「「
カッ!!
ドオォォォォ!!!
少女と青年は眩しい光と、漆黒の闇に包まれている。
少女は神々しい黄金の光と白銀の光。
対して青年は禍々しい漆黒の闇と聖なる黄金の光。
それが収まると、二人の姿が変化していた。
少女は白銀の鎧に全身を包み、背の光翼から黄金のオーラが全身を包み込んでいる。
対して青年は、腰辺りまであった髪が膝辺りまで伸び、漆黒の髪が全て金髪に。目も変化してお
り、黒と金のオッドアイになっていた。
そう。青年と少女は、『
D×D
「これが、俺の神器『
「花楓のは、『
『
「ほう、これはこれは。どちらの神器……いや、
目はありませんね。残念ながら撤退いたしましょう。…それでは」
ドーナシークは俺たちに背を向け、魔法陣で飛び去ろうとしていた。
「逃がさん!!敵を切り裂け!『
俺は瞬時に聖剣を具現化し、聖なる波動を撃ち放った。
しかしほんの僅かに遅かったせいで、ドーナシークは魔法陣で逃走。聖剣の波動は大空へ消えて
いった。
ファサァ……
禁手を解いた俺は、イッセーの亡骸を見る。
花楓も禁手を解き、白音の隣に座り頭を撫でた。
「すまない、イッセー。俺はお前を守れなかった……」
その時、数メートル離れた場所に赤い魔法陣が輝いているのが見えた。
「(紋章からして…グレモリーだな)」
……グレモリー!?マズイ!ここにはレイナーレたちが――
カッ!!
時すでに遅し。魔法陣は光を発し、消えた時には三人の人影が見えた。
「……堕天使の気配がしますわ。気を付けてください、部長」
「えぇ、わかってるわ。祐奈、警戒して頂戴」
「はい、わかりました。部長」
その三人はこちらへ歩みだす。
「……やはりいましたわ。でも、何故一般人が……」
「…朱乃どうしたの?」
「いえ、妖怪の気配がしたもので」
朱乃?確かその名前は……。
俺は殺気を感じ、後方へ指示を送った。
「全員手を出すなよ?そうすれば何もしてこない。…そうだろ?リアス・グレモリー」
「「「っ!!!」」」
一般人がここで名前を呼ぶことが予想外だったのか、三人の影が立ち止った。
目が暗闇に慣れて、その影の正体がハッキリ見えるようになった。
「……あら。なぜ私の正体がわかったのかしら?」
「…そりゃそうだろ。駒王学園の制服を着て、魔王サーゼクス・ルシファーと同じ紅い髪。それ
だけだ」
「っ!!何故、お兄様の名前を?!」
「……俺の友人の一人だからだ」
「っ!!」
あ~ぁ、だんまりになっちまった。
「それはさておき……グレモリーたちは、何故ここに来た?」
理由は原作で把握はしてるが……ここにきてから、イレギュラーが起きまくっているからなぁ。
一応のためにね。
「…お兄様のご友人か調べてから……でいいでしょう?」
…上からの物言いだな。まぁ、しょうがないとして、確認を取ってからねぇ。当たり前の反応
か。
「…はい。ありがとうございました」
「……」
「…どうだったの?朱乃」
「…はい。今すぐ確認を取るとのことで、こちらに来るそうです」
「…そう。ありがとう朱乃。…そういえば、まだ名前聞いてなかったわね?」
そうだった。名前を言って確認を取ってもらうべきだったな。
「俺は、遠山 龍介だ。裏では『うちは イタチ』と名乗っている」
「っ!うちは イタチ!?もしかして、あの時の…」
朱乃が目を見開き、動揺を隠せないでいる。
「そのことは後日だな。どうやらお出ましのようだ」
カァァァ!!
リアスたちの後方で、魔法陣が輝きだす。
「…リアス、連絡の人は?」
「はい、お兄様。その方は彼です」
「っ!!龍介?!」
「久しいな。サーゼクス」
「…本当だったのですね」
「…龍介、後ろで倒れている「義弟の一誠だ」…そうか」
「リアスがここに来た理由の一つ、『
った。ってところだ」
ちなみに戦闘に参加したのは、俺と花楓だけどな。
「そうか。…リアス、少年……一誠君を生き返らせなさい」
「…わかりました。しかし、対価は……」
「それなら心配いらない。イッセーには、『
ている。上等な対価だが?」
「……っ!!わかったわ」
コツコツ……
俺が言うと、驚いきながら歩み寄っていく。
まぁ、後で知ることになるから構わないけど。
「なぁ、サーゼクス」
「何だい?」
「ここにいる堕天使の三人を預かってもいいか?今回は、主犯が『コカビエル』。襲ってきたの
は、部下の『ドーナシーク』だった。あの三人は、利用された挙句殺されかけてな。ダメか?」
「……何とも言えないね。でも、龍介なら大丈夫かな。そのことは、私からリアスに伝えておこ
う」
「ありがとな、サーゼクス。持つべきものは友だな」
「……そうだね。こっちも困ったら、手を貸してくれるね?」
「もちろんだ……ところで、サーゼクス」
「何だい?」
「ミリキャスは元気にしてるのか?」
「…息子は元気にしてるよ。君の話が出ると、すごく笑顔になるんだ」
「そっか。…ミリキャスに『時間が出来たら遊びに行く』と伝えてくれるか?かなり喜ぶと思う
ぞ」
「そうだね。命の恩人の君が来るなら、息子も喜ぶだろうね」
「…そろそろだな」
俺は話し終わると、リアスの方を見た。リアスは、チェスの駒を七つイッセーの上に乗せ、もう
一つ乗せた。
次の瞬間――
スゥゥゥゥ……
八つの駒がイッセーの中に入っていく。それと同時に、腹の傷も完全に癒えた。
「…無事に終わりました。駒を八つも使うなんて……先ほどのことは本当でしたわ」
「まぁイッセーを生き返らせるのに、神器一つが対価でよかった…ありがとな」
「いえ、こちらこそ」
リアスはペコリと頭を下げてきた。
「頭下げなくてもいいよ、利益が一致したことだし」
「リアス、ちょっといいかな?」
戻ってきたリアスを、サーゼクス手招きして呼ぶ。
「イッセーを連れて帰るわ」
話し会う前に、一言そう言ってイッセーのところに向かう。
心配そうに、イッセーを見つめている花楓と白音とレイナーレ。カミュはイッセーの隣に座り、
頭を撫でている。
「そう心配するな。明日の朝ぐらいには目を覚ますだろうから、もう帰るぞ?」
俺はそう言って、イッセーを背負って帰路につく。その後ろを堕天使三人と白音たちが付いて歩
いている。カミュは俺の隣にいるけど。
「おかえり。龍介」
家について玄関を開けると、龍巳が出迎えてくれた。
「「「…お邪魔します」」」
堕天使三人は一礼して中に入る。
「ん?その三人は…堕天使?」
「…あぁ、ちょっと訳ありでな。龍巳、今日泊まることになったんだが、部屋空いてたっけ?」
「……ん、一つも空いてない」
「そうかぁ~。あっ、ならさ、レイナーレには龍巳の部屋、カラワーナには黒歌の部屋、ミッテ
ルトには白音の部屋に寝てもらうのはどうだ?」
「にゃ?私は別に構わないけどにゃ~」
「…私も構いません」
「……我も」
「ということでいいか?三人とも」
「「「……わかりました(よっ)」」」
俺は確認を取った後、イッセーを部屋に寝かせに行く。
ガチャ…
中に入ってベッドにイッセーを寝かせる。カミュがベッドの上に座りイッセーの頭を撫でる。
「悪魔に転生してしまったわね」
カミュが少し暗い表情になる。
「…そうだな……だけど、これで隠すことなく暮らせるんじゃないか?」
半分は俺の願いで封印しちまったんだけどな。
俺がそう言ったら、カミュはこっちを見て「……そうだね」と呟いた。
その後俺は自室に戻り、カミュはイッセーの部屋に残った。
朝まで横にいるつもりだろうな……