売店で販売しているのがドリンクだけでしたね。(観客100%の場合、ドリンクのみの販売。50%なら軽食も可能。来月から撤廃の予定)
「鬼滅の刃」と他の映画(特にアニメ系)を同日に見る場合は、「鬼滅の刃」から見る事を推奨します。さもないと精神が……あんじゅ……
チコ
「ぼーっと映画のネタバレしようとしてんじゃねえよ」ピー
午後6時 旗艦《大和》
近藤中将は、プリキュア達を労いその間に艦隊からの戦果報告を集計していた。
「本艦は、被弾10発右舷側副砲一基被弾。他に12センチ高角砲2基大破。対空機銃数基破壊! 機関部異常無し、戦闘可能です」
艦長森下信衛大佐が、旗艦の被弾状況を報告する。
「《武蔵》被弾9発。水上機射出機大破。機関全力運転可能、戦闘可能」
《伊勢》《日向》は、かなりの被害を受けたらしい。特に《伊勢》は最大速力が24.5ノットから19ノットにまで低下している。
巡洋艦以下の艦は、第六戦隊の重巡《加古》が沈没。開戦以来《加古》は全くの無傷だったが、戦艦《ウェストバージニア》が最後に放った16インチ主砲弾が……
それもろくに狙いも付けずに発射した砲弾が、奇跡的に《加古》艦首に命中し、艦首が切断され航行不能になり放棄せざるを得なかった。
ヤケクソに発射された砲弾が、まさか命中するとはプリキュア達も予測できなかった。更に、《青葉》は艦橋被弾により五藤少将重傷で、第六戦隊は当艦の久米艦長が
引き継いでいる。更に、軽巡《長良》が集中砲撃により沈没。駆逐艦は3隻沈没、3隻損傷。
戦果は、戦艦《メリーランド》《ウェストバージニア》、重巡《ミネアポリス》撃沈。軽巡洋艦以下は未だ戦果不明だが、数隻撃沈したのは間違いない。
更に、被弾した米巡洋艦2隻前後が単独で東方に逃走して行った様だ。これらは潜水艦隊に追跡命令が出る筈なので、戦果の拡大も可能だ。
「東方に逃走して行った残存艦を追跡しますか?」
白石少将の提案に対し、
「いや、下手に追跡すると今度はこっちが米艦の二の舞になる可能性がある」
「確かに、今度は我々の真下で海底火山が噴火するかも知れませんな」
近藤は、海底火山が再度噴火する恐れが高いと考え、追跡は断念すると決断した。
「最後尾にいた戦艦2隻は、流石に沈没は免れないのではないかな? 敵戦艦と戦って戦死するのは、海軍軍人の名誉とも言えるが、海底火山の噴火で死ぬのは無駄死にだろう」
近藤の判断に対し、異論は出なかった。艦隊は損傷艦の多い第四・第六戦隊は離脱させ、第一戦隊はこのまま真珠湾砲撃の為に、進撃する様に命令を出した。
午後9時
ホノルル市民は前日から、ポインデクスターハワイ準州知事(1)の命令で、郊外の丘陵地帯に避難を開始していた。本日の夕方までに市民の避難は完了していた。
ホノルル市警や、陸海軍も避難誘導に協力していた。日本艦隊攻撃から生還した搭乗員達も、命令を受け避難誘導や、交通整理に参加していた。
「戦艦だ!」
市民の一人が、パールハーバー軍港に接近して来る艦隊を発見した。ネットもSNSも無い時代だ。詳しい戦況は全く市民に走る手段は無かった。
「太平洋艦隊が勝ったんだ!」
「日本艦隊をぶちのめして、引き上げて来たのに違いない」
市民の間からは、太平洋艦隊の勝利を確信して歓声が上がる。
「違う! あれは日本の戦艦だ!」
避難整理に参加していた、ホールマーク中尉は叫んだ。中尉は実際攻撃に参加していたので、遠くからでもそれが敵艦であると気付いた。
「馬鹿な事を言うな!」
周囲にいた市民達から、中尉に罵声が飛ぶ。中には殴りかかりそうな感じの男もいる。
押し問答をしていると、突如軍港上空が明るくなる。上空には水上偵察機らしい機影が見えた。その水上機が再び照明弾を投下し、今度は飛行場が明るく照らされる。
「帝国海軍だ!」
中尉を糾弾していた数名の市民も、敵艦隊だと気付いた。
敵戦艦の近くに、巨大な水柱が上がり再び市民から歓声が上がった。オアフ島は重要拠点なので、宮崎アニメに出そうな、要塞砲を配置されている。
特に1921年に完成した、ウィルソン要塞砲は16インチ砲で、これはワシントン軍縮条約で建造中止になった、旧《サウスダコタ》級戦艦主砲を転用した。
WW1の頃は、戦艦は絶対に陸上の要塞砲と戦ってはならないとされていた。陸上の要塞砲は、戦艦と違い沈む事が無いからだ。
だが、第2射を発射するより早く突如空中から、謎の光が要塞群を襲った。16インチ砲台は流石に一撃で、完全破壊はされなかったが、砲撃不能に陥り他の要塞も沈黙した。
「こっちに来るぞ!」
「空を飛んでいるぞ」
ホールマークが、騒ぐ市民達が指差す方角を見ると、プリキュアが数名市民達が避難している丘陵地帯に近づいて来る。しかし、遠くからこちらを確認しただけで別の方角に飛び去った。非戦闘員を攻撃するつもりは無論皆無だろうが、迂闊に近付けば市民がパニックを起こして死傷者が出るのを避けたのだろう。
続いて、パールハーバーに配備されていた魚雷艇部隊が攻撃を行った。だが敵艦隊は駆逐艦や巡洋艦だけでは無く、戦艦主砲までぶっ放して来た。魚雷艇は、半数以上が撃沈もしくは転覆し、残った僅かの魚雷艇は慌てて魚雷を発射し逃走した。無論命中した魚雷は一本も無かった。
抵抗を実力で排除した敵艦隊の巨大戦艦が砲撃を開始するのが見える。砲弾は軍港内の倉庫を直撃し、その破片が飛び散る。もう一隻の巨大戦艦は、飛行場を狙っているようで飛行場内の滑走路付近に着弾し、大穴を開ける。砲弾が着弾する度に、ドックが、軍用車両が、クレーンが、航空機格納庫が破壊されていく。
市民達の中には、泣き崩れる人や攻撃を止めてくれと哀願する市民もいるが、敵艦隊が艦砲射撃を止める事は無い。
「畜生!! ジャップめ……プリキュアめ、この恨みは百倍にして返してやるぞ!」
ホールマークは悔しさのあまり、唇をかみしめ血が滲む。しかし、その痛みを感じる事は無かった。
プリキュア達は、少し離れた地点に退避していた。
「あのタンク、やっぱり偽物だったんだね」
マナの言うタンクとは、艦船用重油タンクの事で、容量はおよそ450万バレルだ。タンクは軍港に隣接しているが、このタンクは果たして本物がどうか、参謀や搭乗員の間で議論になっていた。(2)
フェイク(偽物)派は、あからさま過ぎるので偽タンクだろう。本物は地中にあるのではないかと主張しているた。六花は、山口多門中将や源田大佐から、重油タンクが本物かどうか尋ねられた。だが、全国模試1位の英才菱川六花といえども、重油タンクの真偽に関する知識は無かった。
《大和》の46センチ砲弾が、重油タンク群を直撃し火災が発生したが、その規模は非常に小さく重油が大量に漏れだしている様子も無い。重油はガソリンほど気化しにくく、爆発の危険は少ないとはいえ、重油タンクが満タンならもっと大規模な火災になっていないとおかしい。
マナ
「でも、これで良かったんだと思う。重油が大量に流れ出たら、かなり有害なガスが出るんじゃないかな」
真琴
「硫化水素ってやつ?刑事ドラマでもたまに出るわ」
ありす
「硫化水素は出ませんわ。と思いますが」
六花
「でも、広範囲に有害な気体が流れて特に子供や、気管支に病気がある人には重大な悪影響が出るわ。全住民が他の島か、本土に避難する事になってしまったと思うわ」
ありす
「ハワイ諸島は、海だけじゃ無く自然も美しいのです。真珠湾が重油漬けになったら、オアフ島の自然環境は、回復不可能なほどのダメージを受けていた可能性が高いですわ」
あの重油タンクが空だというのは間違いないだろう。でも、そうなると本物は何処にあるんだろうか?
真琴
「やっぱり、地下タンクかな?」
マナ
「でも、狭いオアフ島の地下にタンク建造できるかなあ? 住宅や商業地区の下はダメだろうし」
ありす
「ハワイ諸島は、元は火山噴火で形成された島です。硬い溶岩岩盤の地下にこの当時の技術でタンクが作れるでしょうか」
六花
「世界Bには無い技術や、発明が有ってもおかしくは無いわよ。この世界では乾電池はアメリカ人が最初に発明したと聞いたわ」(3)
地下タンクの場所も判らないのに、やたらと攻撃するわけにもいかない。程なくプリキュアは艦隊に合流すべく飛び去った。
1 ハワイ準州が正式に州に昇格したのは、1959年。 アメリカ合衆国では大統領選挙本選に投票できるのは50州。自治領のグアムや、プエルトリコには投票権無し。
2 史実でも真珠湾の重油タンクが、本物かフェイクか議論が起きた。最終的に真珠湾奇襲では、重油タンクへの攻撃は実施されず。重油タンクの謎は後日。
3 史実では日本人
2013年の事とは、「劇場版 魔法少女まどか マギカ」と同日公開の『映画ドキドキ!プリキュア マナ結婚!!?未来につなぐ希望のドレス』。見る順番を間違えた親子多数を襲った悲劇。
ひかる
「映画館は、お客さんが0人だったら上映するのかな」
まどか
「大都市の映画館ならともかく、地方都市の映画館なら起こりそうですね」
えれな
「深夜帯や、上映終了間近の映画でも起こりそうね」
ユニ
「アブラハム監督に聞いてみるニャン」
監督
「映画館によって違うが、大体上映開始から30分以内に誰も来ない場合は、上映中止になる所が多いみたいだよ」