その頃、貧民街では畑中が人々を集めていた。
畑中「みんな!聞いてくれ!」
「なんだ?」
「こんなところに集めて?」
「早く仕事に行かないと駄目なのに…」
アレス「アイツはペテン師野郎の仲間の奴だ。何をする気だ?」
リリー「アレス、国から逃げ出さなくて良かったの?」
アレス「俺は美人の姉さんに借りを返すまでは国を出ねぇ。」
周りがざわついている。構わず畑中が話を続ける。
畑中「今!俺の友人である矢内 孝太郎がこの国の為に立ち上がった!そう、お前達が言う賢者様がだ!」
「賢者様が?」
「いったい何を?」
畑中「お前達はそれでいいのか!お前達の国を矢内達だけに任せて良いのか!今こそ!お前達が立ち上がる時じゃないのか!」
「そうだ!」
「そうだ!」
リリー「あいつ…。何を?」
アレス「何を考えているんだ…あのペテン師野郎は国と戦っているのか?」
畑中「お前達の賢者様、矢内 孝太郎と共に戦おう!今こそ!お前達を食い物にしてきた貴族達を倒し自由を手にする時だ!」
「お、俺は戦うぞ!」
「俺もだ!」
「あたしもたたかう!」
「俺達を飢えから助けてくれた賢者様を今度は俺達が助けるんだ!」
「そうだ!」
アレス「なんだこれは!」
リリー「あっ!アイツ、こっちを見ている。」
畑中「アレス!リリー!頼む!みんなに力を貸してくれ!」
アレス「何を言い出すんだ!お前達は何をしてるか分かっているのか!」
畑中「アレス!人々の為に前に出て戦うのが勇者だろうが!違うか!」
畑中は小さな袋を投げつけた。
リリー「あっ!これ、不思議なメダルだ!」
アレス「これがあれば…俺は勇者だ。王様じゃなく人々の為に戦うんだ。よし!お前の口車に乗ってやる!この勇者アレスが力を貸してやるぜ!」
畑中「よし!俺達には砂漠の国の勇者、アレスがついている!俺達は勇者アレスの軍だ!」
「オー!」
「勇者アレスと共に戦うぞ!」
「オー!」
人々が一丸となり戦いに赴く。
リリー「スゴイ…。アイツ、何者なの?」
アレス「よし、みんなの武器がいるな。召喚メダルガチャ!」
巨大なガチャガチャ出てきた。
「なんだ?何が起きるんだ?」
アレス「早速3枚使うぜ!」
アレスがメダルを入れてガチャガチャをする。ガチャガチャから大きな箱が2つと豪華で小さな箱が1つ出てきた。
アレス「やったぜ!1つはスーパーレアだ!ノーマルの箱から開けるぜ!」
アレスが箱を開けると大量の棍棒とひのきのぼうが入っていた。
「武器が出てきた!」
アレス「よし、みんなに配れ!ではスーパーレアの箱を開けるぜ。」
中にはちりとりが1つ入っていた。
畑中「ハッハーww!ちりとりww!大ハズレじゃねえかww!」
アレス「笑うな!」
リリー「あっ、説明書が入っている。えっと、少しの魔力で乗ると空が飛べる魔法のちりとりだって!私が使うわね!」
リリーは魔法のちりとりを手に入れた。
リリー「早速試してみよう。あっ、浮いた!スゴイ!ホントに飛んでる!」
畑中「普通、魔法使いの空飛ぶ道具ってホウキなのにちりとりで飛ぶってww」
アレス「もう良いだろ!笑うな!みんな!武器を持ったな!行くぞ!俺達の手で国を変えるんだ!」
畑中「アレスに続けー!」
「待ってくれ!俺達は戦うとして女子供を残していくのは…。」
???「ガハハハハ!それならワシ等に任せておけ!」
アレス「だ、誰だ!」
「あっ!鬼のおじさんだ!」
畑中「酒呑童子か!ハッハーww!すまねえな!来てくれて!」
酒呑童子「ここの守りはワシと虎熊童子に任せてお主達は賢者殿を助けに行けい!」
畑中「ハッハーww!ありがてえ!みんな行くぞ!アレスの軍、出陣だ!」
酒呑童子「皆の衆!賢者殿を援護して必ず死ぬことなく戻って来るのじゃ!それが終わったら楽しい宴会じゃあ!ガハハハハ!」
虎熊童子「酒呑童子様、お待ちください。皆、腹が減っては戦は出来ぬ。茨木童子様から蒸かし芋を預かって来ている。一人1つ持って行ってくれ。」
畑中「ハッハーww!何から何まですまねえな!」
虎熊童子「いえ、自分達はいつでもあなた達の力になります。畑中殿、先程の演説、見事でした。流石は賢者様のご友人であられる。」
アレス「ペテン師野郎はあんな味方までいるのか…。」
リリー「スゴイ…。」
畑中「アレス!リリー!呆けている場合じゃねえぞ!この国の歴史が変わる瞬間だ!気合いを入れろ!」
リリー「歴史が…変わる?」
畑中「そうだ!お前達は未来永劫語り継がれる英雄になるんだ!」
アレス「俺達が…英雄?よし、みんな行くぞ!この戦い、絶対に勝つぞ!」
「オー!」
アレス「俺達に続けー!」
「オー!」
畑中「勇者アレスに続けー!この国の未来を勝ち取るんだ!」
「オー!」
畑中はアレス達を言いくるめて貧民街を出て行った!
虎熊童子「スゴイ男だ…。言葉だけで他国の勇者を操り軍隊を作りあげた…。」
酒呑童子「ガハハハハ!流石は賢者殿が背中を預ける男じゃ!本当に面白い男じゃあ!」