新型コロナウイルスで、図書館が全て閉鎖。書店にも休業要請来るかも。我が県は東京に次ぐ感染率。
午後2時10分
ハルゼー艦隊から発進した、攻撃隊は雲を利用して低空から敵艦隊に接近していた。
だが、敵艦隊までおよそ半分の距離まで迫った時、編隊左舷外縁部にいた《エセックス》攻撃隊の《TBFアベンジャー》の機長が、自機の北西側を雲に隠れる様にして南下する、機影を発見した。
「あれを見ろ、日本機だ」
機長のヘンリー・ハワード中尉が、乗員に敵発見を伝える。
乗員達が北西の空を見ると、雲の僅かな隙間から反対方向に向かう敵機の編隊が見える。
「プリキュアは見えるか?」
「確認します」
ハワード中尉は、後席の機銃員サム・シーマン上等兵曹に敵編隊に、プリキュアが混じっているか確認する様に命じる。
後部機銃員は、注意して北西の方角を見る。すると、敵機の速度に合わせる様に飛んでいる鳥の様な飛行体
が見える。
「プリキュアらしいのが見えます」
「数は判るか?」
「雲に隠れていますから、全体の数は判りませんが私は3人確認しました」
シーマンは機長に、確認できたプリキュアらしき数を報告する。恐らく雲の向こうに、他のプリキュアが居る可能性は高そうだ。
互いの攻撃隊は、相手に対し一切の動きを見せる事無くすれ違って行く。ここで戦闘機が戦いを挑めば、燃料や機銃弾を浪費し肝心の護衛が出来なくなる。
(敵戦闘機は攻撃して来ないだろうが、プリキュアは違うかも知れない。戦闘機の機銃弾には限りがあるが、プリキュアの力に残弾というものは存在しないかも知れない)
だが、中尉の懸念は杞憂で終わった。《零戦》もプリキュアも襲撃しては来なかった。自分達も敵機やプリキュアの姿は、僅かな雲の切れ間から目視しただけだ。日本側は気付いていないのかもしれなかった。
午後二時半
日本艦隊上空(バンクーバー島南西沖)
山口艦隊上空に到達した米攻撃隊は低空から奇襲を目論むが、肝心の雲が艦隊付近で大きく開けていた為奇襲は出来なかった。
「制空隊は、敵戦闘機に向かえ!護衛隊は、攻撃機を戦闘機やプリキュアから守れ!」
制空隊の《F6Fヘルキャット》隊は、一斉に予備燃料タンクを切り離し敵戦闘機に向かって行く。
数分後 オレゴン州ポートランド基地から発進した、ジョン・チャールズ大尉の《P-38》F型10機が戦場に到着した時、既に激しい戦闘が行われていた。
敵戦闘機と戦っている《F6F》隊は未だしも、空を飛ぶ人と戦っている隊は一方的に撃墜されていく。
「あれがプリキュアか」
空を鳥の様に舞い、攻撃を回避し戦闘機を周囲の仲間と連携し撃墜して行く様は、恐ろしくもあり美しくもある。
(見ている場合では無い、気付かれる前に一仕事終えるぞ)
オレゴン州の航空隊は、サンフランシスコが攻撃される可能性大と言う事で、多くがカリフォルニア州に増援に出されていた。
複数の大都市や工業地帯を有するカリフォルニア州や、港湾基地があるワシントン州に対し、オレゴン州の重要度はかなり落ちるのは致し方無い。クイズ番組などで西海岸三州の中で、カリフォルニアとワシントン州は出て来ても、オレゴン州は出て来ない人も多そうな……
オレゴン州陸軍航空隊は、ハルゼー艦隊の攻撃に呼応して戦闘機を出撃させた。と言っても《P-40ウォーホーク》15機と、《ライトニング》10機だけだが。
『ライトニング》10機は、各機250キロ爆弾1発ずつを搭載している。同機は爆弾や対地ロケットを最大1.5トンほど搭載可能で、史実では北アフリカやイタリア戦線で、戦闘爆撃機として活躍している。
本来はもっと大型の爆弾を搭載可能だが、サンフランシスコに援軍に行った部隊が持って行ってしまったので、手持ちの残り物を装備せざるを得なかった。
(戦艦や空母に近付くのが困難なら、巡洋艦でも攻撃するか)
チャールズは、主力艦への攻撃が困難なら巡洋艦への目標変更を考え、部下に命令しようとした。
その時、チャールズはひと塊の積雲の下に、大型空母を含む艦隊を発見した。
「10時の方角(北西)の雲の下に大型空母発見だ!」
チャールズは、即座に小隊を北西方向に向けた。
チャールズ隊は、少数機だという事が幸いした。更に空母上空の積雲により空母側からの目視を困難にしていた。
しかし、後僅かという時に上空で戦っていた《零戦》が、《P-38》に気付いた。
「5~10番機は戦闘機に向かえ!」
指示を受けた、5から10番機は爆弾を放棄して《零戦》に向かって行く。
その間にチャールズ大尉機を含む残り5機は、雲の下に見え隠れする大型空母に向かって行く。チャールズは、2隻を沈めるのは無理と考え、先頭の空母に攻撃を集中させる事にした。
「距離500! 全機爆撃用意!」
チャールズが指示を出した次の瞬間、数条の光が大尉の視界左方向から右方向に抜けて行った。
直後5番機と4番機が爆散して、無数の破片となり消えて行った。
「プリキュアだ!」
数秒後今度は、3番機が尾翼を破壊され海面に突入して消えた。空母の至近距離となって、対空砲の誤爆を恐れたのかプリキュアの攻撃は止んだ。反対に艦隊からの対空砲撃が始まった。
「爆弾投下!」
爆弾を投下し、空母の上空を通過した直後、後方で爆炎が二つ上がるのを見た。
「やった2発命中だ!」
大尉は、高度を上げて退避を図ると同時に味方に撤収を命じた。高度を3000メートルまで上げた時、チャールズは微かに殺気を感じた。
キュアスカーレット
「プリキュア・スカーレット・スパーク !」
キュアトゥインクル
「プリキュア・ミーティア・ハミング !」
流星と炎を辛うじて回避する。チャールズ大尉は方角を変え650km/hの高速を生かし一目散に逃げだした。
(プリキュアは時速950km以上出るそうだが、それでも高速で逃げる戦闘機に命中させるのは難しいのだろう)
程なく、攻撃が止み一安心……
??
「お覚悟はよろしくて?」
チャールズは何か、聞こえる筈が無い声が聞こえた気がした。気付くと前方上空に二人のプリキュアが居る。
「罠だあああ!」
チャールズは、後方のプリキュアによってハンターに追われる鹿と同じ様に、罠に誘い込まれた事を悟った。
キュアフローラ
「プリキュア・リィス・トルビヨン!」
キュアマーメイド
「プリキュア・バブル・リップル!」
超高速・高威力の花弁と水の奔流が、チャールズ大尉の機体に無数の穴を開けて、数秒後堪え切れなくなった機体は空中分解し、落ちて行った。
(海に落ちる前に爆死か、プリキュアめやるじゃなねえか。だが、敵大型空母に一矢報いてやった……ぞ)
意識を失う寸前、チャールズ大尉は微かな満足感を感じた。
チャールズ大尉の最後は撃墜されたが幸福だった。理由は「敵大型空母に、かなりの損傷を与えたと思ったまま戦死出来た」からだ。
チャールズ大尉が爆弾命中と思った内、一発は対空砲火で撃墜された2番機の爆発を、爆弾命中と勘違いした。
大尉機が投下した爆弾は、確かに命中したが甲板では無く10センチ対空砲に命中した。陸用爆弾だったので、対空砲を破壊し周囲に機関銃座に損傷を与え、30名の死傷者を出したが貫通は出来ず、飛行甲板には軽微な損傷を与えただけで、戦闘に影響は無かった。
つまるところ大尉の死はほぼ無駄死だった。
同時刻
《TBFアベンジャー》隊は、《零戦》とプリキュアの攻撃を受け、既に少なくない数が撃墜されるか、損傷を受けて離脱していた。
護衛の《ヘルキャット》戦闘機も、敵戦闘機やプリキュアに対応するので精一杯で、雷撃機を助ける余裕はなさそうだ。
その時ヘンリー・ハワード中尉の《アベンジャー》機の真後ろに、一人のプリキュアが舞い降りた。後部機銃手が即座に12.7ミリブローニング機銃を発射した。無論簡単に回避されたが、間合いを取る為に、プリキュアは《アベンジャー》隊の真横に移動した。
だが、そこに戦闘機2機が駆け付けプリキュアを攻撃した。そのプリキュアは戦いながら離れて行った。
ハワード中尉は、一安心して海面を見るが、雷撃や爆弾が命中した敵艦はほぼいない様だ。
「敵艦隊まで距離5千」
操縦士の報告を聞いたハワードは、レバーを操作して魚雷格納庫の扉を開いた。《天山》や《九七式艦上攻撃機》等は、魚雷は雷撃機の真下に直に装備されているが、機体が大型の《アベンジャー》は、爆撃機の爆弾庫みたいに、専用の格納庫に収容されている。
「敵戦闘機接近!」
数機の《零戦》が接近し、20ミリ機銃を発射して来る。反対に《アベンジャー》隊からも、反撃の12.7ミリ機銃が放たれる。
機銃の集中射撃受けた戦闘機が、炎上し墜落して行く。ハワード機を狙っていた、《零戦》はエンジンに被弾し黒煙が噴き出た。墜落はしなかったが、攻撃を断念し離脱して行った。
最後に銃撃して来た《零戦》の機銃弾が、右横を飛行していた《アベンジャー》』の魚雷に命中し、魚雷が大爆発した。機体も四散し無数の破片が周囲にまき散らされた。エンジンの部品が、自機に向かって来るのを見た、ハワード中尉は驚いたが、命中寸前に失速して落ちて行った。ほっとしたが、落ちて行った破片が機体に接触したのか、軽い衝撃を感じた。
乗員2《ジーク》海面に降下していきます。爆発に巻き込まれたようですね」
破片が油圧系統を破壊でもしたのか、海面に不時着するべくゆっくりと降下して行く。
「プリキュアが来ます! ……一人いや二人です!」
シーマンの警告に、ハワードが何か言おうとした時、隣の《アベンジャー》機長が臆病風に吹かれたのか、魚雷を投下して離脱を開始した。
「おい、野郎何の真似だ……」
その時、ハワード中尉機もふわりと持ち上がった。何が起きたかは明らかだ。ハワード中尉機の《アベンジャー雷撃機》からも航空魚雷が投下され着水した。
「俺は何も動かしていないぞ!」
「確かにそうです。多分さっき爆発した味方機の破片が原因でしょう」
ハワード中尉はため息をついた。さっきぶつかった味方機の破片が、電気系統の回路を狂わせて誤作動させ、勝手に魚雷が投下されてしまったのだろう。
距離はまだ4000メートル強ある。魚雷の射程は5200メートルほどだが、そんな遠距離から撃っても命中はしない。
最低でも1キロ以内、理想では600メートルくらいで撃つのが理想だ。
「機長、どうします?」
「どうもこうも、魚雷が無いんだから離脱するしかないだろう」
ハワード中尉は、《アベンジャー》をオレゴン州の方角に向ける。事前に、味方艦隊が敵航空攻撃を受ける。可能性が高い場合、攻撃隊は空母に帰還せず、オレゴン州の秘密基地に着陸する様に命じられていた。
程なく近くを、プリキュアが通り過ぎた。プリキュアは一瞬こちらを見たが、何もして来なかった。
「プリキュアの野郎! こっちを憐れむ目で見るんじゃない! 臆病風に吹かれたのは、隣の機だ」
「プリキュアは野郎じゃ無く女の子……」
「何か言ったか?」
「いいえ、なにも」
雷撃機同様急降下爆撃機《SB2Cヘルダイバー》隊もまた、苦闘の只中にいた。《ヘルダイバー》は故障が少なくないが、頑丈な構造で容易には撃墜できない。
(ただし普通の戦闘機相手に限る)主翼に装備された20ミリ機銃も強力だ。
「凄い連携だ!」
小隊指揮官フレミング大尉は、プリキュアの連携の巧みさに驚く。《零戦》も巧みに3機で、攻撃を加えて来るがプリキュアはそれ以上だ。5人くらいの小隊単位か、3人と2人位に別れて攻撃して来るが、戦闘機より遥かに巧妙な連携で攻撃して来る。一旦攻撃が止むと、今度は《零戦》隊が攻撃して来る。
大尉は前方に向け20ミリ機銃を発射。命中しなかったように見えたが、《零戦》は高度を上げ離脱して行く。
「あいつ何故戻って撃って来ない? 機銃の故障かな?」
ようやく《ヘルダイバー》隊は、敵艦隊の近くまで到達していた。フレミング大尉も航空母艦の方角に、機体を向けようとした瞬間、複数の光の筋がジョニー隊を貫いた。
近くの《ヘルダイバー》が四散したのが見えた瞬間、ジョニー中尉機も大きな衝撃を受けた。
「ギャアッ」
「ぐはっ!」
周囲の《ヘルダイバー》と違い、瞬時に機体が爆発する事は避けられたが、エンジンは大きな穴が開き、黒煙と炎が上がった。操縦席の中も、計器盤の下から燃え上がった。消火器で消火せねばと思ったが、激痛で動く事も出来ない。
「無事か?」
「腹をやられました。機長は脱出できそうですか?」
「俺もだ。こりゃ助からんな」
機体もエンジンは今にも止まりそうだ。いや、それより早く機体が爆発するだろう。
プリキュアが近くに来るが、もう撃っては来なかった。いや、何か短く祈りを捧げているような動きをしている。
「プリキュアの小娘、ゴハッ! もう自分達が勝った気でいますよ」
「おうよ、少し教育してやろうぜ」
フレミング大尉は、ゆっくりと機体を傾けて行く。近くの空母までは距離がある。気付かれて撃墜されるか、こっちが力尽きて海に落ちる可能性もある。
やがて《ヘルダイバー》は、炎を上げながら墜落して行った……戦闘機搭乗員や、プリキュアや洋上の艦船の乗員の目にはそう見えた。無論墜落しているのは事実だから、勘違いしている訳でもない。
気が付いた時は、フレミング大尉の《ヘルダイバー》は、既に巡洋艦の至近距離まで迫っていた。
その寸前、フレミングの目には敵艦乗員の仰天した顔がはっきりと見えた。
次の瞬間フレミングの機体は、450キロ爆弾を持ったまま、重巡《三隈》の艦橋に激突した。
《三隅》に被弾した米軍機が突入するのは、史実(ミッドウェー)。フレミング大尉も史実人物。その後《もがみん》こと《最上》と衝突します。その後《三隅》は沈没。《最上》は大破し、修理の際に航空巡洋艦に。
《三隈》「もがみんと衝突した時の傷、やっと治ったと思ったのに」(艦これ 中破時の台詞)
艦これでは近日、《ソードフィッシュ》雷撃機の水上機版が追加されましたが、《彩雲》の水上機版が欲しいです。空母系が使えない戦場で作戦の幅が増えるので、ぜひ追加して欲しいなあ。
それと米英の優秀な航空機を追加してくれんかな。《フルマー》《スキュア艦爆》《デバステーター》……どれも駄作機だけを取り上げた本に、乗っていそうなやつばかり。