グランブルーファンタジー 〜伝説の蛇〜 作:JOKER1011
一人の男が艇の様子を確認する。
「まず主翼と尾翼が根元からポッキリだ。あらら、竜骨までやられてやがる。こりゃもう飛ぶのは無理だな。」
「まあ、お前さん達は‥普通の旅人には見えねえが、操縦士が欲しいんなら街にでも行きな。」と言うと去っていった。
「なんだよ!あいつ!言いたい事だけ言って、どっか行きやがって!」とビィが怒る。
「たしかに‥これから旅をするのであれば操縦士は必要不可欠だな。」
ぐー!
音がした方を皆が見るとルリアが恥ずかしそうにお腹を抑えていた。
「えへへ、安心したらお腹空いちゃいました。」
と、言う事で操縦士探しと腹ごしらえの為、街へ行くこととなった。
しかし、途中でスネークが立ち止まった事でグランが足を止めた。
「どうした?スネーク。」
「いや?この壁が怪しくてな。」
一見すると何も怪しくない壁だが、スネークは野生の勘が働いた。
勘に任せて壁を押すと、そこだけボコっと沈み、レンガがどんどん横にずれて、人が一人通れるほどの隙間ができた。
「すごいな、スネーク。」
「このくらいなら俺にもわかる。」
スネークを先頭にビィ、グラン、ルリア、カタリナと非戦闘員を戦闘員で挟む形で進んだ。
「みんな、ここにワイヤーがある。ここをまたいで行くぞ。」
スネークが目の前に石を投げると、すぐ横の壁からハチェットが飛んできて、反対の壁に刺さった。
「大したものだな、スネーク。君のお陰で私たちは無傷だ。」
「このくらいのブービートラップなど何度も経験したからな。」
そして広場のような広い所に出た。
「どうやら、ここで行き止まりのようだね。」とグランが言う。
「何かあの中央にある石碑怪しくないですか?」
「そうだな、ルリア。怪しすぎて触れない方が良いんじゃないかとも思うよ。」
「とりあえず何とかしてみよう。」と俺は石碑を観察する。
文章を要約すると何かが封印されている。って事だ。その重要な何かは古いものらしく劣化して文字が読めなくなっている。
「なあ、オイラ腹減っちまった。引き返さねえか?」
「待ってくれ、ビィ君。せっかくこんな遺跡を見つけたんだ。もうちょっと探そうじゃないか。」
ルリアが上を見ながら歩いていると床が少し盛り上がっており、つまづいた。
「キャッ!」
何とか床に手をついたが、その床が少し沈んだ。
その瞬間、遺跡がグラグラと揺れ始め、石碑から煙が出始めた。
一行が混乱する中、スネークは気づいた。
「グラン下がれ!」
そう叫んだ瞬間、スネークは何かに掴まれ、煙の向こうに引きづりこまれた。
「スネーク!!」とカタリナが近づこうとするが、何かに阻まれる。
その煙の向こうでは魔法の音や銃声が鳴り響き、やっと煙が晴れる。
そこには銃を向けるスネークと二匹の大蛇を従わせる女の子が対峙していた。
「誰だ。お前は。」
「私☆カリオストロ。あなた達が封印を解いてくれたんだね?カリオストロ、感謝しちゃうなー!」
スネークはさっきまでの戦いようからの変貌に驚きつつ、しかし銃口は一切外さず、睨み続ける。
「君は封印されていたのか?」とカタリナがおそるおそる聞く。
「うん☆そうだよ?」
「そ、そうか。君が私達にこれ以上危害を加える可能性は?」
「無いよ?」
「へー!面白いや!仲間になってくれる?」