わたしの賢者さま   作:ジャックオニール

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冒険の仲間達 1

次の日

 

 

睡い……。昨日、俺は取引先の常務が来るので徹夜で書類を作っていた。こんな時はライムが入った愛のスコールブルーソーダーだ。俺の疲れを癒やしてくれる。

 

社長「矢内、もう直ぐ常務来るぞ。ちゃんと書類出来てるんか?」

矢内「なんとか出来ました。」

 

そうしていると一台の車が此方に来た。

 

社長「あの車やな。めんどくさいけどお出迎えに行くぞ。」

 

俺と社長はそうして駐車場まで迎えに行った。あとめんどくさいとか言うなよ。

 

ブロロロロ、ガチャ、

 

 

勇者「賢者さま!」

矢内「」

 

なんでお前が出てくる!

 

常務「矢内ちゃ〜ん、久し振り〜♪やっぱりこの子知り合いか〜。」

社長「矢内、お前どういうことや。」

常務「いや〜、うちの会社から出る前にいきなりこの子現れていろいろ話聞いたら矢内ちゃんの名刺持ってたから此処に連れて来たのよ〜。」

 

余所の会社に迷惑かけるな!クソったれ!

 

矢内「常務、うちの身内が迷惑かけてスミマセンでした。」

常務「良いのよ〜。今日の書類とは別に矢内ちゃん所にやって欲しい仕事もあるし〜。」

社長「常務、立ち話もあれですのでクーラーの効いた会議室でお話を伺います。」

常務「あら〜。今日は暑いから助かるわ〜。」

社長「では、此方へ。」

勇者「賢者さま、実は」

矢内「勇者よ、今は仕事中だから少し待ってろ。打ち合わせが終わったら話を聞く。」

社長「矢内!早くしろ!その子も事務所の中に入れろ!外にいたら熱中症になるやろ!」

矢内「社長、スミマセン。勇者、中で大人しくしろよ。」

勇者「はい、賢者さま。」

 

俺は、常務をクーラーの効いた会議室に案内して次の仕事の打ち合わせを始めた。

 

常務「矢内ちゃ〜ん、書類ありがとね♪」

矢内「いえ、それで常務、次の仕事って言うのは?」

常務「それなんだけど、ゼクス商会って所からの依頼なんだけどね〜。この資料見てくれるかしら。」

 

ゼクス商会?初めて聞く所だ。えっと何々、スターゲート新築設置工事?映画会社からの仕事か!

 

矢内「社長!この仕事引き受けましょう!俺、スターゲートのファンなんです!」

社長「お前、何言ってねん!まだ仕事の内容聞いてへんやろ!アホか!」

 

アホはお前だ、ハゲ!あのスターゲートだぞ。映画のスタッフロールに名前が載るんだぞ!無理してでも受けるだろ!

 

常務「いや〜矢内ちゃんが乗り気で良かったわ〜。納期は無いけど任せたからね〜。」

矢内「はい!喜んで!」

 

そうして常務は帰って行った。

 

社長「はい、喜んで!っとちゃうわ。居酒屋か!何勝手に仕事引き受けてんねん!」

矢内「でも社長、この見積もり見てください。1つ作って六千万の仕事ですよ。全部で十機作ることになるから全部で六億ですよ!」

社長「ちょっと資料見せてみろ。…………こんな簡単な鉄の輪っか作るだけか!よし、直ぐに下請けに作らせる!金額は黙っとけよ。ハリウッド様々やなぁ。ハハハ!ランボルギーニでも買うかな?」

 

凄い仕事だ。こんな簡単な仕事で六億!そしてハリウッド映画のスタッフロールに俺の名前が載る!こうしてはいられない。俺も今からサインの練習をしないと。

 

勇者「あの、賢者さま。」

 

あぁ、居たのか。あまりの事で忘れていた。

 

勇者「賢者さま。実は今日、皇帝陛下の所に行くのですがさっちんに一緒に行くのを断られてしまいまして……。」

矢内「で、何しに来たのだ。」

勇者「さっちんにわたし達と一緒に来てもらうように説得して欲しいのです。」

 

わたし達だと!勝手に俺をメンバーに入れるな!せめて休みの日に来い。後、昨日感傷に浸っていた時間を返せ!

 

勇者「では賢者さま、さっちんのお家に行きましょう!」

 

クソっ、諦めろってことか。ダメ元で社長に言っておくか。

 

矢内「社長、ちょっとファンタルジニアまで行ってきますわ。帰りは直帰しますので。」

社長「おぅ、行ってこい。行ってこい。」

 

ランボルギーニのカタログ見ながら返事している…。買う気満々だな。

 

勇者「賢者さま、早く行きましょう。」

矢内「勇者よ、少し買い出しをしてから行こう。」

 

町で買い出しをしてから会社に戻ってきた。

 

勇者「賢者さま、早く行きましょう。こっちです。」

 

こっち?焼却炉じゃないのか?あれはマンホールだな。今日はあれがゲートか?あっ、野良猫がゲートに落ちて消えた。

 

勇者「早く行きましょう。ゲートが閉まってします。」

 

そして俺はまたファンタルジニアに行く事になった。

 

 

 

 

俺と勇者はマンホールのゲートを通りさっちんとやらの家に着いた。気持ち悪い、酔った。寝不足のせいもあって今にも吐きそうだ。

 

さっちん「ちょっと何?この猫、どこから入って来たの?あっち行ってよ!」

勇者「さっちん!」

さっちん「あら?ゆうりん、また来たの?それよりこの猫追い出してくれるかしら?私、猫苦手なのよ。それにその人は誰かしら?」

矢内「俺か?俺はみんなが大好き賢者さ、オェーーー。オェーー!」ビチャビチャ

さっちん「ちょ!ちょっと!」

矢内「オェーーー!オェーーー」ビチャビチャビチャ

さっちん「何いきなり部屋のベットの上でゲロ吐くのよ!この人なんなの!有り得ないわ!」

勇者「この方が賢者さまですよ!さぁさっちんも一緒にお城へ行きましょう!」

さっちん「さっきも言ったけど嫌よ。だって動くのめんどくさいわ。ああ、その猫早く追い出して!部屋でオシッコしないで。」

矢内「こんだけ汚れたら猫が小便しても一緒だろう。ハハハ!」

さっちん「何を笑っているの?一番部屋を汚したあなたが言わないで!いい加減にしてよ!もうみんな部屋から出て行って!!お母さん!この人達を早く追い出して!!」

さっちんの母親「貴女も一緒に出て行きなさい!!」

勇者「あっ、さっちんのお母さん、こんにちは!」

さっちんの母親「あら?ゆうりん、こんにちは。いつも遊びに来てくれてありがとうね。」

さっちんの母親「サチ!貴女、毎日部屋に引きこもっているくせにこんなにも部屋を汚して!!」

サチ「汚したのはこの男で………。」

サチの母親「こんな訳の分からない男を連れ込んで、おまけにろくに面倒も見ない癖に勝手に猫なんて飼って!!」

サチ「あの、この猫はさっき勝手に部屋に出て来て……」

サチの母親「言い訳ばっかりね。もう出て行きなさい。これ以上穀潰しを家には置けないわ。ゆうりん、この子を連れて行ってくれるかしら。」

勇者「あ、はい。分かりました…。」

 

バタン、そして俺達はこのサチとか言う奴の家を叩き出された。

 

サチ「そんな、家に結界が貼られている……。家に入れないわ……。」

矢内「ハハハ!災難だったなぁ。」

サチ「あなたのせいじゃない!」

勇者「では、気を取り直してお城に行きましょう!」

 

そして俺達はファンタルジニアの城に向かった。

 

矢内「所で皇帝陛下ってどんな人なんだ?」

勇者「えっ?」

 

お前、知らないのかよ!

 

サチ「昔見た事あるけど凄く醜い顔した男よ。思い出しただけで吐き気がするわ…。」

 

失礼な事を言う奴だな。それにその服ゴスロリってやつか、動きにくいだろ。

 

矢内「えっと、お前…。」

サチ「サチよ。三神サチ。」

 

異世界なのに名前が和風なんだな。

 

矢内「そうか。サチよ、その服動きにくくないか?」

サチ「あなたこそその薄汚れた服でお城に行くつもりかしら?」

 

この女、口が悪いな…。

 

矢内「勇者よ、この女はいったい何の役に立つんだ?役に立たないのだったら風俗店に売り飛ばそうぜ!」

勇者「さっちんは変わった凄い魔法が使えるのです。役に立たないなんて言ったら失礼ですよ。」

サチ「あら?ゆうりん、前にも言ったけど私のは魔法じゃ無くて黒魔術よ。」

 

一気に胡散臭くなったぞ、この女。

 

サチ「あなたこそ、さっきから私に失礼な事ばかり言うけど、賢者ですって?一体何か出来るのかしら?」

矢内「ハハハハハハ!」

 

笑って誤魔化そう。そうこうしている内に城が見えて来た。何か思ったよりも小さいな…。

 

矢内「ほら、城が見えて来たぞ!」

サチ「誤魔化したわね。この男…。」

勇者「賢者さまは、子供達が攫われる事件を解決したんですよ。」

サチ「そうなの?どうせまぐれよ。」

 

あぁ、まぐれだ!痛い所を付くな。おっ!城の前に居る兵士はこの前パーティーで会った人だ。こっちに気づいて近づいて来たぞ。

 

兵士「これはこれは勇者様に賢者様、良く来て下さいました。」

勇者「兵士さん、こんにちは!」

兵士「皇帝陛下がお待ちです。どうぞ!お入り下さい。」

 

皇帝陛下か、どんな奴だ?はした金で『魔王を倒して来い』とか言ってきたら安全靴で蹴り飛ばしてやろう。不安に思いながら俺達は城の中に案内された。

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