人間の里に訪れてから、と言うか幻想郷に訪れてから気になっていたことがあった。
それは衣食住だ。
俺はこの里どころか幻想郷とも違う外部の者であるため、拠点と呼べるものはない。何時まで居るのかとか戻りたい気があるのかとかは関係なくとも、落ち着ける場所があるというのは大事だ。
と言っても食に関しては一日分くらいなら何とかなる目途が付いた。
里の中を歩いている時、ハプニングイベントが起きたのだ。日払いのバイトという名の手伝いだ。
意図せぬものだったが、それなりの時間を働いた為に、お礼の報酬として少しの食料と金銭を手に入れることが出来たのだ。
お蔭で外はそれなりに暗くなり始めていた。
当たり前だけど暗くなってきたことで、外に出ている人間の数がかなり減ってきている。今も近くで戸が締められる音が。
暢気に見ている場合じゃなかったな。衣食住の住を何とかしなければ。
何処かに宿的なものでもあれば助かるのだが、このまま見つからなければ野宿しなければならなくなる。流石にそれは遠慮したい。
……とりあえず飯にしよう。話はそれからだ。
丁度家屋の並ぶ道を抜けて小川沿いの道に出た。
小川に架かる木製の橋に凭れて食料を漁る。
「うん、うまい」
貰ったおにぎりを一つ手に取って食べながら空を見上げる。先程よりも暗くなっている空には少しではあるが、星の淡い輝きが見え始めている。
その輝きは次第に電子的で不規則な輝きへと変化していき、それによって風すらも色を持っているような錯覚に…―――
「いや、違う。あれはまさか……何で幻想郷に…」
紫遊の見ていた異様に輝く風は目の錯覚ではない。
紫遊はその風に覚えがあった。未だに記憶が不十分な紫遊でも分かるもの、あの風は決闘に関係しているものだ。
"データストーム"
本来は現実世界とは違う電脳世界で吹く珍しい風で、その中身はカードの情報に限らず、様々な情報の集合体であると言われている。
そんな代物が何故この幻想郷に現れようとしているんだ。あれは電脳世界だからこその存在であって、幻想郷は電脳世界ではないはずだろ。
陽が沈んでいくことで、姿がはっきりと現れていく電子の風。
紫遊は食べかけだった残りを飲み込み、データストームの吹いていく先を目指して走り出した。
「ていうかアレは本当にデータストームなのか? 似てる別物ってことは…」
本物を見た記憶は今の紫遊には無かったりするが、そんなことを思っていても直感的にアレが本物なのだろうと感じ取ってしまう。何といってもアレから放たれる異質感がそう思わせる。
気が付くと人間の里をとうに抜けていた。
データストームは人間の里の上空を抜けて、山の方へと流れていく。データストームは山登りをするかのような軌道を描いており、地上近くまで低くなっている場所が増えてきた。
里を抜けてから結構歩き、山を少し登ったところで後ろを見ると、自身の場所の下にも風が流れている。ここから跳べば接触は出来るだろう。なお、した場合はそのまますり抜けて下に落ちるだろうが。
「これ、どこまで流れてるんだ?
遠くの方は見えなくもないが発生源らしいものまでは見えねえしな」
遠くを見る視線の先には人間の里とその上空に流れるデータストーム。だがそのデータストームが流れている方角を見ても、ぼやっと消えているように見えるだけで何故吹いているのかは分からない。これ発生源の方向に向かった方が良かったか? そもそもなんでこっちに来たんだろうか自分は…
そんな時だった。
「ん、なんだ…?」
外していた決闘盤が怪しげに点滅を始めていたのだ。
どういうことだ、と疑問に思いながら腕に装着してみた。怪しげに点滅していた光は信号となって何かを告げる。
―――――!
「今度は何だよ」
遠くから何かの音が近付いて来るように思え、来た道を確認してみると、その上空に流れるデータストームの上を板のような何かが流れてくるのが見えた。
「あれは確か……Dボードか!」
まさかと思って目を凝らしてみるが、近づいて来るのは確かにDボードだった。
Dボードとは決闘者がデータストームに乗って決闘をする際などに使用するもので、これも電脳世界のものだ。わざわざ乗ってしなくてもいいのではと思うかもしれないが、データストームに乗っての決闘は普通の決闘とは違う戦術やスリルがあるのだと知識では覚えていた。
あんなものまで登場するのか。さっきの決闘盤の信号がきっかけとなったのか? となるとアレは俺が呼んだことになるのか?
そうなると俺が使っていいのか?近づいて来るが…
都合の良いような位置に自分が居て、そこにDボードが向かってくる。これは狙うしかないか?
Dボードが風に乗って向かってくる。紫遊はタイミングを合わせて眼下に流れているデータストームに向かって跳んだ。
すると、そこに丁度Dボードがやってきて何とか乗り移ることに成功した。
「結構揺れるな。補助も特にないし現実だからミスって落ちたらひとたまりもないなこりゃあ」
だけど、結構移動には便利ではある。もう少し落下時の心配などが無ければセグウェイ感覚で移動に使うんだけどな。
それからゆったりと風に乗って少し感覚になれたところで、加速して山を登る。
中腹を過ぎてもうすぐ頂上にでも着くだろうかという時、逆行するように何かが前から飛んできた。
「うおっ!?」
「あぶなっ!?」
ボードを傾けて避けたことでぶつからずに済んで、何かは通り過ぎて行った……と思ったらそいつは反転してこちらを追ってきた。
「おい、お前!危ないだろ!…じゃなかった。
こんなところで何してるんだ!まさかこの
なんかとんでもない速度で濡れ衣を被せられていってる気がするんだが。
というか紫流風ってデータストームのことを言ってるのか?ここではそういう呼び方なのか。
「そっちこそ誰だよ、魔女みたいな格好と箒で飛びやがって」
「私はこの風を調べてるんだよ」
調べているか…。どうやらこの幻想郷ではデータストームは異変的な捉え方をされているようだ。これで元からあったという可能性は消えたな。
ボードで飛んでいる紫遊の後ろを箒に跨って飛んでいた少女は何かに気付くと、箒の上に立ち上がり、目を凝らした。
「その腕のやつ…お前決闘者か!
丁度良い、お前を倒してこの風について知っていることを教えて貰うことにするぜ」
そう言って少女は取り出した決闘盤を腕に装着してデッキを差し込む。すでに臨戦態勢だ。
「随分急な話だが、そっちがその気なら受けてやるよ!」
こちらも決闘盤を構える。
するとそれから表示されたのはいつもとは違うサイズのゾーンだった。
そうか。Dボードに乗っていることで、連動されてスピードデュエル仕様に変更されたのか。
スピードデュエルは普段のルールとは違い、メインモンスターゾーンと魔法・罠ゾーンの両端を使用できない縮小されたフィールドでデュエルが行われる。それだけでなく手札は四枚、メインフェイズ2も存在しない。
本来のスピードデュエルはさらにデッキなども少ない小さな規模で行う初心者向けのルールだが、風に乗るスピードデュエルはある意味改良されたルールで行われる。
「一応訊くが、先攻後攻はどうするんだ?」
「あの大きな木を先に曲がった方が決めることにしようぜ」
少女の指差した方向には確かに他よりも大きな木があった。山の上へと登っていたデータストームはそこから別の方向へと吹いている。
それよりも、箒に乗ったままでスピードデュエルをするつもりなのかアンタ。決闘盤もスピードデュエル用に切り替わっているようだし。
まあいい。今は決闘だ。
「じゃあお先に!」
「あ、待てこら!」
少女の加速に出遅れて紫遊も加速を始める。だが始動が遅れた為に、少女が先に目標の木に辿り着き、曲がり切った。
「よし、先攻は貰うぜ
つーわけで―――」
「「
紫遊 VS 魔理沙
LP4000 LP4000
「へー。スピードデュエルってこんなのなのか。
んじゃまあ、私は《黒き森のウィッチ》を召喚!」
《黒き森のウィッチ》
☆4 / 闇属性 / 魔法使い族 / 攻1100
「カードを二枚伏せてターンエンドだ」
ターン1→2
魔理沙 LP4000
手札 1
墓地 0
フィールド
《黒き森のウィッチ》
魔法・罠伏せ 2
× □ ■ ■ ×
× □ 黒 □ ×
□ □
× □ □ □ ×
× □ □ □ ×
紫遊 LP4000
手札 4
墓地 0
フィールド 0
さっきまでの威勢の割には静かな立ち上がりだな。
んでもって見た目通りの魔法使い族を使うのか。攻撃表示で出してきたところから考えるに、伏せてある二枚は罠だろうが、そう思わせるブラフかも知れないしな…。考えたらキリがないな。一応動くか。
「俺のターン、ドロー!」
向こうが何を狙っていようが動くのみ。
「俺は《シーアーカイバー》を召喚」
《シーアーカイバー》
☆3 / 水属性 / サイバース族 / 攻 300
「霊夢が持ってたのと同じ種族のカードか……お前もサイバースを持ってるのか」
俺が召喚したモンスターを見て何か言っている。
少しだけ聞こえたが、幻想郷には他にもサイバースを使う奴が居るらしい。
「さらに、自分フィールドのモンスターがサイバース族モンスターのみの為、《サイバース・コンバーター》を特殊召喚」
《サイバース・コンバーター》
☆2 / 光属性 / サイバース族 / 攻1000
「現れろ!幻想を創造に変えるサーキット!」
いつもの流れで上空にゲートで出現する。
「アローヘッド確認。 召喚条件は効果モンスター2体。俺は《シーアーカイバー》と《サイバース・コンバーター》をリンクマーカーにセット。 サーキットコンバイン!リンク召喚! 来い、《コード・トーカー》!」
《コード・トーカー》
リンク2 / 闇属性 / サイバース族 / 攻1300
【リンクマーカー:上/下】
「リンク召喚……?」
「さらに《コード・トーカー》のリンク先に《リンク・インフライヤー》を特殊召喚する」
《リンク・インフライヤー》
☆2 / 風属性 / サイバース族 / 守1800
《リンク・インフライヤー》はフィールドのリンクモンスターのリンク先となる自分フィールドに手札から特殊召喚することが出来る。これによってリンク先を得た《コード・トーカー》は自らを高めることが出来る。
× □ ■ ■ ×
× □ 黒 □ ×
↑
□ コ
↓
× □ □ リ ×
× □ □ □ ×
《コード・トーカー》
リンク2 / 闇属性 / サイバース族 / 攻1300 → 1800
【リンクマーカー:上/下】
※リンク先にモンスターが存在する限り、戦闘及び相手の効果では破壊されない。
《リンク・インフライヤー》を出したことで実は墓地から《シーアーカイバー》が自身の効果で場に出すことが出来るが、今は出さないで置く。出したところでこのターンで決めきることは出来ないからな。
「自己強化だけでなく破壊耐性も得るのか」
スピードデュエルではメインフェイズ2が存在しないのでバトルに入る前にカードを伏せておく。
「バトルフェイズだ」
《黒き森のウィッチ》はフィールドから墓地へ送られた場合にデッキからモンスターを探してくる効果を持っている。しかもタイミングを逃すこともない。どうせ遅かれ早かれその効果を使われるだろうと思いながらバトルフェイズに入った。
その時だった。少女はこちらの宣言よりも先に策を打ってきた。
「ここで私は伏せてあった速攻魔法《ディメンション・マジック》を発動するぜ!
このカードは自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する場合に自分フィールドのモンスターをリリースし、手札から魔法使い族モンスター1体を特殊召喚する!私は《黒き森のウィッチ》をリリースして手札から《アップル・マジシャン・ガール》を特殊召喚するぜ!」
《アップル・マジシャン・ガール》
☆3 / 炎属性 / 魔法使い族 / 攻1200
《黒き森のウィッチ》が姿を消し、その代わりのように別の魔法使いが姿を現す。一見すると少しステータスが上がっただけのようだが、行動はそれだけではない。
《ディメンション・マジック》は特殊召喚後、フィールドのモンスター1体を選んで破壊できる。
「私は《リンク・インフライヤー》を破壊だ!
そしてリンク先とやらを失ったことで《コード・トーカー》の力は元に戻る!
さらに、《黒き森のウィッチ》がフィールドから墓地へ送られたことにより、デッキから守備力1500以下のモンスター、《キウイ・マジシャン・ガール》を手札に加えるぜ」
《コード・トーカー》
リンク2 / 闇属性 / サイバース族 / 攻1800 → 1300
【リンクマーカー:上/下】
× □ ■ □ ×
× ア □ □ ×
↑
□ コ
↓
× □ □ □ ×
× □ □ ■ ×
一枚の伏せカードの発動で、色々と状況が動いた。
こちらは弱体化と戦力を削られた。だが行動後ではなく、バトルフェイズに入ったところで行われたのでまだ戦闘の権利は残っている。
その場合、攻撃をするかどうかが問われる。元の数値に戻った《コード・トーカー》でも新しく出て来たモンスターを倒すことはできる。だが、わざわざ攻撃前に出してきたモンスターがなにも無いとは思えない。
仕方ない…。
「…俺はターンエンドだ」
ターン2→3
魔理沙 LP4000
手札 1(《キウイ・マジシャン・ガール》)
墓地 2
フィールド
《アップル・マジシャン・ガール》
魔法・罠伏せ 1
× □ ■ □ ×
× ア □ □ ×
↑
□ コ
↓
× □ □ □ ×
× □ □ ■ ×
紫遊 LP4000
手札 1
墓地 3
フィールド
《コード・トーカー》
魔法・罠伏せ1
「なんだ怖気づいたのか?まあいい。
私のターンだ!ドロー!」
少女はカードを引く。
「お、これか。
私は装備魔法《ワンショット・ワンド》を《アップル・マジシャン・ガール》に装備。これで攻撃力は800ポイントアップするぜ」
《アップル・マジシャン・ガール》
☆3 / 炎属性 / 魔法使い族 / 攻1200 → 2000
今引いたカードか。追撃のモンスターを引いた訳ではなかったか。
だが、これで《コード・トーカー》の攻撃力を上回ったことになる。
「バトルだ!《アップル・マジシャン・ガール》で《コード・トーカー》を攻撃!」
今伏せているカードは防御カードだが、この状況では発動できない。これは受けるしかない…!
紫遊 LP4000 → 3300
「ぐっ…!」
「そしてここで《ワンショット・ワンド》の効果発動、このカードを破壊してカードを1枚ドローするぜ。私はこれでエンドだ」
ターン3→4
魔理沙 LP4000
手札 2(一枚は《キウイ・マジシャン・ガール》)
墓地 3
フィールド
《アップル・マジシャン・ガール》
魔法・罠伏せ 1
× □ ■ □ ×
× ア □ □ ×
□ □
× □ □ □ ×
× □ □ ■ ×
紫遊 LP3300
手札 1
墓地 4
フィールド
魔法・罠伏せ1
「俺のターン、ドロー!」
引いたカードを確認する。
《補給部隊》か。このカードは1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが破壊された場合にデッキから1枚ドローすることが出来る永続魔法だ。だが、これでは反撃に出ることはできない。
「俺は永続魔法 《補給部隊》を発動してターンエンドだ」
ターン4→5
魔理沙 LP4000
手札 2(一枚は《キウイ・マジシャン・ガール》)
墓地 3
フィールド
《アップル・マジシャン・ガール》
魔法・罠伏せ 1
× □ ■ □ ×
× ア □ □ ×
□ □
× □ □ □ ×
× □ 補 ■ ×
紫遊 LP3300
手札 1
墓地 4
フィールド
永続魔法 《補給部隊》
魔法・罠伏せ1
「私のターン、ドロー!
そっちが守りに入るってんなら遠慮なく攻めさせて貰うぜ!私は《チョコ・マジシャン・ガール》を召喚!」
《チョコ・マジシャン・ガール》
☆4 / 水属性 / 魔法使い族 / 攻1600
「手札の《キウイ・マジシャン・ガール》を捨てて《チョコ・マジシャン・ガール》の効果発動!一枚ドローするぜ!」
先程から分かっていた手札が捨てられて新たにドローされる。
「バトルだ!《チョコ・マジシャン・ガール》で
「通すわけにはいかない!リバースカードオープン!速攻魔法《スプール・コード》!自分の墓地のサイバース族モンスターが3体以上の場合の相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動でき、その攻撃を無効にする!」
「ちっ」
「さらに俺の場に「スプールトークン」を3体まで守備表示で特殊召喚する!」
《スプールトークン》
☆1 / 光属性 / サイバース族 / 守 0
《スプールトークン》
☆1 / 光属性 / サイバース族 / 守 0
《スプールトークン》
☆1 / 光属性 / サイバース族 / 守 0
メインモンスターゾーンを埋め尽くすように現れる壁モンスター。
これならこのターンは凌げるはず
「なら《アップル・マジシャン・ガール》で壁モンスターを一体攻撃してターン終了だ」
トークンが破壊されたことで《補給部隊》が発動し、俺の手札が増える。
そしてターンが回ってくる。
ターン5→6
魔理沙 LP4000
手札 2
墓地 4
フィールド
《アップル・マジシャン・ガール》
《チョコ・マジシャン・ガール》
魔法・罠伏せ 1
× □ ■ □ ×
× ア チ □ ×
□ □
× ス ス □ ×
× □ 補 □ ×
紫遊 LP3300
手札 2
墓地 5
フィールド
永続魔法 《補給部隊》
一枚ドローする。
それにしても一向に発動する気配がないあの伏せカードはなんだ?何かを待っているのか?…今は考えている場合ではないな。
「現れろ!幻想を創造に変えるサーキット!」
再び現れるゲート。俺のフィールドには効果を持たないトークンが二体。
だから今回の召喚条件はレベル2以下のサイバース族モンスター1体。
「俺は《スプールトークン》1体をリンクマーカーにセット。 サーキットコンバイン!リンク召喚! リンク1《トークバック・ランサー》!」
《トークバック・ランサー》
リンク1 / 闇属性 / サイバース族 / 攻1200
【リンクマーカー:下】
「さっきのよりもリンクの低いモンスター?」
「《トークバック・ランサー》の効果発動!俺のフィールドの《スプールトークン》1体をリリースして、そのモンスターと元々のカード名が異なる自分の墓地の「コード・トーカー」モンスター1体をこのカードのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚する!
―――甦れ、《コード・トーカー》!」
《コード・トーカー》
リンク2 / 闇属性 / サイバース族 / 攻1300 → 1800
【リンクマーカー:上/下】
※リンク先にモンスターが存在する限り、戦闘及び相手の効果では破壊されない。
× □ ■ □ ×
× ア チ □ ×
□ ト
⇅
× □ □ コ ×
↓
× □ 補 □ ×
蘇るは《コード・トーカー》。これでお互いをリンク先とする相互リンクが構築され、《コード・トーカー》は再び強化される。そしてこの蘇生に反応するカードがある。
「フィールドのリンクモンスターのリンク先にモンスターが特殊召喚されたことにより、墓地から《シーアーカイバー》を特殊召喚する!」
《シーアーカイバー》
☆3 / 水属性 / サイバース族 / 守2100
「カードを一枚伏せて、バトルフェイズに移る!
《コード・トーカー》で!《アップル・マジシャン・ガール》を攻撃!」
効果は……発動させない。
「ぐっ…(効果は…発動させない方が良いか…)」
魔理沙 LP4000 → 3400
「ターンエンドだ」
今一瞬反応が遅かったような…。
やはりあれらのモンスターは戦闘時か戦闘後に発動するタイプの効果を持っていたのか?
だとすると発動しなかったのは何だ?単純に発動の条件を満たしていなかったのか、わざと使わなかったのか…
ターン6→7
魔理沙 LP3400
手札 2
墓地 5
フィールド
《チョコ・マジシャン・ガール》
魔法・罠伏せ 1
× □ ■ □ ×
× □ チ □ ×
□ ト
⇅
× □ シ コ ×
↓
× □ 補 ■ ×
紫遊 LP3300
手札 2
墓地 3
フィールド
《コード・トーカー》
《トークバック・ランサー》
《シーアーカイバー》
永続魔法 《補給部隊》
伏せ1
「ドロー!
私は魔法カード《暗黒界の取引》を発動!お互いにデッキから1枚ドローし、その後お互いは手札を1枚選んで捨てる」
手札交換か。何かを狙っているのか?
疑いながらもお互いにカードを引く。
魔理沙の墓地へ → 《トーラの魔導書》
紫遊の墓地へ → 《サイバネット・リフレッシュ》
「お、でもって《
魔理沙 LP3400 → 2400
《黒き森のウィッチ》
☆4 / 闇属性 / 魔法使い族 / 攻1100
再び蘇る魔法使い。またサーチに繋げるのか?
そんな時、相手は思い出すかのように手を伸ばし始める。
「確かこんなのだったよな……現れろ、サーキット」
まさか…!?
「えっと、召喚条件はトークン以外の同じ種族のモンスター2体。私は《チョコ・マジシャン・ガール》と《黒き森のウィッチ》をリンクマーカーにセット。 」
驚くことにここで相手はリンク召喚を行なおうとして、ゲートのマーカーに二体のモンスターをセットした。そしてゲートは起動される。
「リンク召喚!《アカシック・マジシャン》」
《アカシック・マジシャン》
リンク2 / 闇属性 / 魔法使い族 / 攻1700
【リンクマーカー:上/下】
新たに召喚されたのはリンクモンスターだった。やはり幻想郷でも持っている奴は居たのか。
そしてリンク素材になり再び墓地に戻った《黒き森のウィッチ》の効果で、相手は《ベリー・マジシャン・ガール》を手札に加えた。
「そろそろ頃合いだな。
よぉく見ておけ! 今からとっておきを見せてやるぜ!
リバースカードオープン、魔法カード《
魔理沙は始めから伏せていたカードを発動する。
そのカードが発動した瞬間、眼前に渦のように回転する魔法陣が出現する。
「フュージョン…ってことは!?」
「このカードは自分のフィールド・墓地から、融合素材モンスターを除外し、
魔法使い族融合モンスターをEXデッキから融合召喚する!
私はフィールドの《アカシック・マジシャン》、墓地の《黒き森のウィッチ》、《チョコ・マジシャン・ガール》、《キウイ・マジシャン・ガール》、《アップル・マジシャン・ガール》の5体を除外する!」
―――異なる五つの魔道を束ね、新たな覇道をこの世に刻め―――
―――融合召喚!大魔導師 《クインテット・マジシャン》!―――
呼び出されたのは最高クラスの力を持つ魔法使いであり、間違いなく魔理沙のデッキのエースモンスター。
その魔術がフィールドを襲撃する――。
フィールドやら墓地やらが混乱してきました(;・∀・)