グランブルーファンタジー 〜伝説の蛇〜 作:JOKER1011
「私も元軍人として、そのCQCに興味がある。もしスネーク殿さえ良ければ、ご教授願えないだろうか?」
「ああ、別に構わん。」
そこからディアンサとカタリナとイオに対してCQCを教える事となった。
やはりといったところだが、カタリナは筋がいいな。流石元帝国軍人だけある。
イオも発展途上とはいえ年齢にしてはできてるほうだ。
ディアンサ、お前が一番できてないかもしれんが、最初からできるものなどいない。まだまだ伸び代があるのはいいことだ。
そして訓練は昼に終わり、カタリナとイオと別れて街へ行くこととなった。
街に行く理由はシェロカルテからの依頼の斡旋だ。内容は遺跡調査の為のボディーガード。
シェロから依頼人との集合場所を聞き、集合場所に指定されている喫茶店に入る。
自分はコーヒー、ディアンサはレモンティーを、あとついでにつまもうとフライドポテトを注文し、注文の品が届いたところで無線が入った。
とりあえず少し葉巻を吸ってくるといい、外に出る。
「こちら、スネーク。」
「スネーク、久しぶりね!」
「ボス、久しぶりだな。」
「!? EVAとオセロットか!」
「驚いただろう?うちの諜報班の連中が血眼で探したんだ。」
「しかしボスいったい俺たちを呼び出して何の用だ?」
「スネークでいい。俺は今訳あってそちらとは別の世界にいる。」
「それは聞いている。俺たちも最初は信じられなかったがな。」とオセロットは笑いながら言う。
当たり前だ。俺だって自分のところのスタッフがそんな事を言ってきたら、すぐにでも医療プラットフォームに送り込んでるところだ。
「でもスネーク。どうして私まで呼んでくれたの?私はあなたに嫌われてると思ってたけど?」
そうEVAは自嘲気に笑う。
EVA。彼女はスネークイーター作戦の際に出会った女性だ。ソ連関係者だと思っていたが、あとで聞いた話では中国側だったらしい。
そして俺がFOXを離れるきっかけとなった【恐るべき子供達計画】に関わった。彼女は俺の遺伝子ととある日本人女性の遺伝子を掛け合わせた受精卵を体に入れる。つまり代理母に志願した。
あの時は俺も不信感が募ったが、今では彼女もFOXとは関係ないらしい。
「ああ、今は俺がいないからな。その間だけだ。」
「そう。でも嬉しいわ。またあなたの声を聞くことができて。」
「そろそろカズに代わってくれ。」
「おお、スネーク。もうひとりの男はさておき、女性の方はどこで知り合ったんだ?まったく羨ましい!」
「手を出すなよ?男として再起不能にされるぞ。」
「ひっ!ま、まあ気をつけるさ。何か変わりはないか?」
「武器を送ってくれ。」
「武器か。何がいるんだ?」
「スタンロッドと‥そうだな。ガバメントを送ってくれ。」
「どうしたんだ?装備を多く持つとは。お前らしくないな。」
「今連れているバディ用だ。女性だ。」
「なに!?いけてるのか?」
カズが無線の向こうで鼻息が荒くなっているのが分かる。
ため息をつき、言う。
「多分な。」
「そうか。早急に研究開発班に作らせて送る。ミラー、アウト。」とプツッと無線が切れた。
それから2分後、空からダンボールが現れ、俺の上に落ちてきた。
俺はそれを持ってディアンサのもとに戻ると、男に絡まれていた。
「ねえねえ、彼女。誰待ってんの?良かったらその間俺たちと遊ばない?」
昼間から酒を飲んだ男がディアンサの肩に手を置いた。
助けようと一歩踏み出そうとした時、横を何かが通った。
少女がさっきまで俺が座ってたところに座ると、コーヒーを一口飲む。
苦い顔をしてからその男の方を向く。
「私と待ち合わせしてるから帰ってくれる?」
その少女はニコッと笑いながら言うが、その少女は勘違いをしている。それはお前が男だった場合なら有効だ。
「おうおう!可愛い子がもう一人追加か!ますます遊びたくなったぜ!」
「ちょ!?」
やれやれ、俺の出番だな。
「おい、その辺にしろ。俺の連れだ。」
「チッ!」と酔っ払いの二人は去っていった。
「怪我はないか?」と言いながら座る。
「はい。」
「おじさん、ありがとう!うちはクラリス!美少女錬金術師だよ。よろしくね!いぇい☆」
「‥(カリオストロと同じ空気を感じる。)」
「‥(リナリアと同じ空気を感じる。)」
二人は突然の名乗りに驚いた。
「あれ?ダメだった?おっかしいな〜 地元じゃウケるのに〜」
「‥‥そうか。君がシェロカルテから聞いた依頼人か。詳しく内容を聞こうか。」
「うん。私ある人を探してて、あ!詳しくは言えないんだけど遺跡を巡ってたら出会えるかな〜って!」
しらみつぶしだと‥無謀にも程があるだろ。
口から出そうになった言葉をすっかり冷めたコーヒーで流し出発した。
「ディアンサ、これを渡しておく。」と先程送られてきたスタンロッドとガバメントを渡す。
「これなんですか?」
「お前用の武器だ。スタンロッドは文字通り相手を無力化する為の物だ。このスイッチを押すと電気が流れる。暴徒鎮圧から感電死させるくらいの調節ができるダイアルも付いている。
そしてガバメントだ。これは一度撃たないと分からない。後で遺跡に入る前に撃とうか。」
「はい!ありがとうございます!」と一緒に送られて来ていたホルスター付きベルトに装着した。
そして遺跡に着く。
スネークはその辺りからビンを拾い岩の上に置く。
「まずは構え方からだ。まず銃を右手で持ち、左手の掌底を右手に当てろ。おっと!まだ引き金に指をかけるな。暴発するぞ。」
「腕をまっすぐ伸ばしフロントサイトとリアサイト‥これとこれだ。これが合わさるようにしてビンを見ろ。」
「よし!撃ってみろ。」
ドン!
「キャッ!!」
銃弾はビンを外れ明後日の方向へ飛んで行った。
「しょうがない。今回だけはレーザーサイトを使おう。」
今回支給されたガバメントにはレーザーサイトとフラッシュライトが取り付けられている。
「とりあえずレーザーサイトの光を頼りにビンを撃ってみろ。」
ドン!パリン!
「やった!当たった!」と命中させた嬉しさで飛び跳ねる。
「とりあえず今から入る遺跡内では銃の出番はそこまでないだろう。行くぞ!」