幻想仮面少女   作:さわたり

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『RIDER TIME!』

全ては、予想外だった。

「もうこれしかないのよッ!」

誰一人として、この状況を知ることができなかった。

『FAZE3』

「改めて…心からあなたを尊敬するわ、アリス」

複雑に絡み合う思念の中、確固な意思を持つものだけが歩き始める。

「この体ちょっと借りるわよ!」

「いくぜ、ルナティックタイムだ…」

誰かのために戦う者をライダーと呼べるなら、いかなる手段だろうと…

「変身!」

「…変身!!」

「醒妖ッ!!」

…彼女達もまた、間違いなく仮面ライダーなのである。

「ウオオオオオオォォォン!!!!」

「にゃにゃっ!!」

今、幻想少女達の枝のような物語が紡がれる。

『がっちーん☆』

「名づけるならば、仮面ライダーグラフィ!」

大木は横へ横へ枝を広げる。

「この二人の…復讐、ですかねェ!」

「はぁ…ほら、行きますよ文さん、はたてさん」

だが、絡み合って、散らかったとしても…

「変身!」

『turn on!little girl!ラルジュネヌ!』

最後は、一つへと収束するのだ。

「「『大変身!』」」

劇場版(?) 幻想仮面少女『後悔の山』



最初に入れときました。


輝針城&鈴奈庵編
第21話 栄衰幻想郷 〜Flower World〜


「いやー、あっついわね…」

 

朝10時、額の汗をぬぐいながら、蓮子はぐでぐで歩いていた。表立った争いが消えた以上、巻き込まれた一般人である秘封倶楽部に出番はないのだ。

 

「どうにか帰れるかしらねぇ…」

 

メリーもまただるそうにそう呟く。一応彼女達は異世界に来た上に過去に来てしまっている。どうしようもない事この上ない状況であるが、しかし二人は呑気である。

 

「なんかもういっそ帰らなくてもいいかなぁ〜。あぁでも父さんも母さんが心配するよなぁ〜」

 

「そうねぇ…」

 

正直言って心配と言えば家族と大学ぐらいのもの。お互いがいれば問題はあまりないのであった。そうしてぼんやりと氷菓子を食べていたとき。

 

「人里を守るのは私達だ!あんたらは引っ込んでなさい!」

 

「それは支配という形になり得るわ。いけません」

 

なにやら喧嘩をしていた。並び立つのはチルノとルーミアで、その前で睨みつけているのは華扇だ。よく分からない1対2であるが、意外と空気は重めである。

 

「…どうする?」

 

「私たちが割り込む話でもなさそうじゃないかしら?幻想郷のことだしさ」

 

その意見にメリーも賛同し、観戦体制へ。らちがあかないと、クロッカーとシャドウライトを出現させた。同時に華扇もキセンドライバーを構え、お互いポーズをとる。

 

『Checking……Checking……』

『がっちーん☆』

 

「変身」

「「変身!!」」

 

『Confirmation Exit Humanside……change modehermit!』

 

『ばっきーん!うぃんげるふぉーむ!』

 

氷と闇が爆発するその前で、光とともにハーミットが姿を現わす。直後にリライとラビも変身を終え、お互いが構えた。

 

「どりゃりゃりゃー!!」

 

ブリザードダイヤモンダーでの銃撃を叩き込むが、軽い様子で避け、イバラムチをリライへぶつけた。しかしリライはそれをランスで防ぎ、距離を取った。

 

「無駄ですよッ!」

 

だが、ランスへあてたのは目的通りである。一気に浮かせて引き寄せ、カクガを投げつけた。

 

「でやっ!」

 

「なにっ!」

 

しかしそれは想定内。カクガを蹴り飛ばしつつ、パンチをハーミットへとぶつけた。さらには背面へと回り込み、盾にでもするような形でラビの元へ叩き出す。

 

「ぐががががが!!」

 

防御こそするものの、イバラムチもカクガも腕もろとも凍ってしまう。防御しようのない状況であり、どうにか避けに専念する。

 

「どっこいせー!」

 

「いてっ!」

 

しかしリライの切り上げで大きく隙を晒し、さらなるダメージを負っていく。膝をついた彼女の元に、リライとラビは近寄った。

 

「八雲紫が動けない今、誰かが管理する他ない。この幻想郷に最も多い存在は何かしら?…妖精よ。そして私のような弱小妖怪もね!」

 

「博麗神社がするべき管理です。あなた達が手を出すべきではないわ…」

 

そうして今一度立ち上がったとき、その背に二人の足音が近づく。振り向けば、そこに居たのは聖白蓮と霍青娥であった。

 

「妖精達が幅を効かせるのは私たちも面白くないですわ」

 

「…そういうことです。渡していいんですね?青娥さん」

 

青娥が頷いたのに合わせ、聖はかんざしを取り出す。青娥のものに似てはいるが、飾りが少なくて幾分か小さい。それをハーミットへと握らせ、続きをするように背を押した。

 

「お願いしますよ、華扇さん。たぶんあなたのドライバーなら握らせることができます」

 

そして二人は秘封倶楽部と同じように物陰に下がる。受け取った『ホールクラッカー』をその手に、華扇は試してみることにした。

 

「こう…でしょうか」

 

『Confirmation Exit』

 

今一度手をかざし、人間サイドの手を動かしてみる。そしてその上にホールクラッカーを当ててみれば、握って来るではないか。こう言うことかと納得しつつ、その手を離した。

 

『Humanside……change modetrick!』

 

「華扇が…変わった!」

 

瞬間、ハーミットの素体の上に青いドレス型アーマーが着せられていく。金の差し色の入って適度に高級的な外見は青娥そのもの。どっちかといえば、華扇が青娥の服を着ていると言うのがそれらしい表現である。

 

「これは…トリックモードと呼ぶべきかしら」

 

そうして全身を見渡してみる。イバラムチは巻きついて引っ込み、カクガには追加ブレードが足され『カクセイガ』へと変わっていた。

 

「…行ってみるとしますか」

 

駆け抜けつつ、ハーミットはカクセイガを構える。そして槍を構えるリライへと、斬り付けを放った。防ぐリライであるが、大きく押される。防御しなくてはと、その辺の木の板を押し付けた。

 

「もしかして…これならっ!」

 

「!?」

 

そんな時、ハーミットはホールクラッカーを板へと当ててみる。予想通りであるが、板にはジッパーとともに穴が空きリライの姿がはっきりと見えた。驚愕する彼女へ、拳を叩き込む。

 

「ぐはぁっ…」

 

「ルーミア…ッ!!」

 

ハーミットの方へ、今度はラビがブリザードダイヤモンダーを向けた。そして弾丸をばらまくが、ハーミットはホールクラッカーで地中へと潜行する。戸惑うラビの真下から飛び出し、カクセイガをぶつけた。

 

「このっ…くらええええええ!!!!」

 

目の前のハーミットへかかとを当て、フォールアイシクラーより弾丸をぶつける。一瞬ひるんだハーミットへ、続けてフリーズパーフェクターを向けた。

 

「火薬モリモリよッ!!」

 

「…っ!」

 

そうして、とんでもない爆発を叩き込む。リライもほんの少し巻き込まれつつも、チルノは勝利を確信した。だが、爆風の中からよろめくことさえなくハーミットが立ち上がる。その爆煙には、ちぎれたジッパーが舞っている。

 

「爆炎に穴を開けるなんて芸当もできるとは…ね」

 

「なんだってぇ〜!?」

 

「ケリをつけさせてもらうわっ!」

 

困惑を隠しきらないチルノの元へ駆け寄り、ジッパーで地中へ。戸惑って地面へフリーズパーフェクターを放ちまくるラビへ、飛び出しながらヒザ蹴りをねじ込んだ。もともと防御力の高いと言えるラビではない。爆炎を巻き上げながら一回休みとなった。

 

「…クラッキングドライブ。必殺名言うの忘れてました」

 

「…ったく!くやしー!」

 

その様子を見て、リライは変身を解いて逃げ出した。真っ黒な塊がちょこちょこ壁にぶつかりつつ、晴天の空へ消える。それはそれは目立つ姿だ。

 

 

 

 

「…なんであんたらがいんのよ」

 

「観戦よ。私達外来人には関係のある話じゃないもん」

 

ルーミアは三月精の家にて、イラついた様子でコーヒーを飲んでいた。秘封倶楽部も影の行く先を追い、同じ場所へ。遊びに来ていた鳥獣戯楽とリグルを含め、木っ端妖怪&妖精連合チームの会議が始まっていた。

 

「…なんかいい方法ないかな。ハーミットも強くなったし、聞けばリブレッスとかスパークも強化をゲットしたとかって話だしさ」

 

「私たちもライダーになれればなぁ」

 

「手伝ってよ蓮子にメリー」

 

「中立よ」「うんうん!」

 

そんな様子で、会議はイマイチ進まない。一応スズメ女やらバーニングバグも居るのだが、それは操られていた時の話。今戦力となるのは仮面ライダーであるチルノとルーミアだけである。そんな中、ルナは香霖堂で買ったTVで何かを見ていた。

 

『エクストリーム!』

 

『…この敵に関する全ての情報を閲覧した』

 

「これは…」

 

「仮面ライダーダブルってやつのビデオ。私達も合体して変身とかできたらなぁー」

 

蓮子はヒールに似たシステムだなとか思いつつ、それをぼんやりと眺めている。彼女からすれば50年以上前のものであるが、TV内の技術はもう停滞している。見劣りしないなと思いつつ、少し童心に帰って楽しんでいた。

 

「リグル何かない?」

 

「ないなぁ………。あっ、そういえば幽香さんg」「やだ!!風見幽香怖いもの!」

 

何かを言おうとしたリグルを遮り、ルーミアはかぶりを振る。しかしサニーは他人事のように行ってきなよと言う。お前は戦わないくせにとルーミアはほっぺたを引っ張り、餅のようにむにぃっと伸びる。

 

「幽香さんは優しいわよ。ちょっと戦いとかは好きだけど」

 

「あれをちょっとと形容するなら私が超絶平和主義の人格者になるわよ。聖はホンモノの聖人」

 

「…でも私が頼めば」

 

結構堅めなリグルの意思についに折れ、仕方ねぇなという様子でルーミアは上着を脱いだ。そしてリグルと二人で太陽の畑へ。蓮子とメリーもその後を追い、観戦に向かった。

 

 

 

「八雲紫が居ない今…。幻想郷は支配者が居ないわけよねぇ」

 

「なんじゃ、急に」

 

廃墟の中で酒を飲みながら、ぬえは笑う。あんまりに急な話だったもので、マミゾウは疑問符を浮かべてしまう。しかし、一瞬ののちその顔は何かを企んだ笑顔に変わった。

 

「…お主もでっかい野望を持つよのう!この幻想郷を手に入れてみるのも悪くはないな」

 

「勘違いしないでよねー。管理のないせいでこの世界が破綻しないようにさ。善意よ、ぜ・ん・い!アッハッハッハッハッハ!!」

 

「ハハハハハハハハハハ!」

 

そして一通り笑い終えたのち、ぬえは真顔に戻る。指先でくるんと槍を回しつつ、打って変わって真面目な様子で口を開いた。その様子に、マミゾウも引き締まった表情を向ける。

 

「実際さ、心配なのよね。ここがさ。なんだかんだ惚れちゃってるんだよなぁーこの幻想郷にさー。…聖もそうみたいなんだ」

 

「聖殿が?ほーう」

 

「正直に言えば私はあいつを手伝いたい。あいつは神霊廟側と組むみたいだがそれもまあ悪くない」

 

興味深げにタバコの息を思いっきり吐き出す。せめてあっち向けよと文句を言いつつぬえが煙を払う。素で謝るマミゾウへ、ぬえは今一度同じ話題を向けた。

 

「…どうかしら。マミゾウ、興味ない?」

 

「フン、大妖怪殿に言われて断れるわけもなかろう。どうにか戦力が欲しいところだな」

 

そんな風に話しながら、二人はその場を後にした。

 

 

 

 

「つまりだ!今こそ鬼の権威を見せつけるんだ!」

 

同じ頃、紅魔館では萃香がワイン片手にそんなことを語っていた。レミリアも興味深げに聞きながら、グラスの中を減らしていく。

 

「いいじゃない。私は権力争いなんてどうでもいいから首を突っ込む気なんてないけどね」

 

「それでいいさ、あんたにしてもらいたいのは応援だよ」

 

「フフフ、それならいくらでもするわ」

 

「頑張りな、オイラも応援してるぜ!」

 

声援を受けて嬉しげな萃香であるが、その眼差しは真剣なもの。今の今まで怪人と戦い、彼女なりに人を守っていたがゆえの心境であろう。

 

 

 

 

「総領娘様…それは?」

 

比那名居天子は天界の方へと戻っていた。どうしたものかと様子を見に来た衣玖の目に飛び込んだのは、グレーと赤を基調としたアイテムである。

 

「この前女苑がくれたエックスゴースターを元にね、新しいアイテムを作ってるんだ。このエックスゴースターは財団Xというところによるものらしいけど…面白いわね、データ的には全種族のメモリがあるわ。この『プラネット』や『リュウグウノツカイ』、さらには『グリーンアイズ』…明らかに特定の誰かの使用を想定したメモリもあるわ」

 

「リュウグウノツカイ…」

 

「あんた用でしょうね。ほら、作ったし。あげるよ」

 

「あ、ありがとうございます」

 

渡されたUSBの模様をマジマジと眺めながら、さらに天子の話へ耳を傾ける。なにやらPCに何かを打ち込んでおり、詳しくない衣玖もこれがプログラムであることはよくわかった。

 

「総領娘様…いつの間にそんな技術を」

 

「独自言語だってさ。どうにかして勉強したのよ」

 

恐ろしい能力だと改めて天子の背中を眺めたのち、衣玖はその視線を今一度先ほどのアイテムへ向けた。その様子を見て、天子は誇らしげな様子を見せる。

 

「名付けてターンブレイカー!ナックル型変身アイテムさ。色々デザインも私が描いてるんだけどね、ライダーってよりは悪そうな怪人寄りかも。私の趣味よ」

 

「…こっちの計画書は」

 

「あんたのアーマー。レガレクス!リュウグウノツカイの学名からとったわ。いいでしょ?」

 

「ええ、とても」

 

画面に映った計画書デザインに目を向けながら、衣玖は静かに頷いた。幾分か期待を隠しきれないような表情をして、ターンブレイカーへ触れてみる。

 

「試しに装着してみる?」

 

「いいんですか?開発中では…?」

 

「ターンブレイカーはもう完成済み。五個ぐらいあるよ。今作ってたのはこいつ」

 

そうして天子の指差した先には、どうやら装着型のようである機械だ。置かれた説明書を読んだところ、それは『ウィングブースター』という妖精用の飛行能力強化ブースターらしい。

 

「同じく財団X製のものを改造したのさ。チルノ用よ。あいつも速い移動手段が欲しいっていうからね」

 

「…なるほど」

 

改めて、衣玖は天子のポテンシャルを思い知った。

 

 

 

 

「コレね、天人様からもらったんだ!」

 

「なるほど?」

 

そして、同じ頃の逆さ城では針妙丸と正邪の会議が行われていた。針妙丸の前にはターンブレイカーとUSBが。必死に押しながら、正邪へと見せる。

 

「それどうやって変身すんですか」

 

「それを正邪に頼みたいの!使い方なら教えるから!」

 

「…この幻想郷を獲る気で?」

 

「もちろんだよ」

 

ニヤッと頰をあげ、両者はその瞳をぶつけ合った。お互いに思うことは「利用してやる」であるが、その表面に仮面をつけて接する。わざとらしくグーをぶつけたりして、心の中で二人はほくそ笑んだ。

 

 

 

 

「幽香ぁ、なんか来客だぜー?」

 

「リグルは最近同棲中よ。横の外来人と闇妖怪は知らないけど」

 

「おいおいそれ健全なのかァ?」

 

「最近危ないからよ」

 

ちょうど正午ごろ、ルーミア達は太陽の畑に到着した。紅茶を飲んでいた魔理沙が、家主たる幽香へと言う。幽香も幽香で日傘を差し、来る少女たちを迎え入れた。

 

「よく来たわね。お茶を飲んでいく?向日葵でも見るかしら?」

 

「えっと…」

 

「単刀直入に言うわ風見幽香。我々妖怪と妖精に手を貸しなさい」

 

「いやよ。…サシで私を負かしたら考えないこともないけど」

 

ルーミアのまっすぐな視線に、幽香はニヤッと笑顔を浮かべる。優しいようでもありながら狂気を孕んだ笑顔に軽めの寒気を覚えるが、そうも言っていられない。ルーミアはファイティングポーズをとった。

 

「だああああああっ!」

 

「威勢はいい…わ…ねっ!!」

 

駆け寄る彼女へ、依然日傘をさしたまま蹴りを繰り出す。大きく仰け反るルーミアであるが、そう簡単に倒れもしない。倒立の姿勢になり、腕力で飛び上がると肩へ蹴りをねじ込んだ。

 

「へぇ…。面白いじゃない!!」

 

「くらえ!」

 

そうして今一度拳を向けたルーミアへ、今度は幽香も拳を構える。そして傘をたたみ、左拳でルーミアを受け止める。結果で言えば、幽香の圧勝である。幽香は汗一滴をハンカチで拭き取るのみであった。

 

「…なりふり構ってらんないわね。…変身!!」

 

「えっ、生身相手だよ…?」

 

「幽香自体怪人みたいなもんだろ」

 

魔理沙の吐いたセリフに睨みを送りつつ、傘を置いてリライへと戦闘態勢をとる。対しリライも槍を捨て、殴りかかった。結果として押されたのは幽香である。ある程度善戦しているが、闇のエネルギーはガードしきれず、吹っ飛ばされてしまう。

 

「くっ…!」

 

「どりゃあ!!」

 

そしてリライの攻撃を傘でどうにかガードすると、ズルズルと後ずさった。辺りを見渡すと、不気味に口角を上げる睨みつけるリライのその目の前で、腰へ手をかざした。

 

「…そうねぇ、面白いものを見せてあげる」

 

「それは…」

 

彼女が手をかざしたその位置に、シンプルな外骨格的バックルのようなものが出現する。リライのものにも似るそのバックルからゆっくり手を離し、そのまま手を広げた。

 

「…変身」

 

瞬間、彼女の身が変化する。花が咲いては朽ちを一瞬にして繰り返し、塵の中から静かに姿を現した。

ダークグレーを基本とした外骨格に、隙間隙間で筋肉組織のようなものが見える。頭部には緑の差し色が入り、ボディには服にも似た赤黄白が主張をせず入ってくる。一見細部はグロテスクながら、スッキリとまとまった、シンプルな外観である。

 

「…仮面、ライダー?」

 

「そうなるのかしら?よくわからないけれどね」

 

そういって手を伸ばしてみれば、彼女と一緒に変異した傘がその手に飛んできた。その『万能重傘』を構え、ゆっくりとリライへと寄っていく。

その名は仮面ライダープランゼ ブルームフォーム。緑と花の戦士である。

 

「…やけにボディラインそのままだな。なんか目のやり場に困るぜ」

 

「はっ!」

 

そして重傘を振るい、リライへと攻撃する。同時に彼女はS・スピアーをシャドウライトから出現させ、プランゼの攻撃を跳ね返した。その槍を掴み、プランゼへ斬りかかる。

 

「あんたも変身できるとはねっ!」

 

「なぜかは覚えてないけどね」

 

リライの連続突きをはじき返し、さらに蹴りを入れながらそう答える。リライは闇をまといながらの攻撃に切り替え、その威力を上乗せしていく。だがあまり大きいダメージではなく、プランゼも特に大きなダメージを負う様子はない。さらに傘にエネルギーを注ぎ、光剣のように変えた。

 

「うぐぁっ!」

 

「フン、大したことないわね」

 

リライの攻撃を切り返し、さらに連続斬りを叩き込んでいく。大きく仰け反ったリライにハイキックを叩き込み、さらに吹っ飛ばした。土を転がりながら、H・サンへ。H・ライフルでの狙撃に切り替える。

 

「あいてっ…やるじゃないの」

 

「一応光の力なんでね…」

 

さらに彼女はカオスグライダーに乗り込み、中距離を保って攻撃を繰り出す。幽香はいい加減しびれを切らし、攻撃手段を変えた。身を低く構えたかと思えば、肩甲骨あたりの外骨格カバーが開きツタが伸びる。

 

「何よそれっ!」

 

「さぁ、何かしらねぇ!」

 

警戒するリライであるが、対応してきれず銃をツタに弾かれてしまう。まずいと防御するも防ぐこともできず、拘束されてしまった。そして床に叩きつけられたのち、プランゼよりヒザ蹴りをねじ込まれる。

 

「だあっ!!」

 

「おごっ!」

 

咄嗟にS・ダークになって槍にて攻撃をガードするが、追っつかない。傘での優雅な攻撃を正面からくらい、倒れ込んでしまう。さらに蹴り上げをもらい吹っ飛ばされる。どうしようもないと、膝をついた、その時。

 

「光ってる…シャドウライトが!」

 

「目くらましにもならないわねっ!」

 

光を放つバックルから何かを感じ取り、上下ボタンを押したその時、ルーミアから衝撃波が放たれる。頭部のリボンが外れたのである。そうして空を舞ったリボンを前に、白と黒の爆炎が周りに弾ける。咄嗟に防御するプランゼをよそに、煙の中からリライが姿を現した。

 

「…白と…黒が…両方だわ」

 

白と黒と灰の混ざったスーツに、モノクロのツートンカラーのアーマーが着せられる。最後にリボンがマフラーとして巻かれ、その『W・カオスフォーム』が爆誕した。

 

「…いける、いけるわ!」

 

そうして、確信とともに駆け出す。跳びながら放った拳がクロスカウンターの形でぶつかった。結果として、押されたのはプランゼである。連続パンチにひるんだのち、さらにキックがねじ込まれる。

 

「闇と光…両方使うってわけね」

 

「そうらしいわね、私自身初乗りだからなんとも言えないけどっ!」

 

さらに闇をまとった蹴りをぶつけ、反転するように逆回転で光の蹴りをぶつけた。ツタでの攻撃を手でちぎり、さらに駆け寄って肘を叩き込む。プランゼは今一度重傘にエネルギーを送り、開くことでシールド状に展開した。

 

「無駄ッ!」

 

そして放ったのは「W・ツインパンチ」である。光が炸裂し、闇はその後を追う。防ぎこそすれど大きくひるんだところへ、さらにカオスグライダーが飛び出しウィーリーの姿勢で押していく。

 

「うぐあっ!!」

 

「結構硬いじゃないの…」

 

ようやく仰け反ったプランゼを轢き飛ばし、カオスグライダーの上で立ち上がる。そうして空中に飛び、左足にエネルギーを集める。今一度バイクから追撃をもらったプランゼへ、闇を叩き込んだ。

 

「ぐうううっ!!」

 

そして続けて光が追って炸裂し、プランゼを変身解除にまで追い込んだ。瞬間、少女たちは幽香から目をそらす。なにごとかと辺りをキョロキョロ見たのち、リグルのマントが体にかかったことで、自分が完全に裸であったことを自覚した。

 

「あぁっ…これ変身で服ダメになるんだったわ…」

 

「ほんと気をつけてよ…」

 

「そうね…。一応私の負けね。リグルも世話になってるみたいだし…手伝ってあげてもいいわよ?」

 

ルーミアは頭を下げて感謝を送り、家屋の中に戻っていく幽香を見送った。向日葵などを眺めたのち、変身を解こうしたその時。

スーツを着た何者かが近づいてきているのが視界に入った。同時に魔理沙と秘封倶楽部もベルトを用意する。

 

「誰よ…あんた」

 

『…ビランアニヒレイト。そう呼んでもらおうかな』

 

エフェクターのかかった、男から女か分からない声でビランはそう告げる。真っ黒な体と赤黒い装飾が、凶悪な外見である。その手の『チェンジブレイド』を向けたかと思うと、黒焔をまとって斬りかかった。

 

「危ないわね…」

 

『どけ、いや消えなさい。邪魔よ!』

 

そのナーグフレイムを放ちながらリライと闘う横で、メリーと魔理沙は変身すべくアイテムを取り出して構えた。事情によりガジェットスマートは命蓮寺であり、エクストラにはなれないのだが。

 

「…行くわよ蓮子!魔理沙!」「おっけー!」

「了解!」

 

『look the line!』

『reading!magician!』『& magical beast!』

 

「「「変身!」」」

 

『we are dream night fantasy!』

『mysterious , illusion! beautiful magician!』『bad?nightmare?not…magical beast!KO・U・MO・RI!』

 

そうしてナイトメアとマジシャンへ。それぞれテレガンとバットウィングアローを構え、リライの援護へ向かう。しかし突然リライが苦しみ始め、心配して駆け寄る暇もなく彼女の変身が解けてしまった。未知の相手と二対一という如何ともし難い状況である。

 

「制限時間、なのかぁー…?」

 

『甘いわね…』

 

ヒールの攻撃を怯みもせず押し返し、スパークへナーグフレイムを向ける。スパークの攻撃はいくらか食らうものの、ヒールのものは一切ダメージなしである。アタックドロップを使いつつどうにか食らいつくが、しかし効果はなさげであった。

 

「こうなりゃ…シザースカッティング!!」

 

『っ!』

 

スパークはバットウィングアローをハサミ型に変え、挟み込んでの必殺を行った。幾分かダメージが入るが、大きいわけではない。ビランもチェンジブレイドを操作して焔をまとった斬撃を叩きつけた。さらにヒールにもぶつけ、彼女らを変身解除に追い込む。

 

「うっ…」『やられちゃった…わね」

 

膝をつく秘封倶楽部に一瞬目をやったのち、スパークはカードを取り出す。近づいたビランへバットウィングアローでの矢を叩き込み、一瞬の怯みの隙にシークエンスを終えた。

 

『spark, great miracle magic!White & Black wizard!』

『bad?nightmare?not…magical beast!KO・U・MO・RI!』

 

飛び出た星の塊がビランにぶつかってダメージを与えつつアーマーに変化。マホウツカイフォームと同じアーマーがマジシャンフォームのスーツへと乗った。腕のバットウィングアローは、足へ。

 

「名付けてマジシャンウィザードフォーム!行くぜッ!」

 

『フン…』

 

マジシャンライザーでの殴りつけを行なったのちバスターモードへ。アンロッカーをガンモードへと変えて二丁拳銃スタイルへと変えた。それがチェンジブレイドに弾き返されると、肩から取り出したコウモリマジシャンズガンを超至近距離で放った。

 

『なるほど…なかなか引き出しが多いじゃないの』

 

「その通りっ!」

 

さらにキックでバットウィングスマッシャーをぶつけていく。大きく仰け反ったそのタイミングで、ドロップキックをさらに叩き込んだ。そしてコード入力ののち円盤を回転。必殺で追い討ちをかける。

 

『っ!』

 

「くらえっ!スターダスト…!」

『wizard!super wrecking spark!』

 

マジシャンライザーのエネルギーで跳び、コウモリマジシャンズガンでの連続銃撃をかます。ナーグフレイムでどうにか防ぐが、少しダメージは負っているようであった。続けて、背中から魔力を噴出して突撃した。

 

「マジックラッシュバースト!!!」

 

『ふぐぅあ!』

 

最後にキックをくらい、ビランは大きく吹っ飛ばされた。爆発まではいかないものの、戦闘続行は難しげな様子だ。黒煙を放ち、その姿を消した。

 

「…逃げたか。おーい、大丈夫かメリー、蓮子。ルーミアもだな」

 

仲間へと駆け寄っていく魔理沙の背中を、木の上から眺める者がいる。射命丸文だ。ペンを片手に、記事の構想を進めていた。

 

「ライダーを扱うのは確定ねー。抗争を書けばいいのかな。それに、こっちでの実験もうまくいってるようだしねぇ…」

 

そうして風見邸を眺める彼女の手には、メモ帳が握られている。そこに書かれた『プロジェクト・フォトグラフ』には、プランゼに似たライダーの絵が描かれていた。

 

Continued on next episodes.




「今、私たちが立ち上がる他ないんだッ!」

全ては、みんなとその夢のため。

次回、「ハルトマンと妖怪少女達」

突然ですがみなさん!!怪人の命名法則発表!!!

・肉体変化系
生き物:(カタカナ生物名)女「クモ女」
無生物:(漢字物体名)女「船女」
・エックスゴースター系
生き物:(カタカナ単語+カタカナ生物名)「バーニングバグ」
無生物(漢字物体名)女「厄女」
・ターンブレイカー系
両方共通:かっこいいカタカナ「ラルジュネヌ」

こうです!わかったか!!!

と、いうわけでマジでお待たせしましたサードニクスです。
新章ですわね。最近エンジンかかってきたんでこのまま書き進めたいのよ!
というのも、合同誌寄稿文は終わったから!!残るはわたし自身の分だけ!こっちで書く時と寄稿文書く時で書き方違いすぎて我ながらうわおってなります。
劇場版的なのも書きまっせ。そして劇場版はもう一個やります。40話ごろかな?それまでにはOver Quartzer見といて欲しかったり。ガッツリ絡むんで。まあ別に見なくても分かるように作りますが。
しかしもう感想が決まった人からしかきませぬなぁ。悲しいね。
それはそうと。プランゼ出たりスパークとハーミット強化されたりとギッチギチ。みんなの活躍が薄れておりますね。許しておくんなまし。カクセイガは即興だったりします。

ハイではみんなの変身ポーズコーナーァ!!
今回はエレンツさんです。
ボタンを押したのち、腕を前にビシッと伸ばします。
この時親指と人差し指で△を作りましょう!
ここから大人のお姉さんのエロさを込めて流麗さとしなやかさでもって手を広げましょう。これで完了!
では次回会いましょ!
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