グランブルーファンタジー 〜伝説の蛇〜   作:JOKER1011

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第1話

カタカタカタ‥タン!

 

「できた!やった!俺はやったぞ!参ったか!このクソ資料どもめ!」

 

カズは核査察後にIAEAへ向けて提出する30枚にも及ぶ資料を作成した。

 

本来なら部下に手伝ってもらえばよかったのだが、カズの女癖の悪さ故にまた女性スタッフを泣かした罪でスネークから一人でやれと言われてしまっていた。

 

食事と睡眠以外はずっとデスクに座り資料を作った。

 

何度も脱走を試みたが、その度にスネークに投げ飛ばされ、警備が増えた。

 

最初は0だったのが、1人、2人と‥最後はエアガンタレット付きカメラが二台付いた。

 

勿論費用は俺のポケットマネーからだった。最後まで納得いかなかったがな!

 

だが特例としてチコをアマンダの下に帰す時だけ部屋から出る事が許された。

 

チコはリハビリの末、なんとか歩けるようにまで回復した。

 

パスは‥ダメだった。

 

何とか爆弾は二つ除去し、海へ投げ捨てる事に成功した。

 

しかし爆弾を入れるために一部の臓器を失っていた事が原因で手術の甲斐なく意識が戻らないまま4日後に死んだ。

 

当初祭りは中止する事となっていたがスタッフ達の強い要望により追悼の意味を込めて行われた。

 

そしてメインイベントには偶然パスが使っていた部屋からデモテープが見つかった為、それを流した。

 

皆生前のパスの元気な声を聞き、歌声を聞き涙を流した。

 

しかし俺とスネークは泣かなかった。

 

確かに彼女はマザーベースを危険に晒した重罪人だ。

 

しかし俺にはマザーベースで共に暮らした思い出があり、強く糾弾などできる筈がなかった。

 

そしてパスを水葬にした日、パスが入った棺桶に縋り付き、いつまでも泣き続けるチコがいた。

 

棺桶を沈めるボタンをチコに押させた。

 

 

 

そしてなんやかんやあって資料が片付いた俺は扉の外のスタッフに終わった事を告げ、一番のお気に入りの女性スタッフにコーヒーを持ってくるように伝えた。

 

10分後、そのスタッフがコーヒーを持って俺の下に来た。

 

「副司令。お待たせいたしました。」

 

「いや?待ってないよ〜?ドルフィン。」と一瞬ニヤケそうになった顔をすぐ真面目な顔に戻す。

 

ドルフィン。彼女は最近入ってきたスタッフだ。スネーク曰く元SEALsらしいが非常に整った顔をしている。

 

勝手な偏見で女かどうか分からん奴が来ると思ったが、綺麗すぎるだろ。と思ったな。

 

「ふむ。この香りは‥良い豆を使ってるな。」ゴクッ

 

「モカか。うん、やはり綺麗な女性が入れたコーヒーは美味い。」と喜んで飲む。

 

(コロンビアなんだけどな‥)

 

 


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