グランブルーファンタジー 〜伝説の蛇〜   作:JOKER1011

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第2話

そんなスタッフの哀れんだ目に気がつかず、飲み干すと外に出た。

 

久しぶりの新鮮な空気を吸いながら甲板に出る。

 

甲板では射撃訓練をしている者、昼寝してるものなどなどいた。

 

「お!副司令!やっと終わったんですね!」

 

「ああ。何回か途中で死にたくなったがな。」

 

「うん?スンスン‥雨が降るな。」

 

「本当ですか?副司令?」

 

「ああ、雨の匂いだ。」

 

その瞬間、ザァーと大雨が降りだした。

 

急いで屋内へ避難した。

 

「これは‥嵐が来るぞ。」

 

 

その頃、海上では

 

「ボス!嵐です!これから機体が大きく揺れます。しっかり掴まっててください!」と言った瞬間かなりの揺れがヘリを襲った。

 

「ぐっ!」

 

「機体に異常は無いか!」

 

「ありません!」

 

流石ピィークォドだ。難なく進んでいく。

 

しかしその想いは次の声にかき消された。

 

「ボス!大変です!目の前に未確認生物が!」

 

スネークは席を立ち、この生物を確認する。

 

「女性‥?」しかしただの女性ではない。三匹の竜を引き連れている。

 

「マザーベース!!こちら!ピィークォド!目の前に未確認生物が出現!指示を!」

 

「こちら副司令!そのまま逃げろ!やむを得ない場合だけ攻撃を許可する!」

 

「了解!」

 

ヘリは生物の横をすり抜けようとするが、竜の口から緑色の光が姿をあらわす。

 

「フレアたきます!」

 

その瞬間、竜の口から光弾が飛び、フレアをたきながら避ける。

 

直撃は免れたが、ヘリのローターを破壊された。

 

「メーデー!メーデー!こちらピィークォド!高度維持できません!墜落します!」

 

そしてヘリは墜落した。

 

ヘリから投げ出された俺は波に飲まれ沈んだ。

 

ブクブク沈んでいっているが意外と冷静でいられるものだな。

 

死ぬというのはこういう事なのか。戦場で散っていった奴らもこんな感じだったのだろうか。

 

そのまま意識が途切れた。

 

 

次の日

 

捜索チームが派遣され、最後に通信が途絶えた辺りを捜索するとヘリの残骸に掴まって浮いているピィークォドを見つけた。

 

救出され、続いてスネークを探すが、どうしても見つからない。

 

カズからの帰還命令が出るが、拒否する者が大量に現れた。

 

そりゃそうだ。自分達が尊敬するボスが見つからないのだ。誰しもが死亡という最悪の結末にえならないよう祈りながら捜索する。

 

明日また探すという事で一時帰還し、ようやく落ち着いた生存者であるピィークォドに何があったかを聞く。

 

「さ、三匹の竜を従えた女が!いきなり俺たちを攻撃して、それでボスは‥」

 

その先は誰しもが聞きたくない事だった。

 

「俺が最後に見たのは‥海中に沈んでいく所でした‥」

その瞬間、その場にいた全員が衝撃を受けた。

 

膝をつく者、立ち尽くす者、現実を受け入れたくなくて喚く者やピィークォドに掴みかかる者などが続々と現れた。

 

とりあえずカズは全員を解散させ、一人残る。

 

その辺の椅子に座りため息をつく。がすぐに顔を両手で覆う。

 

「スネーク‥お前がいなくなったら‥俺はどうしたらいいんだ‥」


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