チコ
「ねえねえ、プルンス。とうとうまだ上映が始まっていなかった地方でも、ガールズ&パンツァー最終章第2幕の上映が始まったわね」
プルンス
「まさかの奇策が飛び出したでプルンス! ガルパンは良いぞでプルンス」
チコ
「そこで、ガルパンとプリキュアに関するクイズ。戦車道チームとプリキュア両方に搭乗している子は何人いるの? ただし戦車道は大洗女子に限ります。そしてプリキュアは正規のメンバーに限る。キュアトゥモローみたいなゲストは含みません」
プルンス
「他校のチームは福内でプルンスな?」
チコ
「そうです。黒森峰の西住姉とか、次期隊長の怖い人や、カチューシャの副隊長等は含みません。A3人 B6人 C7人の中から選んでちょうだい」
プルンス
「かばさんチームのカエサルが、ミルキィーローズ。レオポンチームのツチヤは、確かダージリンと同じ声優だから、彼女もプリキュア。同じチームのツチヤは、カチューシャの人と同じ声優だから、キュアピースプルンス。ネトゲーチームのぴよたんは、ユニと同じ人プルンス。それと西住みほと、角谷前生徒会会長を入れて、Bの6人プルンス」
チコ
「6人でOK?}
プルンス
「OKでプルンス」
チコ
「ぼーっと、ガルパン見てんじゃねえよ!!」
プルンス
「そんな馬鹿なでプルンス! 6人の筈プルンス!」
チコ
「まどかちゃん泣いちゃうよ。」
プルンス
「まどかはガルパンには出てないでプルンス!」
その時、弓矢がプルンスの近くに刺さる。
まどか
「ちょうちょ、薬莢捨てるとこ、観覧車」
プルンス
「しまったでプルンス!」
まどか
「プルンス、少し向こうでお話ししましょう」
プルンス
「お助けでプルンス―!」
キョエ
「その後プルンスの姿を見た者は誰もいなかった。めでたしめでたし。バカー」
プルンス
「めでたくないでプルンス!」
30分後、米軍は大型爆撃機《B-17》《b-24リベレーター》各30機と、海兵隊航空隊《PB4Yシーリベレーター》(《Bー24》の海軍供与機で、性能は『B-24』に準じる)20機が来襲した。
爆撃隊は高度6千から爆撃を敢行したが、高高度からの水平爆撃で高速回避中の水上艦艇に、命中弾が出る確率は極めて低い。よほどの幸運か、低速輸送船
でないと命中させる事は困難だ。
《B-17》は、エンジンや燃料タンクを強固な防弾装備で補強し、自動消火装置等もある為に20ミリ機銃を多少被弾した程度では、撃墜は出来ない。
だが、それらの防御はあくまでも常識的な、敵戦闘機との戦闘を想定して設計されていて、プリキュアの攻撃に耐えられなかった。
同日午後9時
サンフランシスコ北西沖 ハルゼー艦隊旗艦《サラトガ》
ハルゼー艦隊は昨日の昼前から、サンフランシスコ沖から北上していた。理由を尋ねられた際に、ハルゼー中将は躊躇せずに、嫌な予感がするからだと答えた。部下達は渋い表情を浮かべたが、ハルゼーの直感は結構当たる。先だってのジョンストン沖航空戦でも、飛行しているプリキュア(アラモードチーム)を目撃した際に、瞬時に桃色プリキュアがチームのリーダーだと見抜いている。更に、「サンフランシスコ沖から断じて動くな」と命令されてはいなかったので、部下は説得を断念した。
「どうやら《B-17》は、『空飛ぶ要塞』の異名を返上せねばならないな」
ハルゼー中将は、報告書の束を見ながら無念そうに述べる。
第二波攻撃隊は、第一波攻撃隊同様に甚大な被害を出した。特にプリキュアの迎撃を受けた隊は、半数以上が撃墜された。
辛うじてプリキュアの魔手から逃れ得た、爆撃機も帰還途上で墜落もしくは不時着水、あるいは生還したが損傷が酷く修理不能と判断される爆撃機が多数出る事は、想像に難くない。
第一波攻撃隊は、偶然の産物とはいえ駆逐艦1隻撃沈、防空巡洋艦に爆弾命中の戦果を挙げたが、第二波攻撃隊が投下した爆弾は、一発の命中弾も無かった。
銀河英雄伝説のアニメ化作品第一作目となる、劇場版アニメ「我が往くは星の大海」で、ミッターマイヤー提督の台詞に「弾の無駄撃ちか、命の無駄撃ちよりはましか」
があるが、重爆隊の攻撃は双方の無駄撃ちと言えた。
ハルゼーは中将は、直ちに艦隊を率いて救援に向かいたかったが自重した。未だ敵の正規空母全ての居場所が判明していない。第一、今からハワイに向かったところで、到着した時には既に戦いは終わっている。
「予定通り、サンフランシスコを攻撃して来る可能性は無さそうですね。」
艦隊参謀長、ブローニング大佐の言う通りカリフォルニア州沖には、敵艦隊は発見されていない。
「いや、敵には恐ろしい戦闘能力を持ったプリキュアが付いている。小沢提督が攻撃可能と判断する恐れはある」
ロサンゼルスやサンフランシスコが攻撃され、艦隊にも大きな被害が出れば、米国民が受ける心理的ダメージは甚大だろう。
参謀達は、やれやれだの困ったものだとか小声でぼやいた。プリキュアがいなければ帝国海軍もここまで大胆な、合衆国本土攻撃などはできなかっただろう。
いや、太平洋艦隊が開戦直後のマーシャル諸島占領に成功し、今頃はマリアナ諸島に攻撃でもしていたかもしれない。
ハルゼー達は、敵の未だ所在が判明していない空母の目標を話し合った。
アリューシャン列島や、アラスカを攻撃する価値があるとは考えられないので却下。
ミッドウェー占領は可能性皆無とまでは断定できないが、仮に占領しても補給は相当な負担となるだろう。
潜水艦を使用して、ミッドウェー島に補給に来る輸送船を撃沈し兵糧攻めにすればよい。日本側は、ウェーク島への補給もかなり苦労している様だ。潜水艦の攻撃で何隻かの輸送船が撃沈され、ウェーク島の守備隊員は、栄養失調に陥っている可能性が高いと分析されている。
「発見済みの艦隊と協力して、ハワイの西側からキンメル艦隊を挟撃するつもりでは?」
「その可能性はありそうだな。オアフ島の西で敵艦隊発見の報告はあるか? もしくは偵察機が行方不明になった、敵機もしくはプリキュアと交戦中との通信が入り、直後に通信が切れたとかは?」
通信室によると、ハワイの総司令部よりその様な情報は届いていないとの事だ。つまりハワイから西~南西に向け発進した偵察機は、消息不明になったり、敵艦隊を発見した機体は出ていない事になる。
「提督、実は南太平洋が少しきな臭くなっています。」
「何かあったのか?」
ブローニングは、海図を広げハワイからはるか南にあるサモア諸島を示した。
「一昨日、米領サモアのパゴパゴ港沖合で、水上機母艦《ラングレー》と駆逐艦1隻が撃沈されました。潜水艦の魚雷攻撃と考えられます」
《ラングレー》を含む旧米アジア艦隊は、ニューブリテン島からの火山噴火避難民輸送任務終了後、米領サモア(南緯14度16分 西経170度42分)に移動した。
サモアは19世紀末に、合衆国と帝政ドイツの間で領有権争いが起きたが、1900年に協定が結ばれ西側の島はドイツ帝国、東側は合衆国の領有と決まった。
帝政ドイツ領サモアが現在のサモア独立国に該当する。米領サモア主島ツツイラー島付近では、数日の間に何回か敵潜水艦らしい通信を傍受しているとの事。
「陽動でしょうか? 参謀長」
「一概に断定はできないかもしれんな。サモアは米本土とオーストラリアを繋ぐ重要な補給ルートだ。占領するとは考えにくいが、航空攻撃を受ける可能性は否定できない」
「確か、南東太平洋艦隊が創設されてサモアに派遣された筈だ。確か明日くらいには到着する筈だ」
艦隊と言っても、高速給油艦を改造した護衛空母《サンティー》と、貨物船の設計を流用した《カサブランカ級》護衛空母2隻及び、巡洋艦3駆逐艦6しかない。連合艦隊の主力空母を含む艦隊やプリキュアと正面から戦う事は出来ないので、来ない事を祈るしかない。
「どっちにしろ、今から向かっても手遅れだ。ここで待ち受けるしかねえな。」
4月20日 午前6:00(米西部標準時)
ワシントン州 オリンポス山レーダーサイト
オリンポス山はシアトル市から北西100kmにある2420メートルの山で、山の西側に数年前にレーダー基地が設置された。レーダー基地は、標高の高い場所に置いた方が探知距離が延びる。
当直員達は、眠気覚ましのコーヒーを飲みながらレーダー画面を見張っていた。10日ほど前には、日本艦隊がサンフランシスコを攻撃するという噂が流れて、レーダー員達も緊張した。シアトルもついでに攻撃される危険が無いとは言えないからだ。
しかし、昨日日本艦隊がハワイ北西沖に現れ戦闘が起こった事から、日本海軍はサンフランシスコを攻撃すると見せて真珠湾攻撃を企んでいるとのラジオ放送を聞いた。
「日本人に、本土を攻撃する様な度胸は無いぜガハハ」
能天気な第2レーダー班長、アーニー・ワイルド大尉に対し班員の、ウィリー ・マクドナルド少尉は一瞬咎めるような表情を向けるが、口にはしなかった。
「お前らも、眠気覚ましに飲むか?」
アーニーは、部下に小瓶に入ったウィスキーを勧めるが、部下達は全員断った。勤務中の飲酒は禁止されているが、こっそりと持ち込んで飲んでいる士官や下士官は多い。上層部も夜勤の兵士が眠気覚ましに少し飲む程度は、黙認していた。
数日前から、ワシントン州は低気圧の接近で雨が降り続いていた。激しい雨では無いがその為に哨戒機が飛行不能になっていたが、各所ともに、本土攻撃は無いだろうという憶測が流れ緊張感が薄れていた。夜中に低気圧は東に去り、雨も止んで今日は3日ぶりに晴天になりそうだ。つい1時間ほど前に、施設の上空を数機の偵察機が西に向け飛行して行った。
ウィリーがマグカップを皿に乗せた時、レーダー画面に多数の光点が表示された。目をこすってみたが光点は消えない。
「敵機でしょうか?」
「味方機が帰って来るには時間が早い! 敵だ!」
大尉は、即座に敵機と判断し、ウィリーに通報を命じた。
「オリンポス山レーダー基地より、シアトル防衛司令部に緊急通報! 敵大編隊探知、方位300度! (北西)距離80km目標はシアトル! 0635」
大尉は、全員に敵が見えたら防空壕に避難する様に指示を出した。施設に対空砲や、対空機関砲を設置する予定になっていたが、完了は6月下旬でまだ工事始まっていない。大尉は双眼鏡を取り出し西の空を覗く。
西海岸の主要基地や、レーダー施設要員はプリキュアの存在は知らされてはいた。しかし、「油断して、ジャップにやられた間抜けの戯言」
と言った感じで、信じていない兵士が大半だった。
20分後西の空から、多数の敵機が接近して来るのが見える。朝日を反射してキラキラと光っている。
「お前たちは先に避難しろ」
「大尉! 上を見て下さい!」
見張り員のセバスティアン・ミレール一等兵に言われ大尉が上を見ると、複数の鳥が急降下して来るのが見えた。野鳥観測が趣味の大尉は、直ぐに鳥の違和感に気付いた。部下を避難させ、最後に防空壕に飛び込み扉を閉める。
その直後何かが破壊される音が聞こえ、防空壕が激しく振動する。数分後静かになったので外に出ると、レーダー設備は無残にも破壊されていた。片方のレーダー設備は戦闘機の機関銃らしい弾痕が付いていたが、もう片方の設備には明らかに機銃や、爆弾とは考えられない痕跡が見える。
「あの鳥みたいに見えたのがプリキュアか。おい、レーダー施設が破壊された事と、プリキュアも攻撃に参加していたと伝えろ。無線は、多分アンテナをやられているだろうから、有線(電話)で伝えるんだ」
少佐は忌々しそうに、言いながら飲酒の痕跡を隠す為に、酒瓶の始末を始めた。