剣の乙女「あなた、どなた?依頼を受けてくださった冒険者の方、かしら?」(中の人同じ
剣の乙女「あなた、無事だったのね。よかったわ
もちろん、私にできることはいたします
少しでも、あなたの助けになるとよいのだけど
(剣の乙女の輸血液を入手)
では、これで…ご無事を祈っています」
貴方と妖精弓手、そして武闘家の3人は食卓を囲んでいる。
「それでさ、今度水の街に行くことになったのよ!」
妖精弓手はギルドでの付き合いで軽くつまんだ程度だというので武闘家の作った料理をパクパクと食べている。
そんなに食べたら太るのではないだろうか。
「エルフは太らないの!」
貴方は武闘家のを見た、ついでこの妖精のを見た。
なるほど。
「おい、今どこ見て考えた…」
武闘家がクスクスと笑っている。
「でもお二人って兄妹みたいですよね、仲がいいっていうか馬があうっていうか」
「べ、別にこいつとはそんなんじゃないし!っていうかこんな奴が弟とかありえないし!
それより貴方も寝なくていいの?ほら、赤ちゃん大事にしなきゃ。
狩人、あんたも洗い物手伝いなさい!身重の子にあんま家事させないの!
あんたもお金あるんだったら家政婦さんくらい雇いなさいよ」
どちらかというと妖精弓手がお姉さん役になっている。
妹を心配する姉と女子力の足りない姉を心配して世話する妹という構図だろうか。
妹が作って姉が食べる。
姉が散らかして妹が片付けて掃除する。
この2000歳児ときたらいまだに手が掛かる子供気分が抜けないらしい。
それでいて姉気取りなのだから、全く。
世間では顔麗しい森の貴人という評判だが、
家ではお姉ちゃん気取りな癖に妹離れが出来ない子供にしか見えない。
しかも下宿人のくせに貴方よりも食べる。
「いいじゃない、お腹空いてるし。女武闘家ちゃんの料理って美味しいし」
「あ、大丈夫ですよ。まだ貴方の分はたっぷりありますから。
それに家政婦さんなんて雇ってもらっても、私そんなのに慣れてませんから」
他人の女性が家にいるというのは女武闘家にとってはどうもやりづらいらしい。
ちなみに妖精弓手は面倒を見て構ってあげないと駄目な姉ポジションなので別に構わないらしい。
「でも水の街ですか、私もちょっと行ってみたいなぁ…」
「あ!それなら一緒に行きましょうよ!
あ…ごめん」
「えっと…その…わ、私は別に構わないんですけど…」
女神官に会いたくないんだなと貴方はその気持ちを察して、直接行ってやった。
それに出没しているのはゴブリンだ、いくら街の警備隊がいると言っても気持ち悪いだろう。
「ちょっと狩人!ごめんね、私デリカシーなくって!」
全くだ、他人の云々以前に自分のを直せ。
「お前がいうか!」
「いいんです!おね…妖精弓手さんが悪いんじゃないんです。
私も怖いんです、私のせいであの人を傷つけちゃうんじゃないかって…」
…確かに会いづらい、会いたくない気まずい。
その気持ちはわかる、貴方も経験があると伝えた。
だが女武闘家も女神官も西の街に生活拠点がある…。
小さな街だ、いつまでも顔を合わせずに済むわけにはいかないだろう。
「あんたホントデリカシー無いわね…奥さんを気遣うとかそういう所ないの!?」
それに女神官も女武闘家に会うのを怖がっていた、お互いに恐れていては何も進まない。
…一緒に水の街まで来てくれないだろうか?
「ちょっと、身重な女性に冒険なんて無理でしょ!」
まだそこまで身重ではない、馬車も別に用立てして女同士男同士で3:4だからちょうどいい。
それに水の街を見たいと言っているではないか、昼間だけ人通りの多い表通りに限定して外出。
夜間は早めに見張り員が常駐する警備厳重な上等の宿に泊まれば危険は無い。
…冒険者は無理だろうが冒険の一端を見るくらいはできる。
それが冒険者を辞めざるをえなかった彼女への貴方なりの優しさだ。
「い、行きます!そうですよね、会うのを怖がるなんて変ですし。
それに水の街を見たいっていうのは本当なんですよ!」
「武闘家ちゃん…わかった!旅の間は私が付いててあげるからね!
でも狩人!あんたも全力で私達を守る!
いざとなったら自分の身を犠牲にしてでもよ!わかった?」
まぁ死に慣れた貴方にとっては百回二百回死のうが別に大したことでは無いので異論はない。
「よっし!そうと決まったらもう寝よ!
あっ、その前にチャチャっと支度ね!クッションいっぱい持ってかなきゃ…。
狩人はそのまま洗い物すること!」
…
貴方は食器の洗い物を済ませ更に工房で仕事に就いた。
二人はベッドで一緒に眠っている、中のいい姉妹だ。
姉妹じゃないけど。
…翌朝、あなた方7人は二台の馬車に分乗することになった。
一台はあなた方野郎組、もう一台は女性組だ。
…なぜか女性側の方だけ客車だ!街で最も高価な客馬車をチャーターした!
女尊男卑もここまで来たかと貴方は感じる。
「ちょっと!身重な女性にあの固い荷馬車に座れっていうの!?」
貴方は男衆3人に謝罪した。
「構わない、水の街までの道中は人通りも多い街道だ。
水の街も夜間に出歩かない者にとっては十分安全らしい。
…それに女一人を家に残す不安はわかる」
「ったく狩人丸も…まぁ若い女房には勝てんのが世の真理だからの。
それにあの煩い耳長と別々の馬車になったんだからこれでよしとせにゃならんの」
「まぁ拙僧は別に構いませんが?」
彼らもまた貴方を気遣う心優しい冒険者達だ。
一方で女性専用車両では…。
「あ…」
「ん…」
(うわーこりゃ思ったより気まずいわ)
俯いて相手の目を見れないかつての仲間二人と銀級冒険者が一人。
いざお互い会ってみると話が弾むどころかずっと車内で気まずい。
それは3人ともに精神的に良くない。
男4人のむさ苦しい荷車の方がまだ快適かもしれない。
「あ、あのね。ずっとお礼言いたかったんだ。
貴方とゴブリンスレイヤーさんのおかげで…えっと…と、とにかくもう気にしないで!」
「あ、ご、ごめんなさい!」
女神官はとにかく謝りっぱなしだ。
(いや違うでしょ!あーもう、狩人ーオルクボルグー誰でもいいから!お願いだからやっぱ馬車変わってよー!)
気にするなと言われても凄まじく気にするのが女神官の性である。
根から非常に善良で心優しく生真面目な少女なのだ。
だがそんな謝り通しの女神官にこのままでは埒が明かないと女武闘家は身を寄せて自分のお腹に女神官の手を当てる。
身を寄せて自分のお腹に女神官の手を当てる。
「ほら、ここ。赤ちゃん、私今すごく幸せよ。
だから謝らないで、謝ったらなんか私が幸せなのが間違いだったみたいに言われてるみたいじゃない」
「え、えと…ごめ…じゃなくて…」
「いいから、と言ってもまだわかんないよね。
でも私今はとっても幸せなんだって事は分かって。
多分貴方よりもずっと、だから貴方は謝るよりもむしろ私を羨ましがるの!
羨んで、自分も私みたいに幸せになるんだって思って!
それがあいつらの為でもあるって、私は少なくともそう思ってるから」
「…は、はい。お腹、赤ちゃんいるんですよね」
「そう、あの人の子。まだできたばっかだけどね」
「ふふっ、可愛い女の子がいいですね」
「あっ私も!でもあの人結構おっちょこちょいだから、しっかりした子に育てなきゃね」
「そうなんですか?あの人っていつもむっつりしててゴブリンスレイヤーさんみたいですけど?」
「人前だけよ、あの人って家ではね…」
なんだかいつの間にか打ち解けた嘗ての仲間二人を美しい微笑みで見守る上の森人の姿がそこには会った。
(なんだ、全然大丈夫じゃない。
只人の女の子って強いんだなぁ、あの子も…)
彼女の脳裏にはあの凌辱された森人の少女があった。
里ではどうすればいいのかわからない、森人は只人より長い寿命を持つ。
だがそれは優れた点であると同時に弱さにもなる。
彼女はそれについて思いを馳せていた。
一方で男4人の馬車では…。
…いつの間にか全員寝ている。
今更だけど剣の乙女様は完全に火守女だよね
中の人的には女医だけど
女武闘家ちゃん、当初の予定。
街に出てきても仕事見つからず、冒険者もできない
裏通りで身体を売る毎日、父親もわからない子供を抱えて娼婦を続けるが20前に死亡。
結核に類似した病気で死の床で運命と神を呪いながらも最後の最後で娘を再開した女神官に託す。
ダイスの目が悪いとこうなるが最後に少しだけ救いがあった。はっきりいって悲惨だね。