プリキュアDOOMSDAY   作:宇宙とまと

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ひかる
「もう直ぐ、再放映中の太平記で反足利軍との戦いが終わるけど、その後はどうなるんだろう」
チコちゃん
「内ゲバ」
ひかる
「えっ?」
チコ
「ずーっと内ゲバ」
ひかる
「きらやばー」
チコ
「主に早よやれぇぇ!、こわっぱぁ!のせいで」
えれな
(チコちゃん逆だよ)


第60話【ロスアラモス】

 

 

「危険すぎる! 何とか考え直してくれないか」

「空母艦載機も、ニューメキシコ州まで往復可能な機体は無い。君達だけで行くのは危険だ」

「でも、アメリカが原子爆弾を完成させてしまったら、数十万人の犠牲者が出てしまいます」

 

 先ほどから、プリキュアが原爆工場への攻撃を主張し、海軍側が君達だけでは危険だと説得を試みるという流れを繰り返している。

「君達の世界では、実際に原子爆弾が広島と、長崎に投下され30万人近い、犠牲者が出たという事だったね」

山本五十六海軍軍令部総長の発言に、一同静まり返る。

 

「間違いありません。長崎に投下された6日後に日本は無条件降伏し、終戦となったのですが、実は3発目の投下計画があったとの説もあります」

実際、プルトニウム以外の原子爆弾の部品は、テニアン島にあったので、ロスアラモス原爆研究所からプルトニウムを鉄道と、《B-29》で空輸すれば最短8月20日以降には、原子爆弾を投下可能だった可能性が高いとされる。その目標都市は諸説あり、小倉の他に重要都市だが空襲を受けていない、新潟等とされる。

 

 新潟市は、広島原爆投下の断片的な情報を基にして、次は新潟に投下される可能性大と判断した県知事が、市民に対する避難命令を発令し8月18日頃まで、新潟市中心部は無人となった。

 六花

「3発目は、京都に投下する計画だったという説があるんです」

小沢連合艦隊司令長官

「君達の世界で、何か文章とかでも出たのかな?」

 ゆかり

「終戦の前日に、愛知県東部に模擬原爆が7発投下されたのですが、爆撃機は全て投下の前に京都上空を通過していた事が判明したそうです」

出席者は、京都に投下された場合の被害を想像し青くなった。

 

 福留連合艦隊参謀長

「彼女達は、ニューメキシコ州中部のロスアラモスに、原爆研究所が在ると言っていますが」

 小沢大将

「予備的な段階なら、例えば大学や民間企業や研究所に、実験を依頼する事も考えられるだろうが、最終的な組み立て工場は人目に付きにくい僻地に、建てる可能性が高い。ニューメキシコ州はその条件を満たしているんじゃないかね。後はユタ州とか、アリゾナ州等も候補に上がるかもしれないね」

 

 その時海軍軍令部第一課長の、富岡大佐が入室し山本に資料らしきものを渡した。山本は、数分間それを見ていたが咳ばらいをして、静かにさせた。

 山本

「どうやら、ニューメキシコ州ロスアラモスでビンゴかも知れんぞ」

山本は全員に資料を回読させた。

 

 中立国メキシコ……(この世界では未だ中立らしい)(1)の日本大使館に勤務している、陸海軍の駐在武官は、メキシコを舞台に情報収集を行っていたが、ニューメキシコ州と、メキシコ国間で貿易の仕事をしている人物から奇妙な情報を得た。

ロスアラモスという辺境に、いつの間にか大きな施設が出来た。周囲の道路には検問所が出来て、出入りを厳しく取り締まっている。ニューメキシコ州では噂話だが、軍の薬品研究(対毒ガス)所だとか、弾薬庫では無いか等の噂が流れているらしい。

 

 ここ最近、別のメキシコ人から入手した情報によると施設に向かう、大型のトレーラーが何台か、研究所に向かう道で検問に止めらているのを目撃した。

検問は以前よりも厳しくなっているとの事。更に情報収集を進めて同様の情報を得た。

 富岡

「更に、別の砂漠で測量調査をしていたとの事です。その砂漠も近く出入りが制限されるとか」

 山本

「その砂漠は何処かね?」

 

 富岡大佐は、地図を開きこの砂漠ですと指差した。

 れいか

「原子爆弾の実験は、そのアラゴモード砂漠で行われたんです! 広島に投下される20日前です」

 小沢

「原爆研究はもう最終段階に入っているのかもしれませんな。かなりまずい」

 

 世界Bで原爆投下に使用された、《B-29》既に完成している様だが、マリアナ諸島を占領されない限り原爆投下は困難だろう。だが、2月の末に駐ドイツ大使館及び、複数の中立国を経由してアメリカが《B-29》を凌駕する、超大型爆撃機の試験飛行に成功したという驚くべき情報がもたらされた。

「樋端君、1月に仮に試験飛行に成功したとすると、君の予測ではどれくらいで実戦投入できるか?」

 

 連合艦隊航空参謀の樋端大佐は(2)、20秒ほど鉛筆をぐるぐると回転させて考えた。

「そうですねえ、《B-29》を超えるとなると恐らく6発機でしょう。かなり長くかかるでしょう。不具合も出るでしょうから、それを直しながら試験飛行を繰り返します。一年半……急いでも一年はかかるでしょうよ。並行して基地や燃料などの準備をして、乗員の訓練も……訓練は2か月は必要かな。実戦投入はどんなに急いでも、来年2月位でしょう」

 

 

 出席者が口々に、あと10カ月かとか来年の春には、敗戦の可能性かなどの声が上がる。

「米国はこの超重爆撃機に原子爆弾を搭載し、都市攻撃か艦隊泊地攻撃に出るとして、何処を発進基地にして来るかを議論して貰いたい。プリキュアの皆も、意見が有ったらどんどん発言して欲しい」

山本軍令部総長の提案で、超重爆の発進基地を想定する議論が始まった。

 

 まず参謀の一人が、オアフ島はどうですかと発言する。

 六花

「オアフ島は、軍事施設が密集していて多数の民間人が居住しています。万一暴発事故でも起きたら、大惨事になってしまいます」

六花の意見に、複数の参加者が賛成する。今度は別の参加者が、ではハワイ島はどうでしょうか? 面積は広いので、基地を置く事も可能ですと発言する。

それに対し、面積は広いがハワイ諸島では、2番目に人口が多い。それより火山噴火の、被害を受けるリスクがあるんじゃないか。と異論が出る。

 

 超重爆の発信拠点候補と、その場所のリスク

 

1 オアフ島      軍事施設が密集・ホノルル市に隣接、ハリケーンのリスク

2 ハワイ島      人口は諸島内で2番目に多い。キラウェア山とハリケーンのリスク。

3 豪州北部     距離的に可能だが、インドネシアや、パラオ等の日本側支配地域の上空を、長時間飛行するリスク。 原子爆弾運搬に時間が掛る。

4 インド       発進して、攻撃目標に到達するまで陸地上空を長時間飛行するリスク。日本軍や民間人に、目撃され通報されるリスク大。インドは政情不安で、英印軍の反乱発生の可能性があり、現在治安も悪化中。

5 中国       日華中立条約 国民党と共産党の間で内戦発生。基地の設置は不適当。原爆運搬は著しく困難

6 ソ連シベリア  日ソ中立条約 原爆や、基地資材及び補給物資の運搬に時間が掛る。スターリン首相は人格的に信用は難しく、原子爆弾や超重爆を没収される危険も皆無では無い。

 

 可能性があるとすれば、ワシントン州かオレゴン州もしくは、アラスカではないかという結論に至った。ただし西海岸から重い原子爆弾を搭載して、日本本土まで往復は困難だろう。可能性が高いのは、やはりアラスカだろう。ただし、豪州北部からパラオやトラック等の、連合艦隊泊地を狙って来る可能性もありと判断された。

 

 福留少将

「仮に原爆が完成しても、搭載機を撃墜すれば阻止できるのでは無いかな」

「それは無理ですよ」

樋端大佐に否定され、福留が睨みつける。

「参謀長、どうやってどの超重爆に、原爆が搭載されているか判別するんです?」

「そ……それはだな」

 

 福留少将は口ごもってしまう。更に樋端は続ける。

「原爆投下に来る時、敵は単機で来る可能性が高いです。ええと、れいかちゃんだっけ君達の世界で、原子爆弾が投下されて爆発まで時間は明らかになっているかい?」

「確か43秒だったと記憶しています」

「43秒……タイムラグを入れると原爆投下後の回避行動に使える時間は、40秒しか無い。超重爆じゃ40秒では退避は無理かな、いや原爆減速用パラシュートを大型化するか、重くすれば可能か。90秒くらいに調整しても、編隊では退避は無理だ」

 

 ゆかり

「単機もしくは2機、多くても3機かしら」

 樋端

「超重爆100機投入されたとして、防空隊とプリキュアで99機撃墜しても、残り1機に原爆が搭載されていたらそれで敗北です」

 

 次は原子爆弾を何処に投下して来るか、その可能性を議論した。まず、名古屋や大阪の様な大都市が狙われるのではとの意見が多く出た。

一部からは、大都市への仕様は多数の非戦闘員の犠牲が出るから、米国内でも反対意見が出るのではないかとの意見が出た。だが、米国人は日本人に対する相当な人種差別的偏見を持っているので、躊躇せずに大都市に使用する可能性もあるとの意見が出た。

 

 山本は、逆に大都市は避けて来るという意見を述べた。

「それは、君達の存在があるからだ」

山本は、六花達に視線を向ける。

「大都市を攻撃目標にした場合、プリキュアの迎撃を受けて失敗する可能性が高いという事さ。それを避ける為に中小都市か、人口数千人の町をあえて攻撃目標にする

判断を下す事もあり得る」

 

 米国側が、中小都市を目標にした場合東日本に限定しても多い。まして人口数千人の町以下となると無数にある。プリキュアが人類を救える様な力があっても、攻撃の日時と目標地点を決める権利は米国側が持っているので、全てを守る事はまず無理だろう。

 

 山本は目を閉じ瞑想する様に、数分間沈黙しやがて口を開いた。

「判った……やろうじゃないか。責任は全て本職が負おう」

出席者の間に、ざわめきが起きる。

「原爆が完成間近なら、放置は出来ん。民間人が一瞬で大量に犠牲が出て、その後長く放射線で苦しめられるのを見過ごす事は出来ない。ただし、これは約束して欲しい。必ず無事に帰って来るという事をだ。ロスアラモスが悪天候で捜索が困難な場合、現地に工場が見つからない場合、工場はあっても罠の可能性が高い場合は、作戦を打ち切り速やかに帰還するのだ」

 






1 史実では昭和17年5月22日に参戦 
2 史実では、山本提督と共にブーゲンビル島上空で戦死

漸く艦これ秋イベ後段作戦に入るも、最終ボスで詰まる。

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