遊戯王 デュエリスト・ストーリーズ   作:柏田 雪貴

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短いだけの説明回です。

後書きにデュエルがあります。


状況整理

 日向のデュエルから数日後。遊羽の家には、戦、息吹、日向が集められていた。

 

「さぁて。皆さんの事情を洗いざらい吐いていただこうかぁ」

 

 悪魔のような笑みを浮かべながら、遊羽が全員を見つめる。

 

「え~、どうしようかな♪」

 

「でなきゃ、お前のベッドの下にある『沈黙の魔導剣士-サイレント・パラディン~デモンズチェーンに屈しない!!~』『ブラックマジシャンとブラックマジシャンガール~師弟のいけない個人授業~』『堕天使イシュタム~ごめんなさい、堕ちた天使の黙示録~』『巨神乳フェルグラント~ちょっと過激に福音祭~』等を、全て捨てる」

 

「うわぁ待った待った! 話すから!」

 

 並べられた本の題名達に、息吹は慌てて了承する。この場に女子がいたら危なかった。

 

「おれもか?」

 

 嫌そうな顔をする日向。彼が覆面プロデュエリストをしているのだって、理由がある。それを話すというのは、やはり気が進まない。

 

「そうか。ならお前の正体を『月刊・隣の噂は蜜の味』にリークする。俺も心が痛むが、仲間に隠し事をされる方が辛いしなぁ。必要な犠牲っていう奴だ」

 

「まってまって話す、話すから。だからまって!」

 

 ケータイ片手に告げる遊羽を必死で止める日向。もはや脅しだ。

 

「さて、戦。お前もだ」

 

「うん、いいよ」

 

「話さなければお前を、って話すのかよ! 素直だな・・・・・・」

 

 前の二人とは異なる反応に、今度は遊羽が驚く。

 

「僕、両親が死んじゃってるんだよね。心中して」

 

 いきなりの重い話に、場の空気も重くなる。

 

「それで、心中する前の母さんの言葉が、『あなたは弱くないわ。私達はいなくなるけど、許してね』だったんだ。パワーコード・トーカーは父さんの遺産。中学入ってすぐくらいのことでさ。大変だった」

 

 あっけらかんと言うが、遊羽達の顔は暗いままだ。それを見て、戦は少し嫌そうな顔をする。

 

「あのさ、僕はもうその事を乗り越えたんだ。暗い顔をされても、困るんだけど・・・・・・」

 

 言って、本当に困ったような顔をする。自身が乗り越えた過去に悲しまれても、反応に困るだけだ。

 

「そか。なら次は先輩だ。多分、そんなに重くないだろ?」

 

「ひどい!? まぁ、否定できないんだけどさぁ・・・・・・」

 

 軽く悲鳴を上げてみせる日向。それで、場の空気がいくらか和らいだ。

 

「おれは単純に学校生活に支障が出るのが嫌だから、正体を隠してる。これでプロだってばれたら、学校まで記者がやってきそうで」

 

 想像しただけでも恐ろしい、というように身震いする日向。遊羽はそれを冷ややかな目で見つめる。

 

「それだけか?」

 

「後は・・・・・・ほら、覆面デュエリストって、なんかカッコよくない?」

 

「実はそっちが本音だろ、先輩」

 

 本心を暴露した日向。高校生なんて、案外そんなものかもしれない。

 

「あ~、これ流れ的に次オレだよね」

 

「他に誰かいるのか? 俺には見えねぇな」

 

「・・・・・・あ、そこに新種の精霊が」

 

「そうか、よかったな。さぁ話せ」

 

 逃げようとする息吹を、じぃっと見つめる遊羽。

 

「・・・・・・はぁ。わかった、話すよ」

 

 観念したように手を上げ、息吹は話し出す。

 

「オレと手鞠の父親は、精霊なんだ。オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴンの」

 

「ちょっと待て。人間と精霊の間に、子供ってできるのか!?」

 

 驚愕の声を上げる遊羽。日向と戦も驚いた顔をしている。

 

「その証拠が目の前にいるだろ? まぁ、オレは精霊の方の血が強いらしくてさ。他人の考えてることがある程度わかるんだ」

 

 精霊は、主と心を通わせ、主の心を読むことができる。その主の立場の息吹は、主がいないことで、他人の心が読める、ということだ。

 

「手鞠は精霊としての血が弱い。だから、ほとんど普通の人間と変わらない」

 

 つまり、特別なのは息吹だけ、ということだ。

 

「へぇ。じゃあ、精霊同士で子供ってできるのか?」

 

 ふと思いついた疑問を口に出す日向。遊羽も思ったが、あえて口にしなかった。

 

「わからない、としか言えない。そんなの聞いたことないし。オレはただ、自分についてを父親から聞いただけだよ。その父親も、今は仕事で海外だし」

 

 精霊が仕事してるのかぁ・・・・・・と驚きを通り越して呆れる三人。

 

 結局、その日はそのまま解散となった。




息吹「お待たせしました、リア充をワンキルしよう! のコーナーです」

遊羽「またか。そんなに俺をボコりたいのか、読者」

息吹「リア充は常に妬まれるものだよ♪ 諦めてディスクを構えたら?」

遊羽「まぁ、いいけどよ・・・・・・俺のターン、目覚めで白龍と亜白、効果で亜白特殊召喚。トレインで白龍。死者蘇生で白龍。これでターンエンド」

息吹「それでは、オレのターン♪ まずは、妨げられた壊獣の眠り! 君にはラディアンを、オレはサンダーさんを特殊召喚!」

遊羽「サンダー・ザ・キングな」

息吹「終末の騎士を召喚、効果でデスドルドーを墓地へ。効果でライフ半分払って特殊召喚、リンクでハリファ。効果でゾンビキャリア特殊召喚! ワン・フォー・ワンでアクマグネ、効果でラディアンとシンクロ! スターダスト・ドラゴン! 更に、ゾンビキャリアでサンダーさんとシンクロ、星態龍! ここからはオマケ、おろかな埋葬でデッキからフォトン・ドラゴン、福音! フォトン・ドラゴンを特殊召喚!」

遊羽「・・・・・・マジで壁とやってろよ、お前」

息吹「デュエルは相手がいないとできないよ♪ バトル、シューティング・ソニック! スター・イーター! 破滅のフォトン・ストリーム!」

遊羽「結局ワンキルかよぉ!!」
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