遊戯王 デュエリスト・ストーリーズ   作:柏田 雪貴

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暫く更新できず、すいませんでした。やっぱ高校はブラックなんやなって。

久しぶりで上手く書けているかどうかわからないので、誤字脱字報告等、よろしくお願いします。

では、本編へGO!


疾風怒濤のエクスペリエンス

 それは、春休みの出来事だ。

 

 いつものように部屋でトレーニングをしていた遊羽は、ポツリと呟く。

 

「はぁ。他にデュエルが強ぇ奴はいねぇかな」

 

 最近、強いデュエリストに出会えていない。戦や息吹や遊兎などとデュエルはするが、そろそろ退屈に感じてきたころだ。

 

 確かに彼らとのデュエルは楽しいしトレーニングにもなる。しかし、それでも飽きるものだ。

 

 虹花とのデュエルは飽きないのだが、彼女は出掛けていて不在である。

 

『不満か、遊羽。異世界で出会った彼らのように、強いデュエリストはそうそういないからな』

 

 トレーニング相手をしていたレヴが告げると、遊羽は「そうかもな」と力なく笑う。

 

「異世界で出会ったデュエルも出来てリアルファイトも出来る奴……あー、アイツとかいいかもな」

 

『アイツ?』

 

 遊羽の言葉にレヴが反応するが、無理な願いだから気にするなと言ってトレーニングを再開した。

 

(デュエルへの熱い思いに、精霊と力を合わせて戦う強さ……デュエルでもリアルファイトでも良い練習相手になると思ったんだけどな)

 

 その時、おぞましいなにかが蠢き、遊羽が思い描いた人物を写し出す。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 お昼過ぎ。結局暇になった遊羽は虹花と合流し、『轟モール』というショッピングモール内をブラついていた。

 

「すいません、遊羽。探していたものが中々見つからなくて……」

 

「いや、問題ねぇよ。俺も久々にこんな所に来れたしな」

 

 普段遊羽はカードショップかスーパーにしか行かないので、大きなショッピングモールに来るのは久しぶりだったりする。とても高校生の生活とは思えない。

 

「それで、何を探してたんだ? まだ見つけてないなら俺も手伝うが……」

 

 そこまで言ったところで、彼らの後方から轟音が響いた。

 

「っ!? 何だ!?」

 

 とっさに虹花を抱きしめ、音のした方向に振り返る。

 

【Brraaaaa!!】

 

 そこにいたのは、屍の復讐者。異世界で遊羽と共に戦ったデュエリスト、足軽丈澄。彼は叫びを上げ手近な物を破壊し始める。

 

「!? 何で、足軽くんがここに!?」

 

 遊羽の腕の中から丈澄を見た虹花は、驚きの声を上げる。

 

「チッ、取り敢えず止めるぞ! レヴ!」

 

『応!』

 

 逃げる客の波から外れ、遊羽は『融合』のカードを取り出し、レヴ、そしてドラグニティの少竜たちと融合する。

 

「虹花、少しここにいてくれ。アイツを止めてくる」

 

 虹花を離し、周囲にドラグニティの槍達を出現させる遊羽。虹花は心配そうに彼を見つめ、しかし頷いた。

 

「あ、後息吹に連絡を頼む。アイツなら壊れた物を直せるだろ」

 

 それだけ告げると、遊羽は丈澄へと向かって行った。

 

「……不甲斐ないですね。こういう時、私は何もできないんですから」

 

 悲しそうに呟く虹花だったが、直ぐにケータイを取り出し息吹へ連絡を取り始めた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

「オラッ、何してやがる!」

 

【Graaaa!】

 

 遊羽が拘束するべくドラグニティファンネルを飛ばすが、丈澄はその全てを拳で弾き返す。

 

「チッ、なら次だ!」

 

 レヴの大剣とミスティルの剣を構え、丈澄へ斬りかかる。

 

【R、Rraaaaaa!】

 

 それに対し丈澄は両の拳で打ち返す。

 

「クッ、やっぱ強いなサンドノック……」

 

 ヒビの入ったミスティルの剣に一瞬だけ目を向け、険しい顔をする遊羽。丈澄は隙ありといわんばかりに突撃してくる。

 

「う、おっ!?」

 

 両手の剣で拳を受け止めるも、予想以上の力にミスティルの剣が砕ける。

 

「っ、来い!」

 

 鍔迫り合いする状況をピンチと判断し、遊羽はドラグニティファンネルを丈澄ひ向けて放つ。

 

【Ga、AAaaa!?】

 

 痛みからか声を上げる丈澄。遊羽はその隙に彼の胴体を蹴り距離を取る。

 

「遊羽! 龍塚くんがもうすぐ来るそうです! 全力を出しても大丈夫ですよ!」

 

 虹花が遊羽の後方から声をかける。

 

「やっとか・・・・・・遅ぇんだよ」

 

 息吹が来るということは、全力を出した後に倒れても何とかなる、ということだ。レヴは人の目に触れるわけにはいかず、虹花では遊羽を運べないからである。

 

「行くぜ! こっから本気だ!」

 

 レヴの大剣を持っていない方の手にドラグニティファンネルが集まり、一本の槍となる。

 

「お前に何があったか知らねぇが……取り敢えず、気絶くらいは覚悟しろよ!」

 

 ドラグニティの神槍を構え、遊羽は丈澄へと再び斬りかかる。

 

【Huuuu、GaaaaaAAA!?】

 

 それを先程と同じく拳で殴った丈澄だが、今度はその拳が傷付き、悲鳴のような叫びを上げる。

 

【Guuuuu、Graaa!!】

 

 不利と見た丈澄は虹花の方向へと向きを変え、彼女に飛びかかる。

 

「なっ、虹花!?」

 

 遊羽は油断していた。暴れているとはいえ、彼は丈澄。破壊こそしても、人を襲うことはしていなかったことから、根幹はやはり彼だと思っていた。

 だから、虹花を襲うことはないと、心のどこかで考えていた。

 

「っ、きゃああ!」

 

 悲鳴をあげ、頭を庇う虹花。しかし、訪れるはずの痛みを感じることはなかった。

 

「・・・・・・? っ遊羽!!」

 

 彼女を守ったのは、当然遊羽。腹を貫かれながらも、丈澄の拳を止めている。

 

「っ、残念、だったな……俺は傷付けられても、虹花には手を出させねぇよ……」

 

 口元から血を零しながらも、不敵に遊羽は笑う。

 

 しかし、それこそが丈澄……否、ソレの狙いだった。

 

【Ruuaaaa!!】

 

 丈澄のカタチをしたソレは、身体を黒い瘴気へ変えると、遊羽を包み込んだ。

 

「なっ、遊羽!!」

 

「クッ、ガアアアア!」

 

 遊羽の身体は、闇に包まれた。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

『クリクリクリィ! クリィ!』

 

「おい、どうしたんだよ相棒! どこ行くんだよ!」

 

 突然どこかへ向かい始めたクリボールを追い、丈澄は走る。

 

『何かあるのかもしれないな。ないとは思うが、置いていかれないようにしろよ?』

 

「おうよダチ公! って早いな相棒!?」

 

 思った以上に早く飛ぶクリボールに、丈澄は驚く。

 

『何やら嫌な予感がするが……まあ、大丈夫だろう。今は夜だから、オレの力を存分に発揮できる』

 

 彼らは走る。暗い夜道を、(クリボール)に導かれて。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 『轟モール』へと到着した息吹が虹花のいる場所へ向かうと、そこには黒い怪物がいた。

 

「真宮、遊羽は!?」

 

 息吹の声に対し、虹花は怪物から距離を取りながら息吹の側へ走り、答える。

 

「遊羽なら、そこにいますよ」

 

「? ・・・・・・!? まさか、あの怪物が遊羽!?」

 

「遊羽を怪物呼ばわりしないでください」

 

 息吹ですら気付かないほどに、遊羽は変わり果てていた。

 

 漆黒に染まった身体に、禍々しく変貌した翼と剣、そして赤黒く輝く瞳。その姿は、遊羽の面影を残しながらも、全く別の存在のように見える。

 

「で、何で真宮はそんな冷静なの?」

 

「冷静ではありませんよ?」

 

 虹花はと言えば、遊羽の姿に怒りを覚えていた。

 恐怖などはない。ただ、愛しい人を奪われ、操られていることに、そしてそれを防げなかった自分に怒っていた。

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

 遊羽はその場から動かず、虚ろな瞳で中空を見つめているが、恐らく遊羽が抵抗しているのだろう。しかし、それも長続きするとは思えないが。

 

「龍塚くん、遊羽を本に戻す手立てはありますか?」

 

「あるにはあるけど・・・・・・オレたちには無理だね。星河先輩もいないし、できて時間稼ぎくらい」

 

 星河は現在遠くの町『クスィーゼ』へ出張中で、少なくとも往復3日はかかる距離だ。彼なら空間移動もできそうだが、あちらは治安が悪いらしいので忙しいだろう。

 

 息吹のオッドアイズも現在不在で、戦闘能力のない息吹は役立たずである。

 

「そうですか・・・・・・ですが、私が行っても、」

 

 虹花は最近リアルファイトの訓練を遊羽としているので、戦えなくはない。しかし、ほぼ確実に殺されるだろう。

 遊羽に殺されるなら本望だが、操られた遊羽には殺される訳にはいかない。それに、元に戻った彼を悲しませてしまう。

 

「これ、結構詰んでるなぁ・・・・・・ちょっとシャレにならない」

 

 普段余裕な態度の彼も、かなり切羽詰まっている。今の息吹にできるのはせいぜい魔法・罠カードを使う程度で、肉弾戦は不可能だ。

 

『・・・・・・!』

 

 怪物が、動き出した。

 

『Rurururaaaaaa!!』

 

 雄叫びをあげ、視界に入った獲物(息吹)へと飛びかかる。

 

「オレかい!!」

 

 とっさに『光の護封剣』で遊羽の動きを止めたが、一分程度で破られると息吹は推測し、振り返って走る。

 

「真宮も、早く!」

 

「はい!」

 

 虹花が走り出すと、遊羽が護封剣を砕き、翼を広げた。

 

「もう!? バケモノスペックかよ!?」

 

 息吹が叫ぶが、その体力が勿体ない。

 

「あうっ!」

 

 偽丈澄によって破壊された建物の残骸に足を取られ、虹花が転ぶ。

 

 その隙を、遊羽は見逃さない。

 

『Ruaaaaaa!』

 

 

 

 

 

【RE・BOOOORN!!】

 

 その遊羽の顎を、骨の拳が撃った。

 

『Gyaa!?』

 

 悲鳴をあげて吹き飛ぶ遊羽。虹花はその拳の主を見る。

 

「丈澄くん!?」

 

【よお、虹花さん。これ、どうなってるんだ?】

 

 足軽丈澄。遊羽たちが異世界で出会ったデュエリストの一人でありサンドノックなヴェンデット使い。

 

「誰だか知らないけど、助かった! 精霊の力を纏って強力な攻撃を加えれば、遊羽は元にもどるはずだ」

 

【誰だか知らないけど、わかった! 遊羽、もっぱつ殴られろ!】

 

 お互い初対面故に変な呼び方だが、まあ仕方ないだろう。

 

【行くぜ! 相棒、ダチ公!】

 

『クリクリィ!』

 

『任せろ!』

 

 スレイヤーと一体化した丈澄が力を解放し、一瞬で遊羽との距離を詰めて肉薄する。両方の拳を力強く握りしめ、ラッシュを繰り出そうとするが、ドラグニティファンネルがそうはさせまいと飛んでかかる。

 

『Koooo……!』

 

【チィッ!?】

 

 バク転をして寸前で回避するが、すぐさまレヴァテインの大剣をその手に携えた遊羽が斬り掛かる。それを丈澄は腕の骨刃でなんとか受け止めるが、激突の衝撃に耐えきれずに吹き飛んでしまう。

 

【どわぁ!?】

 

 受け身も取れずに地面に倒れた丈澄に向けて、ドラグニティファンネルが飛ばされる。飛来する剣を骨刃で叩き落とすがいくらか処理出来ずに、皮膚を切り裂かれる。

 

『SYAAaa!!』

 

 弱っていると判断した遊羽が、竜の翼を活用して丈澄目掛けて強襲する。

 

【ぐっ!!】

 

 大剣をなんとか受け止め、反撃に転じようとするがすぐさまその場から離脱されてしまう。

 

【ごちゃごちゃ動いてんじゃねぇ!!】

 

 丈澄は遊羽を指差し、スレイヤーの力を解放する。空から次々とヴェンデット・ストリゲスが現れ、遊羽に攻撃を仕掛け始めた。

 

『AAaaAAAaA!!』

 

 群がるストリゲス達を薙ぎ払う遊羽、その隙に丈澄がストリゲスを足場にして一気に距離を詰める。

 

【喰らえ!】

 

 右腕を振りかぶり、力を込める。

 

『Garrrrrrrr!!』

 

 遊羽が左手を丈澄に向けてかざす。するとドラグニティファンネルが円状に集結し、ひとつの盾へと変化した。それでも丈澄はお構いなしに渾身の一撃を繰り出す。

 

【決別の夜!!】

 

 唸る剛腕と背面の二対の骨が盾とぶつかりせめぎ合う。この激突に勝ったのは丈澄だ。丈澄の一撃はドラグニティファンネルの盾を弾き飛ばした。しかし、そこに遊羽は既にいなかった。

 

【遊羽が・・・・・・いない!?】

 

 驚く丈澄、左右を見渡しても遊羽の影すら掴めない。

 

『クリクリィ!!』

 

【上か!?】

 

 相棒の叫び声に気づいた丈澄は視線を上に向けるよりも先に前方へジャンプした。瞬間、丈澄が先程まで乗っていたストリゲスが真っ二つに切り裂かれた。

 

【そこだ!!】

 

 背中の骨二本を動かし、勘で突く。その勘は見事に的中し、遊羽の両翼を突き刺し穴を開けた。

 

『Ga!?』

 

 驚くと同時に落下する遊羽を追いかけるように丈澄も落下する。

 

【ここで終わらせる!! 相棒、ダチ公!! 新必殺技行くぞ!!】

 

『クリ?』

 

『新必殺技だと?』

 

 丈澄の突然の発言に二人の精霊は怪訝な顔付きをする。

 

【相棒は俺の後ろに待機!!】

 

『クリ!!』

 

 クリボールは言われた通りに丈澄の背後に移動する。

 

【よし、相棒! くらえ!!】

 

 丈澄は空中で器用に体勢を変えてクリボールに全力のヤクザキックを当てようとする。

 

『クリィ!?』

 

 驚くクリボールに対し、丈澄は即座に指示を送る。

 

【俺の攻撃をお前の力で弾き飛ばせ!】

 

『クリ!』

 

 丈澄の思考を理解したのかクリボールは自身の能力でキックを受け止め、勢いよく遊羽に向けて飛ばした。

 弾丸の様に弾け飛んだ丈澄が遊羽に飛来する。

 

【遊羽ァ! 頑丈なテメェにも効くと思うぜ、コレはなぁ!!】

 

 叫びながら丈澄は片足飛び蹴りの体勢になる。

 

運命の夜明け(アルバ・デスティーノ)!!】

 

 その飛び蹴りは真っ直ぐ遊羽の元へと飛来していく。直撃を避ける為、遊羽はレヴァティンの剣を盾にするが、丈澄の蹴りは剣を破壊して遊羽に一撃を入れた。

 

『GWaAAaa!?』

 

 遊羽と丈澄はそのまま地面に激突する。衝撃でフロアの床が割れて砂塵が舞う。

 

「遊羽!!」

 

 虹花が砂塵を払いながら二人の落下地点へ移動すると、そこには倒れている遊羽と合体を解いた丈澄と二人の精霊がいた。

 

「久しぶり虹花さん、ところでなんだけど遊羽(こいつ)どうしたの?」

 

「それが、私にも分からなくて・・・・・・」

 

『精霊だな』

 

 遊羽を見ていたスレイヤーがキッパリと断言する。クリボールもそれに同意するように頷く。

 

「遊羽がこんなことになったのが精霊の仕業だってのか?」

 

『あぁ、こんなものは見たことがないが同じ精霊だから感覚で分かる』

 

「精霊が、こんな感じになるなんてロクな使われ方をされなかったんだろうな・・・・・・」

 

『精霊じゃなくなった存在、悪霊といったところだな』

 

 丈澄は悲しげに遊羽に乗り移った精霊、もとい悪霊達を見つめる。

 

『乗り移っている悪霊はこいつの餌にしよう』

 

 スレイヤーはコアを身体から取り出し、遊羽の胸にあてる。

 

(相当な数の悪霊が体の中にいるな……倒された悪霊の残留思念が集まって、恨みを晴らすためにこいつを乗っ取ったのか)

 

 スレイヤーが思考していると、虹花が心配そうな顔付きで話しかけてきた。

 

「あの、遊羽は無事でしょうか?」

 

『あぁ、命に別状はない。運悪く襲われて大変だったな』

 

「遊羽が生きてくれているなら私はそれで充分です」

 

 心配が解けたのか、虹花は笑顔を見せる。

 

(運悪く……か。もう少しまともな嘘をつければ良かったが)

 

 やがて、コアが全ての悪霊を平らげると遊羽はなにごともなかったかのように起き上がる。

 

「全く、ひどい目に合ったな。もし虹花を傷付けたりしてたら自殺モノだったぜ」

 

 あっけらかんと言うが、今回はかなり危険だった。息吹は『時の機械-タイム・マシーン』で壊れた箇所を修復中である。

 それでも、虹花に心配させないために、彼は何でもないように振る舞う。

 

「もう大丈夫なのか。相変わらず頑丈だな」

 

 驚きに呆れが少し混ざったような声で丈澄が言うと、遊羽はまあなと返す。

 

「それが俺の取り柄だしな。俺に憑いていたヤツは耐えられなかったみたいだが、キックも致命傷じゃねぇし」

 

 若干の強がりも入ってはいるが、それでも殆ど効いていないのは確かだ。腹やら背中やらがジリジリ痛むが、大して効いていないのだ。

 

「丈澄! ってあら? もう解決してるみたいね」

 

「遊子さん!?」

 

 黒い球体から姿を現したのは、帝使いにして二重人格者(?)にして一人SM、桜坂遊子である。

 

「何で遊子さんまでここに・・・・・・」

 

『我の力を使ったのだ』

 

 得意気に言うのは、同じく球体から出てきたのはガイウス。遊子の精霊で、どこでもドア扱いされているが、かなり強力なモンスターである。

 

「知らない間にまた増えてる・・・・・・どこのどなたですかっと♪」

 

 修復を終えて戻ってきた息吹は、遊子とガイウスの姿にげんなりする。

 

「あなた、胡散臭いわね。先に名乗りなさい」

 

「俺は足軽丈澄、そして後ろに控えるが桜坂遊子様だ!」

 

「・・・・・・丈澄?」

 

 丈澄が自己紹介と遊子紹介をすると、遊子が底冷えするような声音で彼の肩を掴む。

 

「その様なお名前でしたか。はじめまして、私は龍塚息吹、デュエリストの端くれでございます」

 

 彼女の様子にただならぬ気配を感じたのか、畏まった口調で跪き(こうべ)を垂れる息吹。完全にふざけている。

 

「・・・・・・まあ、いいでしょう。それで? 問題が解決したなら帰るわよ。もう夜遅いのだし」

 

 不満気ながらも息吹の態度を認めた遊子は、丈澄の首根っこをつかむ。

 

「夜遅く? 今お昼だけど」

 

 一応デュエルディスクの時計機能で確認しながら息吹。だが異世界経験はあるため、直ぐに結論に至った。

 

『時間がズレているのか。ならこっちに暫くいても問題なさそうか?』

 

 スレイヤーも同じ考えに至り、ガイウスに訊く。

 

『む、どうやらその様だ。何とも都合のいい世界だな』

 

 ガイウスが時間の流れが異なることを感じ取る。

 ならば、と遊羽と丈澄は顔を見合わせる。

 

「異世界ではお預け食らったんだ、その分楽しまねぇとな?」

 

「前々からデュエルしたいと思ってたんだ、ようやくだぜ!」

 

 遊羽が距離を取り、お互いディスクを構える。

 

『切り替えが早いな・・・・・・』

 

『クリィ』

 

『それもまた美点だと思うがな。オレ達も行くぞ』

 

 精霊達も二人に続き、デュエルの準備をする。

 

「あんなことがあったのにもうデュエルするなんて、元気ねぇ」

 

 感心よりも呆れの勝った声音の遊子様の隣ですっかり観戦ムードの虹花は遊羽を応援する。

 

「遊羽、頑張ってください。遊羽なら丈澄君にだって勝てます」

 

「あら、それは無理よ。このデュエルに勝つのは丈澄だわ。負けたら私が許さないもの」

 

 それに反応する遊子様。ムッとなり虹花も言い返す。

 

「そうですか? 実戦ならともかく、デュエルの腕前なら遊羽の方が上だと思いますよ」

 

「言うじゃない」

 

「言いました」

 

「フフフ・・・・・・」

 

「うふふ・・・・・・」

 

「「デュエル!!」」

 

 また別の所で戦いの火蓋が切られたりしていたが、それをまだ彼らは知らない。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

「「デュエル!」」

 

足軽丈澄

LP8000

 

如月遊羽

LP8000

 

 デュエルディスクが先攻を示したのは丈澄。今更だが、何故異世界のものなのにデュエルできるのだろうか。まあ、デュエルは全世界共通とかそんな理論だろう、きっと。

 

「俺のターン! まずは不知火の隠者を召喚、効果でリリースして、来いユニゾンビ!」

 

ユニゾンビ ☆3 チューナー 守備力0

 

 アンデットではお馴染みの潤滑油が歌いながら登場。デッキから『シノビネクロ』を墓地へ送る。

 

ユニゾンビ☆3→4

 

「ユニゾンビか。やっぱアイツのデッキとは違うな」

 

 遊羽の呟きを拾ったレヴは、彼の背中を見つめながら考える。

 

(そういえば、遊羽はつくづくアンデット使いと縁があるな。まあ、一つはロクでもない縁だったが・・・・・・)

 

 思えばアレ(ゾンマス)の一件が全ての始まりである。もしかしたら、彼が邪神の中から呪いでもしてきたのかもしれない。

 

「まだまだ行くぜ、儀式の下準備を発動! デッキからリヴェンデット・ボーンとリヴェンデット・スレイヤーを手札に加える!」

 

 テキストの穴を利用したサーチ。いつ見てもズルい。

 

「ってことは、来るか」

 

「リヴェンデット・ボーンを発動! 墓地のシノビネクロと不知火の隠者を素材に儀式召喚!」

 

 2つの魂が混ざり、辺りは暗闇と化す。紅に染まる目を滾らせ、闇を切り裂き―――

 

「屍の夜と戦え! 反撃の復讐者!」

 

 ―――ヤツが現れる。

 

「レベル6! 立ち上がれ、リヴェンデット・スレイヤー!!」

 

リヴェンデット・スレイヤー ☆6 攻撃力2400

 

 どこかヴァンガードな口上と共に屍を纏う復讐者が大地に立つ。

 

「出たな、スレイヤー。それに、シノビネクロを除外したか」

 

「そういうことだ! 特殊召喚!」

 

シノビネクロ ☆2 チューナー 守備力0

 

 歌うゾンビに忍者ゾンビ。アンデットはバラエティ豊かだ。

 

「ユニゾンビとリヴェンデット・スレイヤーを素材にリンク召喚! 水晶機巧-ハリファイバー!」

 

水晶機巧-ハリファイバー link2 攻撃力1500

 

 もはや親の顔よりも見たモンスター。遊羽はソリティアの気配を感じ、手札誘発を引けなかったことを悔やむ。

 

「そしてリンク召喚時の効果、デッキからジェット・シンクロンを特殊召喚! そしてリヴェンデット・スレイヤーが墓地に送られた時の効果で、デッキからリヴェンデット・ボーンを加えて、ヴェンデット・ストリゲスを墓地へ送るぜ」

 

 回り始める丈澄のデッキ。クリボールが『クリリ(長くない?)』と言っているが、丈澄としてはどうしようもない。

 

「墓地へ送られたヴェンデット・ストリゲスの効果、手札のリヴェンデット・ボーンを相手に見せることで自身を特殊召喚! ヴェンデット・ストリゲスにジェット・シンクロンをチューニング! レベル3武力の軍奏」

 

武力の軍奏 ☆3 チューナー 守備力2200

 

 扇風機の調律師がチューニングリングへ変わり、骸烏を包み込み、体が楽器で構成されたロボットが出現する。

 

「武力の軍奏のシンクロ召喚時の効果、墓地からユニゾンビを守備表示で特殊召喚! ユニゾンビと武力の軍奏でリンク召喚! 彼岸の黒天使 ケルビーニ! ケルビーニの効果発動、デッキからレベル3モンスターの儀式魔人リリーサーを墓地へ送り、その攻撃力分ケルビーニの攻撃力を上げる。けどまあぶっちゃけ関係ねぇな」

 

「『だろうな」』

 

 遊羽とレヴが声を揃えて頷く。

 

「まあもう少しだから待っててくれ。ケルビーニと水晶機巧-ハリファイバー、シノビネクロを素材にリンク召喚! 現れろ! ヴァレルソード・ドラゴン!」

 

ヴァレルソード・ドラゴン link4 攻撃力3000

 

 研ぎ澄まされたプレイングから登場したのは剣の弾丸竜。遊羽は丈澄がドラゴンを使うとは思わなかったため驚いたが、直ぐに口角とテンションを上げる。

 

「最後だ、儀式魔法リヴェンデット・ボーンを発動! 墓地のリリーサーとユニゾンビを除外して儀式召喚! 屍の夜と戦え、反逆の復讐者! リヴェンデット・スレイヤー!」

 

『RE・BOOOON!』

 

 ヴァレルソードに眉間を撃たれ、そこから炎を出しながら復活するスレイヤー。演出が派手である。

 

「シノビネクロの効果で手札交換する。よし、これでターンエンドだ」

 

足軽丈澄

LP8000 手札3

場 エクストラ:ヴァレルソード・ドラゴン メイン:リヴェンデット・スレイヤー

 

「リリーサーを素材にしてるってことは、特殊召喚できねぇな。俺のターン」

 

 面倒だな、と言いつつカードを引き、顔を顰める。

 

「どうした?」

 

「ポーカーしたくなった」

 

 つまりは事故だ。

 

「まあ、動けるけどな。調和の宝札発動。アキュリスを墓地へ送って二枚ドロー。これをもう一度」

 

 これでうららを撃たれたらキツいのだが、幸いそれは無かった様だ。

 

「竜の渓谷発動だ。手札のアキュリスをコストに、デッキかファランクスを墓地へ送るぜ」

 

 初手にアキュリス三枚と調和の宝札が二枚あったらしい。どんな事故だ。

 

「レギオンを召喚して効果でアキュリスを装備、そしてレギオンの効果でアキュリスを墓地へ送って、相手の表側モンスターを破壊する。アキュリスの効果で、更にカードを一枚破壊する。ボーンごとスレイヤーを破壊だ!」

 

 アキュリスがスレイヤーの腹部に直撃し、それをペンダントの力で耐えた所をレギオンがデンジャラスバックドロップで重ねて破壊。

 

「スレイヤーの効果で、デッキからヴェンデット・コアを墓地へ送って、リヴェンデット・バースを手札に加える!」

 

 墓地のスレイヤーが復讐の準備としてサーチと墓地肥やし。

 

「レギオンをリリースしてミスティルを特殊召喚だ。効果で墓地のファランクスを装備するぜ」

 

ドラグニティアームズーミスティル ☆6 攻撃力2100

 

 黄色の竜騎士がレギオンを退かしながら登場し、墓地のファランクスにゲットライド。

 

「次だ、ファランクスを装備解除して特殊召喚するぜ」

 

ドラグニティーファランクス ☆2 チューナー 守備力1100

 

 投げられてかんに障ったのか、ファランクスがミスティルからはなれる。

 

「チューナーとそれ以外のモンスター、ってことは、」

 

「もちろんリンク召喚。ドラグニティナイトーロムルス!」

 

ドラグニティナイトーロムルス link2 攻撃力1200

 

 飛翔する銀鎧の竜騎士。もちろんとは。

 

「ロムルスの効果でデッキからドラグニティの神槍を手札に加えるぜ」

 

 ロムルスが乗っている竜の口の中に手を突っ込み、神槍のカードを取り出し遊羽へ投げる。

 

『クッ、こちらも対抗せねば・・・・・・以前のかくし芸をここで披露するべきか!?』

 

「いや、それはやめてくれ」

 

 スレイヤーの謎の対抗意識に、丈澄がストップをかける。やはりアンデットは理性が欠けているのかもしれない(失礼)。

 

「カードを一枚伏せて、ターン終了だ」

 

如月遊羽

LP8000 手札3

場 エクストラ:ドラグニティナイトーロムルス 魔法・罠:伏せカード

 

 丈澄の先程の盤面と比べても貧相なフィールドだが、事故ったにしては動けた方だろう。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 勢い良くカードを引く丈澄。デッキのエースが破壊されているが、その程度でめげてはプロデュエリストになどなれない。

 それに、スレイヤーは破壊されても全く問題ない。

 

「リヴェンデット・バース発動! デッキからリヴェンデット・スレイヤーを素材にして、儀式召喚! もう一度立ち上がれ、リヴェンデット・スレイヤー!」

 

リヴェンデット・スレイヤー ☆6 攻撃力2400

 

 三度現れるスレイヤー=サン。アンデットであるためか、疲れは一切見えない。

 

「手札一枚をコストに、ジェット・シンクロンを特殊召喚するぜ! 更に、今コストにした馬頭鬼の効果発動、除外して、墓地からシノビネクロを特殊召喚!」

 

ジェット・シンクロン ☆1 チューナー 守備力0

 

シノビネクロ ☆2 チューナー 守備力0

 

 たちまち並ぶモンスター達。アンデットの展開力に、遊羽は今更ながら溜め息をつきたくなる。

 

「虹花もそうだが・・・・・・手札誘発がないと、本当にキツいな、これ」

 

 しかし、まだ止まらない。

 

「墓地のユニゾンビを除外して、ヴェンデット・コアを特殊召喚! シノビネクロの効果で、カードを一枚引いて、一枚捨てる」

 

ヴェンデット・コア ☆1 攻撃力0

 

 これで、モンスターは五体。この盤面から予想されるカードは幾つかあるが、遊羽としてはサベージが一番キツい。

 

「ヴァレルソードの効果を、コアを対象に発動。コアとシノビネクロでリンク召喚! リンク2、トロイメア・ケルベロス!」

 

トロイメア・ケルベロス link2 攻撃力1600

 

 アンデット達がサーキットを通過し、三つ首の猛犬へと姿を変える。

 

「ケルベロスの効果で、手札を一枚捨ててロムルスを破壊!」

 

「エフェクト・ヴェーラーの効果発動、ケルベロスの効果を無効にするぜ!」

 

 ケルベロスが雄叫びを上げようとするが、エフェクト・ヴェーラーがその口を蹴って黙らせる。ロムルスはショック死を免れた。

 

「スレイヤー、ケルベロス、ジェット・シンクロンでリンク召喚! リンク4、ヴァレルロード・ドラゴン!」

 

ヴァレルロード・ドラゴン link4 攻撃力3000

 

 並ぶ二体のヴァレルモンスター。ヴァレルガードは泣いていい。

 

「おお、またドラゴンか! 流石だぜ丈澄、わかってる」

 

「いや、別にそんなつもりはなかったんだけど・・・・・・」

 

 意図せず遊羽の共感を得てしまい、困惑する丈澄。

 

「まあ、いっか! 墓地に送られたスレイヤーの効果で、デッキからリヴェンデット・ボーンを手札に加えて、ヘルハウンドを墓地へ。仕上げにリヴェンデット・ボーンを発動! リヴェンデット・スレイヤーを素材に、儀式召喚! 何度でも立ち上がれ、リヴェンデット・スレイヤー!」

 

リヴェンデット・スレイヤー ☆6 攻撃力2400

 

 自身を素材に儀式召喚という何ともカニバリズムな方法によって復活するスレイヤー。アンデットにはカニバリズムなど通用しないのかもしれないが。

 

バトルだ、ヴァレルロードでロムルスに攻撃! そして、ヴァレルロードの効果発動だ! ロムルスの攻撃力を500下げる」

 

 ヴァレルロードが咆哮すると、ロムルスの乗り手がビビって落下死。やはり音に弱いらしい。

 

ドラグニティナイト-ロムルス 攻撃力1200→700

 

 フリーチェーンの効果だが、このタイミングでの発動により、攻撃反応系のトラップを発動させないことができるテクニックだ。

 

「チッ、貴重なリンク先が・・・・・・」

 

 ドラグニティはシンクロ召喚を多様するテーマのため、リンク先の確保が少し難しかったりする。守護竜? 知らないな、そんなの。

 

如月遊羽

LP8000→5700

 

「次だ! ヴァレルソードでダイレクトアタック!」

 

「させるか! リバースカード、聖なるバリア-ミラーフォース-! 攻撃表示モンスターを全員破壊だ」

 

 遊羽が好んで使うトラップから溢れた光が、丈澄のモンスターを襲う。

 

「クッ、墓地のリヴェンデット・ボーンの効果で、スレイヤーの破壊を防ぐ!」

 

 ペンダントの加護により生存するスレイヤー。アンデットのため生きてはいないが。

 

『ミラフォが失敗しないだと!? 丈澄、あのミラフォは偽物かもしれない』

 

「何言ってんだダチ公・・・・・・?」

 

 ネタに染まり始めたスレイヤーに、丈澄はどう反応すべきか大いに迷う。

 

「しっかりしてくれよ、攻撃だダチ公! 遊羽にダイレクトアタック! 決別の夜(ノッテ・ダッティオ)!」

 

 スレイヤーの拳と二本の骨とが遊羽に刺さり、ダメージを与える。

 

如月遊羽

LP5700→3300

 

「これでライフ差が半分以上か・・・・・・」

 

 そう呟く遊羽に対し、丈澄は無傷。しかし、それで安心できないのがデュエルだ。

 

「手札のリヴェンデット・ボーンを墓地へ送って、ヘルハウンドを特殊召喚。ターンエンドだ」

 

ヴェンデット・ヘルハウンド ☆3 守備力2100

 

足軽丈澄

LP8000 手札2

場 メイン:リヴェンデット・スレイヤー ヴェンデット・ヘルハウンド

 

 何となく、ではあるが、嫌な予感がした丈澄は守りを固めてターンを終えた。

 

「俺のターン、ドロー! 強欲で貪欲な壺を発動、二枚ドロー!」

 

 先ほどのターンは特殊召喚できず思うように動けなかったが、今は違う。

 

 そして、丁度よく()()()()()()()()()も引けた。

 

「竜の渓谷の効果で、DMZドラゴンをコストに、デッキからドラグニティアームズ-レヴァテインを墓地へ送るぜ」

 

 自身の相棒を出す準備を始める遊羽。丈澄もそれに気付き、身構える。

 

「ドラグニティ-レギオンを召喚して墓地のファランクスを装備。そしてレギオンを除外して、墓地から特殊召喚! 出番だぜ、レヴ!」

 

『応!』

 

ドラグニティアームズ-レヴァテイン ☆8 攻撃力2600

 

 橙色の鱗と翼。手に携えるは一本の大剣。遊羽の相棒にして家族たる竜。

 

「レヴの効果で、墓地のアキュリスを装備。そして――――」

 

 ニィッ、と口角をあげ、手札から一枚のカードを取る。

 

「アキュリスを除外し、特殊召喚! 初陣だ、ゴッドフェニックス・ギア・フリード!」

 

ゴッドフェニックス・ギア・フリード ☆9 攻撃力3000

 

 レヴがアキュリスを天に向かって投擲すると、それに応えるように不死鳥を纏った戦士がレヴの横へ並ぶ。

 

「ゴッドフェニックス、ギア・フリード?」

 

 丈澄も『ギア・フリード』というカード郡は知っている。しかし、このカードは知らない。

 

「効果はその内わかるぜ。装備魔法、ドラグニティの神槍をレヴに装備だ。効果で、デッキからドラグニティ-ブランディストックも装備」

 

ドラグニティアームズ-レヴァテイン 攻撃力2600→3400

 

 レヴが大剣の代わりに二振りの槍を手に持つ。

 

「バトルだ、ゴッドフェニックス・ギア・フリードでスレイヤーに攻撃! この瞬間、ギア・フリードの効果発動! 表側表示モンスター一体を、攻撃力500アップのカードとして装備する! 俺はヘルハウンドを選ぶぜ」

 

ゴッドフェニックス・ギア・フリード 攻撃力3000→3500

 

 ヘルハウンドが不死鳥の業火に焼かれ、炎の勢いが更に強まる。

 

「墓地のリヴェンデット・ボーンの効果で、破壊を防ぐ!」

 

「だがダメージは受けてもらう!」

 

足軽丈澄

LP8000→6900

 

 スレイヤーへと放った炎が丈澄へと飛び火し、ライフを削る。

 

「レヴでダイレクトアタック! レヴァンティン・スラッシュ!」

 

『ハァッ!』

 

 レヴが神槍を振りかぶり、丈澄へと斬りかかる。

 

「頼むぜ、相棒!」

 

『クリリ!』

 

 そこへ、クリボールが割って入る。

 

「悪いな、ゴッドフェニックス・ギア・フリードの効果発動だ。俺の場の装備カード一枚をコストに、モンスターの効果を無効にして破壊する!」

 

 ギア・フリードの炎がクリボールを襲い、慌ててクリボールが避ける。

 

「相棒!?」

 

 そして、クリボールが避けたということは。

 

足軽丈澄

LP6900→3500

 

 レヴの攻撃が当たるということだ。

 

「まだまだ、レヴの二回攻撃! レヴァンティン・スラッシュ!」

 

「うおっ!」

 

足軽丈澄

LP3500→100

 

 鉄壁に入り、もう攻撃は終わりだと丈澄が安心した瞬間、

 

「墓地のDMZドラゴンの効果発動。装備カードを装備したモンスターの攻撃終了時、このカードを除外し、装備されたカード全てを破壊することで、もう一度攻撃できる!」

 

「何っ!?」

 

 全ての装備をパージし身軽になったレヴが、自前の大剣を構える。

 

「これでトドメだ!」

 

 遊羽の声と同時に、レヴが剣を振るう。

 

「次はぜってー勝つからな」

 

「させねぇよ。次も俺が勝つ」

 

足軽丈澄

LP100→0




遊・丈「「今日の最強カードはーこれー」」

遊羽「勿論、フィニッシュを決めたドラグニティアームズ-レヴァテインだ」

丈澄「いや、ここは何度も活躍したリヴェンデット・スレイヤーだろ」

クリボール『クリィ(僕だ)!』

スレイヤー『ネタに染まってるな・・・・・・』

レヴ『次回、「血戦のヒロインズ」 ん? 血・・・・・・?』

丈澄「俺達最高!」

遊羽「俺もそーゆーの(決めゼリフ)欲しいなー」
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