ヒロイン一同『ファッ?』
牛飼娘『大勝利!』
作者さんも言ってたけど
やっぱナイフの刃すら研がないゴブリンに銃の管理は無理っぽいね。
たとえ奪ったり盗んでも練習する弾なさそうだし
Bloodborne TRPG
貴方が一瞬目にした月魔物ちゃんの容姿は
1:ゲーム通りだ
2:人間の女性だ
1を考えた人に1D100のSAN値チェックかつ啓蒙+1
2を考えた人は啓蒙+10かつその姿を叫び、月の魔物への祈りを捧げる
このTRPGはミコラーシュ叫びが前提となっております
うあああああああああああああ!
恥ずかしがって叫ばないとSAN値がどんどん減っていくTRPGとかどうだろう
…貴方方は森人の里を襲うゴブリン軍団を殲滅した。
女性達を保護してから暫くすると里の方向から貴方の仲間達と戦士達が駆けつけてきた。
彼は狼煙をゴブリンの巣を見つけたら焚いて応援を待つ予定だったようだ。
狼煙はゴブリンに発見される恐れもあり、基本的に緊急事態以外は使わないということだった。
貴方方は4人の女性のうち傷が深い者には女神官の奇跡『小治癒』をかけてもらった。
彼女達は女神官に感謝しているが、心の傷までは治せない。
あの後、たった二人でゴブリンの大規模な拠点に突入し更に殲滅したことを咎められた。
「ゴブリンスレイヤーさん!だからあれほどまでに単独で突入しないでって言ったでしょう!」
貴方はゴブリンスレイヤーに怒る女神官を宥めた。
いや、一度は戻ろうとしたのだがもし戻って時間がかかったら更に女性達が死んでしまっていたかもしれないのだ。
「わかってます…今回はそうしなきゃならなかったって…
でも本当に貴方が死んでしまったら元も子もないんですから…」
うっすらと涙目になる女神官。
本当に彼女がゴブリンスレイヤーをとても気遣っているのが伺える。
…貴方は?
「あっ、えっと…狩人さんもちゃんと心配しましたよ」
…ああ、うん。
「ちょっとーオルクボルグも狩人もあんだけ言っといて自分たちで突っ走るってどういう気よ…
まぁ今回は仕方ないけど…
で、ちゃんとゴブリンどもは皆殺しにしたんでしょうね?」
妖精弓手も例の一件以来ゴブリンには一切の情け容赦のないゴブリンハンターと化したらしい。
彼女は弓に優れ、無慈悲で、血に酔っている。
良い妖精だ。
ゴブリンスレイヤーの奇策は成功した。
かなり大型の滝裏洞窟だったが今は完全に水没し洗い流されたと説明した。
とはいえゴブリンスレイヤーは念の為に抜け道などが無いかどうか調べるつもりらしい。
「巣を丸ごと洗い流すとは、カミキリ丸はやることが大胆じゃのう!」
「いやはや、小鬼殺しの技がかくも豪快だったとは。
拙僧も見習いたいものですな」
鉱人導師と蜥蜴僧侶は転移の巻物で海水を発射するというのはゴブリンスレイヤーの機転に感心している。
貴方達は里のエルフ達に頼んで捕虜となっていた只人4人の世話を見てくれないかと頼み込んだ。
里の者はこれ以上見知らぬ只人を里に入れることを渋っているが…
「ねぇ、これは私達の仕事でもあるのよ。
今は銀級冒険者の妖精弓手、冒険者の正当な要請を受け入れるのが依頼のスジってもんでしょ。
それとも上の森人は傷ついた女性の面倒を見ることも嫌って言うくらい狭量だって言われたいの?」
妖精弓手が彼らを説得し、治療と療養のために里の術師を回すように手配させた。
貴方方も完全には…というわけでは無いが森人の里、妖精弓手の実家で歓待されることになった。
貴方達は流石に人様の家に上り込むわけにはいかない、妖精弓手は実家だから別に構わないと言ったが。
「いいのいいの!とうとう忌々しいゴブリンどもを殲滅できたんだから、お祝いよ!
ほら、オルクボルグも兜脱いで!脱いで!
まさか雇い主の前で顔を隠したままにはいかないわよね」
「雇い主?」
「そうよ、今回の里から冒険者ギルドへの依頼料は森人女王からのよ。
つまりウチのお母さんってこと」
「ええ!妖精弓手さんのお母さんって女王様だったんですか?」
「なんじゃい、ああそうか。お前さんがたには説明しとらんかったか。
まぁこのお転婆ぶりで王族というのはかなり無理があったからのう」
「そういえば拙僧らも気にしたことはありませんでしたな」
貴方の仲間達も彼女の素性には様々なリアクションを返すが、そんな姫君がなぜ冒険者をやっているのだろうか。
「そりゃ言ったでしょ冒険のためって、お屋敷で傅かれて生活するなんて私には耐えられないし」
…面倒くさい妖精だ、貴方は無邪気な感想に苦笑した。
貴方達は妖精弓手の実家でもある王宮で歓待を受けた。
王宮といっても只人の王や陰気なばかりのカインハーストの城とは全く異なる巨大なツリーハウスであり館と形容する方が正しいのだろうか。
貴方方は館で手厚く歓待を受けた。
妖精弓手の母上は素晴らしかった、太陽の光の王女と張り合えるくらい素晴らしかった。
一方で貴方は妖精弓手の持ち物を見た…啓蒙が1下がった!
(狩人…後で覚えときなさいよ…)
上座に座っている妖精弓手から何か殺意を感じる!
だが彼女もいつもの狩の装備ではなく肌を露出させた森人女性の正装を纏っている。
非常に美しいのだろう、元は良いのだから黙ってさえいればいいのに。
貴方方は娘が日頃から世話になっているという女王からの感謝の言葉を受けた。
正直に言えばまだ幼い彼女が冒険者となることに両親姉に支えてくれた使用人に里長まで大反対だったらしい。
貴方達は手厚い食事会を終えて早めに休むことにした。
ゴブリン掃討、確認、更に戻った時点で既に夜遅くといった点で貴方方は疲労している。
・貴方とゴブリンスレイヤーは館の使用人にコップ2杯の暖かなエルクの乳をもらった。
エルフの家畜らしい、優しい味のミルクだ。
啓蒙が上がった!
…機動力を増す為に馬を買うのはどうだろうか、それと犬も。
貴方とゴブリンスレイヤーは他の仲間達がそれぞれ部屋で休む中、広間で少し夜更かししていた。
貴方とゴブリンスレイヤーは狩の成果について話している。
「…結婚しようと思う」
!?!?!?
貴方は突然ゴブリンスレイヤーに結婚について相談された。
訳がわからない、啓蒙が深まった。
ああ、ゴース…あるいはゴスム…
「今すぐという訳じゃない…だがあれから考えた…
俺の戦う理由に家族を加えるのも悪くないと…」
相手は例の牧場の幼馴染かと問うと
「ああ」
なるほど、つまり何もおかしくは無い。
つまり神父と同じである、だが彼は聞けば20歳だ。
銀級冒険者でもあるのだから結婚し、もう子供がいてもおかしくは無い。
むしろ今の状況がおかしかった。
格好もやってることもおかしい、だがあまりにも長い異常事態だった。
「…俺の将来のことまで分かる訳じゃない…
だが言われて考えた…これは俺とゴブリンどもとの戦争だ…
簡単には終わらないだろう…
だが俺が倒れても俺の子孫達が遺志を継いでくれる、そう考えてる…」
なるほど彼の長期的計画はゴブリンスレイヤーからゴブリンスレイヤーズ一族へと変化するものであった。
ゴブリンスレイから離れるわけにはいかないのが辛いところだろう。
子育てはゴブリン退治よりも厳しい道かとも思えるが彼には頑張ってほしい。
こればかりは連盟の同志達も無力だろう。
「身勝手だと思うか?」
貴方は思うと答えた、だが自分が始めた事業を子供に成し遂げて欲しいと感じるのは誰でも同じではないだろうか?
どのような選択をしたとしてもそれは彼の選択だ、誰の物でもないしケチのつけようが無い。
「そうか」
…そういえばよく物語で怪物を退治する何々一族とかいう表現がよくある。
特に人型で長命な吸血鬼相手だと『数百年に渡る一族の因縁のー』
とかいう口上が出たり
相手の吸血鬼も吸血鬼で『お前は奴に似ているな、やはり子孫かー』
とかいう設定があるが、そんな奇特な一族に嫁ぐ女性がよくいるものだと貴方は感心したことがある。
宿命の一族とかよく断絶せずに続くな、とか思ったりする。
「…金が必要だ」
なるほど、至極もっともな話である。
彼女は今は叔父の家にいるらしい…要するに結納金とか新居の金とかそういう感じのものである。
…確かにゴブリン狩りでは金は貯まらないだろう。
しかも彼は確実な狩りの為に装備や資材を消費せざるを得ないことが多い。
「そうだな、だがそれでもこの復讐をやめる気は無い。
彼女のためにも、俺のためにも、人々の為にも、そして姉さんの為にも…
やめるわけにはいかないんだ…」
「復讐」なんかをして、失った姉が戻るわけではないと知った風な事を言う者もいるだろう。
許すことが大切なんだという者もいる。
だが、自分の肉親をゴミみたいに犯され殺され、
その事を無理矢理忘れて生活するなんて人生は
彼はまっぴらごめんだろう。
彼にはその覚悟がある!!
「復讐」とは、自分の運命への決着をつけるためにあるッ!
そして今彼は復讐への想いを更に強く高貴な物へと昇華させた!
なんと素晴らしい人間だろうか。
人は強くなれる、自分のために戦うやつは弱い。
自分の為だからいつでも投げ出せる、いつでも止められる。
他人の為に、誰かの為に命をかけられるやつは強い。
彼は更に狡猾で強くなれるだろう。
ゴブスレ「俺、このゴブリンの大規模レイドを生き抜いたら結婚するんだ」