河童のエンジニアに会いに行くために博麗神社を出たのだが、現在はスピードデュエルで通ったと思しき森の道を進んでいた。これは決して迷っているわけではない。
「お、あったあった」
森の中で魔理沙は言った。
魔理沙は木に引っかかっている光る何かを手に取ると、その光る何かは次第に光を失っていき、気付くと実体のあるカードが手の中に掴まれていた。
先に言っていたカードの入手法である。
「確かに拾ってるな」
「こうやって私らはカードを集めたんだよ。まぁ最近では香霖堂で取り扱うかって噂もあるらしいけどな」
そう言いながらも遠くにも見つけたらしい魔理沙はそこへと駆けて行った。
折角の機会だし俺も拾ってみようかな。こちらでの入手手段が限られているようだし。
そう思って紫遊は光を探し始めた。この辺りは先程魔理沙が探した為に無いと思い、別の場所に変えてみる。
カードが落ちているのはデータストームの出た場所付近だったな。それでいて魔理沙がまだ探していないところ。
「ん?これか?」
先程の場所から少々離れて探していると、木の根元に光っているものを見つけた。拾い上げると確かに先程魔理沙が持っていたものと同じ大きさだった。
手に持って少しすると、先程のように光が弱くなっていき、その光が殻のように砕け散ると、そこにはモンスターカードがあった。
「《コード・ジェネレーター》…まあまあ使えそうだな。」
変化したカードを確認して仕舞う。
それにしてもサイバースのカードを引くとは。これもランダムのはずなんだがな。…デッキに入りそうなものなのは良いんだが。
他にもカードを探してみるか。
そしてそれなりに時間が経った頃、それほどカードは見つからなかった。結局手に入ったのは計三枚。《コード・ジェネレーター》の他に《マイクロ・コーダー》と《コード・ラジエーター》というカードだ。どれも見事にサイバースのカード。そして同じような効果を持っている。どれも一枚ずつ拾ったはずなんだが、この引きには偶然を通り越して何かを感じる。
「そっちも何か見つけたのか?」
丁度魔理沙も切り上げようとしていたのか、向こうから合流してきた。その手にはカードが四枚あった。
「そっちは使えそうなカードを手に入れられたのか?」
「微妙だな。使えるのもあるけどよく分からんのとかもあるし」
確かに、そう言いながら見せびらかしているカードのうちの数枚は、魔理沙の融合を絡めた魔法使い族デッキとは相性が良いのか悪いのかと言った所だった。他にはそれなりに汎用性が感じられるものもあった。
「そんじゃ、今度こそ行くか―――ん?」
行くかと言った時に上空に何かが通り過ぎ、魔理沙は空を見上げた。だがそこには何もない。
「どうした?」
「天狗か。あっちは霊夢のとこか…戻るぞ!」
「お、おい!」
「もしかしたら面白そうなことがあるかもしれないしな!」
通り過ぎたものに魔理沙は心当たりがあるらしく、来た道を戻っていく。
紫遊もその後を追いかけていく。魔理沙の様子を見るに何か厄介事というわけでは無さそうだ。一体何があるのだろう…
「清く正しい
"文々。新聞"という新聞を持って博麗神社に一人の天狗が現れた。
その天狗の登場には何も言わず、霊夢は射命丸と名乗る天狗の手から新聞を受け取り、その一面に気付いた。
「…何これ?」
「あれ、ご存知ないんですか? この近くで行われていたからてっきりその後に来たのかと思ったんですけど。片方は魔理沙さんですし」
霊夢が見ている新聞の一面には、先の紫遊と魔理沙によるスピードデュエルのことが書かれていた。
何これとは言ったが、霊夢はその内容自体は薄っすらと知っている。現に本人たちから聞いている。気にしたのはそれが今新聞になっていること。
「そういう事じゃなくて、これを載せて何かあるの?」
「ありますよ。というか結構反響あったんですよ!
今幻想郷では少しずつデュエルが広まっていますから、そんなところに新たな形態と聞けば、そりゃあ興味を引きますよ!」
「ふーん」
現に普段以上に読まれていることは事実である。普段があまり読まれていないというのも無いことも無いが、関心を集めているのは確かだ。
この烏天狗、
「それはそうと、本当に来てないんですか?」
「……来たわよ。けどもう行ったわ」
「あやややや、それは一足遅かったですねえ。私としたことが…」
「……そうでもないみたいよ」
速さにそれなりのこだわりがあるが故に落ち込みかけていた文に霊夢がお茶を呑みながら言った。
霊夢が示した先、入り口の鳥居の所には戻って来た魔理沙と紫遊の姿があった。完全に野次馬目的である。
「さっきの影はあいつか?」
「ああ。にしても思ったより何も無かったな。
…んじゃ、改めて行くか」
「ちょっと!そこのお二人さん!待ってくださいよ」
呼び止められたんだが。
こちらとしては特に用は無いんだがな。魔理沙が思っていたことも無かったようだし。
そんな二人に、凄い速度で詰め寄って逃がすまいと魔理沙の腕を掴む文。
「取材させてくださいよ!」
「取材?何で」
「魔理沙何かしたのか?」
「いや、最近はしてな……」
その言い方だと以前は何かしたのかよ。
そんな時、霊夢が近付いてきた。その手に新聞のような紙を持って。
「あんたらの決闘が新聞に載ったのよ。新しい決闘形式がどうだかで」
「「はい?」」
霊夢が持ってきた新聞を見ると確かに昨日のスピードデュエルのやつだな。
「確かに私らだな」
「昨日の決闘が見られてたんだな。周囲に誰も居ないと思ってたんだが…」
「こいつ天狗だから空から見てたんだろ」
「そういう訳で、取材いいですか?」
逃がすまいと腕を掴みながらもう取材の体勢に入っているんだが。
正直面倒だな。掴まれているのは魔理沙だけだから逃げようと思えば逃げれるかもしれないが、それはそれで面倒なことになりそうだ。
「ちなみに取材したいことって何なんだ?」
「そりゃもう、あの決闘と貴方の使っていた召喚法ですよ!」
つまりデータストームによるスピードデュエルとリンク召喚についてか。どうやらリンクモンスターの存在をまだ知らない部類らしい。この幻想郷の決闘者が使う召喚法は疎らだからな。
ちなみに俺じゃなくても魔理沙もリンク召喚を使っていたはずなんだがな。枚数調整で出してすぐに纏めて融合素材にしたけど。
どうしようかな。これを受けたら長くなりそうだしなぁ……
「じゃあ、決闘でもすればいいんじゃないか? スピードデュエルは紫流風がないと無理だが、リンクならすぐ出来るだろ?」
魔理沙がそんなことを言った。説明よりも実演した方が早いみたいに言っているが、その決闘対象俺だよな?
「そうですね。今一度この目で見れるのならそれでもいいでしょう。では決闘と行きましょうか!」
相手は早速とばかりに決闘盤を付けて臨戦態勢に入っている。早えなおい。
まあいいや。それだけで終わるかもしれないのなら受けるか。さっき手に入れたカードを試すのにもいいしな。
紫遊は文と距離を取り、それからお互いに決闘盤を構える。
文は文で、さあさあ突撃取材ですよーなどとよく分からんことを言っている。
…放っておいて始めてしまおうか。
「「
紫遊 VS 文
LP4000 LP4000
「…どうして此処で始めるのよ」
「まあいいじゃん。賑やかになって」
観戦することになった霊夢と魔理沙が端でそんなことを言っているが、紫遊たちには聞こえておらず、決闘は始まる。
「先行は貰いますよ!私は《
《RR-バニシング・レイニアス》
☆4 / 闇属性 / 鳥獣族 / 攻1300
現れたのは機械のような印象を持つ鳥型モンスター。
あのモンスターは仲間を呼ぶ効果を持っていることから、文のデッキは
「私は《RR-バニシング・レイニアス》の効果を発動。召喚・特殊召喚に成功したターンの自分メインフェイズに1度、手札からレベル4以下の「RR」モンスター1体を特殊召喚する。
二体目の《RR-バニシング・レイニアス》を特殊召喚!さらにこちらも効果を発動し、《RR-ネクロ・ヴァルチャー》を特殊召喚!」
《RR-バニシング・レイニアス》
☆4 / 闇属性 / 鳥獣族 / 守1600
《RR-ネクロ・ヴァルチャー》
☆4 / 闇属性 / 鳥獣族 / 守1600
「ほぉ。紫遊とは違う意味で次から次へと出てくるな」
「手札消費が荒いとも言うけどね」
霊夢と魔理沙が口々に感想を言っている。
それを聞いてか偶然か、それを少しでも軽くするようなカードを文は発動する。
「では、これもしておきましょう。
永続魔法 《RR-ネスト》。そして効果!自分フィールドに「RR」モンスターが2体以上存在する場合、自分のデッキ・墓地の「RR」モンスター1体を選んで手札に加える。私はこれでデッキから《RR-ブースター・ストリクス》を手札に。
私はこれでターンエンドです。さぁ貴方は如何来ますか?」
思っていたより1ターン目から動いたな。とはいえ並べただけでそこからの派生が無かったから本気ではないのは分かる。本当に様子見といった所だ。
ターン1→2
文 LP4000
手札 2
墓地 0
フィールド
《RR-バニシング・レイニアス》
《RR-バニシング・レイニアス》
《RR-ネクロ・ヴァルチャー》
永続魔法 《RR-ネスト》
□ □ ネ □ □
□ バ バ ネ □
□ □
□ □ □ □ □
□ □ □ □ □
紫遊 LP4000
手札 5
墓地 0
フィールド 0
「俺のターン、ドロー!」
相手の場に伏せはない。
気になるのは先程デッキから加えたカードだ。先程の行動は後続を用意したという雰囲気ではなかった。ではあれはこちらの行動に備えたものか? そうなると面倒だな。
「俺は手札から《ハック・ワーム》を墓地に送ることで《ビットルーパー》を特殊召喚!」
《ビットルーパー》
☆4 / 地属性 / サイバース族 / 守2000
《ビットルーパー》は手札からレベル2以下のモンスター1体を墓地へ送ることで手札から特殊召喚できる効果を持つ。手札を消費するが初動にはいい。
「さらに《サイバース・ガジェット》を召喚」
《サイバース・ガジェット》
☆4 / 光属性 / サイバース族 / 攻1400
そして次に通常召喚した《サイバース・ガジェット》は召喚時に自分の墓地のレベル2以下のモンスター1体を守備表示で特殊召喚する効果を持っている。蘇生対象の制限はレベルだけで種族を指定していないのでサイバース以外でも蘇生することが出来る。
「《サイバース・ガジェット》の効果、墓地から《ハック・ワーム》を蘇生」
《ハック・ワーム》
☆1 / 闇属性 / 機械族 / 守 0
「現れろ、幻想を創造に変えるサーキット!」
呼びかけによって上空に現れるゲートを見て、文が「早速来ますか」と呟いた。
「アローヘッド確認。 召喚条件は効果モンスター2体。俺は《ハック・ワーム》と《サイバース・ガジェット》をリンクマーカーにセット。 サーキットコンバイン!リンク召喚! 来い、《コード・トーカー》!」
《コード・トーカー》
リンク2 / 闇属性 / サイバース族 / 攻1300
【リンクマーカー:上/下】
「それがリンク召喚ですかぁ。他の召喚とは色々と違いますね」
「リンク素材となった《サイバース・ガジェット》の効果、フィールドから墓地へ送られた場合、自分フィールドに「ガジェット・トークン」1体を特殊召喚する」
《ガジェット・トークン》
☆2 / 光属性 / サイバース族 / 守 0
「続けて現れろ、幻想を創造に変えるサーキット!
アローヘッド確認。召喚条件はサイバース族モンスター2体以上。俺は《ガジェット・トークン》と《ビットルーパー》、そして手札の《マイクロ・コーダー》をリンクマーカーにセット!」
「手札からリンク素材にですと!?」
今リンク素材に指定した《マイクロ・コーダー》や今日拾った他の二枚はどれも
共通した効果を持っている。それは――フィールドのサイバース族を特定のカテゴリのリンクモンスターの素材にする場合に限り、このカードを手札からリンク素材にすることが出来る――
―――リンク召喚! 《エンコード・トーカー》―――
《エンコード・トーカー》
リンク3 / 光属性 / サイバース族 / 攻2300
【リンクマーカー:上/下/右下】
《コード・トーカー》
リンク2 / 闇属性 / サイバース族 / 攻1300 → 2300
【リンクマーカー:上/下】
※リンク先にモンスターが存在する限り、戦闘及び相手の効果では破壊されない。
□ □ ネ □ □
□ バ バ ネ □
↑
□ コ
⇅
□ □ □ エ □
↓↘
□ □ □ □ □
「ほうほう、EXデッキのモンスターをメインモンスターゾーンに…。
リンクモンスターはエクストラモンスターゾーンを擬似的に拡張できるようですね?」
文が状況を分析して決闘中であるにも関わらずメモを取っている。
それを無視して進めよう。
「バトルだ。俺は《コード・トーカー》で攻撃表示の《RR-バニシング・レイニアス》を攻撃!」
「…そのモンスターは破壊耐性を得ているのですか、それは通すしかありませんね…」
文 LP4000 → 3000
「続けて《エンコード・トーカー》でもう一体の《RR-バニシング・レイニアス》に攻撃!」
「それは通しませんよ!手札の《RR-ブースター・ストリクス》を除外してその効果を発動!攻撃モンスターを破壊します!」
相手を破壊してモンスターを守る効果か。だから先程の《コード・トーカー》の攻撃では使わなかったのか。破壊耐性を得ていたから。
だが、こちらも早々に破壊されるわけにはいかない。
「その効果にチェーンして手札から速攻魔法、《サイバネット・バックドア》を発動!《エンコード・トーカー》を除外!」
積まれた効果の逆順処理より、先に《エンコード・トーカー》が除外され、破壊効果は不発に終わる。
そして俺は《サイバネット・バックドア》の効果で《エンコード・トーカー》より攻撃力の低いモンスターをデッキから手札に加える。これで展開補助として《サイバース・コンバーター》を加えておく。
結局、攻撃していたモンスターは居なくなった為、戦闘もなくなる。
「躱しました上にサーチですかー」
「メインフェイズ2に永続魔法、《サイバネット・リカバ―》を発動してターンを終了する」
《コード・トーカー》
リンク2 / 闇属性 / サイバース族 / 攻2300 → 1800
【リンクマーカー:上/下】
※リンク先にモンスターが存在する限り、戦闘及び相手の効果では破壊されない。
ターン2→3
文 LP3000
手札 1
墓地 1
除外 1
フィールド
《RR-バニシング・レイニアス》
《RR-ネクロ・ヴァルチャー》
永続魔法 《RR-ネスト》
□ □ ネ □ □
□ バ □ ネ □
↑
□ コ
↓
□ □ □ □ □
□ □ サ □ □
紫遊 LP4000
手札 1
墓地 5
除外 1
フィールド
《コード・トーカー》
永続魔法 《サイバネット・リカバ―》
「さてさて、結構見せて貰いましたしこちらも少し飛ばしましょうか!
私のターン、ドロー!
まずは《RR-ネスト》の効果、デッキから《RR-トリビュート・レイニアス》を手札に加え、そのまま召喚」
《RR-トリビュート・レイニアス》
☆4 / 闇属性 / 鳥獣族 / 攻1800
このサーチはやはり厄介だな。
モンスターを一応守れはしたが、戦闘自体を不発にして数を減らすことも出来なかったのは痛いな。
「《RR-トリビュート・レイニアス》の効果を発動。召喚・特殊召喚に成功したターンの自分メインフェイズにデッキから「RR」カード1枚を墓地へ送る。私はデッキから《RR-レディネス》を墓地へ。
そして他の二体のモンスターを攻撃表示に変更し、手札から永続魔法、《
《RR-バニシング・レイニアス》
☆4 / 闇属性 / 鳥獣族 / 守1600 → 攻1300 → 2100
《RR-ネクロ・ヴァルチャー》
☆4 / 闇属性 / 鳥獣族 / 守1600 → 攻1000 → 1800
《RR-トリビュート・レイニアス》
☆4 / 闇属性 / 鳥獣族 / 攻1800 → 2600
相手の墓地には先程破壊した《RR-バニシング・レイニアス》がいる。それにより、《一族の結束》が適応されて全体強化。それに加えて全員攻撃態勢か。
「ではバトルと……おっと、そういえば《コード・トーカー》は《RR-ネクロ・ヴァルチャー》があの場に居ては戦闘破壊することは出来ませんでしたね……いや、《サイバネット・リカバ―》の存在から破壊しない方がいいのでは…?
では気を取り直してバトルフェイズと行きましょう。
《RR-バニシング・レイニアス》と《RR-トリビュート・レイニアス》で《コード・トーカー》に攻撃!」
戦闘破壊耐性を持っている《コード・トーカー》が相手では、同じ攻撃力で攻撃しても相打ちどころか一方だけが破壊される為、《RR-ネクロ・ヴァルチャー》以外で攻撃する。破壊は出来ずとも攻撃表示が相手では戦闘ダメージはある。
耐性を持っている故に、破壊された場合に発動する《サイバネット・リカバ―》は使用できず、《コード・トーカー》はサンドバックになる。
「くっ…!」
紫遊 LP4000 → 3700 → 2900
「私はこれでターンエンド」
ターン3→4
文 LP3000
手札 1
墓地 2
除外 1
フィールド
《RR-バニシング・レイニアス》
《RR-ネクロ・ヴァルチャー》
《RR-トリビュート・レイニアス》
永続魔法 《RR-ネスト》
永続魔法 《一族の結束》
□ □ ネ 一 □
□ バ ト ネ □
↑
□ コ
↓
□ □ □ □ □
□ □ サ □ □
紫遊 LP2900
手札 1
墓地 5
除外 1
フィールド
《コード・トーカー》
永続魔法 《サイバネット・リカバ―》
「ドロー。このスタンバイフェイズに除外されていた《エンコード・トーカー》は俺のフィールドに戻ってくる。そして《サイバネット・バックドア》で除外されていたモンスターはこのターン直接攻撃できる」
《エンコード・トーカー》
リンク3 / 光属性 / サイバース族 / 攻2300
【リンクマーカー:上/下/右下】
※このターン直接攻撃できる
□ □ ネ 一 □
□ バ ト ネ □
↑
□ コ
⇅
□ □ □ エ □
↓↘
□ □ サ □ □
《コード・トーカー》
リンク2 / 闇属性 / サイバース族 / 攻1800 → 2300
【リンクマーカー:上/下】
※リンク先にモンスターが存在する限り、戦闘及び相手の効果では破壊されない。
《エンコード・トーカー》の帰還先を《コード・トーカー》のリンク先にすることで再び強化に貢献。
手札を確認する。この手札ではこのターンに決めきるのは厳しそうだ。今の場だけで攻めたとしてダメージを優先しても削り切ることはできないだろうが…
「バトルフェイズだ、《エンコード・トーカー》は《サイバネット・バックドア》の効果でこのターン直接攻撃できる。《エンコード・トーカー》でプレイヤーに
「うわっ!」
文 LP3000 → 700
ダメージを優先しても削り切れないのなら攻撃力の高い《RR-トリビュート・レイニアス》を処理しておきたいところなんだが、それには攻撃力が足りていない。リンク先を攻撃すればこちらも下がってしまうので仕方ない。
「《コード・トーカー》で《RR-バニシング・レイニアス》を攻撃!」
文 LP700 → 500
「…俺はこれでターンを終了する」
ターン4→5
文 LP500
手札 1
墓地 3
除外 1
フィールド
《RR-ネクロ・ヴァルチャー》
《RR-トリビュート・レイニアス》
永続魔法 《RR-ネスト》
永続魔法 《一族の結束》
□ □ ネ 一 □
□ □ ト ネ □
↑
□ コ
⇅
□ □ □ エ □
↓↘
□ □ サ □ □
紫遊 LP2900
手札 2
墓地 5
除外 1
フィールド
《コード・トーカー》
《エンコード・トーカー》
永続魔法 《サイバネット・リカバ―》
「ライフ的には紫遊が優勢ではあるが…」
「フィールドの状況的には、サーチも全体強化も出来る文がやろうと思えば巻き返せそうね」
「さて、このターンであいつは一体何をするつもりなんだろうな」
「私のターンです、ドロー。
《RR-ネスト》の効果、デッキから《RR-ラダー・ストリクス》を手札に加えて召喚!」
《RR-ラダー・ストリクス》
☆4 / 闇属性 / 鳥獣族 / 攻 0 → 800
強化されるとはいえ、元々の攻撃力が0のモンスターを持ってきてまで召喚するという事は効果が目的か。
紫遊の予想通り、文は早速とばかりに効果を発動する。
「《RR-ラダー・ストリクス》の効果を発動。召喚に成功した場合、相手に600ダメージを与える」
紫遊 LP2900 → 2300
確実にライフを削りに来たわけか。
そう思った時、文は不敵に笑った。
「私はフィールドの《RR-ネクロ・ヴァルチャー》と《RR-ラダー・ストリクス》、墓地の《RR-バニシング・レイニアス》。計三体のモンスターをゲームから除外します!」
三つの風が吹き、それが一つに合わさった竜巻が卵のようになってフィールドに
現れる。そして風の殻を破るかのようにそれは召喚された。
―――《
《
☆8 / 風属性 / 鳥獣族 / 攻1000 → 1800
あれは自分フィールド上のモンスター2体と自分の墓地のモンスター1体をゲームから除外した場合に特殊召喚する事ができ、召喚権を使うことなく、除外対象の種族の指定も無いので他のデッキでも出そうと思えば出せなくもない。
召喚コストの割にステータスは低めだが、厄介なのはその効果だ。
「ではいきましょうか!
《
風が《エンコード・トーカー》を包み、《The アトモスフィア》に吸収される。
この効果は吸収という形で相手を除去する為、相手が破壊耐性を持っていようと関係が無い。故にこの手の効果はバウンスなどと同じで、そこらの破壊効果よりも厄介なのである。
「《The アトモスフィア》の攻撃力・守備力は、このカードの効果で装備したモンスターのそれぞれの数値分アップします」
といってもリンクモンスターは他と違って守備力を持っていない為、上がるのは攻撃力のみ。
さらに言うと、これで完全にリンク先が居なくなって《コード・トーカー》の力は本来のものに戻る。
《
☆8 / 風属性 / 鳥獣族 / 攻1000 → 1800 → 4100
《コード・トーカー》
リンク2 / 闇属性 / サイバース族 / 攻1300
【リンクマーカー:上/下】
□ エ ネ 一 □
□ ア ト □ □
↑
□ コ
↓
□ □ □ □ □
□ □ サ □ □
「ではバトルフェイズ!
これで終わりにしましょう!《The アトモスフィア》で《コード・トーカー》を攻撃!"テンペスト・サンクションズ"!!」
場にも手札にも防御カードはない…これは防げない…!
「ぐわああぁぁぁ!!」
紫遊 LP2300 → 0
「ではでは、分かったこともありますし、私はこの辺で!」
そう言って、文は飛び立って行った。
何というか忙しい奴だな…
そう思いながら紫遊はそのまま寝転がっていた。
あれ、負けた?
と言うわけで何故か主人公が負けました。
本当なら耐えきって何とか逆転する予定だったんですが、《ラダー・ストリクス》出した辺りから狂いましたね。
それと文のデッキですが、
『RR』軸ではありますがエクシーズはまだ早いということで使いませんでした。
ぶっちゃけイメージ的には『BF』かなとも思っていたんですが、それは別の候補に置いておいて、対ということを採用して『RR』になりました。