幻想仮面少女   作:さわたり

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テンション上がってすぐ書いちゃった

さて、前回第1話は!
秘封倶楽部(蓮子とメリー)が、探索していた廃ビルでロボットに襲われる!窮地の中置かれていたバックルでとっさに変身した蓮子が、その場を切り抜ける!しかし謎の女の手により、2018年の幻想郷へ迷い込む…。その先で出会った怪人クモ女を、今度がメリーが変身して倒したのであった。
・仮面ライダーヒール スターボウモード
・仮面ライダーヒール ナイトメアモード
・警護ロボット
・クモ型兵器ロボット
・クモ女


第2話 有頂天変身 〜 wonderful moon

「まったく…めんどくさいことで一々呼び出してくれちゃってさあ…」

 

溜息をつく天人、比那名居天子は今月面にいた。月の天界、正式名称を旧月面天人居住区に少女はいた。

一緒に行動をしていた貧乏神についての処遇で呼び出されたという事情が事情なので、どうも面白くない気分である。

どうせなら有頂天で話せばいいだろと思ったし言ったが、父の上司のお偉いさんがそうしろと言ったんならどうしようもない。めんどくさくともいる他ないのである。

 

「しっかし…寂れてるわねぇ、ここも」

 

暇つぶしに散歩中、辺りを見渡しつつ毒づく。とはいえ、そんなことを言いつつも廃墟の探検というのは彼女の好奇心旺盛な性情をくすぐるに十分なものである。叫べば声が反響するゴーストタウンの中、彼女は緋想の剣片手に駆け回っていた。

そんな中、かつての竜宮であったと記される巨大タワーを発見する。

 

「あら、面白そうじゃん!」

 

そんな風に好奇心いっぱいに錆びついたドアを開けて中に入り込んだ。

竜宮の面影を残す不思議な建物に、彼女は一発で心を奪われる。壁のドアを片っ端から開けまくりたい気分に駆られた。時間が十二分にあることを確かめ、彼女はど真ん中の部屋へ駆け出す。

 

「パパの…上司の上司がここに居たんだっけ」

 

真ん中のふかふかの椅子に座り辺りを見渡す。月面には細菌がいないから腐敗というものがない。故に埃を被りつつもその美しさは相変わらずであった。

 

「探索再開っと…」

 

飛び跳ねるかのように椅子を降り、また面白そうなものがないか探し始めた。

そして部屋を出た彼女の目に、ひっそりと隠れるような地味な扉が飛び込む。

 

これだ。何か隠れてるに違いない。ワクワクと確信の元、その扉をこじ開けた。先に広がるのは地下への階段だ。やはりいいものを見つけたと、さらに膨らむ好奇心に背中を押され彼女は地下へ駆け出した。

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、本当に助かったよ!」

 

同刻、先程の蕎麦屋にて蓮子とメリーは拝み倒されていた。とりあえずはここに泊めてもらうつもりだったので、今はここが帰る宿のようなもの。うっとおしい、というわけではないがこんなお礼をされるにはおこがましく感じていた。

 

「ハハハ…」

 

そんな風にして二人ともに微妙な笑顔でヘラヘラしているほかない気分である。

 

「しかしあのカラクリ…あんたらもしかして河童か?」

 

「…河童?」

 

「いやほら、この幻想郷だと河童がああいうカラクリに長けてるからさ。まあ、違うみたいだけど」

 

男性は「外から来たんだからそんなはずないよな、疑っちまって悪い」と続け、台所へと消えた。

二人は顔を見合わせて不思議だと見つめ合う。そんな中、メリーが何かを思案する。

どうしたのだと覗き込む蓮子。三分ほど考え込んだと思えば、何かを思い出したかのように立ち上がった。

 

「幻想郷…あの赤い屋敷の、あの竹林の!」

 

「あの夢の…?」

 

メリーは蓮子の返しに興奮気味にうんうんと頷く。しかし蓮子はにわかには信じがたいという顔で疑わしげに見ていた。

 

「まあ、まずは博麗神社ってとこに行ってみましょうか。そこでヒントを得られるはずよ!」

 

メリーはそれもそうねと同意の頷き。ゆっくり立ち上がると、博麗神社への行き方を知るべく人里へ向かった。

 

 

 

 

 

 

「綺麗ね…これ」

 

その頃月面、天子は不思議なアイテムを見つけていた。用途はわからないが、機械とオーブらしきものが二つ置かれている。手にとってみようとした、その時。爆音。扉を粉々にして、戦闘用ロボが突入してきた。

 

「月の都の軍事ロボ…? なんでここに?」

 

戸惑いつつも、なんとなく機械をその手に取り、いじくりまわす。これが戦闘用のものではないかというのは簡単に想像ついた。

なんとなく腰に当てたその一瞬、ベルトが彼女の腰を捉える。

 

『グランドライバー!!』

 

「あら、自己紹介とは丁寧なベルトね」

 

ロボ達の攻撃を緋想の剣でいなしつつ、軽口を空中へ。しかし対応こそできても月の機械はアホみたいな耐久がウリである。緋想の剣でも破壊は難しそうであった。

 

「えっと…?」

 

そのためのグランドライバーである。ベルト上部のレバーを操作して正面の球体パーツが展開、そこに半ば直感的にオーブを入れた。

 

『アースオーブ!』

 

どうやらあっていたらしい。上部のレバーを逆に操作して球パーツを閉じ、側面レバーに手をかける。

 

「変身っ!」

 

構えて掛け声に合わせてレバーを引き、手をクロス。

拳を作ってその腕を開くと同時に彼女の体が白い岩で包まれる。そして近づいたロボットもろとも岩をぶっ飛ばし、その姿を現わす。

 

『ガイア・ザ・アース!』

 

黒い二つ目と赤茶の鎧の戦士、仮面ライダーガイア グランドアース。それがそいつの名である。もっとも、『仮面ライダー』と付くのは後の話なのだが。

 

「なかなか面白いじゃない!」

 

仮面の中で不適に笑み。背を伸ばして身構えると、ロボへと緋想の剣を向けた。迫り来る敵たちに一閃を叩き込んでいく。バラバラに砕け散った残骸を踏みつけ、その力を確信する。次はその拳でもってロボット達を葬った。

 

「なかなかイケるわね!」

 

しかし、辺りを見れば囲まれてるといってもいい状況。流石にこの数を切り抜けることは難儀なのではと冷や汗を浮かべる。解決策はないかとふと横を見ると、乗り物のようなものを発見した。上のカバーを適当に投げ捨てて乗り込むと、驚くことにすぐに起動したではないか。エンジンから感じるそのパワフルさを信じ、突進。目の前のロボットをなぎ倒し、次々道を切り開いた。

 

そしてそれに呼応するかのように、タワー全体に電源が入る。電気やら機械やらが起動する中掲示板に現れた『向地上ポータル』の表示を彼女は見逃さなかった。

 

「やああああああ!」

 

思いっきりハンドルを振り上げて飛び上がると、壁を突き破ってそのままポータルへ落下。そうして地面へと着地した。

 

舞い上がる砂けむりの中、見えたのは博麗神社。ワープの座標はここだったのかと、少し驚きつつキョロキョロしてみる。すると、横にはガイアを見て絶句している二人組が居た。蓮子とメリーである。

 

人里で色々聞いた末に博麗神社に来てみれば突如空からバイクに乗った何者かが出現したのだ。言葉を失うほど驚くのも不自然ではない。

 

「逃げるついでに面倒ごとからも逃げられたー!ラッキーラッキー。ねぇ、そこの地上人」

 

「え、はい?」

 

「博麗の巫女はどこよ。どうせなら遊びに付き合ってもらいたいんだけど」

 

ガイアはバイクから降りて、横から腰掛ける形に座り直してさらにキョロキョロ。蓮子は巫女というワードで先ほどの紅白の少女を思い出していた。

 

「巫女っぽい人なら、地底に向かうとかなんとか」

 

「地底かー。よーしじゃあ追うとしますか」

 

そう言って背を伸ばしたガイアの身にに何かがぶつかる。痛みを全く感じないどころか重量をほとんど感じないそれは、新聞であった。顔からどけて見てみれば、緊急号の今日の夕刊である。つまり刷りたてホヤホヤだ。

そこに書かれているのは、謎の二人組と、変身したヒールを名乗る紫色の戦士である。二人組の写真と蓮子とメリーを交互に見た後、ガイアは仮面の中で口角を吊り上げた。

 

「あんたらも戦えるのね。私は今すごく気分がいいからさ、一戦お願いしたいのよね」

 

どうすべきかというメリーの視線に、みなまで言うなと蓮子。右手にはアイズバックル。腰に巻きつけると、拳を作って左手を腰にし、右手を斜めに構える。ポーズを終えてライドレンズを挿入した。

 

『look the star…』

 

「満足させてあげましょう。殺されることないだろうし…訓練にもなるじゃない!」

 

「それもそうね。じゃ、行きましょうか」

 

「「変身!」」

 

レバーを倒し、二人声を合わせて掛け声を放つ。手をつないだ二人を光の粒が覆い、粒子化するメリーが取り込まれると同時に鎧を形成した。

 

『we are star night fantasy!』

 

「あら、新聞とは全く違う姿ね」

 

「かっこいいでしょ?」

 

「確かにね。さ、行くわよ!」

 

緋想の剣を片手に駆け寄るガイア。対しヒールもスマホとグリップでフォンブレードを完成させた。

 

その剣がぶつかり、お互い弾かれて距離が出来る。再び斬りかかるヒールに、ガイアは一瞬の隙を見つけ、屈み込みつつパンチを叩き込む。腹に入った衝撃に、蓮子は仮面の下で苦悶の表情を浮かべた。

 

『大丈夫?』

 

「思った以上にすごいの来るわね…」

 

「動きがど素人だな。ま、いいわ。くらえ!」

 

ガイアが大きな予備動作ののち、地面を踏みつける。すると地面がドンドンと盛り上がり、ヒールの目の前まで伸びた。

 

「大地の力を操るのは、得意なのさ!」

 

『jump eyes!』

 

自慢げなガイアをよそにヒールはとっさににアタックドロップをロード。大ジャンプで盛り上がる土をかわした。

 

「それで逃げ切れるかな?」

 

余裕の態度で屈み込むガイア。彼女が跳ねた一瞬に、同時に足元から土が盛り上がる。

 

「カタパルトって訳ね…」

 

『地面を操るってなら…なかなか厄介ね』

 

フォンブレードで防御態勢をとるヒールに対し、ガイアはかかと落としをぶつける。そのまま地面へと叩きつけた。

 

「ぐっ…」

 

ヒールはそのまま一切動けない状態にされた。脱出しようにも天人のパワーには敵わない。そんな中、ガイアは足を緩め、ゆっくりと退き、緋想の剣を拾い上げた。

 

「勝負あったわね!」

 

「そうですね、むしろ素人の私達がここまで戦えたことがびっくりですよ」

 

ゆっくりと起き上がり、その辺の階段にヒールは腰掛けた。ガイアもまた先程のバイク、グラウンドスピーダーに腰掛けていた。

 

「堅っ苦しいから敬語はいいわ。私は比那名居天子。あなた達は?」

 

『紫の服を着てた方が私。マエリベリー・ハーン』

 

「白シャツを着てたのが私。宇佐見蓮子。よろしくね。天子ちゃん。テンシってどう書くの?エンジェル?」

 

天子(てんこ)って書いて天子(てんし)って読むわ。そういえば貴方達外来人よね?」

 

ヒールは肯定を返すべくうんうんと頷く。自己紹介を終えた三人はしばらく変身したまま話していたが、五分ほどたち、突如ガイアが立ち上がった。

 

「そういえば巫女は地底にいるんだっけ?そんなら向かうとしますか!」

 

背を伸ばしてバイクに乗り込むと、ブルブルとエンジンを鳴らし、身構えた。

 

「乗ってく?」

 

「あ、だったら人里に寄ってくれるかしら」

 

そう言ってヒールは後ろに詰めて乗り、トゲが刺さらないよう細心の注意でもってガイアにつかまった。

 

「落とされないよう気をつけなさい」

 

そう言って加速。階段を降りるガイアに、早速ヒールは振り落とされかけるが、必死につかまった。階段から飛んで着地した時は浮遊感すら覚えたが、どうにか落ちずに済んでいた。どんだけ荒い運転なんだとメリーは溜息(息は吐けないが)。そうは思いつつも楽しく思う彼女がいるのも事実であった。

 

 

 

 

「ここで降りるの?地底まで行きましょうよ」

 

もう月も出たころ、人里に到着した。蕎麦屋の前で降ろしてくれというヒールに、ガイアこと天子は仮面の下で面白くない顔を浮かべる。申し訳無さげにヒールが変身を解こうとしたその一瞬。人々からざわめきが響いた。

上空を指差す男性の先を見れば、上空を何かが舞っている。その黒い影はガイアへ向かって少しずつ大きくなっていく。

小柄なコウモリの怪人、言うなれば、コウモリ女。そのバケモノの突進を、パンチでもってガイアは迎えた。

 

「がっ…」

 

しかし怯むだけで、大したダメージではないように感じた。あのロボを粉砕したガイアの拳であるのにだ。ガイアは一筋縄ではいかないと察し、もう一つの方のオーブを取り出す。

 

『遠距離攻撃の方がいいと思うわ。運転代わって、蓮子』

 

「了解!」

 

続けてヒールも青いライドレンズを取り出し、アイズバックルにセットした。

 

『ルナオーブ!』

 

『look the line…』

 

アイテムを入れ替え、ガイアは手を構え、ヒールは右手を前に突き出し掌を返す。それぞれポーズののち、それぞれ変身シークエンスを終えた。

 

『ガイア・ザ・ルナ!』

 

『we are dream night fantasy!』

 

変身音ののち、二人は姿を変えた。ヒールはナイトメアモード、そしてガイアは白銀のグランドルナへ姿を変えた。

 

迫り来るコウモリ女へ、テレガンで射撃を飛ばす。一瞬の怯みに、ガイアが拳で追撃をする。

叩き落されるものの、コウモリ女はそれをあまり脅威とはしていないようであった。

 

「かったいわね…」

 

ぼやくガイアの元へコウモリ女が今一度突進を繰り出す。ない胸を張る体制で、身構えた。

激突、怯んだのはコウモリ女であった。

その光景に、ガードしたガイア本人驚きを隠せずにいた。腕の防御が間に合わないから厚い胸部装甲でどうにかしようと思ったのだが、偶然グランドルナの反射機能が輝いたのである。

 

フラフラ飛び上がるコウモリ女にメリーはチャンスを感じ、アタックドロップを手にした。

 

『bullet eyes!』

『spinning eyes!』

『illusion eyes!』

 

『Enter…Ready!』

 

三つ読み込んだのち、テレガンのEnterをタッチする。そうして必殺技を構え、銃口をコウモリ女へ向けた。

 

「ライダーブラスト!」

 

『武器の必殺技なんかもあるのね…』

 

蓮子の感想を受けつつグリップを引き、発射する。ドリル状の強化弾がコウモリ女を追うように進路を変え、ヒットした。地面へと落ちてくる相手を見据え、二人は構える。

 

『dash eyes!』

『kick eyes!』

『illusion eyes!』

 

『グランドフィニッシュ!』

 

かたやアタックドロップをロード、かたや側面レバーを操作。必殺技を用意し、二ライダーは同時にコウモリ女へと走った。

 

「「はあああああああ!」」

 

一気に接近!着地した敵を前に二人は跳び上がった。

 

『ナイトブレイカー!』

「やあああああ!」

 

「幻惑ライダーストライク!」

 

体育座りのようなガード体制のコウモリ女へ、ガイアはキックを浴びせた。続けてヒールの回し蹴りも当たるかというその瞬間、背中側へヒールが瞬間移動を発動。挟撃の形で飛び回し蹴りを当てた。

 

前後両方からのダメージに、吹き飛ばされることもできず立ち尽くすコウモリ女。やったかと目を見合わせるガイアとヒールであったが、現実は非情だ。コウモリ女は翼で暴風を巻き起こし、ガイアとヒールを押し退けて空に消えた。しかしその飛び方から、ダメージが入っているのは確実である。三人は頷くと(一人は心の中で頷いただけだが)、追跡するべくグラウンドスピーダーに乗り込んだ。

 

「あれ?戦ってる間気づかなかったけど…あんた胸大きくなった?」

 

『誰が貧乳って!?』

 

「…ああ、入れ替わったからなのね。ま、いいわ。とにかく向かうわよ」

 

そんな風に吐きながらガイアは首を鳴らすモーションののち、緋想の剣を腰にさしてコウモリ女を追った。

 

Continued on next episodes.




「燃え尽きてもらうよ!」

獄炎の不死鳥。その力!

次回、「エクステンドフェザー 〜 豪炎人」

お楽しみに!


みなさんこんにちは。天子周りでは普通にてんしおんといくてんが好きなサードニクスです。今回は変身しっぱなしでしたな。
妙にテンション上がって翌日に上げる謎。よもや妹紅編も書いちゃうのでは?
しかしそうすると次回予告が書けないな…。
そうそう、話変わるんですが。私秋例大祭行って参りました。50分並んで暁recordsの新譜「ブラブラブラ!」をゲット!春には紅楼夢新譜だった「ちまみれダンシンパーリナイ」も欲しいところ。
いつか小説でサークル参加を夢みたり。
ともかく次会いましょう。では
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