遊戯王 デュエリスト・ストーリーズ   作:柏田 雪貴

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またかなりお待たせしてしまいました。

デュエル回です。


兎と脳筋のダブルコンボ

(くそう……どうすりゃいいんだ)

 

 遊兎はとなりを歩く桜髪の童顔少女を見ながら、軽く唇を噛んだ。

 

(折角彩葉と一緒にいるのに、どうしたらいいかわっかんねぇ! やっぱ食いものに行くべきか? でもそれじゃいつも通りだし、学園祭なんだからもっとこう……ああもう、わかんねぇ)

 

 グルグル考えている途中で「ま、待つクマ! 話せばわかるクマ! やめ、やめろぉ!」という乾いた叫びが聞こえた気がしたが、そんなことに構っていられる状態ではない遊兎はビクッと身を震わせるに終わった。

 

 悶々と考えてながら歩く遊兎の横で小首を傾げながら歩く彩葉は、何かを目に留めると、突然立ち止まった。

 

「あ、お化け屋敷だって、永野さん。どう? 入る?」

 

「ふぇ!? え、えーと、今日は遠慮したいなー、なんて・・・・・・」

 

「うん。じゃあ行こう」

 

 いつものようにニコニコと笑みを浮かべている戦と、いつものように彼にいじられている遥だった。

 

「永野さんって悪魔族使うのに、お化けは怖いんだね。可愛い」

 

「かわっ!? や、やめてよー!」

 

 若干涙目になって抗議する遥だが、戦は笑って流す。

 

「もう、今日という今日は怒ったよ! 遊民君、ボクとデュエルしよう!」

 

 プンプンという擬音が出そうな様子で怒る遥だが、戦にとっては可愛いとしか感じられないものである。

 

「ボクが勝ったら、もう皆がいるところでからかうのは止めてもらうよー!」

 

「うん。つまり二人っきりのときはいいんだ」

 

 戦の指摘に顔を赤くしてそっぽを向く遥。だが否定しない。

 

「なら、私も、混ぜて?」

 

 すると、それに便乗してか、彩葉も戦にデュエルを挑んだ。

 

 遊兎が「え? え!?」と彩葉と先程まで彼女がいた場所とを二度見三度見している間に、理由のわからない戦は首を傾げる。

 

「ん。リベンジ」

 

 彩葉が端的に伝えると、戦は前期中間テストトーナメントのことだと気付き、笑顔で了承する。

 

「うん、いいよ。ただ、二対一か・・・・・・」

 

 数的不利な状況で上手く戦えるか、と戦は顎に手を当て考えるが、心配ないとばかりに彩葉は遊兎に目を向ける。

 

「遊兎、やってくれる?」

 

 突然の頼みに、遊兎はどう反応すべきか一瞬迷う。

 

「・・・・・・ダメ?」

 

 その一瞬の隙をついて繰り出された上目遣いでのお願いに、耐性のない遊兎はノックアウトされる。

 

「や、やるに決まってらぁ!」

 

 承諾したものの何をするのかよくわかっていない遊兎に、彩葉はそでを摘み指示する。

 

「遊民と組んで、私たちとデュエル」

 

 「え、」という遊兎の呟きをスルーし、彩葉は彼を引っ張りデュエル場へ向かう。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

「「「「デュエル!!」」」」

 

戦、遊兎ペア

LP8000

 

遥、彩葉ペア

LP8000

 

 ルールはタッグフォース基準、順番は戦→遥→遊兎→彩葉→戦だ。

 

「僕の先攻、手札抹殺を発動。 お互いに手札交換を行うよ」

 

 入れ替わる戦と彩葉の手札。遥とはことなり彩葉は墓地発動の効果は少ないので、無表情ながらもどこか悲しそうだ。

 

「ジャンク・シンクロンを召喚して、墓地からチューニング・サポーターを特殊召喚! 墓地からモンスターを特殊召喚したことで、ドッペル・ウォリアーも出るよ! そしてシンクロ召喚! おいで、スターダスト・チャージ・ウォリアー!」

 

スターダスト・チャージ・ウォリアー ☆6 守備力1300

 

 星屑の戦士が守備を固めると、戦がその恩恵によって二枚手札を得る。

 

「カードを二枚伏せて、ターンエンド。さ、遥のターンだよ」

 

戦、遊兎ペア

LP8000 手札2、5

場 エクストラ:スターダスト・チャージ・ウォリアー 魔法・罠:伏せカード×2

 

「また名前ー! ボクのターン、こっちも手札抹殺発動だよー! そして今墓地へ送った魔サイの戦士の効果で、デッキからヘルウェイ・パトロールを墓地に。そして、手札一枚をコストにダーク・オカルティズムを発動だよー。デッキから天魔神ノーレラスを手札にくわえるねー」

 

 未発売のカードを使われた気がしたが、気のせいだと割り切る戦。

 

「更にトレード・イン発動だよー! 手札のノーレラスをコストに二枚ドロー!」

 

 カードを引いてから、遥はこのターンでファンカスノーレを決めるかどうかを考える。

 

(ノーレラスの効果を使っても、次は月見くんのターンだからあんまり意味はないし、墓地効果を使われちゃうよね。でも、あのたくさんの伏せカードも無視できないし・・・・・・)

 

 手札の『リビングデットの呼び声』を見ながらの少しの思考の後、遥は使うと決心する。

 

「墓地のヘルウェイ・パトロールの効果発動! 除外して、手札のファントム・オブ・カオスを特殊召喚! 効果で墓地のノーレラスを除外して、効果を得るよー!」

 

ファントム・オブ・カオス→天魔神ノーレラス ☆4 攻撃力0→2400

 

「そして得たノーレラスの効果発動! 1000ライフを払って、お互いの手札とフィールドを全部墓地に送るよー!」

 

遥、彩葉ペア

LP8000→7000

 

 戦と遥の手札と場がファンカスの闇に飲み込まれる。ジャンは飲まれていくスターダスト・チャージ・ウォリアーに敬礼を送りながら、自分ではなくてよかったと安心する。失礼なヤツである。

 

「ボクはカードを一枚伏せてターン終了だよー」

 

遥、彩葉ペア

LP7000 手札0、5

場 魔法・罠:伏せカード

 

「よし、(オレ)のターン! 化石調査を発動だ! デッキからファイヤーオパールヘッドを手札に加えるぜ! そしてドラコニアの翼竜騎兵とペンデュラムスケールをセッティング!」

 

Pスケール 0-7

 

 光の柱にある国の騎兵部隊とオパールの頭蓋を持つ恐竜が並ぶ。

 

「ペンデュラム召喚! メガロスマッシャーX! 幻のグリフォン!」

 

メガロスマッシャーX ☆4 攻撃力2000

 

幻のグリフォン ☆4 攻撃力2000

 

 並ぶ二体の攻撃力2000。レベル4通常モンスターとしての最高の攻撃力を持つ彼らだが、恐竜は水がないことからかぐったりとし、幻獣は(ハーピィ)がいないためか遣る気なさ気だ。

 

「バトルだ! 二体でダイレクトアタック!」

 

「リバースカード、戦線復帰だよー! 墓地の終末の騎士を特殊召喚して、デッキからネクロ・ガードナーを墓地に送るよ!」

 

終末の騎士 ☆4 守備力1200

 

 終末の騎士が攻撃を受け、続く第二打も『ネクロ・ガードナー』を除外することで防ぐ。

 

「メインフェイズ2だ! 二体のモンスターでオーバーレイ! 来てくれ、No.39希望皇ホープ!」

 

No.39希望皇ホープ ★4 攻撃力2500

 

 最近イラストになったりもした希望の皇の後方に伏せカードが出現し、遊兎のターンが終わる。

 

戦、遊兎ペア

LP8000 手札0、1

場 エクストラ:No.39希望皇ホープ 魔法・罠:伏せカード Pゾーン:ファイヤーオパールヘッド ドラコニアの翼竜騎兵

 

「ん。ドロー」

 

 フィールドの状況を確認し、彩葉は使うべきカードを選ぶ。

 

「魔法カード、おろかな副葬。デッキからシャッフル・リボーンを墓地へ」

 

 今まで彩葉の使っていなかったカードに、戦は気を引き締め、遊兎は驚愕する。

 

「これで墓地に魔法カードが四枚。閃刀機-ウィドウ・アンカーを発動。ホープの効果を無効にして、コントロールを得る」

 

「なっ!?」

 

 防御の要を奪われ、遊兎は焦る。

 

「ならリバースカード、ダメージ・ダイエット! このターン、(オレ)たちが受けるダメージは半分になる!」

 

 戦は手札がない故に何もできない状況に歯噛みしながらも遊兎に感謝する。

 

「ん。ホープをランクアップ。ホープ・ザ・ライトニング」

 

SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニング ★5 攻撃力2500

 

 本来ウィドウ・アンカーのコントロール奪取はそのターン中なのだが、素材にされては帰ってこない。

 

「死者蘇生を発動。おいで、スターダスト・チャージ・ウォリアー」

 

スターダスト・チャージ・ウォリアー ☆6 攻撃力2000

 

 あっと言う間に二人のモンスターは奪われ、彩葉のフィールドでお茶を飲み交わす。

 

「バトル。ライトニングでダイレクトアタック」

 

 ライトニングが飲んでいたお茶を置き、代わりに肩の剣を抜き、二人に斬撃を飛ばす。

 

戦、遊兎ペア

LP8000→6750

 

「次はスターダスト・チャージ・ウォリアー」

 

 チャージ・ウォリアーはお茶を飲みながら、自身のファンネルを操り射撃する。

 

戦、遊兎ペア

LP6750→5750

 

「メイン2、墓地のシャッフル・リボーンの効果でスターダスト・チャージ・ウォリアーをデッキに返して、一枚ドロー。カードを伏せて、エンドフェイズにシャッフル・リボーンの効果で手札を一枚除外する」

 

遥、彩葉ペア

LP8000 手札0、2

場 エクストラ:SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニング 魔法・罠:伏せカード

 

「僕のターン、ドロー」

 

 引いた唯一の手札を見ながら、戦は考える。

 

(チャージ・ウォリアーはエクストラに戻ったけど、出すためのカードがない。それに、ライトニングには攻撃力を5000にする効果もある。普通のデュエリストは下手に動けないね)

 

 だが、彼は普通のデュエリストではない。

 

「墓地のラッシュ・ウォリアーの効果発動! 墓地のジャンク・シンクロンを手札に加える! そして通常召喚! 効果で墓地のドッペル・ウォリアーを特殊召喚!」

 

ジャンク・シンクロン ☆3 チューナー 攻撃力1300

 

ドッペル・ウォリアー ☆2 守備力800

 

 ラッシュ・ウォリアーの効果が通ったことから、伏せカードはシャーク・キャノンではないと推測し、ならばウィドウ・アンカーの可能性が高いと戦は躊躇う。

 

「それでも、やるしかないよね。ジャンク・シンクロンでドッペル・ウォリアーをチューニング! 集いし星が、鋼に打ち勝つ戦士となる! シンクロ召喚! ジャンク・ウォリアー!」

 

ジャンク・ウォリアー ☆5 攻撃力2300

 

『毎デュエル出ているはずなのに、久しぶりな気がしますな。書かれるのが久々だからですかな?』

 

 はて? と首を傾げメタ発言を繰り出すジャン。腕を組んだその出で立ちは様になっているが、その動作で台無しである。

 

「ジャンク・ウォリアーの効果がチェーン1、チェーン2でドッペル・ウォリアーの効果発動! 行くよ、皆!」

 

ドッペル・トークン ☆1 攻撃力400

 

ジャンク・ウォリアー 攻撃力2300→3100

 

 戦の十八番のコンボにより、ジャンの攻撃力が青眼の白龍をも凌ぐものとなる。

 

「そして速攻魔法、スクラップ・フィスト! ジャンに五つの効果を付与するよ」

 

『漲ってきましたぞ~!』

 

 『スクラップ・フィスト』の効果を受け、ジャンが淡いオーラを纏う。

 

「そのカードは・・・・・・」

 

「そう、これでライトニングの効果は使えない。バトルに入るよ。ジャンで攻撃! スクラップ・フィスト!」

 

 ジャンが背中のブースターでライトニングに突撃し、剣を抜かせる間もなく殴打、連打、撲殺。

 

遥、彩葉ペア

LP8000→6800

 

「これでターンエンドだよ」

 

戦、遊兎ペア

LP5750 手札0、1

場 エクストラ:ジャンク・ウォリアー メイン:ドッペル・トークン×2

 

「ボクのターン、ドロー!」

 

 遥は伏せカードを確認し、彩葉にアイコンタクトを送る。

 

(これ、使っていいの?)

 

(ん。好きにして)

 

 ならばと遥はカードを使う。

 

「リバースカード、リビングデットの呼び声! 墓地から終末の騎士を特殊召喚!」

 

終末の騎士 ☆4 守備力1200

 

 週末なのに休む間もなく現れる騎士。デッキから『ヘルウェイ・パトロール』を墓地へ送る。

 

「ターンエンドだよ」

 

遥、彩葉ペア

LP6800 手札1、2

場 メイン:週末の騎士 魔法・罠:リビングデットの呼び声

 

「ん? それだけか? (オレ)のターン、魂食いオヴィラプターを召喚、効果でデッキからメガロスマッシャーXを墓地に送る! そして二体のメガロスマッシャーXを除外して、究極伝導恐獣を特殊召喚!」

 

究極伝導恐獣 ☆10 攻撃力3500

 

 墓地の魚竜が逃げ出すと、食べ物を求めて恐獣がフィールドを踏む。

 

「バトルだ! まずはオヴィラプターで終末の騎士に攻撃!」

 

 オヴィラプターが騎士に噛み付こうとすると、騎士の姿が消える。

 

「墓地の妖精伝姫-シラユキの効果発動だよー! 場と墓地からカードを七枚除外して、この子を特殊召喚! 除外するのは終末の騎士にリビングデットの呼び声二枚、ダーク・グレファー、戦線復帰、手札抹殺、ダーク・オカルティズム!」

 

 終末の騎士が消えるのに続き、墓地からもカードが舞い上がる。

 

「それにチェーンして、煌々たる逆転の女神の効果を発動するね! 場にカードがなくて、相手が攻撃したときに使える! 手札から捨てて、相手フィールドのカードを全て破壊するよ!」

 

「「なっ!?」」

 

 男二人が揃って驚愕の声を上げるのと、ジャンと究極伝導恐獣が悲鳴をあげるのは同時だった。

 

「そして、デッキからモンスター一体を特殊召喚するよ! 来て、ダーク・シムルグ! そして妖精伝姫ーシラユキ!」

 

ダーク・シムルグ ☆7 攻撃力2700

 

妖精伝姫ーシラユキ ☆4 攻撃力1850

 

 女神の導きによって闇黒の怪鳥が羽ばたき、その横に嫌そうにおとぎ話の姫が並ぶ。

 

「くっ・・・・・・ターンエンドだ」

 

戦、遊兎ペア

LP5750 手札0、0

場 なし

 

 手札もなく、場にもモンスターのいない最悪な状況。そして、次にターンが回るのは、彩葉だ。

 

(マズいね。次のドローで花園さんの手札は三枚。大型モンスターを出せるようなカードを引かれたら……)

 

 戦がそう考えるのと同時に、彩葉も手札を見ていた。

 

(コミック・ハンド二枚とか、事故……)

 

 もくじもトゥーン・キングダムも引けていないという、致命的すぎる事故だった。

 

「ドロー」

 

 引いたカードはグレイドルのモンスターカード。攻撃表示で出した後で反撃されるリスクを考えると、現状伏せる以外に道がない。

 

「墓地の錬成融合の、効果発動。デッキに戻して、カードを一枚ドロー」

 

 引いたのは今戻したばかりの『錬成融合』。己の運の悪さを呪いながらも、彩葉は表情を変えない。

 

「バトル。ダーク・シムルグとシラユキでダイレクトアタック」

 

 シムルグが起こした風が二人を切り裂き、シラユキが遊兎に跳び蹴りを食らわす。

 

戦、遊兎ペア

LP5750→3050→1200

 

 場にカードが存在しないため、戦たちはやられ法大だ。

 

「・・・・・・モンスターを伏せて、終わり」

 

遥、彩葉ペア

LP6800 手札0、3

場 メイン:ダーク・シムルグ 妖精伝姫ーシラユキ 伏せモンスター

 

「・・・・・・僕のターン、ドロー!」

 

 このターンで何か引かなければ負ける。そう確信し、気合いを入れてカードを引く。

 

「貪欲な壺を発動! 墓地のジャンク・ウォリアー、スターダスト・チャージ・ウォリアー、ジャンク・シンクロン、オヴィラプター、ホープをデッキに戻して、二枚ドロー!」

 

 再び引かれるカード。それを見て、戦は笑みを濃くする。

 

「調律を発動! デッキからジャンク・シンクロンを手札に加えて、デッキトップを墓地へ! そのまま、ジャンク・シンクロンを召喚!」

 

ジャンク・シンクロン ☆3 チューナー 攻撃力1300

 

ソニック・ウォリアー ☆2 守備力0

 

 オレンジ帽子の調律師が召喚されると、その効果で緑のボディの戦士が呼び出される。

 

「手札一枚をコストに、ジェット・シンクロンを特殊召喚! 場にチューナーモンスターがいることで、ボルト・ヘッジホッグを特殊召喚!」

 

ジェット・シンクロン ☆1 チューナー 守備力0

 

ボルト・ヘッジホッグ ☆2 守備力800

 

 現れる扇風機とハリネズミを見て、準備は整ったと戦は手を正面へ向ける。

 

「ソニック・ウォリアーに、ジャンク・シンクロンをチューニング! もう一度集え、星々よ! ジャンク・ウォリアー!」

 

ジャンク・ウォリアー ☆5 攻撃力2300

 

『再び参上ですぞ!』

 

 ジャンが意気揚々と腕を振るうが、途中で嫌な音が鳴り痛そうに肩を抑える。

 

「ジャンの効果がチェーン1、ソニック・ウォリアーの効果がチェーン2だよ。ソニック・ウォリアーの効果で、レベル2以下のモンスターの攻撃力は1000上がる。そしてジャンの攻撃力は場のレベル2以下のモンスターの攻撃力分だけアップする」

 

ジェット・シンクロン 守備力0(攻撃力500→1500)

 

ボルト・ヘッジホッグ 守備力800(攻撃力800→1800)

 

ジャンク・ウォリアー 攻撃力2300→5600

 

『一致団結、この拳止~まれ、ですぞ!』

 

 ノリノリで拳を掲げるジャンだが、扇風機とハリネズミは反応せずに守備表示でダラダラしている。

 

「バトル。ジャンでシムルグに攻撃! スクラップ・フィスト!」

 

 傷心のジャンが怪鳥に八つ当たりし、その巨体を殴り抜く。

 

遥、彩葉ペア

LP6800→3900

 

「・・・・・・ターン終了だよ」

 

戦、遊兎ペア

LP1200 手札0、0

場 エクストラ:ジャンク・ウォリアー メイン:ジェット・シンクロン ボルト・ヘッジホッグ

 

「ボクのターン、ドローするよー」

 

 遥は引いたカードを見、苦笑する。

 

(今これが来てもねー)

 

 引いたのは『煌々たる逆転の女神』。今の状況では使うことは難しい。

 

「シラユキを守備表示にして、ターンエンド」

 

遥、彩葉ペア

LP3900 手札1、3

場 メイン:妖精伝姫ーシラユキ 伏せモンスター

 

(オレ)のターン・・・・・・!」

 

 宣言と同時にカードを引き、しばし動きが止まる。

 

「えーと、月見くん?」

 

 動かない遊兎に戦が声をかけると、ビクゥ! と驚いた遊兎は悪ぃ、と言ってから彩葉を見る。

 

「さっきのターン伏せたのがグレイドル・イーグルじゃなければ。このデュエル、(オレ)の、いや、(オレ)たちの勝ちだ」

 

 そう告げる遊兎に、彩葉は引いたカードに目星を付ける。

 

「あのカードを、蘇生できるカード・・・・・・」

 

「そうだ! 死者蘇生、発動! 来てくれ、究極伝導恐獣!」

 

究極伝導恐獣 ☆10 攻撃力3500

 

 ヤレヤレとでも言うように恐獣は遊兎の前に立ち、並ぶ守備表示モンスター(格好のエサ)に目を向ける。

 

「究極伝導恐獣で伏せモンスターに攻撃! サバイバル・サバイブ(戦わなければ生き残れない)!」

 

 恐獣が裏側のカードを踏み砕くと、伏せられていた『グレイドル・コブラ』が水の体を潰されカエルのような声を出す。

 

「究極伝導恐獣の効果で1000ダメージ! 更に攻撃だ! サバイバル・サバイブ(戦わなければ生き残れない)!」

 

遥、彩葉ペア

LP1200→200

 

 続けて恐獣がおとぎ話の姫に目を向けると、彼女はその場でDO☆GE☆ZAし自らハラキリした。

 

遥、彩葉ペア

LP200→0

 

「ま、また負けたよー!」

 

 デュエルが終わると、力が抜けたらしく、遥はその場に崩れ落ちる。

 

「それじゃ、約束通りお化け屋敷に行こうか」

 

「え? そんな約束してな、ちょ、ちょっと待ってよー!」

 

 ニッコリと黒い笑みを浮かべた戦が遥をどこかへ連れ去って行くのを見て、遊兎は彩葉に声をかける。

 

「・・・・・・(オレ)たちも、行くか」

 

「うん。遊兎となら、どこでも、いいよ?」

 

 穏やかに微笑む彩葉に、遊兎が再びノックアウトされたのは言うまでもない。




最近名前の数字がギリシャになったとある方のSSに感化されてヴェンデットを作ろうと思い、50円で売っていたエクストラパック2018を二箱買いました。

・・・・・・スレイヤー二枚しか出ないしセイヴァーもエグゼクターも出ねぇ!? パーツ足りないって!

後、狙っていたアークペンデュラムも出ず、メガフリートも出ず、竜騎士が二枚・・・・・・これはブラマジを組めということか?
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