遊戯王 デュエリスト・ストーリーズ   作:柏田 雪貴

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勉強のストレスでまたも書いてしまった・・・・・・。

後悔はしてない。公開はしますが(面白くない)

デュエル回です。


手品に使われる兎

 前期期末テストが終わった、昼休み。

 

 購買での戦争を勝ち抜いた戦は、戦利品に廊下を歩いていた。

 

(ん? あの教室って、使われてなかったような・・・・・・?)

 

 電気の点いている空き教室を見つけ、中を覗く。

 そこには、彼のよく見知った生徒が、彼の見知らぬ格好で椅子に座っていた。

 

「・・・・・・永野さん?」

 

「ひゃ!? ・・・・・・っつう・・・・・・」

 

 驚きから声を上げ、椅子から転げ落ちたその生徒は、休んでいるはずの永野 遥だった。

 

「あ、ごめん! 大丈夫?」

 

 慌てて教室に入り、遥に手を差し伸べる戦。遥はたはーと笑いながらその手をとる。

 

「それで、何で女子制服を?」

 

 遥を座らせ、自分も手近な椅子に腰掛けてから、改めて戦は問いかけた。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 気まずそうに視線を逸らし、決心したように戦に向け、また逸らしと繰り返す遥に、じれた戦は強硬手段を用いる。

 

「早くしないと、さっき見えた下着の色、バラすよ」

 

「へ!? わ、わかった、言うから止めて!」

 

 必死の形相でノーと突っぱねる遥に、嗜虐心を満足させた戦は黙る。因みに白。

 

「・・・・・・実は、ボクが男装をしていたのは、お父さんが男の子が良かった、って言ったからなんだ。それで、男装をしていたんだけど、さすがに色々キツくなって、夏休みの終わり辺りにお父さんと話したんだ」

 

「うん。ところで、何がキツくなったの?」

 

 にっこり笑い、質問をぶつける戦。遥はう゛、と言葉に詰まる。

 

(ぜ、絶対確信犯だよー!)

 

 心の中で悲鳴を上げる遥だが、それを知ってか知らずか、戦は笑みを浮かべたままだ。

 

「・・・・・・その、お風呂、とか・・・・・・胸、とか」

 

「へぇ。ありがとう、続けて」

 

 内心涙目になりながら遥は戦を睨むが、寧ろ戦はその可愛い仕草に御馳走様ですと言いたいほどだった。尤も、顔には一切出ていないが。

 

「・・・・・・そしたら、お父さんが『え、俺そんなこと言ったか?』とか言ってきて・・・・・・」

 

「あー」

 

 何というか、哀れだ。そんな感想を戦は抱いた。

 

「それで、男装を解いたんだ」

 

「うん、そうなんだけど・・・・・・足とかスースーするんだよねー」

 

 そう言いながら、スカートをパタパタはためかせる遥。戦以外の男子生徒であれば、前屈みにならざるを得なかっただろう。 ※除く遊羽

 

(・・・・・・そういえば、あの人達もこんな感じだったな・・・・・・)

 

 異世界で出会ったカップルを思い出し、少しの憧れが生まれる。

 

(まだいいかなって思ってたけど)

 

 急に黙った彼を?を浮かべながら見る遥に、戦は笑顔で言う。

 

「永野さん。僕と付き合ってくれない?」

 

「・・・・・・へ? ・・・・・・ふぇ? ふあっ!?」

 

 戦の言葉が耳を通過し、脳に入り、理解する。そして赤面。その赤さたるや、キラートマトもかくやというほどだったという。

 

「な、何でそんな急に!?」

 

 理解したことによる驚きと戸惑いから、遥が叫ぶ。

 

「林間学校での出来事、覚えてる?」

 

「え、覚えて、~~~~~~~~!!」

 

 思い出し、悶える。

 

「あのこともあって、付き合うなら永野さんかな、と思って」

 

「ち、違うの! あれは、その、」

 

 真っ赤な顔の前で両手を振り、否定を示す遥。そんな彼女に、戦はさも悲しい、という表情を向ける。

 

「そっか、僕とは遊びだったんだ・・・・・・」

 

「ち、違うの! えっと、違わないけど、そうじゃなくてっ!!」

 

 戦の期待通りに動揺する遥。その反応が満更でもなさそうなことを感じ、戦はにっこり微笑む。

 

「なら、いいよね?」

 

「・・・・・・えーっと、」

 

「いいよね?」

 

「・・・・・・ぅん、いいよ」

 

 真っ赤な顔を背けながらも、確かに肯定する遥。戦は笑顔を一層濃くし、遥の手をとる。

 

「ならよろしく、永野さん。早速だけど、遥って呼んでいい?」

 

「だ、ダメッ! まだダメッ!」

 

「そう? じゃあ、気長に待つよ、遥」

 

「うひゃい!? だ、ダメッって言ってるでしょー!」

 

 早速不意打ちで名前を呼ぶ戦。滲み出る無自覚なドS。

 

 こうして、このデュエルスクールに新たなバカップルが生まれた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 戦がバカップルを結成していた昼休みに、息吹によって仁藤 実篤&服部 サスケとデュエルをして敗北した遊兎は、放課後を告げるチャイムが鳴ったと同時に、机の上に身体を投げ出す。

 

「だー、疲れた!」

 

「それじゃ、放課後のデュエルのお時間でーす♪」

 

 そして、息吹にサルベージ&強制連行される。

 

「うおっ! 離せ、引きずるな! 自分で歩くから、ちょ、階段は待っあだだだだだだ!?」

 

 そんなこんなで遊兎が連れてこられたのは、とある教室の前。

 息吹と遊兎がその前に立つと、扉が勢いよく開いた。

 

「な、何なんだ!?」

 

 思わず遊兎が声を上げると同時に、暗かった教室がスポットライトに照らされる。

 

「『な、何なんだ!?』と効かれたら!」

 

「答えてあげるが世の情け」

 

 光が照らし出す、二つの人影。

 

「世界の破壊を防ぐ為」

 

「世界の平和を守る為」

 

 詠唱を始め。

 

「愛と真実の正義を貫く」

 

 少し内容を変え。

 

「クールビューティーな味方役」

 

 ジョジョ立ち(決めポーズ)を決める。

 

「星河!」

 

「孝之!」

 

「日向でーす」

 

 そして、ひょっこり現れるもう一つの人影。

 

「銀河を駆ける研究会の二人には!」

 

 除く先ほどの人影。

 

「ホワイト・ホール、ブラホに打つ日が待ってるぜぃ!」

 

 待っていても、そこにたどり着けるとは限らない、というニュアンスを含んだ言い方。

 

「なーんてな!」

 

 唖然としている遊兎の前に現れたのは、水瀬 日向。元に戻った照明の下では、星河と孝之がポーズをしたままでピクピク震えている。かなり辛い体勢らしい。

 

「・・・・・・な、何だよ、これ」

 

「ん? さっき名乗ったろ? 二人は研究会」

 

 日向がプリキュアのような言い方と共に解説するも、遊兎は立ち尽くしたままだ。

 

「・・・・・・なぁ、この体勢けっこーキツいんだけど。戻っておk?」

 

 上半身を後ろに反らせ、右手人差し指を正面に向けながら孝之が言う。

 

「くっ、もう少し楽なものにしていれば・・・・・・!」

 

 腰を斜めにずらし、左手を顔の前で広げながら呻く星河。

 

「いや、自分たちでそれにしたんでしょーに」

 

 そんな彼らを眺め、苦笑を浮かべる日向。

 

 遊兎は知らないことだが、この研究会の二人と日向は『アベシの三羽烏』や『残念イケメントリオ』などと呼ばれており、生徒達には好かれ、教師達からは呆れられているのである。

 

「まったく・・・・・・それじゃあ、私は部活に行くからね」

 

 その三人に呆れた視線を向けながら、教室を出る女子生徒が一人。

 

「おー、サンキュー望月」

 

 彼女は望月 結希(もちづき ゆき)。ワンキル・ソリティア研究会に所属する三年生で、三人の悪ふざけに巻き込まれることの多い生徒だ。今回も、演出のために照明係にされていた。

 キワモノや癖のある生徒の多い研究会の中では生粋の常識人で、『研究会の良心』と呼ばれていたりする。

 

「というわけで、今日はここ三人とデュエルしてもらいまーす♪」

 

 悪戯っ子のような笑みを浮かべながら、遊兎を教室の中に押し込む息吹。

 

「じゃ、先ずは誰からやる?」

 

 息吹が三人に問いかけると、ジョジョ立ちを解いた孝之と星河が真っ先に手を挙げる。

 

「ここはオレが」

 

「いや、ここは俺が」

 

 最後に、二人に釣られた日向の手が挙がる。

 

「いやいや、ここはおれが」

 

「「どうぞどうぞ」」

 

「っておい!?」

 

 ハメられた、と叫ぶ日向をそっちのけに、孝之と星河は椅子に腰掛け一息つく。

 

「お茶がうめぇなぁ、星河さんや」

 

「そうだな、孝之さんや」

 

 実際にお茶を飲んでいるわけではないが、そこはご愛嬌。

 

「おまえら、あとで覚えとけよ・・・・・・」

 

「聞こえませんなぁ、婆さんや」

 

「ボケてきたのかい、爺さんや。後、誰が婆さんだ」

 

 日向が睨むも、縁側の老夫婦のような反応を見せる二人。

 彼らについて色々諦めた日向は、デュエルディスクにデッキをセットし、遊兎に向き直る。

 

「はじめまして、だったな。おれは水瀬日向。よろしくたのむぜ」

 

「お、おう。(オレ)は月見遊兎、(ワル)だ!」

 

 自己紹介の内容としておかしい名乗りに苦笑しながらも、日向は何も言わなかった。

 

 遊兎がデュエルディスクを構えたのを確認し、孝之が立ち上がる。

 

「部長! デュエル開始の宣言をしろぉ!」

 

「ははー! デュエル開始ィ!」

 

 立場が色々おかしいが、研究会では日常茶飯事だ。

 

「「デュエル!」」

 

水瀬日向

LP8000

 

月見遊兎

LP8000

 

「おれのターン! モンスターをセット、カードを二枚セット! これでターンエンド」

 

水瀬日向

LP8000 手札2

場 メイン:伏せモンスター 魔法・罠:伏せカード×2

 

 動きのないフィールドを見て、どこからか取ってきたらしいお茶を啜る孝之が呟く。

 

「伏せモンスター、ってことは、アドバンス軸のデッキじゃなさそだな」

 

「いや、あのデッキは確かマシュマロンや翻弄するエルフの剣士も入っていた筈だ。決めつけるにはまだ早い」

 

 同じくお茶を啜りながら反論する星河。デッキ内容を把握されていることに、日向は冷や汗をかいた。

 

(オレ)のターン、ドロー!」

 

 ドローしたカードを確認した後、日向のフィールドの伏せカードに目を向ける遊兎。戦とのデュエルがトラウマになっているようだ。

 

(オレ)は成金ゴブリンを発動! デッキから一枚ドローして、先輩のライフを回復する!」

 

水瀬日向

LP8000→9000

 

(んー、なんかちょっとやだな)

 

 普段、プロとしてデュエルしたり、ワンキルやソリティアの相手をしている日向としては、このカードのような条件のないドローカードは警戒すべきものである。

 

(リチュアで先攻ハンデス、デッキ圧縮からの盗賊団からジャックポット、カバ壊獣からのヘルテン、アブソーブにトーチからの連続リンク。そしてエクゾディア。最近だと閃刀姫も。あの60枚構築とか、もうやんなってくるな・・・・・・)

 

 数え切れないトラウマが脳裏をよぎり、日向が顔をしかめる。

 

「さらに、緊急救命レスキューを発動! 自分のライフが相手より少ないとき、デッキから攻撃力300、守備力100の獣族モンスターを三体相手に見せ、相手が選んだものを手札に加える!」

 

「出たよ、三枚選ぶ。どうして三種類じゃないのかねぇ?」

 

「それには俺達もお世話になっているだろう。パワーツールにシンクロキャンセルで大量ドローと装備カードサーチ。おかわりなら注ぐぞ」

 

 思わず呟いた孝之にツッコむ星河。確かにと同意しながら孝之は星河にコップをわたす。

 

(オレ)が選ぶのは、レスキューラビット三枚!」

 

「うん、知ってた」

 

 孝之達の会話は日向にもバッチリ聞こえており、彼も薄々察していた。それでも、実際にされるのは普通に嫌なのだが。

 

「よし、(オレ)はレスキューラビットを召喚! 効果で、デッキからライドロンを特殊召喚!」

 

レスキューラビット ☆4 攻撃力300

 

ライドロン ☆4 攻撃力2000

 

 ヘルメットを被ったウサギがフィールドに現れるなり助けを呼び、二匹のライオン型サイバースが駆けつける。どちらかというと、ライオンはウサギを狩る側だが。

 

 ライドロンがフィールドに飛び出すなり吠え、それに遊兎がビビる。そしてそれを見て息吹が笑い転げる。

 

「くっそ・・・・・・(オレ)はライドロン一体でリンク召喚! リンク1、リンク・スパイダー!」

 

リンク・スパイダー link1 攻撃力1000

 

 ライドロンがサーキットを駆け抜けると、そこには電化蜘蛛が。

 

「リンク・スパイダーの効果発動! 手札の通常モンスター一体を、リンク先に特殊召喚する! 来てくれ、機界剣士アヴラム!」

 

機界剣士アヴラム ☆4 攻撃力2000

 

『んん? ああ、僕か』

 

 フィールドに現れた剣士に、孝之のそばでまったりしていた精霊の内の一体、アウラムが反応する。本当に反応しただけだが。

 

「ライドロンとアヴラムをリリース! 銀河眼の光子竜を特殊召喚!」

 

 ライドロンとアヴラムが赤い十字架に吸収され、そこに銀河が誕生する。

 

銀河眼の光子竜 ☆8 攻撃力3000

 

『む、今度は私か』

 

 星河の中にいたフォトンもまた、自身と同じのカードの出番を察した。

 

「バトルだ!」

 

「ちょっと待った。リバースカード、威嚇する咆哮、チェーンしてマジカルシルクハット!」

 

 フィールドに獣の咆哮が轟くと共に、日向の代名詞とも呼べる帽子達が伏せモンスターを隠す。

 

「・・・・・・バトルフェイズ終了、メインフェイズだ。カードを伏せて、ターンエンド」

 

「エンドフェイズ、墓地に送ったヒステリック・サインの効果で、ハーピィの羽根箒、チャネラー、ハーピストを手札にくわえる」

 

月見遊兎

LP8000 手札2

場 エクストラ:リンク・スパイダー メイン:銀河眼の光子竜 魔法・罠:伏せカード

 

「おれのターン、ドロー! まずは、ハーピィの羽根箒を発動! そして、さっきのチャネラーを召喚!」

 

ハーピィ・チャネラー ☆4 攻撃力1400

 

「効果で、手札のハーピストをコストに、デッキからハーピィズペット竜を特殊召喚! チャネラーのレベルは、ドラゴン族がいることで7になる」

 

ハーピィズペット竜 ☆7 攻撃力2000→2300

 

ハーピィ・チャネラー ☆4→7

 

「レベル7のモンスター二体でオーバーレイ、エクシーズ召喚! こい、No.11 ビッグ・アイ!」

 

No.11 ビッグ・アイ ★7 守備力2000

 

 黒い渦から現れたのは、尖った目玉。これでも魔法使い族。

 

「ビッグ・アイの効果発動! オーバーレイユニットを一つ使い、相手モンスター一体のコントロールを得る! おれがえらぶのは、当然ギャラクシーアイズ!」

 

「お、(オレ)の銀河眼の光子竜が!」

 

 ビッグ・アイのあやしいひかり! 効果は抜群だ!

 

「さらに、反転召喚! メタモルポット!」

 

 伏せられていたカードがひっくり返り、手札を満足させる給油機が目を輝かせる。

 

「リバース効果で、お互いに手札を全て捨てて、五枚ドロー!」

 

(・・・・・・よし、この手札なら!)

 

 いいカードを引いたのか、口角をあげる遊兎。日向はわかりやすいなーと彼を眺めていた。

 

「バトル! ギャラクシーアイズで、リンク・スパイダーを攻撃! 破滅のフォトン・ストリーム!」

 

 意気揚々と攻撃宣言する日向。だが、それに待ったをかける者がいた。

 

「待て。声が足りない。それじゃ、ギャラクシーアイズは応えてくれないぞ」

 

 星河は日向の横に立ち、ティーチングを開始する。

 

 それを眺め、呆然とする遊兎。息吹と孝之はいつものことだと気にしていない。

 

「日向先輩、五分以上経ったら遅延行為で敗北ですよ♪」

 

「え、うそん!?」

 

「まだ足りないぞ。もっと腹から出せ。答えはイエスかはいだ」

 

「スパルタかよ!? あ、すみませんイエスはい」

 

「どちらかだと言っただろう」

 

 星河によるレッスンが終わったのは、丁度四分後だった。

 

「お、おまたせ。ん゛んん! ギャラクシーアイズで攻撃! 破滅のフォトン・ストリィィィィィイイム!!!!」

 

 日向がカイトボイスで放った攻撃宣言により、ギャラクシーアイズがようやく攻撃する。因みに、レッスン内容はひたすら『ハルトォォォォォォォオオ!!!!』と叫ぶ、というものだった。

 

「くっ、うおっ!」

 

月見遊兎

LP8000→6000

 

 これで、遊兎のフィールドは焼け野原。

 

「次! メタモルポットで攻撃!」

 

「いって」

 

月見遊兎

LP6000→5300

 

 日向のデュエルでは何故か多い、メタモルポットによる攻撃。そのため、プロの業界では『手品師の相棒はメタモルポットだ』という噂があるとかないとか。

 

「カードを二枚伏せて、エンドフェイズ、ハーピストの効果でデッキからチャネラーを加える。これでターンエンド」

 

水瀬日向

LP9000 手札4

場 エクストラ:No.11 ビッグ・アイ メイン:銀河眼の光子竜 メタモルポット 魔法・罠:伏せカード×2

 

「くっ、(オレ)のターン! カメンレオンを召喚!」

 

カメンレオン ☆4 攻撃力1600

 

 仮面を被ったカメレオンが『え、何? やるのー?』と怠惰な様子でフィールドに現れる。

 

「カメンレオンの効果発動! 墓地の守備力0のモンスターを特殊召喚する! って、働けよ!」

 

 『めんどーい』とでも言うかのようにゴロゴロするカメンレオンに遊兎が声を荒げると、カメンレオンは『はいはい、わかったわかった』と墓地に舌を伸ばし、ライドロンを釣り上げる。

 

ライドロン ☆4 守備力0

 

(オレ)はカメンレオンとライドロンでオーバーレイ! 闇より出でし反逆の牙! 自由を求めし漆黒の翼! エクシーズ召喚! 来てくれ、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン ★4 攻撃力2500

 

 カメンレオンが舌でライドロンを巻いたまま黒い渦に飛び込み、漆黒の竜が闇から降り立つ。

 

「ダーク・リベリオンの効果発動! オーバーレイユニットを二つ使って、相手モンスター一体の攻撃力を半分にし、その分攻撃力をアップする! リベリオン・ファング!」

 

 ダーク・リベリオンがギャラクシーアイズに噛みつき、その攻撃力を奪う。

 

銀河眼の光子竜 攻撃力3000→1500

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン 攻撃力2500→4000

 

「バトルだ! ダーク・リベリオンで、メタモルポットを攻撃!」

 

「トラップ発動、マジカルシルクハット! さーて、今回は何を仕込もうかな」

 

 再びフィールドに帽子が舞い降り、メタモルポットを隠す。

 

「くっ、なら、ギャラクシーアイズに攻撃だ!」

 

水瀬日向

LP9000→6500

 

「あいててて」

 

 ギャラクシーアイズが破壊され、バトルフェイズの終了と共にシルクハットが消える。

 

「カードを二枚伏せて、ターンエンド!」

 

月見遊兎

LP5300 手札3

場 エクストラ:ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン 魔法・罠:伏せカード×2

 

(あーあ、いいのかな? ビッグ・アイがいるから、ダーク・リベリオン、取られちゃうけど♪)

 

 デュエルを見ながら、息吹は考える。これはプレイミスか、それとも作戦か。

 

「・・・・・・おれのターン、ドロー」

 

 日向も考えは同じようで、伏せカードにチラリと目を向ける。が、そこで躊躇ってはプロは務まらない。

 

「まずはハーピィ・チャネラーを召喚!」

 

ハーピィ・チャネラー ☆4 攻撃力1400

 

「カードを二枚伏せて、メタモルポットを反転召喚! さて、もう一度手札交換だ」

 

 メタモルポットが再び反転し、お互いの手札を満足させる。

 

「そして、今伏せたモンスターゲートを発動! メタモルポットをリリースし、デッキからモンスターが出るまでカードをめくる。モンスターが出たら特殊召喚、めくったカードは墓地だ」

 

 捲られ、墓地へ送られていく緑のカードにピンクのカード。青いカードも一瞬見えたが、すぐに墓地へ送られた。

 

「あれま、特殊召喚するのはシャドー・ミストだ」

 

E・HEROシャドー・ミスト ☆4 守備力1500

 

 特殊召喚されたときに効果があるモンスターだが、デッキに対象のカードがないため不発となる。

 

「ビッグ・アイの効果発動!」

 

「手札のエフェクト・ヴェーラーの効果発動だ! それを無効にする!」

 

 性別のことで一悶着あった中性的なモンスターが目玉の周りを飛び回り、無力化する。

 

「問題なし! 速攻魔法、エネミーコントローラー! ビッグ・アイをリリースして、ダーク・リベリオンをいただくぜ」

 

「なっ、しまった!」

 

 右、左、A、Bと入力されたコントローラーがダーク・リベリオンに取り付けられ、コントロールする。

 

「あと必要なのは火力のみ。チャネラーとシャドー・ミストでオーバーレイ、ホープホープレイ大正義!」

 

SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニング ★5 攻撃力2500

 

「バトル。ライトニングで攻撃!」

 

「リバースカード、ダメージダイエット!」

 

「大正義がバトルするとき、相手はカードの効果を発動できないんだ」

 

「な、うぐあっ!」

 

月見遊兎

LP5300→2800

 

 知識不足による、プレイミス。遊兎には、まだカードの知識が足りていなかった。

 

「ダーク・リベリオンでダイレクトアタック!」

 

「今度こそ、ダメージダイエット!」

 

月見遊兎

LP2800→800

 

「・・・・・・カードを伏せて、ターンエンド」

 

水瀬日向

LP6500 手札3

場 エクストラ:SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニング 魔法・罠:伏せカード×3

 

(オレ)のターン! 魔法カード、ライトニングボルテックス! 相手のモンスターを全て破壊する!」

 

 雷に焼かれ、破壊されるライトニング。ライトニングがライトニングに破壊されるとはこれいかに。

 

「バトルだ! ダーク・リベリオンで攻撃!」

 

「墓地の幻影騎士団シャドーベイルの効果発動! ダイレクトアタック宣言時、墓地からモンスターとして特殊召喚できる!」

 

幻影騎士団シャドーベイル ☆4 守備力300

 

「なら、そのモンスターに攻撃だ!」

 

「手品の種はまだまだあるぜ! リバースカード、三枚目のマジカルシルクハット! さて、どのシルクハットに攻撃する?」

 

 三度現れ、騎士を隠す帽子達。

 

「なら、一番右のシルクハットだ!」

 

 ダーク・リベリオンがシルクハットに噛みつく。すると、その帽子が爆発し、遊兎にダメージが届く。

 

月見遊兎

LP800→0

 

「・・・・・・へ?」

 

 呆然と、何が起きたのかわからない、という顔の遊兎。

 種明かしをするかのように、日向は解説する。

 

「トラップカード、仕込み爆弾。相手によって破壊されると、1000ポイントのダダメージを与えるカードさ」

 

 いやーデッキに残っててよかったー、と呟く日向。

 

(さて、遊兎はこれからどうするかなー♪)

 

 息吹が遊兎を見ていると、彼は自分の頬を張り、頭を切り替える。

 

「次、頼むぜ」

 

「へぇ・・・・・・♪」

 

 少し前の遊兎であれば、うなだれて終わっていただろう。

 

 ささいな、でも確かな変化に、息吹は驚きと喜びを感じていた。




今回、勢いで書いたので、またミスがあるかもしれません。

見つけたら、報告お願いします。
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