わたしの賢者さま   作:ジャックオニール

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砂漠の国へ進む道 2

畑中「矢内、何の音だ?」

矢内「気をつけろ、外で音がした。一度出るぞ。」

 

俺と畑中は恐る恐るテントの外に出た。

 

勇者「賢者さま、おはようございます。」

エリカ「賢者、おはよう!」

アリマ君「キー!」

 

こいつら…。あんなデカイ音がしたのに呑気だな。

 

サチ「賢者さん…。昨日はごめんなさい…。」

矢内「サチ、それはもういい。それより、気をつけろ。何か危険が近づいている、デカイ音がした。」

サチ「ああ、それね。昨日、張った結界にそこに倒れている連中がかかったのよ。どうやら昨日、私達が倒したみみずに遭遇してこっちに逃げてきたのよ。」

矢内「昨日のサンドワームか。大丈夫なのか?」

サチ「ええ。みみずは結界にかかって気絶しているわ。今、山田が解体している。」

矢内「そうか。取りあえずこの四人を俺達が寝ていたテントに運ぼう。畑中、手伝ってくれ。」

畑中「おう!所で誰だ、この連中?」

矢内「さぁ。格好からして何処かの国から来た勇者の一行だろう。」

畑中「あー。初めてまともな格好の勇者一行を見たな。」

矢内「ああ、俺もだ。ラーメン屋に平安貴族に調子こいた王様だったもんなぁ。」

サチ「賢者さん、早く運びましょう。」

 

俺達は取りあえず勇者、戦士、僧侶、魔法使いであろう格好をした四人をテントの中に運んだ。

 

「あれ?ここは?」

 

勇者の格好をした男が目を覚ました。

 

矢内「大丈夫か?いきなり倒れていたからびっくりしたぞ。」

「みんなは、俺の仲間は無事か?」

矢内「ああ、まだ目を覚ましていないが無事だ。」

「すまない。おい、みんな!起きろ!」

 

勇者の格好をした男が仲間を揺さぶって起こす。

 

「あ、あれ?アレス?ここは?」

アレス「ああ、リリー。この人達が俺達を助けてくれたんだ。」

 

アレスと呼ばれた勇者の格好の男がリリーという魔法使いの格好の女に答える。

 

「ううーん。」

「こ、ここは?」

 

戦士の男と僧侶の格好をした女が目を覚ました。ドラクエ3の典型的なパーティだ。俺達と大違いだ。

 

アレス「改めて助けてくれてわりぃな。俺の名はアレス。この先の砂漠の国の神様から天啓を受けた勇者だ。幼なじみの魔法使いリリーと砂漠の国の教会から派遣された僧侶のマナ、後は砂漠の城の戦士のガリアスだ。」

矢内「これはこれは。勇者様でありましたか。勇者様御一行とは知らずにこんな所で申し訳ございません。」

 

砂漠の国の勇者。俺が探している神、ビーナスに所縁のあるかもしれないな。探りを入れる為に偽名を使おう。

 

リリー「所であなた方は?」

矢内「ああ、自己紹介が遅れて申し訳ない。俺は遥か彼方遠い国、ジャポネリアから来た貴族、ヤナウィス ヴィ ブリタニア。隣に居るのは友人のハタティウスと女中のサチコだ。」

サチ「はぁ?」

矢内「話を合わせろ。」ヒソヒソ

 

俺は小声で畑中とサチに話を合わせるよう言った。

 

畑中(ヤナウィス ヴィ ブリタニアって両方名字じゃねぇか!)

ガリアス「女中、主に対して口の聞き方がなっていないな。」

サチ「こいつ…。」

矢内「ハハハ!ガリアス殿、女中と言っても俺にとっては友人のような存在だ。言葉使いも自由にさせている。」

リリー「貴族様なのに砕けた方なのね。」

矢内「ハハハ!貴族って言っても俺は道楽貴族の四男棒だ。畏まらなくて構わない。砕けた方がお互い話をしやすいからな。」

畑中(貧乏旗本の三男棒みたいに言うなよ…。暴れん坊将軍かよ…。)

サチ(よく、堂々とぺらぺら嘘がつけるわね…。)

アレス「そうか。ヤナウィス、俺の事も勇者様なんかじゃなくてアレスでいいぜ!」

矢内「そうか、アレス。所でアレス達は何処に向かっているんだ?」

アレス「ああ、俺達は国王の勅命を受けてな、魔王を倒す前に異世界から来た賢者とかいうペテン師野郎をやっつけに行く所なんだ。」

畑中「異世界から来た…。(矢内の事か。)」

サチ「賢者…。(賢者さん、今度は何をしでかしたのかしら…。)」

ガリアス「ああ、その賢者は国を1つ滅ぼし、勇者の兜を奪い取りエルフを拐って余所の国の貴族に売り飛ばしているって話だ。」

サチ「エルフ?どういうことかしら?」

ガリアス「女中、私はヤナウィス卿と同じ貴族だ。口の聞き方に気をつけろ!」

矢内「ガリアス殿、では同じ貴族の俺から質問させてくれ、我々はエルフは人間には凶暴な種族と聞いているが捕まえて貴族に売り飛ばすなんて事が出来るのか?」

ガリアス「エルフの国は同盟国でな、私は陛下から聞いた情報だ。」

マナ「異世界から来た賢者は勇者の兜を奪うために国を滅ぼした男ですわ。エルフを捕まえる事ぐらい訳ないと思われますわ。」

 

エルフの国王、俺に罪を擦り付けたか。エルフの国王と砂漠の国が繋がっているか。やっかいだな。もう少し情報が欲しいな。

 

矢内「マナって言ったか?」

マナ「はい?」

矢内「賢者って男は国を滅ぼしたって言うのは本当の事なのか?」

マナ「え、ええ。教会に神様からのお告げが有りまして…。」

矢内「神様?名前は分かるか?」

マナ「私達の国はビーナス様の使者クロノス様のご加護があります。そこのアレスはクロノス様から天啓を受けた勇者ですわ。」

矢内「そうか。」

 

ビンゴだ。ビーナスの使者、ついに見つけた。後は砂漠の国に入るだけだ。

 

リリー「ねぇ。あんた、さっきから色々根掘り葉掘り聞いてくるけど、どうしてなの?」

ガリアス「貴様!平民の癖にヤナウィス卿に何て口の聞き方だ!」

矢内「ガリアス殿、俺は構わないと言った筈だが?」

ガリアス「しかし…。こういう事はちゃんとしないと貴族としての示しが…。」

矢内「貴方の国では知らないけど俺の国では貴族だからって別に偉い訳じゃないんだ。話が反れたな。リリーだったか。質問に答えるよ。」

リリー「ええ、同じ貴族なのに国が違うだけで全然違うのね。」

矢内「俺達は砂漠の国に行く所でな。俺達の一行はそこのサチコを含めて女性もいる。だから賢者なんて危険人物もし出会った時に対策を立てときたいだけだ。」

ガリアス「ヤナウィス卿はどうして砂漠の国へ?」

矢内「なーに、貴族の道楽ってやつですよ。ハハハ!」

アレス「ハハハ!貴族なのに面白い奴だな!よし、俺達が砂漠の国まで案内してやるよ!」

畑中「ハッハーww!ありがてえ!」

矢内「しかし、良いのか?一度引き返すことになるが…。」

アレス「ハハハ!構わないさ!俺達が一緒だと通行料がいらないからな。」

矢内「何から何まですまないな。サチコよ、外にいる者達に出発の準備をするように言ってくれ。」

サチ「分かったわ。ヤナウィス卿。」

 

サチがテントから出て行った。

 

 

 

 

勇者「あっ!さっちんが出て来ました。」

サチ「みんな、ちょっと良いかしら?」

山田「なんだ?」

エリカ「なにー?」

 

さっちんがお話あるみたいなのでみんな集まりました。

 

サチ「これから、砂漠の国に出発するわ。今、テントの中にいる四人組が案内してくれる。」

山田「そうか、それは助かる。」

サチ「でもその四人組、勇者一行なのだけど砂漠の国の王様から命じられて賢者さんの抹殺するつもりなのよ。」

山田「ゴスロリ娘よ。話が矛盾しているぞ。」

サチ「賢者さん達は自分達を異国の貴族という設定にして振る舞っているわ。」

山田「要するに矢内と畑中は嘘をついて奴等から情報を聞き出したのだな。」

サチ「ええ、その流れで向こうの勇者に気に入られて砂漠の国まで案内してくれることになったのよ。」

山田「所で矢内はどういう偽名を使っている?それを聞いておかないと彼奴を呼ぶときに困る。」

サチ「ええ、ヤナウィス ヴィ ブリタニアよ。」

山田「なんだ…。その中二病全快のネーミングセンスは。しかも、両方名字…。彼奴は馬鹿なのか?」

サチ「それはおいといて、だからみんな、絶対に賢者って名前は口にしたら駄目よ。」

勇者「分かりました。賢者さまー!準備が」

サチ「黒魔術『お口チャック!』」

勇者「んー!んー!」

サチ「ゆうりん、今言ったばっかりよね。後、エリカさん、あなたは砂漠の国につくまで一言も喋らないでね。」

エリカ「えっ、なんでー!それより賢者達を呼んで早く行こうよ。」

サチ「いい、エリカさん?あの勇者一行の四人組がいる間は賢者って名前は口にしたらいけないの。あなた、うっかり口に出すでしょ?だからしばらく喋らないでね。分かった?」

エリカ「分かった。」

サチ「アリマ君、ちゃんとエリカさんの面倒を見るのよ。」

アリマ君「キー!」

山田「お前、苦労しているのだな…。」

サチ「ええ、でも毎日楽しくやっているわ。それに今回はあなたと畑中もいるから少しは楽させてもらっているわ。」

山田「そうか。」

サチ「ええ、私はそろそろヤナウィス卿を呼んでくるわ。」

山田「ヤナウィス卿?彼奴に敬語を使わないといけないのか?」

サチ「ええ、私達はヤナウィス卿の女中という設定よ。」

山田「なんたる屈辱だ。私達は彼奴から離れて後ろから歩こう。あの二人がうっかり口を滑らせても離れていたら聞こえないかもしれないからな。」

サチ「ええ。」

 

 

 

しばらく、砂漠の国の勇者一行と話込んでいるとサチが戻ってきた。

 

サチ「けん…。じゃなった、ヤナウィス卿。準備ができたわ。」

矢内「そうか、すまないな。皆にだけ準備をさせて。」

アレス「それじゃあ、砂漠の国までは俺達が案内するぜ!」

畑中「ハッハーww!すまないな。」

 

俺達は砂漠の国へ向かい歩き始めた。

 

矢内「所で、砂漠の国に着くまで、あとどれぐらいかかるんだ?」

アレス「ああ、半日程だ。それにしてもヤナウィス、お前の仲間はハタティウス以外みんな女なんだな。」

矢内「ああ。だから苦労することも多いんだ。」

リリー「そう言えば、私達が探している賢者一行も確か仲間は女ばっかりよね。」

 

リリーって女、俺達を疑っているかもしれないな。話題を変えよう。

 

矢内「そう言えば、リリーはアレスとは幼なじみなんだよな。」

リリー「ええ、そうよ。」

矢内「恋人同士なのか?」

アレス「そ、そんなんじゃねぇよ!」

リリー「そ、そうよ!アレスに付いて旅に出てくれる人が誰もいなかったから仕方なく私が付いて行く事にしたのよ!へ、変な事を言わないでよ!」

畑中「仕方なくって、あの二人も旅に付いて行ってくれてるじゃねぇか!ハッハーww!」

アレス「ああ、あの二人は俺達が砂漠の国の城に着いてから王様の命令で付いて来たんだ。」

リリー「あの二人、自分達が身分が高いからって私達に対してすっごい偉そうにするのよ。」

アレス「そう言うなよ。旅に付いて来てくれるだけ感謝しねえと…。」

リリー「だってあの二人、昨日魔物が出てきた時に私達を置いて真っ先に逃げようとしたじゃない!それなのにあの偉そうな態度、冗談じゃないわよ。」

畑中「それより魔物に襲われた?」

アレス「ああ、サンドワームだ。」

 

ああ、今朝山田が解体していた奴だな。所で山田達は…。あのガリアスとかいう貴族の戦士に絡まれてる。少し行くか。

 

矢内「リリー、ご立腹の様だから俺が代わりにあのガリアスって奴を懲らしめてやろうか?」

リリー「えっ?何をするつもりなの?」

矢内「今、1番舐めた口を聞いてはいけない俺の仲間に絡んでいるからちょっと脅しをかける。」

リリー「あの褐色の肌の美人の人?」

矢内「美人ではないがそうだ。止めないと大変な事になるからちょっと行ってくる。」

 

そう言って俺は山田達がいる後方に行った。

 

 

 

ガリアス「お前達も全員ヤナウィス卿の女中か?」

サチ「え、ええ。」

マナ「まぁ、こんな小さな子も女中ですのね。同情致しますわ。」

山田「…。お前の同情などは不要だ。皆、先は長いから水分補給はしっかりするのだぞ。」

勇者「はい。」

エリカ「分かった。」

 

マナ「この教会から派遣されたこのわたくしに対して…。お前だなんて…。なんて無礼な女…。」

 

男の人が山田さんに近づいて来ました。

 

ガリアス「お前、なかなかの美人だな。どうだ?ヤナウィス卿の女中など止めて俺の妾にしてやろうか?」

山田「お前は口の聞き方を知らないみたいだな。年上の者には敬語を使え。」

ガリアス「なっ!貴様!私は砂漠の国の王様からの恩恵を受けている由緒正しい貴族だぞ!」

山田「それがどうした!貴様はそんな肩書きがないと女一人も口説けないのか小僧!」

ガリアス「貴様ー!」

 

大変です。男の人が剣を抜こうとしています。

 

山田「ほう?今度はそのナマクラ刀で脅すつもりか?つくづく話の仕方を知らないガキだな。失せろ!」

ガリアス「もう許さん!叩き切ってやる!」

 

男の人が剣を抜いてしまいました!

 

矢内「ガリアス殿、その剣を抜いたって事は俺達と戦うって事でいいのだな?」

ガリアス「ヤナウィス卿、この無礼な女を切り捨てるだけです。」

矢内「エリカ、ソイツの剣を弾き飛ばせ。」

エリカ「分かった!」ガキーン!

ガリアス「ぐわっ!剣が!」

 

賢者さまの一声でエリカにゃんの剣が男の人の剣を弾き飛ばしました。

 

ガリアス「くっ!剣が飛ばされて…。」

矢内「待てよ。ガリアス殿。」

ガリアス「ヤナウィス卿!貴方は女中にどういう教育をしているのだ!」

矢内「黙れ。先程のやり取りは始めから見ている。どう見てもお前に非があったがな。」

ガリアス「私は貴族だ。それなのに…。」

矢内「貴族の肩書きがないと何もできない糞餓鬼が、次に俺の仲間に偉そうにしてみろ。俺の魔法で焼き殺すぞ!」

 

賢者さまの右の手のひらから火の玉が出ました。

 

ガリアス「ひ、ひぃぃ!すまなかった!許してくれ!」

矢内「謝る相手は俺じゃないだろ!」

ガリアス「ひぃぃ!許してくれ!」

山田「もういい。行け!」

ガリアス「ひぃぃ!」

 

男の人は前にいる仲間のお二人の所に行きました。

 

マナ「そんな…。呪文も無しで魔法を使った…。ありえない…。」

矢内「マナだったか?」

マナ「ひッ!わ、わたくしは何も…。アレス、助けてー!」

 

女の人も何故か走って前に行ってしまいました…。

 

 

 

 

矢内「山田、怒るなよ。アイツ、泣きそうになってたじゃねぇか。」

山田「最後はお前の仕業だろ。私は正論を言ったまでだ。」

サチ「所であの男、あれで許すつもりなのかしら?」

矢内「それは砂漠の国に入るまで我慢しろよ。ここで揉め事を起こしたくないからな。」

サチ「仕方ないわね…。」

矢内「そうだ、勇者にエリカ、サチからも聞いていると思うが俺は偽名を使っているからくれぐれも俺の事を賢者って呼ぶなよ。」

勇者「分かりました。けん…。」

サチ「黒魔術『お口チャック!』」

勇者「ん!んー!」

サチ「もう、言ってるそばから!」

エリカ「なー、けん…。」

サチ「黒魔術『お口チャック!』」

エリカ「んー!んー!」

矢内「サチ、苦労かけてすまんな。今日は晩飯のおかず、みんなより1つ多く作ってやる。」

サチ「ありがたいわ。あっ、ヤナウィス卿、魔法使いの女がこっちにくるわ。」

 

リリーが嬉しそうにこっちに来た。

 

リリー「ヤナウィス!凄かったわ!アイツらビクビク怯えてるのよ!可笑しいったらありゃしない!スカッとしたわ。」

矢内「ちょっとは気が晴れたか?」

リリー「ガリアスなんかボロボロ泣いてるのよ!マナは何かブツブツ言ってるし。もう最高の気分よ!」

山田「感心しないな。お前は仮にも仲間であろう。」

リリー「あっ!美人のおねぇさん!あのガリアスに口で言い負かせるなんて滅茶苦茶カッコ良かったわ!」

山田「私は正論を言ったまでだ。」

矢内「お前、美人って言われて否定しないのだな。身の程を知れよ。」

山田「黙れヤナウィス!」

リリー「カッコいいー!ヤナウィスに対しても一言ビシッと黙れ!って!美人だから余計にカッコ良く聞こえるわー!」

山田「そ、そうか?」

矢内「それより、リリー。まだ砂漠の国には着かないのか?」

リリー「後、2、30分位よ。」

矢内「そうか。リリー、後、少しだけど水分補給はちゃんとしているのか?」

リリー「お水ならハタティウスが私とアレスに変わった水筒ごともらったわ!透明でこんな軽い水筒、初めて見るわ!」

 

畑中の奴、ペットボトルごと渡したのか。興奮気味のリリーを相手にしながら砂漠を歩き続けた。

 

アレス「ヤナウィスー!着いたぞー!」

 

ここが砂漠の国か…。国に入る関所もでけぇ。ファンタルジニアの国と大違いだ。アレスが通行証を関所にいる門番に見せている。

 

アレス「ヤナウィス達は俺の友人なんだ。一緒に通してくれ。」

「はっ!勇者アレス様!」

矢内「よし、みんな!早く通るんだ。」

 

俺達は怪しまれる前に関所を駆け抜けた。

 

畑中「長かったな!」

矢内「ああ、やっとだ!」

 

いろんな事があった。たくさんの人に出会った。危険な目にもあった。そして、ようやくたどり着いた!砂漠の国の城下町に入った。

 

矢内「アレス、ありがとう。世話になった!」

アレス「気にするなよ、ヤナウィス!困った時はお互い様だぜ。またな。」

矢内「ああ!」

 

さて、ここからが大変だ。まずは情報収集だな。手探りでいくしかないか。

 

エリカ「賢者ー!何してるんだよー!早く行こうよー!」

リリー「えっ?」

アレス「えっ?」

ガリアス「何?賢者だと?」

マナ「賢者?まさか?」

 

あの馬鹿!

 

エリカ「賢者ー!早くー!あたしお腹すいたよー!」

サチ「このおバカー!あれだけ賢者って言うなって言ったでしょー!」

リリー「そんな…。ヤナウィス…。私達を騙していたの?」

 

不味いバレた!どうする?

 

 

 

第11話

砂漠の道に続く道

E N D


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