わたしの賢者さま   作:ジャックオニール

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鬼の屋敷 2

俺達は村長の娘のかわりに生け贄になったムチムチの娘の案内で鬼の屋敷にたどり着いた。ああケツもいいな。たまらん!

 

矢内「よし!行くぞ。」

???「誰じゃ!」

 

マズい!心構えが出来てないのに鬼が出て来た!

 

勇者「わたしは一国の勇者です!」

???「わしはこの屋敷の主、酒呑童子じゃあ!お主達よう来たのう。上がっていけ!ガハハハハ!」

勇者「酒呑童子さんですか。長い名前ですねぇ。じゃあシュテちゃんですね。」

酒呑童子「おお!何かノリが良くていいのう!ガハハハハ!前から来てる娘達とは大違いじゃあ!ガハハハハ!」

サチ「何か思っていた感じと違うわね。」ヒソヒソ

ムチムチ娘「なんか良い人?そうだね。」ヒソヒソ

酒呑童子「お主達何をしておる!早よう入ってこんか!」

矢内「ああ、すまないな。実はこれを持ってきた。一緒に飲もう!」

酒呑童子「おお!それは酒か、ガハハハハ!お主、気が利くのう!ガハハハハ!摘みを用意せにゃならんのう!ガハハハハ!」

 

思った以上にフランクだな。

 

エリカ「なぁ、シュテちゃん。お前悪い奴か?」

酒呑童子「ガハハハハ!この娘っ子ハッキリ物を言うのう!ガハハハハ!悪いのはわし等を島から追い出した奴らじゃあ!わし等はちょっとボスの酒を飲んだだけじゃのに…。」

エリカ「なんだよ、ソイツ賢者みたいな奴だな!あたしと勇者がちょっと摘み食いしただけでいつもすげぇ怒るんだよ。」

酒呑童子「そうか、お主達もこの世の理不尽と戦っているのか。今日は共に飲もうぞ!ガハハハハ!」

 

何がこの世の理不尽だ!自業自得だろうが!摘み食いするからだろうが!

 

ムチムチの娘「でも、シュテちゃん達住んでいる所追い出されてかわいそうだね。」

酒呑童子「おお、お主!村の娘っ子か!めんこいのう!今まで来た娘っ子達とは大違いじゃあ!」

矢内「そうだろう!そうだろう!エロい身体してるだろう!ハハハハハハ!」

酒呑童子「本当じゃのう!ガハハハハ!」

矢内「俺なんか今日1日チンコ立ちっぱなしだぞ!ハハハハハハ!」

酒呑童子「わしも立ってきおったわい!ガハハハハ!」

 

そして俺達は酒呑童子に屋敷の中に案内された。

 

勇者「賢者さまとシュテちゃん、すっかり仲良しですねぇ。」

エリカ「なぁ、何で2人共股間膨らんでいるんだ?」

サチ「エリカさん…。それはもう気にしないで…。」

酒呑童子「ガハハハハ!食い物を持ってきたぞ!」

 

サツマイモを生で持って来やがった。

 

酒呑童子「甘くて結構いけるぞ!食え!」

矢内「食え!じゃねぇよ!生じゃねぇか!」

酒呑童子「なんじゃあ、お主以外みんな食っておるぞ!何を言っとるのじゃあ。」

勇者「固いですねぇ…。」

サチ「固いわね…。」

エリカ「固い…。」

アリマ君「キー…。」

 

な、バカの勇者とエリカはともかくサチまで食ってやがる!

 

矢内「これは生で食べる物じゃねぇんだ!俺がこれで何か作ってやるから貸してくれ!サチ!俺の袋から適当に缶詰めを出してくれ!」

サチ「分かったわ…。」

矢内「勇者!シュテちゃんに酒をついでやれ。」

勇者「分かりました。シュテちゃん、どうぞ。」

酒呑童子「おう、すまんのう。」

 

酒呑童子に酒がつがれた。今だ!

 

矢内「お前ら、行くぞ。シュテちゃんの!ちょっとイイとこ見てみたい!」

酒呑童子「おっ、なんじゃ?」

勇者「大きく三回!」パン パン パン

エリカ「小さく三回!」パン パン パン

ムチムチの娘「おまけに三回!」パン パン パン

矢内「パーリラ♪パリラ♪パーリラ♪」Fuwafuwa♪

勇者「パーリラ♪パリラ♪パーリラ♪」

エリカ「Fuwafuwa♪」

酒呑童子「なんじゃ?どうすればいいんじゃ?」

サチ「そのお酒を一気飲みするのよ。」

酒呑童子「そうか、すまんのう。」グビグビ

酒呑童子「かぁーー!飲んだぞ!」

勇者「ご馳走様が聞こえない♪」

エリカ「聞こえないからもう一杯♪」

 

すかさずムチムチの娘が酒呑童子に酒をついだ。

 

矢内「パーリラ♪パリラ♪パーリラ♪」

勇者「Fuwafuwa♪」

エリカ「パーリラ♪パリラ♪パーリラ♪」

ムチムチの娘「Fuwafuwa♪」

 

酒呑童子がもう一度酒を一気飲みした。

 

酒呑童子「かぁーー!ご馳走様じゃあ!!ガハハハハ!こんな楽しい酒は初めてじゃあ!!ガハハハハ!お主達も飲め!ガハハハハ!」

勇者「ではわたし達もいただきましょう!」

矢内「お前等は未成年だろ!!駄目だ!」

酒呑童子「賢者殿よ!今日は無礼講じゃあ!いいから飲めー!ガハハハハ!」

矢内「まあ、いいか。飲むぞ!シュテちゃんも適当に缶詰めを摘まんでくれ。」

酒呑童子「おお、すまんのう!ガハハハハ!」

 

そして楽しい宴が始まった。

しかし、焼酎ロックだと俺はともかく少しきついな。このスコールで割るか。焼酎2のスコール8でいいだろう。

 

矢内「よし、お前達の分だ。いいか、少しずつ飲めよ。」

勇者「賢者さま、ありがとうございます。」

矢内「俺はこれを調理してるからな。」

エリカ「これ、飲みやすくて美味しいな!賢者、おかわりー!」

 

少しずつ飲めって言っただろ!このバカは。

 

矢内「アリマ君、ちゃんとアイツの面倒みないと駄目だろ!何やってるんだ!」

アリマ君「キー…。」

 

よし、このイモは天ぷらにしよう。野菜も天ぷらにするか。カセットコンロに火をつけて後は揚げるだけだ。

 

酒呑童子「なんじゃあ、賢者殿は全然飲んどらんのう。」

 

今は調理中だ。少し待てよ。

 

勇者「そういう時は『コール』の呪文です!賢者さまの!ちょっとイイとこ見てみたい!」

エリカ「大きく三回!」パン パン パン

ムチムチの娘「小さく三回!」パン パン パン

勇者「おまけに三回!」パン パン パン

エリカ「パーリラ♪パリラ♪パーリラ♪」

ムチムチの娘「Fuwafuwa♪」

矢内「おい、俺は今調理中だから…」

酒呑童子「賢者殿、早よう飲まんか!」

サチ「しらけるわね…。早く飲みなさい。」

矢内「クソっ、見てろ!俺の飲みっぷりを!!」

勇者「パーリラ♪パリラ♪パーリラ♪」Fuwafuwa♪

サチ「パーリラ♪パリラ♪パーリラ♪」

酒呑童子「Fuwafuwa♪」

 

俺はグラスの焼酎を飲み干した。アリマ君がすかさず俺のグラスに焼酎をついだ。クソっ、ロックかよ。スコール8で割れよ!

サチ「ご馳走様が聞こえない♪」

ムチムチの娘「聞ーこえないからもう一杯♪」

 

仕方ない、俺の力を見せてやる。

 

勇者「パーリラ♪パリラ♪パーリラ♪」Fuwafuwa♪

エリカ「パーリラ♪パリラ♪パーリラ♪」Fuwafuwa♪

 

俺は一気に焼酎を飲み干した。

 

矢内「ご馳走様だ!クソったれ!」

酒呑童子「ガハハハハ!流石、賢者殿じゃあ!ガハハハハ!」

矢内「よし、天ぷらが出来たぞ。」

酒呑童子「おお!!初めて見るぞ。これは何じゃあ?ガハハハハ!」

勇者「魔法のお料理です!」

エリカ「すげー!賢者すげー!」

矢内「塩をかけて冷めない内に食おう!」

サチ「賢者さん、早くいただきたいのだけど何か外が騒がしくないかしら?」

 

ん?何か外で話し声が聞こえるな。ちょっと見てくるか。

俺達は屋敷の外に出た。あれは村長の所のブスが村人を率いて来ている。

 

村長の娘「さぁ、あんた達!あたしを殴った男とついでに鬼もやっつけるわよ!逆らったらあんた達年貢を十倍にするからね!」

 

あのブスは何様のつもりだ?

 

サチ「せっかく上手くいっていたのに面倒なのが来たわね…。賢者さんが殴ったりしたから仕返しに来たのね…。」

 

そうこうしている間に村人達が屋敷の前までやってきた。

 

酒呑童子「何じゃあ!お主達は?」

村長の娘「あんたが鬼の親玉ね!そこの男と一緒にやっつけ」矢内「死ね!このブスが!」バキ!

 

俺は村長の娘を思いっきりぶん殴った!

 

村長の娘「またあたしのかわいい顔を殴った!あんた鬼の手先なのね!」

矢内「オラオラオラオラオラオラオラオラー!」バキ!バキ!バキ!バキ!バキ!バキ!

 

俺のパンチで村長の娘をボコボコにした。気絶したか…トドメをさすか。

 

村人全員(あの人すげぇな。容赦なく殴るから見ててスッキリする。)

酒呑童子「賢者殿、いくらブスでも殴るのはいかんぞ!」

矢内「いや、シュテちゃんよ。コイツは俺やシュテちゃんに喧嘩売って来たのだぞ!関係ない村人達も巻き込んでだ。だからコイツはラッカーシンナーをかけて火を着けて殺そう。村人のみんなも手伝ってくれ!」

村人A「え?何を言ってるのじゃ?この人?」

サチ「賢者さん…ここは山だから火は良くないわ…。なので大きな穴を掘って生き埋めにしましょう。これ以上コイツを生かしておくと面倒だわ…。」

村人B「確かに村長に泣きついて年貢を十倍なんかにされたら厄介じゃ。皆、穴を掘ろう!」オー!

 

やっぱりこのブス相当嫌われていたのだな。

 

酒呑童子「お主達、わしの屋敷の前を掘るのは止めんか!このブスは屋敷の牢屋に入れておくから殺生はいかんぞ!」

勇者「そうだ!皆さんも一緒にお酒を飲みましょう!」

酒呑童子「おお!それは良い考えじゃあ!ガハハハハ!お主達も一緒に飲もうぞ!ガハハハハ!」

村人A「なんか妙なことになったのう。」

村人B「相手は鬼じゃ。気をつけんといかんのう。」

村人C「じゃが、あの賢者様よりまともな方じゃ。」

エリカ「お前らゆっくりしていけ!」

酒呑童子「お主の屋敷じゃないじゃろう!ガハハハハ!さぁ中で飲もうぞ!ガハハハハ!そうじゃ!客人の娘達も呼んで飲もう!ガハハハハ!」

 

そして俺達はまた屋敷の中に入った。

 

酒呑童子「ガハハハハ!楽しいのう!ガハハハハ!」

村人A「あの、酒呑童子様!村の娘達は無事なんじゃろうか?」

酒呑童子「先週ぐらいから来ている娘っ子達か?客間にいるぞ!呼んできてやる。」

 

酒呑童子が村の娘達を連れてきた。

 

酒呑童子「連れてきたぞ!ガハハハハ!さぁ飲もうぞ!」

村人B「おお!無事じゃったか!良かった!」

村娘A「みんなも捕まったの?」

酒呑童子「所で娘っ子達よ。前から気になっておったがお主らはいったい何をしに来たじゃあ?」

村娘B「え?何って、私達はあなた達の生け贄になって…」

酒呑童子「いや、わし等は生け贄なんか求めてないぞ?」

村娘A「え?」

酒呑童子「なんじゃ、お主達わし等を何じゃと思っとる。ガハハハハ!まあ、細かい事はさておき楽しく飲もうぞ!ガハハハハ!」

 

結論から言うと村人達の勘違いだった。

 

矢内「人の数が増えたからもっと天ぷらを揚げないとな。勇者、俺の袋の中の缶詰め全部開けてくれ!」

勇者「あ、はい。賢者さま。皆さん賢者さまのお料理が出来るまでこちらを摘まんで下さい。」

村人達「おお!鉄の塊から食い物が出てきおった…。まるで魔法じゃあ!」

サチ「初めはみんな驚くわよね…。」

矢内「よし!天ぷらが出来たぞ。この塩を少しかけて食べてくれ!」

村娘A「すごい!初めて見る食べ物だわ…。」

エリカ「魔法のお料理だよ!」

酒呑童子「ガハハハハ!遠慮せずに食え!」

 

みんなが天ぷらを摘まみだした。口に合うと良いのだが。

 

酒呑童子「おお!芋がサクサクじゃあ!!」

ムチムチの娘「本当に美味しいねぇ。」

勇者「賢者さまが作ったお料理ですよ。美味しいのは当然です!」

村娘B「お野菜サクサク〜美味しい〜!」

 

どうやら口にあったようだ。みんないい感じで酔っているな。

 

勇者「楽しいですねぇ〜!」フラフラ

エリカ「アハハハハ!楽しいなぁ!」フラフラ

アリマ君「キー!キー!」フラフラ

 

アイツ等フラフラじゃねえか。もう飲まさない方がいいな。

 

矢内「おい、サチ。大丈夫か?」

サチ「大丈夫よ。今は楽しくやってるけどいつ仲間が来るか分からないもの…。」

???「酒呑童子様!食料の調達から只今戻りました!」

 

マズい!仲間が戻って来た。

 

酒呑童子「おお!茨木童子に星熊童子に虎熊童子に熊童子とあと一名!お前達も飲め!ガハハハハ!」

かね童子「あと一名ってなんですか!かね童子です!」

星熊童子「しかし、人間の客人が多い…。」

熊童子「また酒飲んでる、この人…。」

茨木童子「酒呑童子様、空腹でのお酒は早くに酔ってしまいます。直ぐに何かお作りしましょう。」

酒呑童子「ああ、それなら賢者殿が作ってくれた天ぷらというのを食っておる。お主達も食え!ガハハハハ!」

茨木童子「これが天ぷら…。初めて見る食べ物だ…。」

かね童子「おい人間共!我等の屋敷で何していやがる!」

エリカ「みんなで楽しくやってるんだよ〜。お前もこの天ぷら食べてみろよ〜。サクサクで美味しいぞ〜。ほら。」

かね童子「人間の作った物など食えるか!」バシ!

 

かね童子とかいう鬼がエリカが差し出した天ぷらを払いのけた。

 

エリカ「何するんだよ!」

アリマ君「おい、お前!エリカちゃんに何をするんだ!ちょっと表出ろよ、ぶっ飛ばすぞ!」フラフラ

かね童子「この俺様をぶっ飛ばすだと!口の聞き方に気をつけろ!小僧が!」

アリマ君「オラー!」バキ!

 

アリマ君の奴、拳一発で鬼を気絶させやがった!って言うか今喋ったよな。

 

アリマ君「雑魚が!弱い癖に粋がるな!」フラフラ

酒呑童子「ガハハハハ!かね童子よええーwwww!ガハハハハ!一撃でダウンってwwww!」

ムチムチの娘「あの子、めっちゃ強いね。」

酒呑童子「かね童子が弱すぎるだけじゃあ!ガハハハハ!そうじゃ!かね童子が気絶している間にサプライズであのブスがいる牢屋に入れておこう。ガハハハハ!虎熊童子、かね童子を牢屋にぶち込んでおけ!ガハハハハ!」

虎熊童子「そうですね、こんな小僧に喧嘩を売って返り討ちに合うなど我が一族の恥さらし。当然の配慮でしょう。」

 

かね童子が牢屋に連れていかれた。

 

酒呑童子「皆!それでは気を取り直して飲み直すぞ!賢者殿、乾杯の音頭を取ってくれ!」

 

お前がやれよ!

 

矢内「仕方ない、まあいろいろあったが鬼の者達を村の者達の初めての交流を記念して!スコール!」スコール!

 

楽しい宴会が再開された。

矢内「また人が増えたからまた料理を作らないといけないな。俺はしばらく抜けるがみんなは適当にやっててくれ。」

茨木童子「賢者殿、自分も手伝います。」

酒呑童子「茨木童子よ、待たんか。一杯飲んでから行け!」

勇者「えっと、茨木童子だからイバちゃんですね。イバちゃんの!ちょっとイイとこ見てみたい!」

酒呑童子「大きく三回!」パン パン パン!

エリカ「小さく三回!」パン パン パン!

ムチムチの娘「おまけに三回!」パン パン パン!

勇者「パーリラ♪パリラ♪パーリラ♪」Fuwafuwa♪

茨木童子「一体どうすれば良いのでしょうか?」

矢内「グラスに入った酒を一気飲みするんだ。」

エリカ「パーリラ♪パリラ♪パーリラ♪」Fuwafuwa♪

 

茨木童子がグラスの酒を飲み干した。すかさずグラスに酒がつがれた。これがコールの恐ろしい所だ。

 

勇者「ごちそうさまが聞こえない♪」

エリカ「聞こえないからもう一杯♪」

ムチムチの娘「パーリラ♪パリラ♪パーリラ♪」Fuwafuwa♪

矢内「もう一回だ。飲み干したらごちそうさまと言うんだ。永遠に続いてアイツのように潰されるぞ。」

 

俺は別の所でコールで潰された鬼を指差した。やったのはサチとアリマ君か。

 

茨木童子「あれは熊童子!そんな、酒呑童子様の次に酒が強いのに…。」

 

酒呑童子「パーリラ♪パリラ♪パーリラ♪」Fuwafuwa♪

 

茨木童子が酒を飲み干した。

 

茨木童子「ごちそうさまです。それでは賢者殿、お手伝いをさせていただきます。」

矢内「ああ、すまんな。」

勇者「イバちゃん、賢者さまの所に行きましたけどお料理出来るのでしょうか?」

酒呑童子「何を言っておる、茨木童子は料理の達人じゃ。熊童子は酒を作れるし星熊童子は野菜作りの達人、虎熊童子は剣術が得意なんじゃあ。わし等はみんなで協力して暮らしておる。」

ムチムチの娘「そうなんだ。みんな凄いね。所でシュテちゃんは何の達人なの?」

酒呑童子「わしか?わしは酒を飲む達人じゃあガハハハハ!」ハハハハハハ!

矢内「お前達、苦労しているのだな…。」

茨木童子「はい…。でも前に居た所よりは毎日楽しくやっていますよ。それよりこの天ぷらの作り方を教えてもらってもいいでしょうか?」

矢内「ああ、分かった。酔い冷ましに何か汁物が欲しいな。」

茨木童子「それでは、自分がマタギ汁を作りましょう。」

矢内「ああ、頼む。」

虎熊童子「酒呑童子様!只今戻りました!」

酒呑童子「おお!戻ったか!お主も飲め!ガハハハハ!」

虎熊童子「では自分もいただきます。その前に。」

 

虎熊童子がエリカの所に向かった。

 

虎熊童子「先程は身内の無礼をお許し下さい。」

エリカ「いいよ。それより天ぷら食べなよ。サクサクして美味しいよ。」

虎熊童子「かたじけない。なんと器の大きな御方だ。」

 

いや、そいつは何も考えてない…。バカなだけだ。

 

星熊童子「俺が取ってきたイモがたくさんの人に食ってくれるのは嬉しいな。」

村人A「このイモはこの山で採れるですか?」

星熊童子「ああ、でも採るだけではすぐになくなってしまうので今はより多く採れるように栽培していく所なのだ。」

村人B「イモを作るという事じゃろうか?」

村人C「それは凄い事じゃのう。是非ともわし等も手伝わせて下され。」

星熊童子「なんと!手伝ってくれるというのか!かたじけない!今日はなんて素晴らしい日だ。」

 

村人達も鬼達と上手くやってるようだ。

 

村娘A「では、私達が景気付けに一つ演奏しまーす。」

 

プーブブブ、プーブブブ、プププープ、プププープ、ブプーププ!

おならでハレルヤを演奏しだした!汚い音色だ…。イエスが助走つけて殴って来そうだ。

 

酒呑童子「ガハハハハ!なかなか良い余興じゃあ!」

熊童子「ガハ!何じゃ、この臭いは!クセー!」

村娘B「誰よ!最後すかしっぺしたの!」

サチ「酷い臭いね…。食べ物を外に出して宴会の仕切り直しね。」

 

そしてみんなで食べ物を外に出した。まあ、外で飲む酒も悪くない。

 

茨木童子「マタギ汁が出来ました。」

 

茨木童子の作ったマタギ汁をみんなに配っていった。野菜がたっぷり入ってうまそうだな。

 

酒呑童子「おお!この味じゃ!」

サチ「なかなか美味しいわね…。25点ね。」

勇者「美味しいですねぇ。」

村娘A「野菜がいっぱい入っている。」

矢内「ああ、いい味だ。」

茨木童子「皆さんのお口にあって良かったです。」

酒呑童子「ガハハハハ!腹も膨れてきたな。ガハハハハ!」

虎熊童子「そうですね。それでは少し余興を行いましょう。エリカ殿、無礼を承知でお願いがあります。」

エリカ「え、何?」

虎熊童子「エリカ殿は剣術を扱う武人と見受けられる。もしよろしかったら一度お手合わせしていただきたい。」

エリカ「分かった。あたし結構強いよ!」

虎熊童子「かたじけない!それではそちらの真剣ではなくこちらの模擬刀をどうぞ。」

エリカ「あたしの分は持ってるからいいよ。」

星熊童子「では、俺が審判をしよう。」

虎熊童子「すまんな。ではエリカ殿、いざ尋常に!」

エリカ「勝負だー!」

 

何勝手に戦っていやがるあのバカは!鬼相手に勝てる訳無いだろ!

 

矢内「おい!誰か止めろ!」

勇者「賢者さま、大丈夫ですよ。エリカにゃんはとっても強いのですよ。」

サチ「そうね、模擬戦でもゆうりん2勝8敗だものね。」

勇者「そうなんですよ。わたしが攻撃しても全然エリカにゃんに当たらないのですよ。」

 

虎熊童子「なかなか素早い攻撃だ。」カン!カン!

エリカ「お前、強いなぁ。まだまだいくぞー!」カン!カン!

 

エリカの素早い攻撃が虎熊童子を圧倒している。

 

酒呑童子「あの娘っ子なかなかやりおるのう。ガハハハハ!」

茨木童子「あの虎熊童子が押されている…。」

 

虎熊童子「クッ!このままでは…。」ブン!

 

虎熊童子の大振りな攻撃が繰り出される。エリカもそれを受け流す。

 

エリカ「お前、勇者と攻撃が似てるなぁ。動きが雑だよ!」

 

アリマ君「キー!キー!(エリカちゃん頑張れー!)」

村人A「あの戦士様凄いのう。鬼相手に圧倒しておるわい。」

ムチムチの娘「どっちも頑張れー!」

熊童子「虎熊童子!負けるなー!」

 

二人の戦いでみんなのボルテージがマックスだ。エリカ、このまま勝負を決めてしまえ!

 

虎熊童子「これほどの強者と出会ったのは初めてだ。奥の手を使わせてもらう。」

エリカ「雰囲気が変わった。マズいな。距離をとろう。」

虎熊童子「無駄だ!我が剣技くらうがよい、斬撃砲!」ビュン!

エリカ「飛び技だ、危ない!」

 

エリカが寸前の所でかわす。しかしそこに虎熊童子が詰め寄っている。

 

虎熊童子「もらった!」ブン!

エリカ「まだだよ。」カン!

 

エリカもかろうじで虎熊童子の攻撃を受け止め体勢を立て直す。

 

サチ「一進一退の攻防ね…。私達まともに鬼達と戦っていたら確実に負けていたわね…。」

矢内「ああ、シュテちゃん達がフランクな連中で本当に助かったな。」

勇者「エリカにゃんは絶対勝ちます!だってまだあの技を出していません!」

 

エリカ「今のは危なかったなぁ。でも、今度はこっちの番だよ!」

 

エリカが虎熊童子に突っ込んでいく。

 

虎熊童子「真っ直ぐ突っ込んで来たか。しかし、次で決める。もう一度くらえ!斬撃砲!」ビュン!

エリカ「当たらないよ!」

 

エリカが攻撃をかわすが虎熊童子がかわした先にいる。

 

虎熊童子「今度こそもらった!」

エリカ「甘いよ。いくぞ、連撃乱舞だ!」シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!

 

エリカの素早い突きのラッシュだ。決まった…。

 

虎熊童子「クッ防ぎきれない。グワー!」

星熊童子「勝負あり!勝者エリカ!」

 

村人A「凄い戦いじゃったのう。」

酒呑童子「二人とも天晴れじゃあ!ガハハハハ!」

 

みんな二人の健闘を称え拍手が鳴り響く。

 

虎熊童子「参った…。本当に強い。」

エリカ「今回はたまたま勝てただけだよ。それに戦士長はもっと強いよ。あたしとアリマ君が二人がかりでも歯が立たないんだよ。」

虎熊童子「なんと、世界は広いのだな…。自分ももっと修行をしないとな。」

エリカ「またいつか勝負しようよ。あたしももっと強くなるように頑張るよ。」

虎熊童子「ええ、次は勝てるように精進します。」

エリカ「約束だよ。」

 

勇者「あの、賢者さま…。ちょっとウンコしたくなったのですが…。」

 

いい場面なのに水をさすな!

 

茨木童子「厠は屋敷入って奥に有ります。」

勇者「ごめんなさい!ちょっと行ってきます。」タッタッタッタッ

 

 

矢内「なぁ、シュテちゃんよ。この宴会の最後に俺と勝負しようぜ。」

酒呑童子「賢者殿よ。腕っ節でお主がわしと勝負になるとは思わんが…。」

サチ「賢者さん…。アルコールが回って頭がおかしくなったのかしら?」

アリマ君「キー!キー!(駄目だよ!勝てる訳無いよ!)」

矢内「まあまあ、勝負にもいろいろあるだろ。コレで勝負をしようって話だ。」ドン!

 

俺は焼酎をシュテちゃんの前に差し出した。

 

矢内「簡単に言うとどっちが酒が強いか勝負しようって事だ。みんなも盛り上がるぞ!」

酒呑童子「ガハハハハ!賢者殿は本当に面白い男じゃあ!ガハハハハ!気に入った!この勝負受けるぞぉ!ガハハハハ!」

矢内「よし!決まりだ。先にごちそうさまを言うと負けだからな!みんな!最高の『コール』を頼むぞ!」オー!

 

俺と酒呑童子の大将戦、『エンドレスコールデスマッチ』この宴会の最大イベントだ。

 

村人A「怖れながらわしが始めの音頭をとらしていただきますじゃ。お二人の!ちょっとイイとこ見てみたい!」

全員「大きく三回!」パン!パン!パン!

全員「小さく三回!」パン!パン!パン!

全員「オマケに三回!」パン!パン!パン!

全員「パーリラ!パリラ!パーリラ!」Fuwafuwa!

全員「パーリラ!パリラ!パーリラ!」Fuwafuwa!

 

俺と酒呑童子は一杯目を軽く飲み干した。すかさずもう一杯つがれる。

 

全員「ごちそうさまが聞こえない!聞こえないからもう一杯!」

全員「パーリラ!パリラ!パーリラ!」Fuwafuwa!

全員「パーリラ!パリラ!パーリラ!」Fuwafuwa!

 

みんなのボルテージも再びマックスだ。

 

勇者「あの…、賢者さま…。」

矢内「おう、勇者!戻ってきたか!」

勇者「ちょっと来てもらいたいのですが…。」

矢内「後にしろ、今勝負中だ。」

酒呑童子「賢者殿!もう降参か?ガハハハハ!わしはまだまだイケるぞ!」

矢内「何を言ってんだ!まだ始まったばかりだろうが!これからだ!」

酒呑童子「ガハハハハ!流石賢者殿じゃあ!そうでなくては。」

 

まだ5杯目だ!まだまだイケるぞ!

矢内「シュテちゃんよ!酒が減ってないぞ!降参か?」フラフラ

酒呑童子「ガハハハハ!何を言っとる!お主こそフラフラじゃあないか!」フラフラ

 

まだまだ俺達に酒は容赦なくつがれる。

 

勇者「あの…、賢者さま…。実は…」

サチ「ゆうりん、二人の邪魔しちゃダメよ…。」

熊童子「酒呑童子様!勝負を中断して下さい!」

酒呑童子「何を言っておる!これからじゃろうが!」フラフラ

矢内「ハハハ!そうだ!まだ始まったばかりだろうが!」フラフラ

村娘A「賢者様も中断して下さい!」

矢内「何を言っているんだ!グラスが開いたぞ!次だ!」フラフラ

酒呑童子「ガハハハハ!流石賢者殿じゃ!わしのグラスも開いたぞ!」フラフラ

茨木童子「酒呑童子様!賢者殿!屋敷が燃えています!勝負どころではありません!中断して下さい!」

酒呑童子「ガハハハハ!茨木童子よ!お主も冗談を言うのだのう!」フラフラ

矢内「俺が勝ったらお前達は立場がないからなぁ!上手い事言って引き分けにするつもりだな!ハハハハハハ!」フラフラ

ムチムチの娘「二人とも中断して!本当に屋敷が燃えているのよ!」

酒呑童子「何じゃと?」

矢内「本当か?」

 

俺と酒呑童子は屋敷の方を振り返った。

ゴオオオオオ!

何で屋敷に火が着いてる!俺も茨木童子も火を消してから外に出たはずなのに…。

 

勇者「賢者さま…。ごめんなさい…。実はウンコした後にわたしは賢者さまの真似して天ぷらを作ろうとしてお鍋に火を着けたのですが…お鍋の液体をひっくり返してしまいまして…。」

矢内「お前、油ひっくり返して引火させたのか!何でもっと早く言わなかった!」

 

酔いが一気に覚めた。

 

勇者「賢者さま…わたしの話を聞いてくれなかったじゃないですか…。」

サチ「今はそんな事言っている場合ではないわ。早く火を消さないと危険だわ!」

星熊童子「私達の屋敷が…。なんて事に…。」

酒呑童子「皆!屋敷を破壊して山に火が回らないようにするんじゃ!」

熊童子「しかし、酒呑童子様…。」

酒呑童子「屋敷はまた作ったらいい!このまま山まで火が着くと皆の命が危険じゃ!やれ!」

 

バーン!屋敷の中から凄い音が鳴り何かが出て来た!

 

 

かね童子「酒呑童子様!目が覚めたら牢屋に入れられてるは牢屋を出ると屋敷の中は燃えているは…どうなっているのですか!」

酒呑童子「おお!かね童子!今まで何をしとったんじゃあ?」

 

お前が牢屋に閉じ込めたんだろうが…。

 

村長の娘「もう少しで牢屋の中であたし達、焼け死ぬ所だったのよ!」

 

かね童子におんぶされながらブスが喚いている。

 

村娘B「そのまま死んだら良かったのに…。」ボソ

村長の娘「誰よ!今言ったの!かね童子!今言った奴をやっつけなさいよ!」

かね童子「どうでもいいがいい加減俺様の背中から降りろ!」

村長の娘「嫌よ!あたしはか弱いのよ!だから村まであたしをおんぶして行きなさい!」

サチ「ピーチクパーチクうるさい女ね…。だから穴を掘って埋めようって言ったのに…。」

村長の娘「何ですって!このあたしに向かって舐めた事言って只で済むと思ってるの!」

星熊童子「やかましい奴だな…。」

熊童子「かね童子!何でこんな奴を助けた!答えろ!」

かね童子「いや、あの…俺様と同じ牢屋に閉じ込められていたので…。それで…。」

虎熊童子「かね童子!そこをどけ!この女は叩き切る!存在が不愉快だ!」

 

この少しの間でここまで嫌われる奴も珍しい…。そうこうしているうちに屋敷は全焼した。幸い山には火はまわらなかった。

 

勇者「あの…。ごめんなさい…。」

酒呑童子「屋敷はまたかね童子に作らすから気にするでない!みんなが無事で何よりじゃわい!ガハハハハ!」

ムチムチの娘「でもシュテちゃん達、住む所無くなってかわいそうだよ…。そうだ!私達の村で一緒に住もうよ!」

酒呑童子「心遣い嬉しいぞ、めんこい娘っ子よ。」

村長の娘「冗談じゃないわよ!このデブ!鬼なんかと一緒に住むなんて頭おかしいの!かね童子!何か言い返しなさいよ!」

かね童子「いや、俺様も鬼だし…。」

サチ「もう我慢の限界ね。コイツは私の黒魔術で黙らせるわ…。」

 

そう言ってサチはかね童子におんぶされてるブスの口に手を当てた。

 

サチ「私の黒魔術、『お口チャック』よ…。これで暫くはコイツの不愉快な声を聞かなくてすむわ…。」

 

また俺の知ってる黒魔術と違う。

 

村長の娘「ンー!ンー!ンー!」

村娘A「いい気味ね。」

村娘B「調子に乗ってるからよ!ザマアミロ!」

村人A「もう夜が開けそうじゃ。一度村に帰ろうかのう。鬼の皆さんも一緒に来て下され。」

 

そうして俺達はみんなで村に戻る事にした。

 

 

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