遊戯王 デュエリスト・ストーリーズ   作:柏田 雪貴

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面白デッキ、その2です。


戦の新デッキ

Side戦

 

 これは、如月くんの知らない出来事。

 

ーーーーーーーーーー

 

 あれは、中間テストが始まる三日前くらいのことだ。

 

「本日はプロデュエリストのデュエルをビデオで見ます。今後の参考にしてください」

 

 異次元の女戦士似の先生の授業で、プロデュエリストのデュエルビデオを見ることになった。

 

 先生が大画面のテレビを用意し、DVDを入れる。

 

『さーて! お次のデュエルは、Trumpfkarteの結束 遊騎(ゆいつか ゆうき)対毛虫坂45の蛾虫寺 京(がむしじ きょう)だー!』

 

 早速、再生された。

 

「あれ、先生! 確かその結束ってデュエリスト、プロリーグを追放されたんじゃ?」

 

「確かにそうです。しかし、彼のデュエルセンスは素晴らしい。ならば、参考にするべきです」

 

 永野さんの質問に対し、淡々と答える先生。他の生徒も疑問に思ったみたいだけど、先生の言葉で一応納得したみたいだ。

 

『おぉーっと! バトルフェイズ中に絵札の三銃士が揃ったー! これは素晴らしい!』

 

 凄い。バトルフェイズ中なのに、絵札の三銃士を揃えるなんて。

 

『さらに瞬間融合発動だー! バトルフェイズ中にも関わらず、アルカナ ナイトジョーカーのご登場だー!』

 

 圧倒的な、奇襲能力。カードとの強い繋がり。・・・・・・こんな人が、本当に他人のデッキを盗み見たりするわけがない。

 

 そのデュエルは、結束さんの勝利で終わった。

 

「・・・・・・素晴らしいデュエルでしたね」

 

「うん、そうだね」

 

 真宮さんも、何か思うところがあったみたいだ。感慨深そうな顔をしている。

 

「続いて、冬城 闇(ふゆき やみ)さんのデュエルです」

 

 先生がDVDを入れ替える。こっちは最近のものみたい。

 

 画面に現れたのは、ゴスロリ服を着た、小さい少女。

 

「・・・・・・小学生?」

 

 うん、そうとしか思えない。ゴスロリが凄い似合ってる。

 

「氷の女王と呼ばれるデュエリストです。プロリーグでも上位に入っています。確か、現在4位のはずです」

 

 4位!? 人は見かけによらないね。使っているカードは・・・・・・

 

「ヴェルズ? 聞いたことのないカードだね」

 

 でも、どこか見覚えのあるような・・・・・・。気のせいかな?

 

「どうでしたか? 参考になるものがあったなら幸いです」

 

 ビデオが終わるころには、授業時間は終わっていた。

 

「結束 遊騎というデュエリストですが、実は以前にデュエルしたことがあります。彼は人のデッキを盗み見るような人ではありませんでした。なので、授業に使って問題ない教材だと判断しました。上にも許可を貰っています」

 

 先生、元プロデュエリストだからね。

 

「では、本日はここまでです。休み時間にしてください」

 

 そう言って、先生は教室から出た。

 

「あの冬城って子、可愛いかったね!」

 

「あのエンペラー・オーダーとカゲトカゲのコンボ、俺も使おうかな?」

 

「結束って人も、凄いカッコよかった!」

 

「そう? あの人、プロリーグを追放されたんでしょ? あのデュエルでもイカサマしてたんじゃない?」

 

 そんな言葉が飛び交っている。

 

「・・・・・・ジャン。僕、決めたよ」

 

『何をですかな? 主殿』

 

「僕、あの人をリスペクトする」

 

ーーーーーーーーーー

 

 そして、現在。

 

「それではデュエルを始めるでござるよ」

 

 この忍者みたいな生徒と僕で、デュエルをすることになった。

 

 向こうでは如月くんが武士っぽい人とのデュエルを始めようとしている。

 

「拙者は服部 サスケ(はっとり さすけ)でござる」

 

「僕は遊民 戦。よろしくね」

 

 デュエルの前には自己紹介をしなきゃね。前回は忘れてたから。

 

「「デュエル!」」

 

服部サスケ

LP8000

 

遊民戦

LP8000

 

「拙者の先攻でござる」

 

 さてと。僕の新デッキ、初手は・・・・・・結構いいんじゃないかな?

 

「拙者は忍者マスター HANZOを召喚するでござるよ」

 

忍者マスター HANZO ☆4 攻撃力1800

 

「その効果で、山札から『忍法』を手札に加えるでござる。拙者は忍法 変化の術を手札に加えるでござる」

 

 名前はサスケなのに、召喚するのはHANZOなんだ・・・・・・。

 

「カードを二枚伏せて、ターン終了でござる」

 

服部サスケ

LP8000 手札3

場 メイン:忍者マスター HANZO 伏せカード:二枚

 

「僕のターン、ドロー」

 

 うーん、まずは下準備が必要なんだよね・・・・・・。

 

「僕はカードを四枚セット。モンスターを伏せて、ターンエンドだよ」

 

遊民戦

LP8000 手札1

場 伏せモンスター:一枚 伏せカード:四枚

 

「む、普段とは違うデッキでござるか?」

 

「そうだよ。ちょっとリスペクトしたい人がいてさ」

 

 サイバー流もリスペクトは大事って言ってるしね。

 

「では拙者の番でござる。カードドロー。まずは伏せカードを発動するでござる。忍法 変化の術!」

 

 問題は、出てくるモンスターだ。この状況でダーク・シムルグとか言われるとマズい。

 

「忍者マスター HANZOを、究極変異態・インセクト女王に変化させるでござるよ!」

 

究極変異態・インセクト女王 ☆7 攻撃力2800

 

 インセクト女王!? 見たことのないモンスターだ。

 

「更に拙者は、輪廻天狗を召喚。フィールド魔法ブラック・ガーデンを発動するでござるよ」

 

輪廻天狗 ☆4 攻撃力1700

 

 教室がバラのツルで覆われる。・・・・・・これ、忍者デッキじゃなくない?

 

「バトルでござる! まずは、輪廻天狗で伏せモンスターに攻撃でござる」

 

「・・・・・・ドッペル・ウォリアーだよ」

 

ドッペル・ウォリアー☆2 守備力800

 

「更に、インセクト女王で直接攻撃するでござる!」

 

「受けるよ」

 

遊民戦

LP8000→5200

 

「インセクト女王の効果発動でござる! 攻撃した後、自分のモンスターをリリースすることで、もう一度モンスターに攻撃することができるでござるよ」

 

 もう一度モンスターに攻撃? でも、僕の場にモンスターは・・・・・・。

 

「リリースされた輪廻天狗の効果発動でござる。山札より、二枚目の輪廻天狗を特殊召喚するでござる!」

 

輪廻天狗 ☆4 攻撃力1700

 

「ここで、ブラック・ガーデンの効果発動でござる! 輪廻天狗の攻撃力は半分になり、貴殿の場に、ローズ・トークンを特殊召喚するでござる!」

 

輪廻天狗 攻撃力1700→850

 

ローズ・トークン ☆2 攻撃力800

 

「インセクト女王でローズ・トークンに攻撃でござる!」

 

遊民戦

LP5200→3200

 

「やることは同じでござる。輪廻天狗をリリースし、もう一度攻撃可能となるでござる」

 

輪廻天狗 ☆4 攻撃力1700→850

 

ローズ・トークン ☆2 攻撃力800

 

「インセクト女王でさらに攻撃でござる!」

 

遊民戦

LP3200→1200

 

「輪廻天狗で直接攻撃でござる!」

 

遊民戦

LP1200→350

 

 くっ、結構ライフ持っていかれた。痛い。

 

「これで拙者はターン終了でござる」

 

服部サスケ

LP8000 手札3

場 メイン:究極変異態・インセクト女王 輪廻天狗 魔法・罠:忍法 変化の術 伏せカード:一枚

 

「・・・・・・ドロー」

 

 残りライフは風前の灯火。

 

『主殿・・・・・・』

 

 安心して、ジャン。

 

「ファイルターンだよ」

 

 僕の言葉に、教室内がざわめく。

 

「はったりでござるか?」

 

「そんなわけないじゃん」

 

 僕がこのターンで勝てば僕の勝ち。次に服部くんにターンが回れば、僕の負け。

 

「・・・・・・なるほど。そういうことでござるか」

 

 どうやら、理解してくれたらしいね。良かった。

 

「僕は調律を発動するよ。デッキから、ジャンク・シンクロンを手札に加える。そしてそのまま通常召喚!」

 

ジャンク・シンクロン ☆3 チューナー 攻撃力1300

 

「ジャンク・シンクロンの効果発動!」

 

「リバースカード、神の通告を発動でござる。そのモンスター効果を無効にして破壊するでござるよ!」

 

服部サスケ

LP8000→6500

 

「なら、伏せておいた強欲で貪欲な壺発動! デッキから十枚除外して、二枚ドローする!」

 

 よし、これなら!

 

「戦士の生還を発動! ジャンク・シンクロンを手札に戻すよ。それとサイクロン発動。ブラック・ガーデンを破壊」

 

 ふぅ。教室が明るくなった。

 

「それで、どうするつもりでござるか?」

 

 今から見せてあげるよ。

 

「バトル!」

 

「ッ!? モンスターのいない状態で、バトルでござるか!?」

 

 結束さん、力を借ります!

 

「リバースカード、オープン! 速攻魔法、ライバル・アライバル! 手札からモンスター一体を召喚する! おいで、ジャンク・シンクロン!」

 

ジャンク・シンクロン ☆3 チューナー 攻撃力1300

 

「ジャンク・シンクロンの効果発動!」

 

「ちょっと待つでござる! ジャンク・シンクロンの効果は召喚成功時のもののはず!!」

 

「ライバル・アライバルはモンスターを召喚する効果だよ!」

 

「ッ!?」

 

 そう、ライバル・アライバルによって行われるのは『召喚』であって『特殊召喚』じゃない。つまり、召喚成功時の効果の発動ができる!

 

「僕は墓地のドッペル・ウォリアーを特殊召喚!」

 

ドッペル・ウォリアー ☆2 守備力800

 

「いくら弱小モンスターを並べたところで、インセクト女王には届かないでござるよ!」

 

 僕のモンスター達は、『弱くない』!

 

「トラップ発動! 緊急同調! バトルフェイズ中にシンクロ召喚を行う!」

 

「バトルフェイズ中にシンクロ召喚でござるとっ!?」

 

「レベル2、ドッペル・ウォリアーに、レベル3、ジャンク・シンクロンをチューニング!」

 

3+2=5

 

「集いし星が、鋼に打ち勝つ戦士となる! シンクロ召喚! 来い、ジャンク・ウォリアー!」

 

『出番ですな!』

 

ジャンク・ウォリアー ☆5 攻撃力2300

 

「ドッペル・ウォリアーがシンクロ素材となったことで、僕の場にドッペル・トークン二体を特殊召喚するよ!」

 

ドッペル・トークン ☆1 攻撃力400

 

「ジャンク・ウォリアーの効果! 僕の場のレベル2以下のモンスターの攻撃力分、自らの攻撃力を上げる!」

 

『皆、力を貸してもらいますぞ!』

 

ジャンク・ウォリアー 攻撃力2300→3100

 

「攻撃力、3100!」

 

「まだだよ! リバースカード発動! 速攻魔法、スクラップ・フィスト! ジャンク・ウォリアーに五つの効果を適用する! ダメージ二倍もあるよ!」

 

「ダメージ二倍でござるかッ!?」

 

『力が漲ってきましたぞ!』

 

 それじゃあ、行くよ?

 

「ジャンク・ウォリアーで、インセクト女王に攻撃!」

 

「だが、まだ拙者のライフは残っ」

 

「手札からラッシュ・ウォリアーを墓地に送ることで、ジャンク・ウォリアーの攻撃力は二倍になる!」

 

「攻撃力も二倍でござるかッ!?」

 

ジャンク・ウォリアー 攻撃力3100→6200

 

「全てを砕け! スクラップ・フィスト!」

 

『ハアァァァア!』

 

「ござるぅぅぅ!?」

 

服部サスケ

LP6500→0




今回、ブレイドJさんの『遊戯王Trumpfkarte』から、結束 遊騎さんと冬城 闇さんをお借りしました。(許可は貰ってます)

ブレイドJさん、ありがとうございました!

蛾虫寺はこの作品のオリジナルキャラです。ブレイドJさんの作品には(多分)出てこないです。
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