「どうせ俺も変態ですよぉぉぉおおっ!」
――俺は意識が飛びかけ、イッセーの叫び声で意識を縛りつけることができた。
「いくぜぇぇぇぇぇぇぇぇええっ!!ブーステッド・ギアァァァァァアアアッ!!!」
イッセーの気合に反応し、体を包む赤い閃光は極大のオーラを辺り一帯に解き放ち始めていく…。
――そのときだった!!
『
突如、俺の『
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!
俺の周囲の地面にひびが入り、大きなクレーターを作り出す!
「お、お兄ちゃん!?」
突然の出来事に花楓が慌てる。
体の周りに赤いオーラが噴出し、それが鎧の形を作っていく――。
俺の周囲の輝きが収まると、体を
「よ、鎧か…?なぜ、いきなり……」
俺は自分が赤い鎧を着ていることを確認した。腕、胴体、脚部――すべての場所に
――頭の中に使い方が流れ込んでくる……こ、これはッ!?
俺は操作方法を会得したとき、ありえないモノを見てしまった…。
『
『
『
『
『
『
『
『DDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDD!!!!!!!!!!!』
イッセーの方から壊れたかのように『D』を連呼する音声が聞こえてくる。
俺は龍の翼を広げて飛翔し、イッセーの隣に着地する。
「――よう、覚醒したな……イッセー」
「に、兄さん!?その鎧は……?」
『――ありえない…ありえんぞ!その鎧は『
ドライグが驚愕の声音で叫ぶ。
「…悪いけど、こいつは
俺は少し考える素振りを見せ、「うん」とうなずいて言った。
「『
『――フハハハハハハハ!!おもしろい!相棒、おまえの兄は本当におもしろいな!!』
ドライグが高笑いをあげている…。
「そうだな、兄さんはいつでも予想できないことをやってくれるもんねっ!行こうっ!ドライグ!!」
『おう!!』
イッセーは高らかに叫ぶ!!
「モードチェンジッ!『
イッセーの両肩から背中にかけて赤いオーラが集まりだし、形を成していく。
出来上がったのは背中のバックパックと、大口径のキャノン砲。
俺もそれを見た直後、
カシャカシャカシャ――。
胸部と両肩の鎧がスライドし、現れる大口径のキャノン砲が三束出現する!!
ブゥゥゥゥゥン……。
静かなる鳴動が始まり、赤龍帝の力が三束の砲口へ集まる。
「……あれは、マズイな…」
曹操がぼそりとつぶやく。イッセーと俺のキャノン砲に集まっていく膨大なエネルギーを察知したようだ。
――すべてを破壊する!ここの結界は丈夫だからなっ!!
俺は左目のチャクラを薄めないように注意しながら『
キャノン砲にエネルギーが溜まり終える――。
『『
重なり響く宝玉の音声……。
「吹っ飛べェェェェェェェェェッ!ドラゴンブラスタァァァァアアアアアアッッ!!」
ズバァァァアアアアアアアアアアッ!!
「食らえッ!!トライロンギヌススマッシャァァァァァァアアアアッッ!!!」
『
ズドォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッッ!!!
両肩と胸部のから極大の一発が放射される!!放射の反動は『
肩の二砲は胸部の主砲に重なり、巨大な砲撃となってイッセーの砲撃と合流する!
「おもしれぇ、受けてやるぜ、伝説のドラゴンさんよォッ!!」
ヘラクレスが前方に立ち塞がり、俺とイッセーの合体した一発を受けようとするが――。
「受けるなッ!避けろッッ!!」
曹操が叫び、聖槍の石突きでヘラクレスをその場から吹き飛ばす。曹操たち他のメンバーも俺とイッセーの合体の一撃から素早く避けていく。
外した一撃は、遥か遠くに飛んでいき――。
ドォォォォオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!!
空間を震わせる大爆発とともに、背景の町並みを丸ごと巨大なオーラに包み込んでいく!!
……拡散したエネルギー。それが止むと、そこに残ったものは――何もなかった…。背景は丸ごと消失しており、このフィールドにまでダメージを与えたようだ……空間自体が歪みだしているのがその証拠だ。
「……町ごと風景がふっ飛びやがった!こんなのを立て続けに放たれたらこの空間が持たんぞ!!」
ヘラクレスは俺とイッセーの一発の威力をようやく理解したらしい。
「疑似空間の町が歪む、か。ここはかなり強固に創られているんだけどね。……なんて威力だよ」
ジークフリートも笑みを止め、目を細めている。
「曹操ォォォォォォッッ!!」
イッセーは曹操の名を叫び、龍の翼を広げて高速で駆けだした。背中のキャノンをパージし、鎧の各部分をパージしていく――。
「モードチェンジッ!『
ほとんどの装甲をパージしたイッセー。スリムなフォルムと化していた。
その速度の領域は――神速へ入っている!
「俺も行くよッ!!」
『
「ふっ飛べやぁぁぁぁッッ!!!」
ヘラクレスが
「…甘いよ。――
俺はミサイルに向けて連続で拳をぶつける。直後、ミサイル自体が爆発して威力を消滅させた。
ミサイルが相殺されたことに驚愕するヘラクレスをよそに、ジークフリートが前に出て一本の魔剣を振るう!
「ダインスレイブッ!!」
氷の柱が多数出現し、襲いかかってくる!
「
カシャッ!とマスクの口部分が解放され、口から龍を象った炎を複数放って相殺させる。
「これならどうかしら♪『
聖剣で形作られたドラゴンをけしかけてきた!
「ふんっ!!」
俺は急角度で垂直に上空へ急上昇すると、それについてくる聖剣のドラゴン。しかし、俺のほうが上昇速度は速い。どんどんドラゴンと距離を開いていく――。
「よっと…」
俺はある程度上昇すると、急停止して急降下を開始する!
雷遁の衣をまとい、『
『
「
一気に落下速度が加速し、聖剣のドラゴンを捉えてそのまま地面へ急降下!!
ドォォォォォオオオオンッッ!!!!
爆風と共に地面へ聖剣のドラゴンを叩きつけた。
――爆風が静まると、儚く散る聖剣のかけらが宙を舞い、地面は広範囲において一つの巨大なクレーターができていた。
……近くには――横たわる三人。どうやら、いまの衝撃と爆風に吹き飛ばされたようだ。
「……うっ!」
起き上がりだすジャンヌ。続くようにジークフリートとヘラクレスが起き上がる。
周囲を見回していまの現状を理解したらしい、三人は驚愕した表情で俺を見る。
――当の俺は、『
三人とも動けなくして冥界の牢獄にでも送ってやろうと思った……そのときだった――。
バジッ! バチッ!
空間を震わす音が鳴り響く――。
「どうやら、始まったようだな」
三人の近くに曹操が立っている……そして、俺の横にはイッセーが通常の鎧の状態で肩で息をしながら立っていた。
「あの魔方陣、そしてキミたちの膨大なパワーが真龍を呼びよせたのかもしれないな」
曹操が皮肉気に言う。
「ゲオルク、『
曹操はそこで言葉を止めて目を細くする。次元の裂け目を見て、疑問が生じた表情となった。
「……違う。グレートレッドではない? ……あれは、それにこの闘気……ッ!」
オオオオオオオォォォォォンッ!!
空間の裂け目から姿を現したのは――十数メートルほどの、東洋型のドラゴンだ。
――懐かしい、この満ちに満ちた闘気は…。
曹操が叫んだ。
「――
――
その背中に乗っている人影は高さなぞまるでないように飛び降りて地上へと降り立つ。
「大きな『妖』の気流、それに『覇』の気流。それらによって、この都に漂う妖美な気質がうねっておったわ」
小さな背丈の人影は年老いた男性の声音で一歩一歩ゆっくりと歩いてくる。
俺はその人影――片手に長い棍棒『
「おー、久しい限りじゃい。聖槍の。あのクソ坊主がデカくなったじゃねーの」
老人は曹操にそう言う。曹操は目を細めて笑んだ。
「これはこれは。
「坊主、イタズラが過ぎたぜぃ。
「毒、ですか。あなたに称されるのなら、大手を振って自慢できるものだ」
……曹操が
「お久しぶりです、初代の爺さん」
「龍坊じゃな、久しい限りじゃ。マスクを下ろさんかったら気づかんかったぜぃ」
俺はマスクを格納して、初代・孫悟空の爺さんと挨拶を交わす。
「……兄さん、その猿のような爺さんは?」
イッセーが疑問の声を上げるので――。
「初代、孫悟空の爺さんだ」
俺は軽く紹介した。
「しょ、しょ、しょ、初代の孫悟空ぅぅぅぅぅううううっ!?その猿の爺さんがが西遊記で有名な……ッ!!」
初代の爺さんはイッセーを見ると、口元を笑ませる。
「赤龍帝の坊や。よーがんばったのぉ。いい
初代の爺さんが空を舞う
『おいおい、来た早々龍使いが荒いぜ、クソジジイ!オイラ、ここに入るだけでチョー疲れてんですけど!てか、白龍皇の仲間の魔女っ子に手助けしてもらったんだけどよ!って、そこの人間のなかにいるのヤマタノオロチじゃね?封印されってんのかよ!おわっ!つーか、ヴリトラだ!おいおいおい、狐と戦ってんのヴリトラだよ!どれぐらいぶりだぁ?』
テンションの高い
「あとで京料理をたらふく食わせる。それでよかろうて」
『ファッ○ンジジイ!!あとで絶対たらふく食わせろよい!オラオラオラ!!龍王さまを舐めんなよ!狐の姉ちゃん!オイラは強ェェぞ!!』
文句たらたらに
「私たちも行ってくるね♪
奏は俺の横を過ぎ、
「あれが尾を持つ妖かのぉ?」
「妖というより『尾獣』ですね。尾の数が呼び名で、名前は別にあるけど…」
俺は奏を見送る初代の爺さんに軽く説明しておいた。
『うぉぉぉぉっ!おい、クソジジイ!この狐、強ぇぞぉぉぉぉっ!!』
八坂さんの九本の尾で締められている
「気張れい。龍王じゃろうが」
嘆息しながら初代の爺さんが言う。
『オイラは龍王のなかで一番の若手なんだぞ!まだピチピチでい!!』
「よく言うわな。その若手が目立った戦が終わった瞬間にいの一番で引退なんぞしおってからに。妖の嬢ちゃんも頑張っておるんじゃ。若さで乗り切れぃ」
『………………わかったよ、がんばりたい!』
――ハハハ、相変わらずおもしろい龍王だよ…
その妖の嬢ちゃんこと奏は……尾獣化して真正面から八坂さんと取っ組み合っていた。
ゲオルクが八坂さんを捕らえていた魔方陣を解き、初代の爺さんに手を突き出す。
「――捕縛する。霧よッ!」
初代の爺さんを包み込むように霧が集まるが――。
「――天童、雷鳴をもって龍のあぎへと括り通す。地へ這え」
トンッ!と地面を一度如意棒で突くと、霧は霧散していく。
「――ッ! あの挙動だけで我が霧を……ッ!
ゲオルクが仰天する。
「槍よッ!」
隙を突いたかのように曹操が聖槍の切っ先を伸ばし、初代の爺さんを奇襲しようとする。
「待て、花楓」
俺は飛び出そうとした花楓を手で制する。そして、目だけで「見ていろ」と合図を送った。
初代の爺さんは指先ひとつで槍を受け止めた。最強と謳われし
「……良い鋭さじゃわい。が、それだけだ。まだ若いの。
初代の爺さんの一言を聞き、曹操は笑みを引きつらせる。
「……なるほど、バケモノぶりは健在のご様子ですな……。周囲に広く認知されているのは若いころの強さだと聞く。いまは
曹操の問いかけに初代の爺さんは不敵に肩をすくめるだけ。
ジークフリートが曹操の傍まで行き…告げる。
「曹操、ここまでにしよう。初代孫悟空は『
それを聞き、曹操も聖槍を下ろす。
「退却時か。見誤ると深手になるな」
バッ!
英雄派メンバーが素早く一カ所に集結し、ゲオルクが足下に巨大な魔方陣を展開し始める。
「ここまでにしておくよ。初代、グレモリー眷属、暁、赤龍帝、うちはイタチ、再び
そのとき、俺の横にいるイッセーが左手にキャノン砲を生み出してオーラを練り込みだす。
ブゥゥゥゥン……。
静かに鳴動しながら、籠手のキャノン砲にオーラを装填した。
イッセーの様子を見て初代の爺さんが笑う。
「儂の役目、坊やがやるかぃ?まぁ、あの坊主にお仕置きしてみぃ。一時だけ、力が出るよう、おじいちゃんが手伝ってやるわい」
初代の爺さんが如意棒の先端でイッセーの鎧をコツンと軽く叩く。
――途端、イッセーの体中からオーラが噴出してきた。
イッセーは曹操にキャノン砲の狙いを定めた。
「――お咎めなしで帰れると思うのか?こいつはお土産だッ!!」
パシュゥゥゥゥゥゥンッ!!
籠手のキャノン砲から濃縮された魔力が打ち出された。
「しゃらくさい野郎だ!」
曹操の盾になろうとヘラクレスとジークフリートが前に出るが――。
「曲がれェェェェェッ!!」
イッセーが叫ぶ!刹那――。
バシュッ!!
軌道を変えたキャノン砲の一撃がヘラクレスとジークフリートを飛び越えて、曹操の顔面を捉えた!!
「ぐぅぅぅぅ……ッ!!」
赤い煙を上げながら、曹操が顔を手で覆う。
――イッセーのやつ、魔力の玉を曲げれるようになったか!緩いが、それでも鍛錬の成果だな。
曹操は右目から鮮血を散らしながら、こちらに顔を向ける。
……顔面が赤く染まっている。
「……目が…。赤龍帝ぇぇぇぇっっ!!」
聖槍をかまえると、力強い言葉――呪詛を唱えだす!
「――槍よッ!神を射抜く真なる聖槍よッ!!我が内に眠る覇王の理想を吸い上げ、祝福と滅びの――」
ジークフリートが急いで曹操の口と体を手で押さえた。
「曹操っ!!唱えてはダメだ!『
その声に曹操は激情を収め、深く息を吐く。
「――退却だよ。『
ジークフリートは初代の爺さんを
曹操が左眼でイッセーを捉えている。
「わかっているさ。初代殿、うちはイタチ殿、そして赤龍帝――否、兵藤一誠。ここいらで俺たちは撤退させてもらおう。まったく、ヴァーリのことを笑えないな。彼と同じ状況だ。キミはなぜか土壇場でこちらを熱くさせてくれる」
魔方陣がいっそう輝きを増す。曹操が消える間際に言った。
「――兵藤一誠、もっと強くなれ。ヴァーリよりも。そうしたら、この槍の真の力を見せてあげるよ」
俺は視界から消えていくジャンヌに目を向けた。
何かを呟いたジャンヌ。俺は右目の万華鏡写輪眼で読唇した。
"次に会うときは…あなたを超えてみせるから"
読唇を終えた瞬間――英雄派はこの空間から消えていった。
D×D
英雄派が逃げたあと、残ったのは俺たちとイッセーたち、助っ人の初代の爺さんと
『あー、しんどかった。ヴリトラたちがいなきゃ、辛かった……』
九尾化した八坂さんは
その八坂さんは九尾化した状態…瞳は洗脳の色を浮かべたまま。
「母上!母上!」
『…………』
九重は泣きながら八坂さんを呼んでいるが……反応がない。
「兄さん、月読を使うんでしょ?」
「あぁ、そのために半分以上の力を左眼に集中させていたんだ……」
「なら――」
俺はイッセーの言葉に首を振った。
「月読で洗脳を解くことはできる。だが、精神――心までは戻すことができない」
「…そんな」
「……心さえ引っ張り出せれば、八坂さんは我に返ることができるんだが…」
イッセーの隣では初代の爺さんが
「赤い坊や。おまえさん、女の胸の内を聴ける能力があったよなぁ?」
「え、ええ、ありますけど」
「そうか、
初代の爺さんの言葉に小さくうなずいたイッセーは、目を瞑って集中しだす。
「いけぇぇぇっ!『
カッ!と開眼したイッセーは九重と八坂さんに向けて技の名を叫んだ。
それを確認した初代の爺さんが如意棒をくるくると回して地面を叩く。瞬間――、妙な空間が発生し、俺たちを包み込こんだ。
周囲がうねっているように見えるが…。――右目に異常はない。
「赤い坊やの術の応用ででな、心に直接語りかけられるようにしたぜぃ。小さなお嬢ちゃん、心のなかでおかあちゃんに語りかけてみな」
初代の爺さんが九重にそう言う。九重はうなずき、瞑目した。俺の心に声が聞こえてくる…。
『……母上、……母上、聞こえますか、母上……』
九重の声だな。
「母上……どうか、元に戻ってくだされ……どうか、どうか……」
『…………』
しかし、八坂さんは反応しない。
「龍坊や、いまが使いどきだろ、その左の眼の力を…」
初代の爺さんが小さな声で言ってきた……わかっていますよ。
――俺は左眼を開眼して、八坂さんの眼に向け術を放つ!
『……
左眼から一筋の血が流れて頬を伝い、滴となって地面に落ちる。
元々、月読は強力な幻術だ。それに半分ほど力を練って左眼に溜めていたなら……強い洗脳でも安易に解くことができる。だが、左眼には相応の負荷がかかり、いまのように血が流れて激痛が伴う。
俺の左眼の視界が見えなくなる。――やはり、こうなったか。
左眼を閉じると、布を取り出して眼帯のように巻いた。
『……もう、わがままは言いません。……嫌いな魚も食べます。夜中に京都に飛び出すことも止めます……。……だから、どうか、いつもの母上に戻ってくだされ……。九重を……許してくだされ……。母上……』
九重は何度も謝り続け、八坂さんに語りかける。
そのとき――。
『……く、の、う……』
かすかだが、確かに聞こえた。その声に九重は顔を上げ、再び心の中で叫ぶ。
『母上!九重はここです!!また歌を歌ってくだされ!また舞を教えてくだされ!九重は、九重は良い子になります!!また一緒に母上と……京都を!この都を歩きたいのです……ッ!!』
パァァァァァ――。
やさしい光が九重を包み込み、八坂さんも淡い光に包まれていく。その体は光を発しながら、徐々に、徐々に小さくなっていく。
光が止んだとき、そこにいたのは人間サイズの八坂さんだ。
「……ここは?」
八坂さんはふらりふらりとおぼつかない様子だが、意識のほうは取り戻しつつあるようだ。
九重が八坂さんに駆け寄り、その胸に飛び込んで泣き叫んだ。
「母上ぇぇぇっ! 母上ぇぇぇっ!」
八坂さんはやさしく九重を抱き、頭をなでる。
「……どうしたのじゃ、九重。おまえは、いつまで経っても泣き虫じゃな」
俺の右眼から透明の滴が頬を伝う。
隣を見てみれば、イッセーが涙を溢れさせて男泣きしていた…。
感動のワンシーンを確認した初代の爺さんが締めの言葉を言う。
「ま、何はともあれ、解決じゃい」