ガチムチインテリすぎる大学生な男に過保護すぎる女が送るカップルの話 作:バンバババルタリアン
「…まもなく…番線……のぞみ…参ります…」
駅のホームでは多くの若者が次に来る新幹線を待ち望んでいた。中には別れを惜しむものやこれからの活躍を鼓舞する者など、まさに出会いと別れの季節、春を象徴するような風景であった。
そしてこの中にも新たな生活に期待を膨らませる一人の女性がいた。
「新幹線なんて乗ったことないよぉ〜…中とかどうなってるのかしら。」
白浜結衣という名前のこの女性。彼女は大学を卒業後、某大手企業の内定が決まり地方からまさに「上京」しようとしている。
「ほんと能天気ねぇ…東京なんてやばい人でごった返してるっていうじゃない?不安とかないの?」
結衣のキラキラとした純粋な目に驚きあきれてる彼女は結衣の大学の同期で幼馴染である。地元に残る彼女はわざわざ駅のホームまで見送りにやってきたのだ。
「大丈夫よ〜あっちには優くんがいるものー年は下だけど都会の生活ではあの子の方が先輩だからきっと色々教えてくれるはずよ!」
「でもあいつあんたがいないと何もできないじゃない…」
「まぁまぁ、もう優くんは21だよ?しっかり一人暮らしもして自立してるらしいからすごく頼れると思うの〜でも都会だといっぱいストレスとか疲れることがたくさんあると思うから…その時は…ふふふ♡」
「良からぬことを考えてるのかもしれないけど…まぁ大丈夫よね?あいつとは親を介して連絡したんでしょ?確かあいつのアパートの隣に引っ越すらしいじゃん。それだと彼氏とか連れ込みずらいと思うわよー?w」
幼馴染が結衣に小突きながらそう言うと、結衣は「や、やめてよー//そんなことしないよー//」と照れ臭そうに言った。
先程から彼女たちが述べてる「優くん」という人物。これは彼女たちの幼馴染で小さい頃からよく親ぐるみで遊んでいたらしい。今は中学の頃に都内の高校に合格し、上京した。今は21歳で大学生である。
そうこうしているうちに東京行きの新幹線がついに駅に到着した。
「じゃあ…結衣…元気でね。私、応援してるから!」
「うん!私頑張るから!だから、またいつか帰って話そうね!」
新幹線のドアが閉まり、席に座ると窓越しに幼馴染が手を振ってくれている。地元を離れる寂しさを堪えながらも、新たな人生のスタートを彼女は切ったのである…
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「結衣おねぇちゃぁぁん!ひざすりむいちゃったぁぁぁ…うえええん!」
「しょうがないわねぇ!お姉ちゃんに任せなさい♡!痛いの痛いのとんでけぇ〜♡……
「お姉ちゃん!きょうてすとでひゃくてんとった!」
「優くんえらーい!お姉ちゃんがいい子いい子してあげる!きてきてー♡…
「グス…お姉ちゃん…元気でね…ヒック…絶対忘れないからね!」
「うん!お姉ちゃんだって忘れないよ!ヒック…絶対東京に行って優くんに会いに行くからね!待っててね!グス…」
ゆうくん…
ゆうくん…
ゆう…
「んん…あぁ…寝ちゃってたのかな…新幹線ってすごい乗り心地いいんだなぁ………
本当に懐かしい夢を見たなぁ…」
…もう6年か…短いようで長かったなぁ…ゆうくんもこの線路を通ってあの年で東京に行ったんだから…本当に立派だ…
「ふふふ…だからこそ…私がきたからには昔みたいに…
いっぱい甘えてもらわなきゃね…♡」
この結衣という女性、そのおっとりした雰囲気と性格から異常なほどの保護欲を持っている。これは男性にとっては廃人一歩手前になるほどの凶悪な力を持っている。もし優という男…この男が彼女の元を離れずずっと甘えていたとしたらどうしようもないクズになっていたであろう。
《まもなくー終点、東京です》
そろそろ東京に着くそうだ。彼女の頭の中は完全に新しい生活どころではなく、優くんのことで既にいっぱいになっていた…
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「はぁー…落ち着いた…東京って本当怖いわねぇ〜…駅なんて出口があってどこに行けば良いかわかりゃしないわ…」
なんとか駅から脱出したものの、アパートの住所の記された紙を無くしてしまいなんとか人伝いに聞いて、予定より大幅に遅れて到着した。大家さんから鍵をもらい、部屋に入ると以前、優に送っておいた荷物は片付いて部屋の中は綺麗になっていた。
「おお〜…すごい…優くん気がきくわぁ…」
その発言と共にふと思い出した。そうだ!お隣さんに挨拶!
彼女はサプライズのためにわざわざ優を迎いにも来させず、アポ無しで突撃してやろうと計画していたのだ。6年ぶりの再会。結衣は緊張と期待に胸が膨らんでいた。
「はぁぁ…いったいどんな姿なんだろう…♡ ゆうくん可愛かったからなぁ…♡きっと美少年にでもなってるのかしら…いや違いないわ!」
玄関を出て隣の部屋の前に立つ。
表札には「205 櫻庭優」の文字
恐る恐るインターホンを鳴らす
ピンポーン
「はーい」
来た!来た!
ドキドキが最高潮に達する。
ガチャリとドアを開けて現れたのは
身長は190はあるかのような巨体に、ムキムキ且つかつての笑顔は消え失せたような仏頂面の男が現れた
…え?
「あ?なんだ?セールスなら帰ってくれないか?」
「あ!違う違う違う!いやその!あの…櫻庭優さんですか?」
「はい。」まじでか
「あの私…白浜結衣というものなんですけど…」
「…あぁ!あなたが。」よかった!別人だとしても覚えててくれてた!
「連絡くれれば迎えに行っていたのに、母から話は聞いてます。とりあえず上がってください。結衣さん」
…え?結衣さん?今結衣さんって言ったよね?お姉ちゃんじゃないの!?
彼女の頭はもう混乱して何が何だかわからないままであった…
今後はカップルごとに話を作っていこうと思います。