わたしの賢者さま   作:ジャックオニール

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鬼の屋敷 1

ソープランド

 

 

「では、お風呂に行きましょうねー。」

 

俺は今、日頃のストレスを解消するため高級ソープランドにいる。一発抜いて風呂に向かう所だ。

 

 

勇者「あっ賢者さま〜。一緒に冒険の旅に行きましょう!」プカプカ

矢内「」

 

何勝手に風呂に浸かっている!今は帰れ!

 

「この子、何処から入って来たのかしら?」

 

ファンタルジニアからだ…。

 

 

 

 

俺はこのバカが来た所為で早々にソープランドを出る事になった。6万円も払ったのに…。

 

矢内「少し小腹が空いたな。勇者、何か食べてから行こう。」

勇者「はい。賢者さま。」

 

そして、俺達は明石焼きを食べることにした。

 

矢内「そうだ。サチやエリカ達の分も買って行こう。」

勇者「賢者さま、わたしの分もお願いします。」

 

お前は店で食っただろうが!

 

 

 

サチ達の分もできたみたいしそろそろファンタルジニアに行くか。

 

勇者「それにしてもたくさん人が居ますねぇ。」

矢内「ああ、神戸の繁華街だからな。」

???「おー矢内じゃないかー!ハッハーwww。」

矢内「その頭にくる笑い声は畑中か。」

勇者「賢者さま、この人は誰ですか?」

矢内「ああ、こいつの名は畑中。平日の昼間から仕事もしないでプラプラしている屑野郎だ。」

勇者「屑野郎さんこんにちは。わたしは一国の勇者です。」

畑中「ハッハーwww勇者って、ハッハーwww!」

勇者「賢者さま、この人何がそんなにおかしいのでしょうか?わたし、自己紹介しただけですのに…。」

畑中「あー、ゴメンゴメン。勇者ちゃん、これクセになってな。よろしくな。ハッハーwww!ところで賢者って矢内の事?」

勇者「はい!賢者さまです!」

畑中「ハッハーwwwハッハーwww矢内、お前!高卒のクセに賢者様って!ハッハーwwwハッハーwwwハハハハッハーwww!矢内が賢者って!ハッハーwww!ハッハー、腹痛ぇ!ハハハハーwwwwwwww!」

 

自分でも分かっていたが改めてコイツに言われたのは腹立つな。

 

矢内「勇者、俺の異次元袋のこっち側を持ってくれるか?」

勇者「分かりました。こうですか?」

矢内「よし、1、2の3で行くぞ!1、2の、3!」

畑中「ちょ、お前!何するねん!おい!コラ!」

矢内「矢内は畑中を袋の中にいれた。」

畑中「袋の中にいれたとちゃうわ!」

 

出てきやがった。クソ!

 

矢内「まあ、冗談はこれぐらいにして、そろそろ行こうか。畑中、時間があったら連絡する。」

畑中「おう!またな。ハッハーwww」

勇者「屑野郎さん、さようなら!」

畑中「ハッハーwww!」

 

そして俺達は畑中と分かれた後、向こうで待ってるサチ達の所に向かった。

 

 

 

 

 

俺達はゲートを通ってサチ達と合流した。ここはファンタルジニアの城から北に離れた小さな村の空き家だ。村長に貸してもらっているらしい。

 

サチ「あら?ゆうりん、遅かったわね。何かあったの?」

勇者「さっちん、ただいま!実は明石焼きって食べ物を買ってました。みんなで食べましょう!」

矢内「金を出したのは俺だろうが。まったく。」

勇者「みんなの分を配りますね。それではいただきます!」

サチ「初めて見る食べ物ね…。どう食べるのかしら?」

エリカ「このスープあっさりして美味しいなぁ。」

 

ダシをいきなり飲み干しやがった。

 

勇者「エリカにゃんはお馬鹿さんですねぇ。」

エリカ「なんだとー!」

勇者「これはおダシって言ってこの明石焼きをつけて食べるのですよ。」

 

お前一度店でエリカと同じことしたくせに…。

 

サチ「これをつけて食べるのね…。で、ゆうりんはどうしてその事を知っているのかしら?」

勇者「そ、そんな事は良いじゃないですか!早く食べましょう!冷めてしまいますよ。」

サチ「まぁいいわ…。(絶対先に食べて来たよね…。)」

エリカ「おダシ全部飲んじゃったよ…。」

アリマ君「キー!(僕のおダシを一緒につけて食べよう。)」

エリカ「アリマ君、ありがとう!」

勇者「アリマ君とエリカにゃんは何時も仲良しですねぇ。」

矢内「みんな食べ終わったら村長にこの空き家を貸してもらったお礼を言いに行くぞ。」

勇者「はい!賢者さま。」

 

俺達は村長の家にやってきた。やたらデカい家だな。

 

勇者「村長さん、こんにちは!」

村長「おお勇者様!これは皆さんお揃いで。此方へお上がり下さい。」

 

俺達は村長の家の中に案内された。中はたくさんの人がいる。嫌な予感がする。面倒が起きる前に退散するとするか。

 

村長「実は勇者様にお願いがございまして………。」

勇者「分かりました。」

 

まだ何も言ってないだろ!引き受けてるんじゃねぇよ!

 

サチ「ゆうりん、まだ村長さんは何も言ってないわ…。」

エリカ「お願いって何?」

村長「この先の山に最近、鬼達の住む屋敷が出来まして今週も我々の村の娘を一人生け贄に出さなくてはいけないのです。」

サチ「今週も?一体何人生け贄に出したのかしら?」

村長「今週で4人目になります。そして今週は私の娘が生け贄に選ばれまして…。お願いです!私の娘を助けて下さい!」

勇者「分かりまし」サチ「駄目よ、ゆうりん。村長さん、あなたは自分の娘さえ助かったらそれで良いのかしら?他の娘さん達の時は何もしなかったの?」

村長「そんな事は……。お礼なら何でもします。だからお願いします!私の娘を助けて下さい!」

エリカ「サチ、助けてあげようよ。」

サチ「駄目よ…。この村長さんむしが良すぎるわ。こんだけ大きな屋敷に住んでいるのに自分の娘の時だけ助けを求めるなんて。」

矢内「サチ!ちょっとこっちに来い!」

 

俺はサチを連れて一度部屋を出た。

 

サチ「賢者さんまでこの依頼を引き受けるつもりかしら?あの人を助けてもどうせ感謝なんてしないわよ。」

矢内「いいか。お礼はいくらでもするって言ったんだ。それに俺達はあの鬼の居る山を通らないといけない。だから先に前金を貰って村長の娘を鬼に差し出している間に山を抜けるんだ。」

サチ「依頼を受けるふりをして村長の娘を差し出すって事ね。分かったわ。それでいきましょう…。」

 

俺達は村長の居る部屋に戻った。

 

サチ「ゆうりん、エリカさん…。私がどうかしていたわ。村長さん、あなたの依頼を受けるわ。」

村長「おお!ありがとうございます。」

サチ「でも、私達は命を懸ける事になるから前金はいただくわ。それが最低条件よ。」

村長「そんな!人の命よりお金が大事なのですか!」

サチ「私達の命より自分のお金が大事って事ね…。この話はなかった事にさせてもらうわね。」

 

こいつ味方に付けたら頼もしいな。

 

村長「分かりました。前金を払います!だから私の娘を助けて下さい!」

サチ「初めからそう言えば良いのよ。」

矢内「とりあえず村長の娘を連れて来てくれ。」

 

村人に連れられて村長の娘が部屋に入って来た。

 

村長の娘「なによ!なんであたしが生け贄なんかにならなきゃならないのよ!別の娘にしなさいよ!」

 

こいつが村長の娘か。ぶん殴りてぇ!

 

村長の娘「それに今あたしはダイエット中なのよ!生け贄ならそこのデブの女にしなさいよ!」

 

ん?デブの女?よく見ると良い身体してるな。顔も悪くない。ヤバい!チンコ立ってきた!

 

矢内「おい!黙れブス!」

村長の娘「何ですって!このあたしの何処がブスだっていうの!顔もスタイルも地位も全部この村一番なのよ!」

矢内「オラッー!」バキ!

 

俺は頭にきたので村長の娘のブスの顔面を思いっきりぶん殴ってやった。

 

サチ「ちょっと!賢者さん!気持ちは分かるけど殴っちゃ駄目でしょ!」

村長「貴様ー!私の娘に何てことを!何者だ!」

矢内「やれやれ仕方ない。俺か?俺はみんなが大好き賢者様だ。」

 

すげぇ決まった!

 

村人全員(村長の娘をいきなり殴って何を言っているんだ、この男は…。それに何だ?あのポーズ…。)

エリカ「あたしもアリマ君も別にお前の事そこまで好きじゃないぞ。」

アリマ君「キー!キー!(あれ、決めゼリフのつもりみたいだからそんな事言っちゃダメだよ。)」

村長「貴様!ふざけているのか!」

矢内「ふざけているのはお前の方だー!こんなブスを鬼達の所に連れて行ってみろ!鬼達が怒ってこんな村一瞬で滅ぼされて仕舞うぞ!それでいいのかーー!」

村長「私の娘は美人だ!その顔を殴っておいてなんて」矢内「黙れーー!俺はこっちのムチムチの娘の方が好みだー!」

村人全員(お前の好みは知らねーよ…。もう帰りたい…。)

勇者「あの人、おっぱい大きいですねぇ。ソープランドって所のお姉さんと同じ位有りますねぇ。」

エリカ「ソープランドって何?」

勇者「お金を払って女の人とお風呂入る所です。」

サチ「賢者さん…。この前の薄汚れた服じゃないと思っていたらそんな所に行っていたのね…。」

矢内「悪いか!悪いかーーー!」

ムチムチの娘「あの、私が生け贄になります!だから村長も賢者様もケンカしないで下さい。」

村長「そうか、そうか!すまないな。」

矢内「あなたは絶対俺達が守りますので大丈夫です!鬼など一捻りですよ。」

ムチムチの娘「お願いします。賢者様。」

矢内「それでは俺達は鬼の所に行くするか。」

勇者「はい!賢者さま。」

村長の娘「そこのお前!あたしを殴ってただですむと」矢内「死ね!このクソ女が!」バキ!

 

俺はこの鬱陶しい村長の娘の顔面にパンチを一発、腹に蹴りを三発かましてやった。

 

サチ「それでは村長さん、前金をいただくわ。」

村長「私の娘を殴っておいて前金だと!ふざけるな!」

サチ「あの、村長さん?先に言っておくけど私達のリーダーの賢者さんはキチガイよ。キチガイって分かるかしら?頭のおかしい人の事よ。だから大人しく前金を渡した方が身のためよ?」

矢内「やっぱりこいつ前金を払うつもりないみたいだからこの家に火を着けようぜ。よし、アリマ君。このラッカーシンナーを空から全体にかけてくれ!村人のみんなもこの家燃やすのを手伝ってくれ!」

アリマ君「キー!」

サチ「今の聞いたかしら?早くしないと取り返しのつかない事になるわ。」

村長「払う!今すぐ払うから止めてくれ!」

 

俺達は村長の好意で報酬の前金をいただき家を出た。

 

ムチムチの娘「いきなり村長の娘を殴るなんて凄いですね。見ていてスッキリしました。」

 

俺はお前の身体でスッキリしてぇな。勃起が収まらねえ。

 

勇者「賢者さま、さっきからあの人のおっぱいばっかり見てますねぇ。」

エリカ「なんで賢者の股間膨らんでいるんだ?」

サチ「エリカさん、それは気にしないで下さい。でもあなた、生け贄なんかに立候補して良かったのかしら?命の保証なんて無いのよ。」

ムチムチの娘「はい…。確かに怖いけど…」

矢内「大丈夫ですよ!こんなエロい身体鬼どもの好きにはさせませんよ!ハハハハハハ!」

サチ「堂々と最低な事を言い出したわね…。所で賢者さん?自信があるようだけど…何か作戦はあるのかしら?」

矢内「ああ!この酒を使う!そのために勇者!エリカ!お前達に今から呪文を教えるぞ!」

勇者「じゅ、呪文ですか〜〜!!」

エリカ「でも、あたし達魔力ないから使えないよ。」

矢内「大丈夫だ。これは『コール』って呪文でな。魔力なんて無くても使えるんだ。」

ムチムチの娘「賢者様、その呪文私も使えるの?」

矢内「あ、ああ。使えるさ。」

勇者「賢者さま!是非わたし達にその『コール』って呪文を教えて下さい!」

 

そして俺達はしばらく『コール』の練習をして鬼の屋敷に向かった。


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