転生者たちによる息抜きサバトなスレ(闇鍋煮込み風) 作:蒼華
投票の結果、女給がトップとなりましたので改めて作品として新章進めていきたいと思います。今回は序章のためスレ式ではないのでよろしくお願いします。
特別編【これぞまさしく】しがない女給の備忘録【無慈悲の極みアッー】
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いつもと同じ時間に目が覚めて、いつものように手早く朝食をねじ込み、いつものように──
「この銀行は俺たちが占領した!!」
「死にたくねえやつは大人しくしてやがれ!」
「……あ、もしもし梓ちゃん?出勤時間遅れそうですごめんなさい」
『エッ今度は何に巻き込まれたの!?』
「立て篭り事件」
『まさかとは思うけど今テレビで生中継してるやつとか言わないよね……?』
「花屋から見て右手側の信号機3つ目の角を左に曲がってそこから4つ目の銀行が映ってなかったら事件違いだね」
『近場で事件の現場といったらそこしかないんだけど!?』
「まーじか、ふははこいつは驚きだ(小声)」
スマホの通話相手を切り替え、待機画面をタップした私はこう思ったのです。
──いつもどおりってなんだろうな、と
某月某日、夏の暑さが突き刺す曜日。
喫茶店の中は冷房が程よく効き、涼を求めて夏休み真っ只中の学生たちが友人知人に親兄弟、はたまた恋人なんて連れてきてくる。中には爺のお茶に付き合ってくれないかという名分で奥さまを誘って午後のティータイムに誘うナイスミドルもいらっしゃる。控えめに言ってくっっっっそ羨ま、もとい平和である。
今日のおすすめはフルーツケーキとフレーバーティーですよ奥さま、あなたがジジイなら私はババアですよとか言ってましたが旦那さんに自分にとってはいつまでも可愛いお嬢さんですよと言われてあらあらと頬を染めていた奥さま、これからも末永くお幸せに……尊い……可愛いかよ……くそっ私もお相手がほしいなぁ!!!!
「こんにちはー!お姉さん、オレンジジュースください!」
「あ、江戸川くんこんにちは」
「コナンでいいよ!あっちの席で待ってるね!」
ここは東京都にある米花町、そして私の職場である喫茶店の名前は『ポアロ』、目の前にいる眼鏡の小学生の男の子の名前は『江戸川コナン』
おいおいお相手が欲しいとは言ったがお前さんには可愛い幼馴染みの蘭ちゃんがいるからノーカン、ノーカンやで工藤。
この主人公君は確か私と2回くらいしか会ったことないのにぐいぐい距離を縮めてくるんだが、こやつのパーソナルスペースどうなってんの……?えっ怖……近寄らんとこ……えっなんでめっちゃフレンドリーに話しかけるの?仲良くなりたい?待って?出かけ先で君に遭遇来たら9割以上の確率で事件現場と遭遇するじゃん?待って?
待って(切実に)
こうなるに至った経緯の話をするならば、数日前にまで巻き戻そう。そこからすべては始まったのだ。
そろそろお金を引き出さないと自炊するための食材が買えないことに気がつき、職場に行く前に銀行に立ち寄ったのがそもそもの間違いだった。別に仕事帰りでもよかったのでは、とはたと気がついたのは突然の銀行強盗による立て篭り事件の真っ最中の時である。動揺したせいで勢いよく足を滑らせ床に頭をたたきつけ、事件収束後に病院の寝台で頭部に包帯ぐるぐる巻きのまま目覚めた時に『前世』というものを思い出した。
『名探偵コナン』?致死率高くね?難易度ルナティックハードモードですやん、と。
数日後に包帯からガーゼになった私が仕事に勤しんでいると死神ショ探偵くんに「……銀行で盛大に転んでたお姉さん…?」と言われ、悪意的な世界の謎パワーを疑う事になった。あと好きで転んだわけじゃねーぞオイコラ。
次からはスレ式と入り交じる仕様となります。銀行強盗に遭遇したら頭部を殴打→記憶を取り戻す→情報過多によりそのまま寝込む→おはよう世界絶望したの流れです。現場には見た目は子供以下略の探偵がいたらしくお姉さん大丈夫?ということで強制的に縁は結ばれた。女給は泣いた。
メインシナリオとして進めるなら
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女給(某探偵)
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わんこ(毛探偵)
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お司書(文アル)
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事務員(文スト)
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(元)監査官(黒バス)