溺れぬレアンドロス    作:白鳥桔梗

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短めです。


第8話「クイーン・エリザベス」

「ここだ。」

そこはクイーンエリザベスのいる部屋だった。しかしリアンダーはまだ状況が飲み込めていない。指揮官はノックをした。

「いいわよ、入室を許可するわ。」

指揮官とリアンダーは部屋に入った。そこにはふんぞり返るクイーンエリザベスと、側近のウォースパイトがいた。

「それで、用はなにかしら?」

「ああ、実は新しく母港に来た子も増えてきたから、パーティでも開かないかと思って相談に来たんだ。慣れているだろう?」

リアンダーはその言葉で、指揮官が何を考えているか理解した。

「あなたの頼みなら聞いてあげないこともないわ。」

エリザベスは少し赤面しながら言った。

「ありがとう。」

「ありがとうございます、陛下。」

「下僕たちを暮らしやすくさせるのも女王の仕事よ。」

(口は良くないが、いい女王様だ。)

指揮官は感心した。

「それじゃ準備するものはこちらでまとめておくわ。」

「ありがとう。それに元気そうでよかった。それじゃ……。」

「ちょ、ちょっと、もう少しぐらいゆっくりしていきなさいよ。」

指揮官がエリザベスに背を向けると、また彼女は赤くなりながら言った。

「いや、まだ仕事が……。」

「指揮官様、まだ余裕はありますわ。陛下、私がお茶を淹れてきます。皆さんはここでお待ちください。」

そう言ってリアンダーは1人部屋から出ていった。

 リアンダーはすぐに紅茶を淹れて部屋に戻り、指揮官、エリザベス、ウォースパイトの3人に紅茶のカップとクッキーを差し出した。

「2人とも、陛下がすまないわね。」

エリザベスの顔がまた少し赤くなった。今度は怒りだ。しかしどうやら、いつものことらしくそれほど気にはしていないようだ。

 まずはエリザベスがゆっくりと紅茶を口に含んだ。

「ベルファストには及ばないけど、中々の紅茶ね。褒めてあげるわ、リアンダー。」

「ふふ、ありがとうございます。もっと精進しますわ。」

リアンダーは笑顔でお礼を言った。

(陛下は誰に対しても素直じゃないわね。)

(リアンダーは誰に対しても丁寧で最高だ。)

2人のやり取りから指揮官とウォースパイトは2人の性格をそれぞれ再認識した。

「このクッキーもいただくわね。」

ウォースパイトはクッキーを半分ほどかじった。

「こっちも美味しいわ、リアンダー。」

「ありがとうございます。」

ちなみに指揮官はリアンダーが褒められたのが自分のことのように嬉しいため、笑顔になっている。

 4人はお茶会を終えて、指揮官とリアンダーは一先ず執務室に戻った。

 

「まったく、もう少しゆっくりしていってもいいじゃない。」

(やれやれ……。)

 

 

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