遊戯王 デュエリスト・ストーリーズ 作:柏田 雪貴
Side戦
『決まりましたー!! 中間テストトーナメント、優勝者は、如月遊羽ー!!』
体育館いっぱいに放送が流れる。音量大き過ぎない? 耳が痛いんだけど。
「はぁー。負けちゃったな」
『何、次勝てば問題ありませんぞ』
ジャンがそう言って僕を励ましてくれる。
「そうだぜ、戦。俺に勝つにはまず学年最強にならないとな」
如月くんもいい笑顔で言ってくれる。
「その学年最強が君なんだから、矛盾してるでしょ」
「何言ってんだ? 俺は学校最強だ」
僕の指摘に真顔で返す如月くん。
これ、本気で言ってるんだから凄いよね。
『その割には危ないデュエルだったぞ、遊羽』
「うるせぇ。いいだろ、エンタメってことで」
うん、それは龍塚くんのデュエルだけどね。
『それでは! トーナメント優勝者に、豪華景品があります! 皆さん、ステージをご覧ください!』
放送委員の子のアナウンスが入り、如月くんが体育館のステージ(特設じゃなくて普通の)に目を向ける。
「そんなのがあったのか」
「知らないでデュエルしてたんだ」
その景品目当てで頑張ってる生徒もいたのに。
『それではご入場ください! プロデュエリスト、凪 風磨さんです!』
会場がのいたるところから歓声が上がる。
ステージに現れたのは、白髪にメガネのスラッとした男性。プロとしての衣装なのか、執事服を着ている。
「何!? 凪風磨だと!!」
そう、林間学校で如月くんがデュエルした人だ。
『久しぶりですね、如月遊羽くん。まさか、私に挑んできたデュエリストと、こんな形で再開するとは、思ってもみませんでしたね』
マイクを通してこちらに話しかけてくる凪プロ。
「いや、まさかアンタがプロデュエリストだとは思わなかったぜ。通りで強いわけだ」
恐らく、凪プロはあの林間学校のときに今日の打ち合わせをしていたんだろう。
『優勝者は景品として凪プロとのデュエルすることができます! あ、もちろんカードもありますよ? それは後日だそうです!』
カードか~。ドラゴン以外いらない、とか突っぱねそうだけどね。
「ドラグニティの新規、用意しとけよ? それはそれとして、凪! リベンジだ!」
『いいでしょう。受けて立ちます』
言うなり凪プロはステージから飛び降りて、こちらの特設ステージにやってきた。
『主殿。拙者らは観客席へ』
「そうだね。移動しようか」
如月くんと凪プロが向かい合い、ディスクを構える。
『それでは、デュエル開始です!』
「「デュエル!」」
そんな彼の背中に、僕は力いっぱい声をかけた。
「頑張ってね、遊羽くん!」
「おう! 俺達のデュエルはこれからだ!」
最終回のノリですが、続きます。