しまった!正木さんのお天気だと!完全に寝過ごした!俺は辺りを見渡す。
「にゃ?」
あっ、おきた君じゃない。ネコだ。砂漠の国だしアラビアンドリームだ。きっとコローニャだ、俺の気のせいだったんだろう。二度寝しよう。
矢内「zzz…。」
「あっ、また寝たにゃ。」
サチ「賢者さん、相変わらず寝起きが悪いわね…。」
エリカ「アリマ君、お願い。」
アリマ君「キー!」ドス!
矢内「ぐわっ!」
俺は1つ目のボディーブローで目が覚めた。毎回毎回優しく起こせよ。
クロノス「賢者、目が覚めた?」
誰だこの女は、なかなか大きいおっぱいだな。服の上からでも分かる。とりあえずなんかムラムラするし揉んでおくか。
クロノス「ちょ!ちょっと!何いきなり私のおっぱいさわり出すのよ!」
矢内「あれ?少し仮眠をとったつもりだったのに、パーティーはもう終わってしまったのか。」
勇者「賢者さま、大丈夫ですか?」
矢内「ん?大丈夫?どういう事だ?」
サチ「賢者さん、力を使い果たしてもう少しで貴方は死ぬ所だったのよ。」
「賢者、クロノス様のおっぱいから手を放すにゃ!」
矢内「いいかよく聞けコローニャ。目が覚めたらデカイおっぱいがある。それを揉んでやるのが大人のマナーってやつだよ。分かるな?」
畑中「ハッハーww!」
山田「そんな大人のマナーがあるか愚か者!」
矢内「所で、むねたいらさん。この女はいったい誰だ?」
俺は誰か分からない女のおっぱいを揉みながら山田に尋ねる。
山田「誰がむねたいらさんだ。」
皇帝陛下「誰に対しても無礼な男だ…。」
クロノス「ちょっと!いつまで胸を触っているのよ!」
あー落ち着くな。いつまでも揉んでいられる。少し落ち着いた所でみんなに経緯を聞いた。
矢内「そうか…。俺は死にかけていたんだな。」
「いい加減クロノス様のおっぱいを揉みながら話をするのを止めるにゃ!」
矢内「コローニャよ、デカイおっぱいには夢と希望が詰まっているんだ。揉むのは当然だ。」
「私、コローニャなんて名前じゃないにゃ。」
クロノス「もうコローニャで良いじゃん、そもそも名前無かったんだし。賢者、話を始めたいから手を離してよ。」
矢内「…。」
俺は聞こえていないふりをしておっぱいを揉み続ける。
山田「矢内!いい加減にせんか!」
矢内「ぐわっ!」
俺は山田にサブミッションをかけられておっぱいから手を離してしまった。
矢内「ぐわっ!痛い!痛い!痛い!止めろ!俺は死にかけていたんだぞ!」
山田「黙れ!女性に対してのセクハラ行為、これ以上見過ごせん!そのまま死ぬがよい!」
矢内「ぐわあああ!」
ライアン「女王陛下のヤマダlockが完璧に決まって賢者様の体がミシミシ言ってるッス…。」
くそっ、酷いめにあった…。寝起きの俺がいったい何をしたって言うんだ!
矢内「そう言えば、クロノスって言ったな?」
クロノス「ヤー、そうだよ。」
矢内「ビーナスの使いが何のようだ?」
クロノス「まず、そこから違うんだよ。じゃあ最初から説明するよ。この国の王様、もう死んじゃったけど元々はみんなが苦労しないようにって一生懸命頑張っていたんだよ。虎は知ってるよね。友達だったから。」
虎王「はい、それが何故あんなに人が変わってしまったのですか、陛下はどうして…。」
クロノス「それなんだけど、当時私もあの王様なら安心して任せて置けるなって思ってその時のバイトリーダーだったビーナスに神様の仕事を任せてコローニャと賢者の住んでいる世界に10年近く遊びに行ってたの。」
山田「は?」
矢内「は?」
畑中「10年も遊びに?」
クロノス「そしたらさ、アイツ王様を少しずつ洗脳してやりたい放題し始めてこの国が滅茶苦茶になっちゃったんだよ!本当に頭にくるよ!しかも、もう逃げられて何処に居るか分からないしさ!」
コローニャ「あの女、バイトテロだにゃ!」
矢内「だいたい神様の仕事をバイトにさせるな!」
山田「貴様等が国を放置したせいでここの人々がどれだけ辛い思いをしてきたか分かっているのか!この愚か者が!」
ライアン「神様に説教しているッス…。」
「ウチ等の女王マヂパネェ!」
畑中「山田さん、落ち着けよ。」
山田「落ち着いていられるか!こんなのが神様なのだぞ!」
矢内「この世界の神様はだいたいふざけたクソ野郎だからな、落ち着けよむねたいらさん。」
山田「誰がむねたいらさんだ!お前が1番のクソ野郎ではないか!」
そうやって直ぐにイライラするから婚期を逃したんだ。
畑中「矢内と山田さんは置いといてお前達は何しに来たんだよ。」
クロノス「ああ、そうだったね。国を滅茶苦茶にしたビーナスを懲らしめるんだけど私一人じゃ無理だから賢者に協力して欲しいの。」
サチ「悪いけど賢者さんじゃビーナスに返り討ちに会うだけよ。私はビーナスと対峙したから分かるけど、ここに居る人達全員でかかっても勝てないわ。」
クロノス「ヤー!それは知っているよ。アイツ、余所の神様を倒して力を奪い取ってるからね。それに利用できそうな奴に力を与えて自分の配下にしているんだよ。特に賢者、あんたが今までやっつけた奴はだいたいビーナスの配下になっているよ。あのガリアスって男もそうだよ。」
アレス「ガリアスが!?」
リリー「なんでアイツが神様の配下になれるのよ!?」
クロノス「欲の強い奴は洗脳しやすいからだよ。特に賢者に恨みを持つ奴を優先的に集めているよ。」
サチ「1つ聞いても良いかしら?」
クロノス「何?」
サチ「そのビーナスだけど、どうして賢者さんにこだわっているのかしら?」
クロノス「うーん…。そこまでは分からないよ。ただ、神様が支配する世界に賢者は邪魔なんじゃないかな?」
勇者「賢者さまが邪魔だなんて…。そんなの絶対におかしいです!」
エリカ「そうだよ!賢者は色々な国の人達と仲良く出来るようにいつも考えているんだよ!それなのに邪魔だなんておかしいよ!」
クロノス「それだよ。それが神様にとっては都合が悪いんだよ。」
畑中「矢内が行く町行く町で貴族や王様に喧嘩を売って毎回革命を起こしていったら神様に対しての貢ぎ物が無くなるからか?」
クロノス「支配欲の強い神様にとってはそうだね。ろくに働いてもいないのに頭良いね。」
畑中「うるせえ。」
コローニャ「それに賢者が何気なく使っている道具の数々はこの世界じゃオーバーテクノロジーなんだにゃ。初めて見る人達にとっては奇跡の力なんだにゃ。それも神様達にとってはやっかいなんだにゃ。」
酒呑童子「確かに賢者殿はいつも摩訶不思議な道具を使っておるわい。」
皇帝陛下「あのゲートの力も矢内の世界では普通にある物なのか…。」
矢内「あれは俺が働いている会社で作ったやつだ。映画の撮影の道具だとゼクスの野郎に騙されて作ったんだ。」
山田「は?」
畑中「あのゲートって中小企業の人間に作れるのかよ。」
働いてもいない奴が俺の働いている会社を批判するな。
矢内「作ったって言ってもただの鉄の輪っかだからな。」
山田「では、どうやって色々な場所にワープできる?」
矢内「魔法の力だ。ゼクスの奴が場所のイメージがしやすいようにこのゲートストーンを渡したんだろうな。それであのゲートも移動するイメージを出させるように作らせたんだろう。」
畑中「魔法の力だ?なんでそんな力がお前にあるんだよ?」
矢内「決まっているだろう。それは俺はみんなが大好き賢者だからだ。」
俺は最高の決めポーズでいつもの決め台詞を言う。
畑中「ハッハーww!ダッセー!」
山田「なんだそのダサいポーズは…。30過ぎの男が恥ずかしいと思わないのかお前は。」
サチ(畑中と山田が居ると賢者さんにいちいち突っ込まないでいいから楽でいいわね…。)
矢内「所でビーナスを懲らしめる為に俺に力を貸してくれって話だったな。」
クロノス「ヤー、そうだよ。」
矢内「居場所も分からないのにどうやって懲らしめるんだ?それにサチが言っていたが今の俺達が束になっても勝てないんだろ?」
サチ「ええ、賢者さんじゃ間違いなく瞬殺されるわ。」
クロノス「だからビーナスが力をつける前にボコボコにしてやるんだよ。」
矢内「力をつける前に?」
クロノス「ヤー、だから私の力で過去に行くんだよ。15年前くらいで良いかな。」
何!?こんなふざけた奴にそんな力を持っているのか。
クロノス「じゃあ、そう言うことでコローニャ、お願い。」
矢内「いや、ちょっと待て。パーティーに来てくれた人達を先にゲートを開けて帰してやらないと駄目だ。」
クロノス「ヤー、そんなの後でもいいじゃん。」
矢内「たくさんの人が国を抜けてここに来ているんだよ。みんなはお前と違って生活があるから後じゃ駄目なんだよ。」
皇帝陛下「矢内よ、皆を帰してくれるのはありがたいが体は大丈夫なのか?」
矢内「ああ、調子もすこぶる良い。チンコもビンビンだ。」
畑中「ハッハーww!お前バカだろ!」
山田「粗末な物を膨らませるな愚か者。」
矢内「俺のご立派なマーラ様に何を言うかむねたいらさん。」
山田「だまれ、良いからその粗末な物を引っ込めろ。」
生理現象だのに引っ込めれる訳ないだろうが。
矢内「とりあえずゲートがある町外れに行くか。ビーナスの事はその後だ。」
俺達は他所の国から来た人達を帰す為に町外れに向かった。