グランブルーファンタジー 〜伝説の蛇〜   作:JOKER1011

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第11話

「モシン・ナガンだと‥」

 

PUスコープにピストルグリップ、そして折りたたみ式ストック‥ジ・エンドモデルだと‥

 

だが、弾は麻酔針ではないようだ。

 

「ラカム!これをどこで!」

 

「ああ、少し前に艇の近くで見つけてな!珍しいから拾っといたんだ!お前にやるよ!」

 

「すまない!」

 

「良いって事よ!足止め頼んだぜ!」

 

「ああ!ティアマトは頼んだぞ!」

 

グランサイファーが空に上がっていったのを見送り帝国兵を見る。

 

「おい、おっさん。お前やれんのかよ。」とカリオストロがニヤッと笑いながら言う。

 

カリオストロのローブが風に揺れる。これから起こる大乱戦に興奮するカリオストロの昂りに呼応するように。

 

「ああ。だが、ここまで多くを二人だけで鎮圧した事はないな。俺はどちらかと言うとノーキルノーアラートを心がけてるからな。」

 

「なるほど。じゃあ休んでな。俺一人で片付けてやんよ。」と両隣に控えさせている蛇、どうやらウロボロスというらしいそいつらをシュルシュルいわせている。

 

「俺は女子一人に戦闘を任せて休むほど甲斐性のない男ではないからな。」とナイフと銃を抜く。

 

「あっそ。じゃあどっちが多く倒せるか‥勝負だ!!!」と言いながら敵兵の中に飛び込んでいった。

 

やれやれと呟きながらスネークも走っていった。

 

「敵は二人だ!行くぞ!」と帝国側の指揮官が叱咤激励し雄叫びをあげながら向かってくる。

 

俺は手当たり次第に敵を投げ飛ばす。

 

「死ねや!」

 

「ふん!」と俺は剣を避け、手首を掴み、顎に手を当て地面に頭から倒す。

 

「あの男!フルプレートの俺たちを軽々と投げやがる!化け物か!?」

 

「怯むな!どうせ奴等は二人だ!持久戦になれば数で勝るこちらが有利だ!」

 

「数が多いな!」とナイフと銃ををしまい、M16を抜く。

 

ひたすら敵を銃床で殴り、撃ち抜く。

 

「隊長!敵が倒れません!」

 

「くっ!予想外だ!本当に奴等は化け物なのか!?」

 

カリオストロは錬金術の始祖であるため、並みの人間に太刀打ちできるはずがない。

 

スネークはコブラ部隊やヴォルギンなどの人知を超えた奴等や、シャゴホットやピースウォーカーなどの大型の兵器に対して勝ってきた男だ。

 

二人がそう簡単にやられる訳がない。つまり‥帝国兵には勝ち目がなかったのだ。

 

「艇を落とせ!」

 

そう声が聞こえたと思うと爆発音がする。

 

嫌な予感がして、そちらを双眼鏡で見ると迫撃砲のようなものでグランサイファーが狙われていた。

 

当たってはいないが、だんだん惜しくなっている。

 

「カリオストロ!」

 

俺は少し前で戦っている少女に声をかける。

 

「何〜?」

目の前に迫っていた敵を爆発魔法で吹き飛ばしてから俺の方を向く。

 

「あれが見えるか!」と俺は指を指す。

 

「あ?‥おいおい、随分ナメた真似してくれてんじゃねえかよ!」

 

あいつ‥肉眼で見たのか‥

 

「流石にあの場所は俺の攻撃範囲外だ!どうするつもりだ?」

 

「ああ、俺なら奴等を倒せる!その間お前の蛇を貸せ!」

 

「‥分かった!ちゃんと仕留めろよ!」と言い、指をパチンと鳴らすと赤い蛇が一体俺の元に来る。

 

俺は背中に背負っていたモシン・ナガンを構える。

 

狙いは頭だ。

 

弾は有限だ。だから確実にヘッドショットする必要がある。

 

ダァン!とモシン・ナガンが火を吹き、迫撃砲をセットしている奴を一人吹き飛ばす。

 

敵はどうやら驚いているようだ。

 

そりゃそうだ。フリントロック銃の射程は精々50メートル、だがモシン・ナガンは800だ。

 

 


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