さてさて、前回の第7話は!
人里の被害状況を見て、ライダーになる事を急ぐ萃香。彼女にベルトを作ったにとりいわく、完成には地底にいる姉の力が要るという。同じ頃、人里に居る妖夢とレミリア。聖が残したメッセージによれば、地底に行けとの事。相談する中、トラ女が現れる。ジェヴォーダンと桜刀が戦うも、逃してしまう。そんな中、命蓮寺にで一人考え事をするメディスン。人間とどうあるべきか考える中で、トラ女が現れる。苦戦するガイアを見て、ついに決心!メディスに変身してが撃破するのであった。そんな様子を見届ける妖怪。メディスンは、そいつが地底の者であることは知っていた。魔理沙は、霊夢を追うため。メリーは、蓮子の傷を治すため。様々な思惑が重なり少女達は準備を始めた。目指す先は決まっている…。
「「「「「「地底へ」」」」」」
・トラ女
第8話 豪炎人形
旧都奥の地獄の釜の真上。そこには巨大な屋敷、地霊殿が建っている。
その中に住むのは動物と妖怪だけ。しかし、変わった客人も来るものである。
「こんなところにいたんですね」
八坂神奈子も、そして彼女の目の前に座るサグメもその一人である。
「神奈子…もう、
「いやに饒舌ですね。もう居る場所も違えば立場さえ違うの。先祖にスサノオ様がいる。いまやそれだけの関係ですよ」
話し合う二人の横では妹紅と永遠亭の住人が好き勝手に過ごしていた。サグメが彼女達の身柄を置くのに選んだ場所。それこそこの地霊殿であった。死ぬほどある使われていない部屋を一つ使わせてもらっている。そういう状況であった。
「で、こんなところに閉じ込めてなんのつもりなんですか?」
「保護だ。あの方たちは何かしらの形で人質にされかねない」
「この状況も結構人質っぽくないか?」
妹紅は広い部屋の中を見てそう呟いた。自由に行動させ、特に脅迫もないあたり、人質を取ることが目的ではない。そう分かりつつも、その目的がつかめない以上キナ臭さは隠しきれない。そういう皮肉も込めて妹紅は呟いていた。
「…まだ話せない。もう少し全貌がつかめてからがいい」
「それは好きにしてくれって話ですけど…なんだって探女様がそんなに話してるのかって疑問が残るんですよね。舌禍は大丈夫なんですか?」
神奈子が口にした疑問に対し、サグメはフッと笑って左腕のワードレッサーを見せつけた。神奈子は相変わらず疑問を残していたが、少なくとその機械のおかげであることは理解し、頷いてなるほどと呟いた。
「便利なもの作ったわね。あなたも」
「八意様からお褒めいただけるなんて光栄です」
「弱点完全カバーですものね」
永琳も輝夜も見せつけたワードレッサーを興味深げにジロジロと見ていた。そんな様子を見て神奈子は微笑みつつも薄く溜息をついた。
「あんまり派手に動かないように、探女様に言っておいてちょうだい。この状況、何が裏目に出るかわかないわよ」
そう言って妹紅の肩に手を置きつつドアを開けた。
「わっ」
「おっと、危ないわね」
その瞬間誰かとぶつかりかけた。さとりであった。神奈子の脇を急ぎ目に通り抜け、サグメの前へと立った。
「あなた…一応神霊なんですよね?」
「む、そうだが?」
「ならちょっと来てください。私はそういう神様の話は専門外ですので」
そう言って招くのにつられ、サグメ、そしてついでに妹紅が廊下を駆け抜けていった。
「一体どうしたっていうのよ」
その背を不思議そうに見つめつつも、神奈子はひとまず帰途についた。
そんな彼女に別れの挨拶を告げつつ、さとりは一つの部屋へと二人を案内した。
「実はこの女神様が地獄の旧連絡通路をこじ開けて入ってきたんです。マグマを泳いで」
その一言に、妹紅はおろかクールで売るサグメさえも正気かという様子で顔を引きつらせた。それと同時に、そんな無茶に耐える力を持つ地獄の女神に、サグメは一人しか思い当たるフシはなかった。
「……あなた…月面のっ!」
サグメと顔を合わせた黒髪の女神は席を立ち上がって詰め寄るがごとき気迫で声を放った。
「く、来るなっ!」
対しサグメは若干こけつつ妹紅の後ろへ回り込み、壁にする形で隠れた。
「ちょうどいいわ…」
「待て待て待て待て待て待て待て!私はもう月側の存在じゃない!もはや月を敵に回した!お前たちに近い立場だ!」
立ち上がって拳を振りかざす女神へカーティアに対し、腰を抜かしつつ手を振って否定した。その様子を怪しむ顔で見つめていたが、その眼差しを見て信じることに。溜息をつきつつ、椅子に座りなおした。
「理解してくれて助かった」
「…あなた、私のことそんなにビビってたかしらん?」
「こんなもんだったと思うが?」
「…やっぱり演技入ってない?」
へカーティアの疑いの眼差しに、サグメは否定の視線を返した。どうだか、とへカーティアは怪しげに思いつつ、視線を妹紅に移した。
「あなた、名前聞いたことあるわよん。確か藤原妹紅」
「そっちこそ。えっと、へカーティア・ラピスラズリ。でも、鈴仙ちゃんから聞いた限りでは赤髪だったんだけどね」
「実は…それについて話があるの」
妹紅の一言を聞き、彼女は旧に視線を落とした。さとりはすぐにわかるので、深刻そうな顔で頷いている。しかし妹紅とサグメは訳が分からない顔であった。
「…ついたわ。ここからもう少し進んだら旧都らしいわよ」
レミリアと妖夢はドラクリヤーに乗って着地を済ませたところであった。先ほど蓮子を抱えたメリー、メディスン、そして萃香の三人と出会い、同時に降りることに。チェイスナイターもパラシュートを広げ、じわじわ降下を終わらせた。
「あっちね?よしじゃあ行きましょう」
「おーっと!行かせるつもりはないよ!」
「あなた…あそこにいた!」
突如、メリーたちの行く手を阻むように火焔猫燐がその前に立ちふさがった。メディスンは燐を睨みつけつつ、とっさに前に出てメディットブレスを腰に装着した。
「落ち着きなさいよメディスン!相手は妖怪とはいえ生身よ!?」
「いーや、あたいとしてはそのまま変身してもらって構わないよ」
『X!』
燐は黒い拳銃、エックスゴースターを取り出し、USBメモリを挿入。前方へ向け、防御態勢をとるメディスンをよそにその引き金を引いた。
「醒妖!」
『cat…change』
掛け声と共に銃口から煙と粒子が放たれ、装甲を形作った。煙の中に現れるのは黒の鎧の猫怪人、ブラックキャッツ。鋭いクローを向けて、メディスン達へ近づいた
『覚醒!』
『人か霊か?』
その様子を見て、戦闘が必要と判断しレミリアと妖夢もベルトを装備。三人並び、それぞれ変身するべく準備を始めた。
「変…「変身!」「変身」…身!」
掛け声と同時に、剣を収め、バックルの口を閉じ、試験管型パーツをしまい込み。シークエンスを終えて桜刀、ジェヴォーダン、メディスがその姿を現した。
「……参ります!」
真っ先に駆け出した桜刀の一撃。ブラックキャッツは軽くいなし、裏拳で転ばせるとジェヴォーダンへ駆け出した。
「さあ、楽しい殺戮の始まりよっ!だああああああ!」
対しジェヴォーダンも野生を爆発させつつ突撃。すれ違いざまに爪を突き立て、引き裂くものの、傷は見られない。むしろブラックキャッツのクローでの一撃をもらっているようであった。
「ぐうう…」
苦しむ声を捻り上げつつも、ジェヴォーダンは立ち上がって飛びかかった。
「無駄無駄!」
オーバーヘッドキックで叩き落とし、さらにその流れでエックスゴースターをメディスに向け、射撃。今まさに撃とうとしていたエクスブライガンを弾き飛ばした。
「隙あり!」
さらに連続で射撃。まるでメディスには触れてはいけないことを知ってるかのように近づこうともしない。
「どりゃあ!」
「変身してもいないってのにねぇ!」
萃香の投げた大岩も回し蹴りで破壊。さらには起き上がった桜刀に追撃の銃弾。怯んだところにさらに銃撃。膝をついた桜刀を見て、ブラックキャッツは小さくため息をついた。
「やれやれ…今戦っても面白くなさそうだなぁ。任せたよ」
そう言って手を振って誰かに向かって簡単に指示を出すと、燐へと戻り、ジャンプ力でもって姿を消した。
「なんだ…こいつら…」
続いて現れたのはオフロードバイクに乗ったゾンビフェアリー達。その手には謎の銃が。
『ready…』
同時に銃達から音声が響くと同時に妖精達の姿が銀の軽装の戦士、フェアリートルーパーへと変化。青いバイザーの奥に生気を無くした目を光らせ、一斉にバイクから降車。
『go!』
その音声と共に駆け出し、ライダー達へ攻撃を始めた。
「はあ!」
桜刀の横切りを食らった三体は簡単に怯んだ。行けるのではと踏み、白楼剣を勢いよく収めなおして必殺。
「ゲンセスラッシュ!」
勢いよく駆け抜けつつ五体ほどに攻撃。まとめて撃破。アイテムごと爆裂し消滅したが、妖精ゆえに気にしないことに。やはり次から次へと迫り来るフェアリートルーパー達に気は抜けず、すぐさま次の攻撃を構えた。
「数の暴力って訳ね…」
『INCREASE EFFECT』
そう呆れ気味に呟きつつ、メディスはエクスブライガンにランチャープルーネラを挿入。必殺を発動し、フェアリートルーパー達へと発射。拡散した弾丸が彼女達を貫き爆発した。
「あと残りも少ないわね…!」
『ファング!ドラクリヤエンド!』
ジェヴォーダンも必殺を発動。その爪を構え、ドラクリヤに乗り込んだ。
「行くぜ!」
「デスクロー!」
走る勢いそのままにフェアリートルーパー達を引き裂く。最後にはUターン。急ブレーキの勢いで飛び出し、そのままドラクリヤブレードで五人ほど串刺しに。爆炎がジェヴォーダンを包み、フェアリートルーパーは全滅した。
「全く…」
三人は同時に変身解除。生身であった秘封倶楽部と萃香の安全を確認し、先へ進んだ。
「ねぇ、あれ、スクープだと思わないかい?」
「記事にしてあげてもいいんですけど、始末しに来た手前それが最優先ですとも」
そんな少女達を物陰から見つめるのは燐と文。文は見えないように起き上がり、右手にエックスゴースターを持って襲撃の機会を伺いつつ追跡を始めた。
「…私の妹が、これを…ほーう」
暗い地底奥の屋敷。河城みとりは萃香から渡された機械をまじまじと見つめていた。しばらくして頷くと、机の上に置いた。
「あいつの意図は分かった。あんたって確か勇儀の友達なのよね?それなら彼女の顔に免じてやってあげるよ。明日にはできる」
「そいつはありがたい」
みとりは何やら呪術に使うらしい道具を出し、ガチャガチャと準備を始めた。
「…頼んだ」
そんな彼女の背を見て、萃香は若干俯き加減に外に出た。
「ふぅー、勇儀んとこに呑みに行くかね!」
元気を入れ直すように顔を叩き、星熊宅目指して駆け出した。
「ありゃ、あんたはさっき。えっと、メリー」
そんな中、目的地を同じとするメリーと出会った。よく見れば横にはメディスン。単純に地霊殿に向かう道が同じだったのだとか。その顔は特に照れ隠しはなく、本気でメリー達のことはどうでも良さそうであった。
「確か勇儀の家で薬を貰いに行くんだっけ?」
「はい…この子が妖力を含んだ火傷しちゃったんです…」
暗い声色で答えるメリーに対し、萃香は頷きでのみ答えるのであった。
「おーっと、これ以上は行かせないわよ!少しばかり、死んでもらわなきゃならないんです!」
それを叩き斬るような叫び声。風を巻き起こしつつ、文が目の前に立ちふさがった。
『X!』
「…醒妖!」
燐がやったように、USBメモリを挿し込んで掛け声。エックスゴースターを上へと向けた。
『crow…change』
そしてトリガーを引く。現れたのは鋼鉄の鳥女、ファストクロウ。その翼を広げ、メディスンへと飛びかかった。
「…つまり、地獄が襲われていると?」
「そう、何者かの手によってね。その何者かがわからないんだけど…私はクラウンピースに寝首をかかれてね。力を拡散させられたの」
そう言ってへカーティアが手の上に広げたのは赤い石。しかし握っても転がしても反応はなかった。へカーティアは溜息をつきつつ首を振り、赤い石をしまい込んだ。
「…なるほど。いいだろう、今は目的は同じだ。お互い怪人達を倒して行って黒幕を突き止めたいんだろう?」
「私も最終目標は幻想郷の安全とはいえ過程は同じだ。とりあえず手は組んだほうがいいかもね」
サグメと妹紅の一言にへカーティアは深刻な顔で頷き、席を立った。サグメのどこに行くかという問いには答えず、ただ「少しね」と残して外へ消えた。
「…どこに行ったんだ?」
「彼女は聞かれたくないと思ってたみたいなので一応」
そう言ってさとりは口の前でバツを作った。妹紅は喉まで出かかった「お前にそんなモラルあったんだな」というコメントを飲み込み、外を見た。
「おい…アレ!」
その瞬間妹紅の目に、空を舞う小さな黒点と火花が見えた。戦い、それも仮面ライダーの物によるものと理解し、彼女はすぐさま飛び出した。
「戦闘があったんだな!?…ああ、あれか!へカーティアは待っていてくれ!」
サグメもへカーティアの肯定の頷きに目も向けずに飛び出た。
「行くよ!」
妹紅がフェザーチェイサーに飛び乗ったのを見て、サグメもすぐさまバイク、コードランナーを用意。計器たちのあるエリアに代わって設置されたキーボードを操作。戦闘のある場所に向かうよう入力した。
「…え、ハンドルはいいのかい?」
「自動操縦だ」
「便利なもんだね」
そう呟きつつ道を抜けた妹紅。その先にいたのはファストクロウとメディス。見たとこファストクロウの方が優勢。そしてそばにいた萃香とメリー、そして蓮子をファストクロウが襲おうとしているのを見て、妹紅はメディスが味方と判断。バーンスマッシャーを取り出した。サグメもコトダーマとワードレッサーを用意。変身の準備をした。
『ignition…』
『コトダーマ!観!』
「変身!」
「変身……!」
『ブレイクオープン!ドレスアップ!』
爆炎と粒子の閃光。それを吹っ飛ばした中に、仮面ライダーフェネクス。そして仮面ライダーワードレスが現れた。
『burn up complete!phoenix blaze!』
『メイクアナライズ!ワードレス!』
「燃え尽きてもらうよ…!」
「運命だと思って諦めるんだな」
それぞれ変身を終えて構え、ファストクロウへ接近。
『シューターフィール!』
途中ワードレスは立ち止まってワードレッサーを射撃モードに。空を駆け回るファストクロウを狙い撃った。
「はっはっは!遅い遅い!」
しかしそれは当たる様子は見せず、ときおりエックスゴースターでの銃撃をする余裕さえあるようだった。メディスもランチャープルーネラをセットしたエクスブライガンによる拡散弾を散らしていたが、こちらも当たる様子はない。
「くっ…」
フェネクスは炎の翼を構え、ファストクロウを追った。しかし簡単に避けられ、銃撃。怯んだその瞬間に鋼鉄の蹴爪がフェネクスを叩き落とした。
その着地からすぐさまメディスに飛びかかってのキック。エクスブライガンを弾き飛ばし、戸惑う彼女の腹にヤクザキックを叩き込んだ。
「貴様…!」
『アタックフィール!』
着地したのを見て、ワードレスも接近することに。ワードレッサーより緑のレーザー剣を構え、斬りかかった。
「おっと!」
対しファストクロウは扇子で受け止め、回し蹴り。しかしそれをワードレスは跳び避け、すぐさま着地。ファストクロウの背にキック後の隙を見つけ、レーザーブレードを叩きつけた。
さらにパンチ。怯んだタイミングでさらに連続攻撃。レーザーブレードの斬り上げで吹っ飛ばした。
「このっ…」
「今ね…!」
『INCREASE EFFECT』
空中で態勢を立て直したファストクロウに対し、メディスは必殺を発動させ、アイスドロップを装備したエクスブライガンからの氷冷弾。
『ブラストアタック!』
そのままの形で凍りつき、地面へと墜落を始めた。対しワードレスはワードレッサーの扉を閉じて必殺準備。
『over driver!』
『アタッカーブレイズ!』
フェネクスがバーンスマッシャーを3回握り込んだと同時にレバーを操作し、扉を展開させつつ必殺発動。
「プロミネンス…スマッシュ!」
「はっ!」
炎の渦をぶつけるパンチと、高圧力が切り裂くブレード。その二つに挟まれ、ファストクロウは爆炎をあげた。
「よし…」
安堵の溜息をつき、ワードレッサー手を伸ばすワードレス。
「…ぐがっ」
爆風から飛び出た漆黒の手がその首を掴み、持ち上げたのちメディスへ叩きつけた。
「なぜだ…!」
目の前に依然立ちふさがっていたファストクロウを見て、フェネクスは思わず跳び退いた。
「ダミー爆炎よ。こういう風に逃げることもできるのよ」
そうの残す、逃げるどころか翼をカッターのように広げ、メディスとワードレスへ接近。間を通り抜けつつウィングブレードを叩きつけ、変身解除へ追い詰めた。
「ハハハ!これで二人!ライダーが始末できる!」
『
高笑いと同時にUSBを抜いて再びセット。必殺を発動し、サグメとメディスンに向けた。
「やめろおおおおおお!!」
絶叫とともにフェネクスが駆け出すも虚しく、どれだけ急いでも届きそうになかった。フェザーチェイサーも向かっているが、いかんせん位置が遠すぎる。こちらも届きそうになかった。サグメはとっさにメディスンをかばい、目をつぶった。
「させないわっ!」
その脇を駆け抜けた影。その少女は手を広げ、全身でもってその光弾を受け止めた。爆炎が少女を包み、力なく倒れ伏す。
ファストクロウは目的の二人を仕留め損ねたことに溜息をつき、再び銃を構えた。
「させないって言ってるでしょ…!」
突如、燃え尽きた少女が飛び上がり、ファストクロウへ駆け寄った。驚いてマスクの中で目を見開く文。そこにまっすぐ写り込んだのは火傷が治りつつ走る蓬莱山輝夜の姿であった。
「このっ…!」
そしてファストクロウの腕を抑え込み、フェネクスへ顔を向けた。
「バーンスマッシャー…五回…!」
「は?」
「バーンスマッシャーを五回握るのよ!!いいから!早くっ!!」
「こ、こうか?」
戸惑いつつもフェネクスは右手のバーンスマッシャーを五回握り込んだ。それをよそに輝夜はファストクロウに振り払われていた。彼女は嫌な予感を感じ、敵をフェネクスへシフトチェンジ。エックスゴースターを構えつつ駆け寄った。
『over change!』
バーンスマッシャーから音声が鳴り響いたと同時に、フェザーチェイサーがファストクロウを突き飛ばしつつ接近。
フェネクスの後ろに回ると、ガシャガシャと変形。背のアーマーと合体し、さらに肩から胸にかけた追加装甲がフェネクスに装備された。
『burn up complete!phoenix feather!』
紅の装甲と、フェザーチェイサーから成る巨大なウィングブースターを持つ姿。仮面ライダーフェネクスはフェニックスフォームへと姿を変えた。
「姿が…変わった!?」
驚きつつも様子見のためにファストクロウは飛び退いた。
その瞬間、フェネクスのウィングより、羽型のエネルギー弾がスペルカードのごとき密度で展開。しかしその速度は避けさせる気など微塵もないもの。エックスゴースターで撃ち墜とさんとするが、間に合わず被弾。
よろめきつつも立て直すファストクロウを見て、フェネクスも飛翔。ブレイズフォームとは比べ物にならない速度でファストクロウを追った。
「バーンスマッシャーをブースターと接続して!」
「…こうか!」
輝夜の言うように、ウィングに取り付けられたブースター前方に向け、右翼のものにバーンスマッシャーを接続。チェイスブラスターを完成させると、トリガーを握って火炎弾を連射。連続で被弾しつつも、エックスゴースターでの反撃を行った。
対し今度は熱戦射出で対抗。正面から浴び、大ダメージ、勝てないと判断し、ファストクロウは逃亡態勢を取った。
「逃がしゃしないよ…!」
『over drive!』
ブレイズフォームと同じく三回握って必殺を発動。二門のチェイスブラスターにエネルギーを溜め、発射。
「ボルケニックカノンッ!」
白熱した極太のビームが一本に収束し、ファストクロウの背にヒット。今度こそ大爆発を起こし、爆風から文が墜落。フェネクスは一瞬で近づき、文をキャッチ。ゆっくりと地面に寝かせ、砕け散ったエックスゴースターを横目に変身を解いた。
「これで名実共に焼き鳥屋だな………あづっ!?」
突如妹紅の体が爆発。心配するように近寄るフェザーチェイサーをよそに熱い熱いと叫びながら飛び跳ねた。弾幕ごっこの際に自爆したりしているが、急に燃えれば驚くと言うもの。
「おいっ!てめっ!輝夜ぁ!これはどう言うこと!?おい!?」
「オーバーヒートよ。蓬莱人なら耐えなさいよ。私もさっき一回燃えたんだから」
「そー言う問題なの!?あっっっっづ!」
メリーはそんな妹紅を心配しつつも、メディスンと別れ、そして萃香に連れられ勇儀宅へ向かった。
「意思のある怪人、って言うべきかわかんないけど、そう言うのに立て続けに襲われた…」
言いつつ立ち止まり、萃香は文をお姫様抱っこの形で抱き上げた。
「…妙、ですよね」
「うん、でも射命丸は何というか、様子が変だったんだよなぁ。意思を持ったまま洗脳されてるっていうなら…地底に来て急に怪人操作のレベルが上がってるってこと。つまり…」
悩ましげに呟く萃香に対し、メリーはもしかしてと続けた。
「ああ、地底に何かしら核心に迫るキーがあるはず」
決意を固めた声色で言い放つ萃香。対しメリーは不安げに溜息をついた。
Continued on next episodes.
「怨霊を操るなら…霊で斬る!」
「…力、借りますよ。依姫様!」
二人の剣で貫け!
次回、「戦月のスペルワード 〜 Lunatic Blade」
みなさんこんにちは。原作と鈴奈庵と茨歌仙で早苗の口調が違って困惑中のサードニクスです。本作品では茨歌仙準拠の敬語メインの話し方です。頭には双葉があります。
あ、この前週二更新とか言ってたけど忘れてください。忙しくて無理です。せいぜい週一です。
しかしチェイスブラスターの解釈合ってたかな…?片方にだけバーンスマッシャーを接続する感じなんだけど。
ちなみにバーンスマッシャーの声は鈴仙です。輝夜が入れさせました。
ちなみに。今回のタイトル元ネタは蓬莱人形な訳ですが、もこたんと何の関係もない曲です。なぜこれを選んだかっていうと単純でもこたんのスペルに蓬莱人形があるから。以上。それ以上のつながりはございませんわ。
みんなの!変身ポーズコーナー!
今回はレミリア!これできみもジェヴォーダンに!
すごく分かりやすいポーズです。
まず、レバーを引きつつ手のひらを前にして右腕を上へと挙げます。
そしてゆっくりと右手を裏返しながら下げ、最終的に顔に手のひらを当てる中二ポーズをとります。
「変身」
で、そのまま左手でヴァンパイアリングのバックルの口を閉じて、肉体変化開始。これまたゆっくり手を両方に広げて変身完了です。凶暴な戦闘スタイルに似合わぬ優雅な変身ポーズですな。では、また来週。