と一緒に!

 

気を手に溜める。

出来るか出来ないかは考えない。

 

自分を信じて限界を越える。

 

“Plus Ultra”だ

 

 

●●●

 

出久の手に気が溜まる。

 

青い光の球体になっていく。

 

そして上手く行くように祈るようにあの技の名前を叫ぶ。

 

「か~・・・・め~・・・・」

 

電気と亀仙人はこの言葉を聞く。

動揺と驚愕の二つの感情が走る。

電気は捲き込まれないように離れる。

亀仙人は自ら制限したルールに縛られて動けない。

彼の目はとてつもなく開いていた。

 

そう、悟空が初めてかめはめ波を撃った時のように

クリリンが初めてかめはめ波を撃った時のように

ヤムチャが初めてかめはめ波を撃った時のように

孫悟飯が1日だけ現世に出てかめはめ波を撃った時のように

自分がかめはめ波を撃ってフライパン山を吹き飛ばした時の驚いた牛魔王みたいに

 

驚きと名前のつけようがないある種の興奮。

 

「は~・・・・め~・・・・」

 

亀仙人も手に気を溜める。

かめはめ波ではない。

最早、そんな溜めてる時間はない。

掌サイズの球体が出来上がる。

 

「波!!!!!!!」

 

 

かめはめ波を放つ出久。

そのかめはめ波は亀仙人が放った物よりも遥かに小さく、遥かに輝きながら砂浜を突き進む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが亀仙人が放った球体と激突すると大量の砂埃を上げて消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出久の顔が絶望に“染まっていない”

 

その顔は希望に満ち溢れていた。

 

しかし、大量の気を放ち、膝をつく。

出久の元に電気が来る。

 

「凄ぇな!?緑谷!!じいちゃんの技を使えるなんて」

 

「上鳴君・・・・・」

 

「でも、あれも塞がれちっ待ったなぁ」

 

出久は電気の脚を見る。

プルプルと震えていて恐らくもう立ってるのもやっとだろう。

 

「上鳴君、最後の作戦がある」

 

出久は膝をつきながら、電気に提案し、電気も顔を出久に向ける。

 

消え入りそうな声で“作戦”を話すと電気は笑った。

出久も笑った。

 

「やるぞ、その作戦」

 

電気は出久に手を差しのべ、出久も電気の手を取り、立ち上がる。

 

「これが失敗したら、確実に敗けだよ」

 

「大丈夫だ。お前と俺なら出来る。亀仙流の弟子の上鳴電気と緑谷出久なら出来る」

 

二人は亀仙人に向かい合う。

その顔はあり得ないほど希望に満ちており、何処か清々しさも感じさせた。

 

 

 

 

出久はまたかめはめ波の体制になり、電気も稲妻を走らせて突っ込む体制になる。

 

“気”と“稲妻”が膨らんでいく。

 

恐らく最後の攻撃だ。

亀仙人は円の外に出られない。

しかし、これを見ている亀仙人は円の中心にわざわざ行った。まるで正面から受け止めるように、そして自分もまた先程と同じように球体を作る。

 

かめはめ波ではないのは先程の攻撃でこれで充分だと分かったからだ。体力が消耗してる二人がむやみやたらに力を入れたって先程に比べたら落ちてる。

 

 

 

命を掛けるかのように力を入れる二人。

 

「頼むよ、上鳴君!」

 

「頼むぜ、緑谷!」

 

 

“かめはめ波!!!!!!!”

 

先程とは明らかに大きさが違うかめはめ波を放つ出久。

更に大きく、そして速かった。

 

亀仙人は素早く球体を放ち、また激突する。

 

先程よりも多い砂埃が互いの間に起こる。

 

何も見えない状況の中、亀仙人は踏み込み音を聴く。

今まで以上に大きな音を真正面から聴こえる稲妻の音と共に、亀仙人が現状できる最速の速さで両手を防御クロスする。

僅かコンマ一秒にも満たないほどの刹那的な時間後に電気が超高速で飛び蹴りを亀仙人に放つ。

 

二三センチ後退りしてしまうが亀仙人は確かに電気の最速の攻撃を止めた。

 

「惜しかったぞ、電気!!」

 

「い~や、こ~れで良い~ぜぇウェイ」

 

「何!?」

 

馬鹿になりながらも闘志を失わない電気。

すると後ろから物音がする。

亀仙人が後ろを振り向くとそこには青い紐を取った出久がいた。

 

 

 

 

 

出久が考えた作戦とは、殻を破った二人の現段階の最大の攻撃を囮にする事だった。

出久はかめはめ波をした後、なけなしの体力で砂埃の中、亀仙人の後ろを取ったのだ。

勿論、普段の亀仙人ならこんな失敗はしない。

しかし、今回は電気の超高速と出久のかめはめ波。

2つの限界を越えた攻撃に対処できなかったのだ。

もう2度と通じない連携。

一発勝負の博打を二人は勝ったのだ。

 

 

「見事じゃ、出久」

 

出久と電気はその言葉を聞くと倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「師匠!!」

 

暫くして、砂浜で寝ていた出久が起きた。

そんな言葉を叫びながら起きる出久を電気と亀仙人は笑った。

出久もつられるように笑った。

 

三人で笑った。

 

暫く笑ってると亀仙人がわざとらしく咳をして、出久と電気は静かになる。

 

「良く頑張った二人とも・・・己の限界を見事に越えた・・・じゃが武術を暴力にした事は何があっても赦さん。この事を胆に命じなさい」

 

「「はい!」」

 

亀仙人の言葉に元気良く返事をする二人。

それを見ると亀仙人は歩き始める。

 

「さてと、明日からまた修行じゃが、今日は二人に何か御馳走しよう」

 

「マジで!?良いのか?じいちゃん」

 

「構わぬ。明日も頑張るなら・・・」

 

「頑張るぞ!じいちゃん!!」

 

亀仙人は出久の方を見る。

出久は電気のように返事はしなかったが穏やかな顔で頷いた。

 

先を歩く亀仙人。

 

電気は亀仙人に着いていこうと座ったままの出久に手を差しのべる。

出久もそれを手に取り、立ち上がる。

 

「これからも宜しくな」

 

「僕も宜しくお願いします」

 

手を放し、先を歩く電気。

 

出久は先程まで戦ってた場所を見る。

かめはめ波と気弾の激突でクレーターが出来ていた。

そして自分の手を交互に見る。

 

「早く行こうぜ。出久」

 

出久は電気の方を見る。

苗字呼びではなくて名前呼び。

出久にとっては久しぶりでむず痒いものだ。

照れ臭そうに電気の横に行き、並ぶ出久。

 

「これからも宜しく。電気」

 

改めて出久も電気に話す。

 

そう二人はもうただの同門ではない。

親友になった。

共に笑って、共に喧嘩して、共に怒られ、共に嘆いて、共に修行する親友。

 

 

 

彼らの亀仙流はここから始まる。

 

 

 

 

 

 




無事に試練を乗り越えられた二人。

次なる試練とは?

(名前呼びは体育祭でやろうかと思いましたがあまりにも待たせ過ぎましたし、それに盛って書いてなんぼだろうと思い。今回やりました)

次回は出来れば1ヶ月以内に投稿できるようにがんばります。

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