ある日、指揮官はついにアキリーズとエイジャックスと合流することができた。指揮官は彼女たちを執務室に呼んで挨拶をしていた。リアンダーは今は訓練中である。
「リアンダー級軽巡洋艦二番艦、アーキーリーズ、だよ☆指揮官、一緒にニュージーランドに行っておやつ買ってこない?」
「指揮官、私はリアンダー級軽巡3号艦、エイジャックス。これでもけっこう有名なんです……。指揮官、私のクローゼットを見たらきっと驚くわよ。見てみます?ふふ……。」
「え、仕事があるから突然ニュージーランドとか言われても……。クローゼット?まあプライベートには干渉しないが……。って、それはいいんだ。とりあえずよろしく。」
(リアンダーを見ていて、妹たちも彼女に似てお淑やかなのかなと思ったが、随分元気だな。)
指揮官は笑顔を浮かべていたが、内心リアンダーの妹たちが思った以上に元気で驚いた。しかし、彼が本当に驚くのはここからである。
指揮官は2人にここでの生活に早く慣れるように書類等を渡そうと手を伸ばした。
「これに色々書いてあるから目を通してくれ。」
「あら、ありがとうございます。」
先にエイジャックスに向かって渡そうとしたところ、手が偶然触れてしまった。指揮官は急いで手を引いた。
「す、すまない……。」
指揮官は少し赤面して帽子を深くかぶった。
「あらあら、指揮官は随分純情ですのね~。」
エイジャックスはくすくす笑った。
気を取り直してアキリーズにも書類を渡すそうとする。今度は不意でも手が触れないように慎重に手を伸ばす。
「これに任務とか書いてあるのー?アキリーズ頑張っちゃうぞ☆」
今度は無事に渡し終えた。
(エイジャックスは何だか妙に色っぽいし、アキリーズは元気がとてもいいが、悪い子ではなさそうだな。)
指揮官は少し安堵した。
それからアキリーズとエイジャックスは執務室から出ようとする。
「ああ、そうだ。リアンダーが君たちのことを凄く心配していたようだ。良かったら彼女のところにも顔を出してやってくれ。」
アキリーズとエイジャックスは2人とも分かったと言って部屋を出た。
その日の夜、指揮官はリアンダーと夜の散歩に出かけた。この日は山の近くの湖である。
「アキリーズとエイジャックスとは話をしたか?」
指揮官は足を止めてから一番にこの質問をした。かなり気になっていたのだ。
「いえそれが……2人ともまだ慣れないようですし忙しいようですので。」
リアンダーは少し寂しそうに言った。
「まあそれもそうか、これからはいつでも話す機会があるんだ。焦らなくてもいいだろう。」
「うん……そうですね。指揮官様、妹たちと合流させてくださってありがとうございます。」
「私は別に何もしてないさ。」
2人と合流しやすい海域の調査などはしていたが、指揮官が特別何かできたわけではないのは事実である。
「それでも……今はお礼を言いたい気分ですの。こうやってお散歩して、お話してくださるだけでも私としては楽しいことですし……。」
「そ、それというのは……私といて楽しいってこと……で合ってるか……な……。」
指揮官は言葉を迷いながら、そして語尾を悩みながら質問した。
「はい、その通りですわ。」
リアンダーは微笑みながら言った。すると指揮官は、一緒にいて楽しいと言ってくれたことでの嬉しさと、リアンダーの笑顔の美しさからしばらくフリーズした。
「指揮官様~?またですか?もう~本当に大丈夫なんでしょうか……。」
リアンダーがそんなことを知る由もなく、指揮官が病気か何かかと心配するのだった。