チコ
「ねえねえ、まどか。軍用機生産機数ランキングと、戦車生産台数ランキングで一位の国は何処? ちなみに同じ国です」
まどか
「それは種類ごとって事です?」
チコ
「そうです、《Ⅳ号戦車》とか、《銀河》とか」
まどか
「やっぱりアメリカ合衆国では」
チコ
「なるほど、それが答えちっ、つま……ぼーっと生きてんじゃねえよ!」スピー
まどか
「ええっちがうんですか!」
チコ
「どっちもカチューシャの出身地です」(ガルパン)
ユニ
「ソ連人では無いニャン」
戦車の生産数
《T-55》 ソビエト 10万両
《T-34》 ソビエト 6万4千両(T-34/85含む)
《M4シャーマン》 アメリカ合衆国 50000両
《T-72》 ソビエト 2万5千両
《T-62》 ソビエト 2万両
《M-60パットン》 アメリカ合衆国 1万5千両
《M-48パットン》 アメリカ合衆国 1万2千両
《T-26》 ソビエト 1万1000両
《M-1 エイブラムス》 アメリカ合衆国 1万両
1 4 5 6 7 8は戦後(某軍事サイト調べ)
ひかる「半分以上がソ連の戦車だ」
1 4 5 6 7 8は戦後
チコ
「軍用機も、1位はソ連の対戦車攻撃機《シュトルモビック》次はドイツの《Bf‐109》戦闘機、英空軍の《スピットファイヤ》戦闘機と続きまして、
アメリカは6位の《B-24》爆撃機が一番多い。ちなみに日本で一番多いのは、《零戦》です」(Wikiより引用 セスナや練習機は除外)
エレナ
(それよりもタイトルが、完全に作者の愚痴だね)
オヨルン
(装甲破砕完了後、5連続道中大破撤退したらしいルン)
空襲マス1 潜水艦マス1 Rマス(重巡の雷撃で大破)4
今日は番外編もあります
1944年 12月1日
ソ連首都モスクワ クレムリン宮殿
「以上が本日のご予定でございます」
ソ連首相スターリンの秘書室長50代後半のコンドラトヴィチ・クラコフは、予定表の綴りを閉じ退室しようとした。が、スターリンが片手を上げたので1歩ドアの方に、動いた所で足を止めた。その仕草は「待て」と言う意味だからだ。
「お前が私に仕えてもう何年になる?」
「あと半月で18年になります」
クラコフはスターリンの身の回りの世話や、秘書業務を務める部署のトップで、側近の一人とされていた。他に薬剤師としての資格が有り、薬を調合する事もある。他にはスターリンの夜食や幹部会議の時に出す軽食を調理するのも、仕事の一つだ。前任者が引退した時、スターリンが試しにクラコフに作らせたら、予想外に美味だったので彼の業務になった。
「もうそんなになるか。ところで数日前、ミンスクで反ナチゲリラ部隊が襲撃され、ほとんどが殲滅された。捕まった者もことごとく銃殺されたそうだ。知っておるか?」」
「はい、処刑された同士人民の中には、10代の少年少女も含まれていたとか。許しがたい蛮行です」
「うむクラコフお前は、ソ連邦とソ連人民に対する忠誠心は持っているか?」
「無論です」
「うむ、では明日にでも最前線に向かうのだ。君は薬剤師の資格もあるから、軍医の補佐が出来る。最前線で同士を救うのだ」
スターリンやにやりと笑い、無慈悲にそう告げる。
(来た! 忠誠心テストだ)
スターリンは、時折このように部下の忠誠心をテストする。この時躊躇したり、不満を見せたりすれば、即座に処刑やシベリアで木を数えたり、金鉱山での重労働が待っている。
「首相閣下が命じるのであれば、即座に最前線に赴きます」
無論そんな気は全く無い。何故安全なモスクワからこの年になって最前線などに行かねばならないんだ。
クラコフは、10月革命や王党派との内戦時には、下士官として参加し、彼自身も最前線で戦った。
その後、引退しとある軍人の元で秘書を務めていたが、その軍人が亡くなる際にスターリンへの紹介状を書いて頂き、その後スターリンの元で長年秘書をやっている。
クラコフは自分自身を、凡人だと見做している。三国志演義に出る魏延の様な危険な野心は無いし、キングダムの呂不韋の様な才能も無い。無論、クトゥ―ゾフ将軍のような軍事的才能も無い。(1)
だが、スターリンに長らく使えているので、スターリンが今何を望んでいるかは正確に判断できる。
ソ連においては、才能が有る事が幸福とは限らない。この10年でいったいどれほどの人間が、ドイツや日本のスパイの容疑で処刑されたり、シベリア送りにされただろうか。その数は10万20万では到底足りない。恐らく数百万を超えるだろう。
近代ソ連軍の父と称された、ミハイル・トゥハチェスキー元帥も処刑され、大佐以上の高級軍人は実に6割が処刑された。ソ連軍はぼろぼろになり、1939年末の冬戦争でフィンランド軍に大苦戦したり、独ソ戦序盤で大敗北を期した大きな原因となった。だが最も逆に多くの上官が粛清されたので、結果的にその下にいた、名将ゲオルギー・ジューコフの様な優秀な軍人にチャンスが巡って来た。(2)
粛清は、作家や、植物学者、経済専門家に及んだ。戦後ソ連のロケット開発の第一人者になる、セルゲイ・コロリョフは同僚の嘘の密告で8年の間シベリアに流刑にされた。
スターリンは家族でも容赦しない。スターリンの最初の妻は日露戦争の頃に病死し、1919年にナジェージダ・アリルーエワ(19歳)と再婚した。彼女の父親はスターリンの友人だった。
彼女は、1932年の11月に粛清やソ連の飢饉の事で夫と激しく口論の挙句、ピストルで自殺した。クラコフはその日は非番で不在だったのだが、個人的にはスターリンが不倫を知られたので殺したのではと疑っている。
先妻との間に生まれたヤーコフ・ジュガシヴィリとの関係も非常に険悪だった。ヤーコフは電気技師から、士官学校に入り30歳の時にソ連軍人になる。独ソ戦が開始されると容赦なく最前線に送られた結果、2週間後にベラルーシで捕虜になった。
第三帝国は、中立国を介しスターリングラードで力尽き捕虜にされた、フリードリヒ・パウルス元帥との捕虜交換を提案するが……
六花先生
「スターリンは即座に拒絶したそうよ。『何処の世界に、元帥と中尉を交換するバカが居るのかね』と言って拒否したわ」
真琴
「いくらなんでも冷たすぎるわね」
六花
「ヤーコフは自暴自棄になって、脱走を試み射殺されたとWi〇iに書いてあったわ」
真琴
「哀れね。死に場所を探したのだと思うわ」
スターリンはその事を知り流石にショックを受けたされているが……
クラコフや、スターリンの側近たちはほぼ嘘だと思っている。
「君はここで私に仕え続けるのは、望まないのか」
「いいえ、無論閣下をお支え続ける事が第一の望みです。だが、最前線に赴き人民同志と共に苦楽を共にし、彼らの手助けをしたいと言う熱い想いもあります」
後半は真っ赤な嘘だ。ソ連だけにw
「私を見捨てないでくれ。君の忠誠心を疑った事は一度も無い」
(どうやら今回も生き延びた様だ)
スターリンの様な独裁者の下では、野心家は長生きできないがかといって、清廉な人もかえって猜疑心を持たれて粛清される。凡人や小悪党や小心者の方が生き残れる。
クラコフも、親族や友人に頼まれて安全な仕事を斡旋したり、それらの家の子供が最前線では無く、安全な後方勤務に着けるように手を回して、その見返りに金銭などを受け取っている。
(恩を売っておかないと、セルゲイ・コロリョフみたいに、嘘の密告で逮捕される危険もあった)
数時間後
「実は末娘のクラーラが風邪をひいたと連絡があってな」
「本当ですか? 心配ですね」
クラーラはスターリンが若い愛人に産ませた女子で、今年7歳になる。性格はスターリンの事は思えないほど優しい子なので、今言った、心配ですねとの発言は真実だ。
スターリンも太閤秀吉が晩年に淀君に産ませた、お拾(後の豊臣秀頼)を溺愛したように、クラーラを溺愛していた。1941年9月以降は安全の為に、モスクワより北東に850キロの位置にあるクィビシェフに疎開している。一部の政府機関や軍需工場も、モスクワより東のウラル地方に疎開していた。
「いや、重症では無いみたいなんだが……念のために、まあ一週間ほど様子を見てきてくれ」
「了解しました。早速準備します」
往復はシベリア鉄道の夜行を使うので、うまくいけば10日程度はスターリンと顔を会わせずに済む。内心飛び上がらんばかりに喜んだ。まず、荷造りと共に代理のカーメネフに、指示書を渡しておく。それにはスターリン首相の食事の好みや、酒量や出すべき薬の量等が細かく書かれていた。
カーメネフは、モスクワの大学にある医学部を好成績で卒業した俊英だったので、大丈夫だろうと思っていたのだが……
12月7日の昼過ぎになっても、スターリンが起きて来ないので、警備兵が室内に入ると、スターリンは寝室で昏睡状態に陥っていた。
警備兵は、スターリンの叱責が怖く昼になるまで、室内に入るのを躊躇ったのが致命的だったとされる。意識が回復する事は無く、およそ10時間後の午後10時に死亡が確認された。
クラコフは同日夜に、直ぐにモスクワに戻るように言われ、夜行列車に乗った。死亡の事を知ったのは翌日の昼だった。
死因は前日の深酒の他に、カーメネフが薬の量を間違えた事が原因と判明した。クラコフは事前に細かい指示書を渡しておいた上に、その指示書のコピーも念の為に作成しておいたのが功を奏し、責任は全てカーメネフと警備担当者の責任とされた。
警備兵数名は、即座に最前線送りになり2週間後に戦死した。彼らの上司は、中部シベリアの捕虜収容所の警備責任者に左遷された。(命があるだけまし 10年後帰還)
カーメネフは、シベリアの金鉱山送りにされたのだが、彼の末路は不明だ。
モスクワ市街の東にあるヤロスラブリ駅で、護送車から引きずり出され、シベリア方面行の囚人列車に乗せられた所までは、目撃されている。泣きわめいて助命を請うていた様だ。
入れ違いに、シベリア方面から戻ってきていたアメリカ人の新聞記者が、見張りの目を盗んで隠し撮りし、数年後写真はアメリカの新聞に公開された。
その後は、途中で射殺されたとも、金鉱山で他の囚人に殺されたとも、辛うじて脱走するも、リアルサーバルちゃん……はロシアにはいないので、シベリア虎の晩御飯にされたとも……(3)
スターリン死亡の発表は、日本国内では10日の午後6時のニュースで発表された。
真琴
「六花、スターリンは戦争終わる前に死んでしまったの?」
六花先生再び
「違う筈よ……戦後の筈だけど……確か朝鮮戦争の、休戦協定が締結されたのが、1953年の7月(昭和28年)だけど数か月前に、スターリン首相が病死して、ソ連からの支援が難しくなって、北朝鮮の後ろ盾で義勇軍を派遣していた、中華人民共和国の毛沢東主席が休戦に合意した事で、一気に休戦に向かって行ったのよ」
真琴
「じゃ史実では昭和27年の年末から、28年の冬頃に死亡したのね。ちなみに次の首相はなんていう人なの?」(4)
六花
「史実ではフルシチョフだけど……」
フルシチョフは、軍のお目付け役である政治委員で、スターリングラードでは、自身も兵士と共に何度も戦闘に参加しており、スターリンからの評価も高かった。
が、1944年の時点ではまだ時期尚早と判断された。結局後継者は、古くからの同志で、人民委員会議議長(首相)、外務人民委員、外務大臣(外相)等を歴任した
ヴャチェスラフ・モロトフが選出された。
クラコフは当面の間、現職に留まる事が決まり安堵した。
(後継者が見つかり次第退職して、後はのんびりと年金暮らしだ)
外務省より報告
ソ連のイベント
スターリンの後任
において
外相のモロトフ辺りが適任では
を選択したとの事です
12月16日
ノースカロライナ州南東
合衆国が参戦した直後、アメリカ東海岸沿岸でも一時かなりの輸送船などが、独潜水艦の攻撃を受けて沈められた。開戦直後は、夜も沿岸部の町などの照明が制限されず、沿岸部を行く船舶も通常通りの明かりを点けていたので、独潜水艦からすると、良い目印となった。流石に数か月後には、灯火管制が出て夜間照明は厳しく制限され、沿岸パトロール部隊やレーダー基地等が建設された。
「うん? レーダー基地にいつもより多くの人がいるぞ」
知人に修理が完了した、車を届けた帰り道自動車修理業者のドニス・ブルダンは、通常より多くの車や人がレーダー基地兼通信施設にいる事に気付いた。
「あれは警察車両じゃないか? 何か基地で事件でも起きたのか?」
警察の車両が数台、基地の正面前の道路に停車して、
「車を止めるな!」
「通行中の人は、立ち止まらないで!」
野次馬や、車を止めて見物しようとしている人を追い払っていた。これが現代の中〇なら、道路は完全封鎖され周辺住民は外出禁止になっていただろう。
ドニスは最初基地内で殺人事件か、レーダー塔が倒れるような事故でも起きたのかと思った。が、事件なら救急車が居るかもしれないが、見えなかった。
レーダー施設も無事の様だ。それに一瞬ちらっと見えただけだが、基地の中の駐車場に停車した車両から、何人かの軍人が降りたのだが、その中に海軍の軍服を着用した人が何人かいたのだ。ここは陸軍の施設なので、海軍軍人が居る事は奇妙だ。
「何かの実験かな?」
この基地のレーダーが、敵機を探知した事は恐らく一度も無いだろう。
(レーダーに映らない飛行機でも発明したのだろうか)
彼の自宅は、レーダー基地から車で7、8分の場所にある。
ドニスは、家族に今見てきたことを話しながら、昼食を食べ始めた。
「大きい飛行機だよ!」
「飛行機?」
「大きな爆撃機が南の方から飛んで来たよ」
ドニス達一家は、ベランダに出て南の空を見る。すると高度6千メートル辺りを1機の大型爆撃機が南東の方から、接近して来るのが見えた。
「何だ《B-17》じゃないか」
《B-17》は、訓練飛行や、英本土へ向け空輸する為に飛んでいるのを、既に多くの国民が目にしているし、新聞や軍事雑誌で活躍も知っている。ドニス自身も何度も直接見ている。ドニスは室内に戻ろうとしたが、
「あら? 後ろからもっと大きな爆撃機が来たわ」
「本当かい?」
ドニスは妻の言葉に驚き、再びベランダに出て南の空に目を向けた。
《B-17》の後方1キロの辺りを、二周りは巨大な6発爆撃機が後続して近付いて来る。周囲を見ると近所の住人も、外に出たり庭やベランダに飛び出し、呆然とした表情で、空を見上げている。
「あれが噂のテスト中の超大型爆撃か。実際に見るのは初めてだ」
小型戦闘機のテスト飛行なら、国民の目から隠す事も可能だが、超大型爆撃機の試験飛行を隠す事は無理で、多くの市民がその存在を知って居たり、
目撃している。
「パパ! エンジンが翼の後ろ側にあるよ。変な飛行機だね」
超大型爆撃機はその巨大な姿もさながら、エンジンの配置が特異なので簡単に見分けられそうだなと、ドニスは思った。
ほとんどの飛行機のエンジンは、主翼の前側にある。しかし、あの大型爆撃機は翼の後ろ側にエンジンがある。
「ライト兄弟の飛行機もエンジンは後ろ側にあったんだぞ。20年前位の飛行艇や、水上機もエンジンが後ろ側の飛行機が有ったなあ」(5)
「冒険飛行家が活躍していた頃?」
「有名な、ドゥリットル氏とかが活躍していた頃だ」
アドリア海で豚さんが活躍していた頃の話だ。ちなみに豚さんの機体は完全架空だが、カーチスの機は実在機がモデルだ。カーチスのモデルは、一説にはレーガン元大統領(映画俳優から大統領に)と上記のドゥリットル氏(有名な冒険飛行家)らしい。
カーチスが使用していた実際の機体で、飛行機レースで優勝している。
更に後方1キロに、もう一機同型の超大型爆撃機が見えた。数分後自宅近くの頭上を飛び去った大型機は、レーダー基地上空に差し掛かった。
「光ったよ」
2機の大型爆機の下側で、白い光が何度が見えた。
「あれはカメラのフラッシュだろう。爆撃の後で成功したかどうか撮影する為に、搭載しているんだろう。そうか、このテストを地上から見物する為に、基地に軍人さんが集合していたんだな!」
「ふうーん」
3機の爆撃機は北の方に向かって行ったので、一家は昼食を再開した。
昼食が終わりかけた頃……
「また戻って来たよ」
今度は北側の窓から空を見上げると、《B-17》を先頭に2機の超大型爆撃機が今度は南に向け戻って来るのが見えた。
基地上空を飛行し、ドニス家の上空を飛び去ったが今度は光の様な物は見えなかった。3機の爆撃機は南東に針路を変えやがて視界から消えた。
「フロリダ当たりの基地から来たのかしら?」
「おそらく針路から見てそうだろう」
「あんな大きい爆撃機が有れば、ナチスもプリキュアもひとたまりも無いね」
「そうだぞ! 合衆国に栄光あれだ」
12月20日
バージニア州ノーフォーク軍港
「本当に巨大な航空母艦だなあ。新型の高速戦艦と同じくらいの大きさだぞ」
招待されたジミ―や、他の客もその大きさに驚いた。
CV-41《キティーホーク》
完成したのは、1944年10月25日で、通常なら直後に大規模な記念式典が開かれた筈だが、その直後カリブ海東部の合衆国自治領プエル・トリコや、自由フランスの統治下にある、仏領マルティニーク等が大型ハリケーンの直撃を喰らい、大きな被害が出た。
自由フランスや周囲の島から、合衆国に救援要請が出た為に、式典を延期し《キティフォーク》も艦内に搭載できるだけの、医薬品や食料品を搭載し訓練航海を兼ねて、現地に救援に向かう事になった。
その後も訓練航海は継続され、補給の為に寄港したタイミングで、完成記念式典を行う事となった。
基準排水量45000トン 全長295m 全幅49.68m 最大速力33ノット
ちなみに《エセックス級》は……
基準排水量28000トン 全長265m 全幅45メートル 速力は同じ
《キティフォーク》は排水量は、《大和》や《アイオワ》に負けるが、全長は《大和》よりも長い。
(英国近海で見た護衛空母なんかこれと比べたら、公園のボートだな)
「マリアこの船の艦名だけど、最初は《ミッドウェイ》と名付ける予定だったそうだな?」
「そう聞いています。諸事情でそれは出来なくなってしまいましたが」
(あの人は……海軍作戦部長のアーネスト・キング大将だ。マスコミ嫌いと言う噂だけど、今回は参加しないわけにもいかないだろうなあ)
キング大将は、数名の随行員も伴っていた。
(随行員の中で一番階級が高いのは……大佐だな。キング提督の参謀長かも知れない)
その時、ジミーは随行員の中に2名の若い女性が居る事に気付いた。その二人は軍服を着用しているので、民間人では無いだろと思われる。
(キング提督の秘書だろうか? 正規の軍人では無く恐らく軍属だろう)(6)
マリアと呼ばれた金髪の美女は、名前から推測するとロシア系かも知れない。ロシア革命の後、貴族、大地主、富豪、聖職者(ロシア正教)等が迫害や虐殺を恐れ、かなりの数が東欧や満州を経由して、アメリカに移住している。
(マリアと言うあの女性も、幼い頃命辛々、ロシアから脱出して来たのかも知れないな)
もしくは、未だアラスカがロシア帝国の植民地だった時代に、ロシア本国からアラスカに移住・植民して来た人の子孫かもしれない。海軍兵学校時代の同期生に、アラスカの奴がいたが、彼と肌の色や髪の色が酷似している。その同期生も100年前に、先祖がロシア本国から移住したと言っていたな確か。
もう一人の女性は美人だが、少し怖い感じもする。
(秘書では無く将軍みたいな感じだな。敵には容赦せず『焼き払え!』とか言いそうだな。名前はよく聞き取れなかったが、恐らくインド系アメリカ人だろう)
米海軍では航空母艦の艦名は、正規空母は主に18世紀の独立戦争の古戦場名を用い、小型の護衛空母は、主に第二次世界大戦の戦場名を使う予定だったのだが……
「艦名に使える候補が足りない」!(主に太平洋方面)
止む無く護衛空母の艦名には、足りない分は、ソロモン諸島の島や入り江の名前を適当に採用する事になってしまった。
流石に大型空母の艦名を適当に決める訳にも行かなかった。ミッドウェー島は、史実では戦争の流れを一変させた、『ミッドウェー海戦』が行われたが、
流石にこの世界では、空襲が一度有っただけだったので憚られた。(躊躇する)そこで代わりに候補を検討したのだが、
あのライト兄弟が、人類初のエンジン動力飛行に成功した場所名を、採用する事に決定した。(ノースカロライナ州北東)
従来の航空母艦の甲板は木製だったが、《キティホーク》は英海軍の《イラストリアス級》を参考にして、飛行甲板に9センチ装甲が施され、
側面も巡洋艦の8インチ砲の砲撃に耐えられる装甲が施された。搭載機数も、これまでの空母の5割増しの140機を搭載可能だ。
(この新型空母は対プリキュアの切り札になるに違いない!)
海軍航空隊も、損失が多い《TBFアベンジャー》に代わる、新型の艦上爆撃機が既に完成し、既にテスト飛行を開始しているそうだ。
戦闘機並の最大速力と多数の機銃を装備し、爆弾と魚雷を1トン以上装備できるらしい。更にこの機体は一人乗りなので、プリキュアに3機撃墜された場合、
《アベンジャー》だと、最大9人の犠牲が出るが、噂の新型機だと3名の犠牲で済む。
ここでまた、例の美女達の会話が聞こえて来た。マリアさんもジミー同様新型空母にかなり期待している様だ。が、
「しかしだな、マリア……この空母は巨大新型空母だけど、ただの空母だろ? レ……光線砲や、熱線砲みたいな科学小説に出てくる様な、超兵器が搭載されているわけでもない」
「……」
マリアさんとやらは沈黙してしまった。憤慨しているのではなく図星を衝かれて沈黙した様だ。
(確かにその通りだなあ。外見も今までの空母より大型なだけで、全く同じだからなあ)
甲板に見える兵器も、5インチ両用砲と対空機関砲だけで、他に兵器らしいものは見えない。
「それにパナマ運河を通過で……」
その時、『海軍大佐』が咳払いをして、美女二人は会話を止めた。大佐さんはやれやれと言った表情だ。
(もしかすると、この大佐の部下なのか?)
が、インド系美女が最期に言っていた事は正しく、新型空母は『合衆国海軍史上初の、パナマ運河を通過できない軍艦』との事。
式典の後、補給としばしの休養の後、恐らく南米南端のホーン岬をぐるりと一周して、西海岸に向かう事になるのだろう。
恐らく3週間近くかかるだろうが、乗員にとっては良い訓練になる。ついでにアルゼンチンなどの親ドイツ国家を威嚇できる。
(2番艦と3番艦は未だ建造中で、完成は来年夏ごろとの噂だ。訓練と回航を考えると3隻が勢ぞろいするのは、早くて一年先になる。1隻だけだと、海軍上層部は最前線への投入を躊躇うかもしれないね)
その時、軍楽隊が国歌の演奏を始めたので、ジミー達も全員起立した。
(陸軍軍人が軍務で乗艦する機会があるとも思えないが、無事の航海を祈ろう)
ジミー達が再び着席した頃、モスクワクレムリン宮殿近くの路上で、初老の男性が遺体で発見された。遺体を検視した結果、クラコフである事が判明した。どうやら、近くの階段から転落死した事が判明した。
「突如の強風に煽られて転落死」
と言うのが当局の公式記録だ。だが、後世の歴史の多くは謀殺説を支持している。何せソ連の裏事情を多く知っているのだ。『知り過ぎた男』として殺害された可能性は極めて高い。
が、57年後にソ連は崩壊し、ボリス・エリツィンを大統領とするロシア共和国と、いくつかの国に分裂するのだが、その前後に多くの機密文書が公開されたのだが、その時も、クラコフ転落死に関する情報は公開されなかった。その後現代に至るまで、何らかの謀殺を裏付ける証拠は見つかっていない。
実は当日は、夕方から雪が強まり吹雪いていた。転落したとみられる時間突如モスクワ近辺に強風が吹き荒れた事は事実で、他にも警備兵を乗せたトラックが風に煽られて転倒したりで、他にも十数名の死傷者が出ている点から、
「本当に不運な事故死だった説」
を支持する研究者も一部にはいるそうな。
本編ここまで
小心的処せ術 BY王翦(おう せん)
チコ
「第2部も終了と言う事で、特別篇。題して『大将軍は大変だよ』をお送りします」
ひかる
「きらやばー」
チコ
「ねえねえ、キングダムってマンガしってる?」
まどか
「秦帝国が未だ中華を統一していない頃を描いた漫画ですよね?」
えれな
「確かアニメや実写映画にもなったわね」
オヨルン
「登場人物が多すぎて覚えられないルン!」
ユニ
「ほとんどの人物が史実人物らしいニャン。……あぐリ……と声がそっくりな軍師さん以外は」
チコ
「チコもこんな長い連載になるとは。完結まで後15年かかるそうです」
ひかる
「やっぱりチコちゃんは5歳では無い……?」
チコ
「さらっとスルーして本題に。王翦将軍って知ってる?」
オヨルン
「主人公のライバルルン」
まどか
「それは息子さんでは」
ユニ
「怪しげな仮面をつけている人ニャン」
チコ
「捕虜……取りあえずみんな殺しておけばいいんじゃね? 的な同僚の桓齮のおっさんと違い、捕虜や降伏した兵士や将軍にも、有能そうな人には
『おまえも鬼にな……ではなく、おまえも秦帝国に仕えないか(ただし私に忠誠を尽くしてね)とか言って勧誘している人です」
キングダムでは、これより先次々と征服して行くのだが(現時点ではまだ一か国も征服していない)
韓(BC230)→趙(BC228 リーボ〇クもとい李〇が処刑された3か月後)→魏(BC225 曹操の魏国とは別物)
チコ
「秦に次ぐ大国楚に対し、○○将軍が20万の兵で侵攻します)
エレナ
「何故伏字になってるの?」
チコ
「キングダム的超重大ネタバレ(仮)だからなの」
ひかる
「王翦将軍じゃないんだ?」
チコ
「老齢と言う事で現役を退いておりました。が、上の○将軍が、楚の大将軍項燕大将軍の奇襲で大敗します」
まどか
「そうだったんですか……あれ、何処かで聞いた記憶が」
えれな
「その人の一族の一人が、『項羽と劉邦』で有名な項羽らしいわ」
チコ
「そこで王翦将軍が現役に復帰に復帰し、今度は60万の大軍で侵攻します」
オヨルン
「前の3倍ルン!」
ユニ
「万一、謀反でも起こされたら大変な事になるニャン」
チコ
「秦帝国のほぼ全軍だから、疑われたら拙いわね。始皇帝も晩年は儒学者を大量に生き埋めにして書物を焼き払ったりしてるのね。さてではどうやって疑われずに済んだか答えてね」
ひかる
「がんばったら、ご褒美下さいってお願いしたんじゃないかな?」
えれな
「お手伝いの、ご褒美を求める子供じゃないんだし」
チコ
「ちっ、つまんねんやつだなあ」
オヨルン
「あっ、正解ルン」
チコ
「まあ一回じゃ無く、何度もしつこく確認したらしいわね」
まどか
「小心者と思わせる事で、警戒心を解いたんですね」
チコ
「今度は大勝利して、その後項燕は自害して、楚と燕と斉を征服して中華統一。王翦は始皇帝死後に一族族滅された、○○将軍(女性読者の人気が凄い)。と違い天寿を全うします。ちなみに大敗したダメ将軍wも許されて復帰し、その後も活躍します。子孫は唐の時代の大詩人なのね」
ひかる
「連環の刑(三国志で、董卓と呂布を仲違いさせた計略)の王允(おういん)って人は子孫なの?」
チコ
「その可能性もありそうね。後個人的には銀英伝のヤン提督と、ガルパンの西住みほは、桓騎大将軍の子孫じゃないかと思ってるのね」
まどか
(本当に子孫だったら、それを知ったみほさんはショックで卒倒しそうですね)
1 1812年のナポレオンのロシア遠征を防いだ英雄の一人
2 モスクワに迫ってきた第三帝国軍を撃退
3 このくだりは、横山信義氏の架空戦記「砂塵燃ゆ」3の、クーデター起こされて粛清されたスターリンの末路のパク……オマージュ
4 史実の命日は1953年3月5日 警備兵の怠慢は史実通り ちなみにクラーラは架空の人物です。実際の娘は後にアメリカに亡命。
5 マンマユート団(豚さんの敵)の飛行艇はエンジンの両側にプロペラが。
6 軍に出向などで来ている民間人
第2章もこれでようやく終了です。ありがとうございました。艦これ冬イベ後段作戦と、真恋姫蒼天の覇王をクリアしたら、ぼちぼちと(一回解説回入れます)
ソ連の闇を書いていたらプーチンの暴挙が。ガールズ&パンツァー最終章お蔵入りではとの意見も、SNSなどにちらほらと。
冬イベE-3 Rマスには陸攻4機出しましょう。あそこが最大の鬼門です。
閉幕雷撃で、高確率で大破します。道中支援も必須。