プリキュアDOOMSDAY   作:宇宙とまと

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今年は、花粉症が酷いので早めに病院に。花粉症じゃない人も気を付けて。


第27話【猛牛来る】

 

  【猛牛来る】

 

 その時、背後の雲から多数の戦闘機が現れた。

確認した乗員が大げさに報告する。味方の救援の時などは、故意に歓声をあげる等をして、味方の士気を回復させる事も必要だからだ。

「味方です! ハルゼー提督が救援に来たぞ!」

「ブル(猛牛)ハルゼーが来てくれたか」

 

 《サラトガ》、《インディペンデンス》から発進した多数の《F4Fワイルドキャット》戦闘機が《零戦》に向かって行く。

 スミス少将

「《SBDドーントレス》や《TBFアベンジャー》もいます」

 キンメル大将

「ハルゼーも無茶をするな」

 

 ハルゼー艦隊は未明に給油を終えると、28ノットという超高速でジョンストン環礁に急行した。

 途中、もし日本軍潜水艦と遭遇していたとすると危機に陥っていたかもしれない。が、幸いにも遭遇せずに済んだ。

 

 

「戦闘機の大半を支援に出せ。《ド-ントレス》と《アベンジャー》もだ!」

「敵空母の正確な位置が判りません。それに、今からでは帰るのは日没後になってしまいます」

ブローニング参謀長は、ハルゼー提督が爆撃機と雷撃機も防空戦闘に出撃させるという意思に気付いた。他の幹部士官も反対意見を述べたが、ハルゼーは却下した。

 

「日本機だけじゃなく、得体の知れない空飛ぶ軍団も居るんだ。このままではキンメル艦隊は全滅してしまう。《ドーントレス》と《アベンジャー》には、敵爆撃機と雷撃機と戦わせる。撃墜しなくてもいい、銃撃で妨害させろ」

 

 相当無茶な指令だが、《ドーントレス》や《アベンジャー》の搭乗員は恨み言は言わなかった。

 むしろ、「俺達が味方を助けるんだ!」との想いで発進して行った。

 結果的に、この無茶な命令は成功したと言える。

 戦闘機だけでは無く、爆撃機や攻撃機まで味方を壊滅から守る為に立ち向かって来た、猛牛ハルゼー隊の雄姿もとい蛮勇は、日本軍の航空機のみならずプリキュアをも怯ませる事に成功した。

 

 《ドーントレス》、《アベンジャー》は、それぞれが12.7ミリ機銃を複数装備しており、《天山》、《彗星》にとっては強敵だった。

史実でも、名搭乗員として2000年まで存命だった坂井三郎氏が、ガダルカナル島上空で、《ドーントレス》の編隊に不用意に単機で攻撃を行い、後方機銃の反撃で、戦死寸前に追い込まれている。(1)

 撃墜されなくても執拗に纏わりつき、日本軍の爆撃や雷撃を妨害した。

 新鋭軽巡《グリーブランド》がプリキュアの攻撃で大破したが、戦艦《ネバダ》、《オクラホマ》、《ウェストバージニア》、《メリーランド》は壊滅を免れた。

 

 

 ~同じ頃~

 空母《ヨークタウン》

 

「敵機が引き上げて行くぞ。俺達は助かった」

 敵戦闘機や雷撃機が潮が引くように引き上げて行く。

 同じく《サラトガ》、《インディペンデンス》から発進した艦載機も引き上げて行く。両空母とも、搭乗員達にかなりの犠牲を出してしまったが、彼らの勇戦が無ければ、あと何隻かは撃沈されていただろう。

 米海軍にとって『悪夢の30分』は、終わりを告げたように思えた。

 

 しかし、未だ終わってはいなかった。

 

 フレッチャー隊残存艦が北東に進路を取った直後……

「謎の敵が来た! 高度300……数は……5……いや9だ!」

「対空砲発射しろ!」

 対空砲や対空機関砲を撃ちまくるが全く命中しない。

「おい、《ソルト・レイク・シティー》の時間が止まっているぞ!」

「お前、戦闘中に何をふざ……」

 上官の罵声は途中で止まった。

 

前方2000メートルにいる重巡《ソルト・レイク・シティー》から発射された対空砲弾が、空中で静止していた。対空機関銃の銃弾も空中で止まっている。他の乗員も、それに気づいた。

「悪夢なら覚めてくれ」

普段、日曜日の礼拝を、さぼり気味のノイマンも必死に神に祈る。

 

 ブロンドとパープル、ストロベリーピンクの頭部を持つホウキに乗った少女らしき3人が、光線のような攻撃を《ソルト・レイク・シティー》に放った。

 回避もままならず、直撃を受けた《ソルト・レイク・シティー》は洋上に停止してしまった。乗員が脱出を開始している。どうやら時間も動き出した様だ。

 驚いている時間は与えられなかった。

 残りの鳥が、(プリキュア)《ヨークタウン》に急速に迫って来た。

 ホウキは無いが空を飛んでいる。今度は濃いピンクにブルー、イエローとパープル、レッド、レインボーの九つの色の頭部を持っている。

 

「おい、あれを見ろ! 頭に兎の耳が付いているぞ!」

「確かコックリル大尉のアベンジャーを襲撃して来た奴だ」

 乗員達が怪獣だとかバケモノだとか騒ぎ立てる。

 兎の様な耳が付いたバケモノ……もといキュアホイップは怒りで震えた。

 

「私は怪獣じゃないですぞ!」

「いちかちゃんを怪獣呼ばわりなんて許せません」

「これはお仕置きが必要ね(だね)」

「ここで逃がしたら、次はもっと多くの人命が奪われるかも知れない」

「Adlieuですわ」(2)

 キュアカスタードや、キュアジェラートがホイップを中傷されて、怒っている。

 

 《ヨークタウン》も必死に撃ちまくるが、当たる気配すらない。やがて数100メートルに迫った6人……いや、正確には後ろの5人から、何やら光の様な物が先頭にいる桃色兎に集まり……

 

 

「来るぞ! 伏せろ!」

 回避する時間も与えられず、光る綿菓子のような物体が《ヨークタウン》の側面を直撃した。数時間前の魚雷の爆発より、数倍の衝撃が《ヨークタウン》を襲った。

「ラムソン無事か?」

「イテテテ、俺は無事です……ケリー上等兵曹!」

 

 ノイマンとラムソンは軽傷で済んだが、ラムソンが倒れている。

「お前ら無事か? 俺は助からんな」

「何を言っているんですか! 休暇が出たら、テキサスの美味い牛肉を喰わせてくれるんじゃないんですか」

 ケリーが、家族らしい写真をラムソンに渡す。

「この写真を実家に郵送してくれ」

「判りました。必ず実家の方に郵送します」

「やられるんなら、先頭の兎の子じゃ無く後ろの、紫の綺麗な姉ちゃんにやられたかったぜ」

「ケリー上等兵曹!!!!! ウサ耳野郎、この借りは必ず返すぞ!」

(ちなみに、野郎ではありません)

 

 キラキラ☆プリキュアアラモード(以降、キラプリ)チームは、止めを刺そうと少し離れた所に再集結した。その時、《ヨークタウン》は黒煙を噴き上げて停止してしまった。攻撃が直撃した場所は、教わった話だと確か魚雷、爆弾庫がある辺りだ。

 

「止めは必要なさそうかな」

 流石に沈没確実な船を、これ以上攻撃するのは気が進まない。

 キュアマカロンとショコラは、再攻撃は必要ないと判断した。

「止めは潜水艦に任せるべきね」

「そろそろ帰らないと日没になっちゃうぜ」

 ジェラートの言う通り確かに陽も西に傾いている。この辺りは日本よりは南に位置するが、それでも、後1時間半で日没になってしまう。

 キュアマジカル達も、引き上げようとしている。

「あの空母の弾薬が爆発したら、こっちも危険よ。離れた方が良いわよ!」

 それを聞いていた、キュアホイップは判断を下す。

「みんな帰ろう」

 

 プリキュアオールスターズも、魔法使いチームとキラプリチームを殿(最後尾)にして、撤収を開始した。

 

 

 ~同時刻~

 空母《サラトガ》

 

 ハルゼーは更に艦隊を前に出そうとしたが、流石に艦長と参謀が制止した。

 開戦冒頭に正規空母3隻を失い、《ヨークタウン》も戦闘不能となった現在、《サラトガ》は、太平洋で唯一、作戦行動可能な正規空母だ。(《ワスプ》は大西洋側)

 これ以上、危険に晒す訳にはいかない。――ここにいる事自体が危険なのだが――

 ハルゼーは止むを得ず、謎の空飛ぶ敵を発見しても、敵が、こちらに気付かない場合は、攻撃するなと命令を出した。

 ハルゼー艦隊は、フレッチャー艦隊の南西5キロの位置に居た。ただし、発達して来た積乱雲に遮られ直接、視認する事は出来ない。

 その時、艦橋の電話が鳴り、《サラトガ》艦長エリオット・バックマスター大佐が電話に出た。

 

「何があった?」

「《ヨークタウン》が謎の敵に攻撃されています!」

「くそっ! 未だ殿が居たか!」

 

 ハルゼーは《サラトガ》、《インディペンデンス》から支援に出した航空機を、早く撤収させ過ぎたかと考えた。彼らも敵戦闘機や、謎の空飛ぶ敵との戦闘で、かなりの被害を出していた。

 敵機や謎の敵が撤収を開始したので、早目に退却させたのだった。戦闘で負傷した搭乗員も居るので、止むを得ない判断だ。

 数秒後、ドドーンと音が響いて来た。ハルゼーは北側の窓に走った。

 2、3分経過した時、艦橋勤務の水兵が北東から南西に向け飛行する敵に気付いた。

 

「提督、本当に空を飛んでいます!」

 ハルゼーは水兵の双眼鏡を借りると、北の空を双眼鏡で覗いた。

 積乱雲の陰から、まず黄色、紫、ストロベリーピンクでホウキに乗った空飛ぶ敵が見えた。(魔法つかいプリキュアチーム)

 しかし、彼女達はハルゼーが双眼鏡を借りている内に飛び去り、別の雲の影に隠れてしまった。

 20秒ほど間を開けて、今度は6人の空飛ぶ敵が現れた。先頭は紫で、黄色、青、虹色、赤と続く。更に、少し後ろに濃いピンク色の髪の敵を確認した。

 

 ハルゼーは、双眼鏡から目を離し、手で目をこするが謎の敵は消えない。

「おい、本当に兎の耳が付いているぞ! 顔は人間みたいだが」

 ハルゼーはベテラン海軍軍人の勘で、彼女が《ヨークタウン》を攻撃した、敵チームのリーダーだと確信した。敵の顔を脳裏に刻み付け、睨みつける。

「今日は逃がしてやる。だが、いずれ、お前達にも、太平洋の塩水を、たっぷりと飲ませてやる」

 

 

 

 設定

 

日・合衆国・第三帝国の政権メンバー 表記はSLGゲーム『ハーツオブアイアン2」風

 

大日本帝国

国家主席   書く事を憚られるお方

政府首班(3)畑 俊六(陸軍大将)

外務大臣   重光 葵

軍需大臣(4)賀屋興宣

内務大臣   木戸幸一(5)

陸軍大臣   首相兼任

参謀総長   石原莞爾

海軍大臣   吉田善吾

 

合衆国

 

国家主席     フランクリン・ルーズベルト

政府首班  (6)ヘンリー・ウォレス

外務大臣  (7)コーデル・ハル

軍需大臣  (8)ヘンリー・モーゲンソー

内務大臣  (9)エドガー・フーバー

陸軍参謀総長   ジョージ・C・マーシャル

陸軍大臣     ヘンリー・スティムソン

海軍作戦部長   ハロルド・スターク

海軍大臣     フランク・ノックス

陸軍航空隊長官  ヘンリー・アーノルド

 

第三帝国

 

国家主席      アドルフ・ヒトラー

政府首班  (10)マルチン・ボルマン

外務大臣      フォン・リッヘンドロップ

経済担当      アルベルト・シュペーア

内務大臣      ハインリッヒ・ヒムラー

陸軍総司令官     アドルフ・ヒトラー

参謀総長      ハインツ・グデーリアン

海軍長官      カール・デーニッツ

空軍長官      ヘルマン・ゲーリング





1 戦闘機の編隊と勘違いしたらしい
2 仏語でさようなら
3 内閣総理大臣
4 大蔵大臣
5 維新の元勲木戸孝允の孫
6 副大統領
7 国務長官(外交)
8 財務長官
9 FBI長官 40年近く長官職に留まる。大統領も盗聴していた
10 副総統
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