賞金首だろう!?
なあ賞金首だろおまえ
命はいらん 賞金だけ置いてけ!
妖怪(賞金)首おいてけのオリ主、海軍の妖怪海賊おいてけに捕捉されるの巻。
悪魔の実を食べてから1年、手足をドリルやチェーンソーに変化させたり、足の裏から空気を噴出して空を飛んだり出来るようになった。今まで鞭に覇気纏って叩いたり、首絞めたりしてたけど、攻撃には覇気を纏った鉄の拳で十分だな。比較的簡単に手に入って致命傷にならないから気に入ってるけど。とりあえず腰にでも巻いとこ、まだ手を縛ったりするのに使えるし。手錠の方がいい気もするけど、まだ店の人が売ってくれないだろうな。
最初の内は手をドリルに変えても動かし方がわからなかったり、足の裏から空気噴出しても、力が足りず体が浮かなかったりした。今では普通に出来るが、靴下と靴が飛ぶ時邪魔になるので、靴屋に行きクウイゴスの木でサンダル(厚底)を作ってもらい、脱いでから飛ぶようにしてる。
悪魔の実の能力は使う内に力を増し、覚醒という上のレベルに達することがあり、海軍の上層部、大海賊の船長や幹部には覚醒した能力者が多いと母さんが言ってた。
そんな覚醒した能力者と、悪魔の実を食べずにロジャー海賊団の副船長として戦っていた父さんは本当に人間なんだろうか? 挑むものが得るのは、冥府への片道切符のみだから〝冥王〟。かっこいい異名だ。
オレが食べた
まあ一番欲しいと思った能力はモサモサの実だけど。植物を成長させる能力、欲しいな。この能力があれば野菜と果物食べ放題だ。
今は寒い所や熱い所に行った時のために体をオーブンや冷蔵庫に変える練習もしている。体を触った感じ金属だけじゃなく、筋肉はゴムかバネみたいだし、練習次第で機械なら何にでもなれそう。悪魔の実の影響か、機械の構造を理解しやすくなったし。自動車に爆弾、火炎放射器、スタンガンもいけそう。スタンガンは鞭とも組み合わせられるか? 首に鞭巻きつけて電気流せる。
海兵がたまに使ってる六式という体術は、能力と合わせれば【
そして念願の心の声の聞こえる範囲の縮小、50メートルまで縮めることができた。2歳の頃からやってきたがまさか2年もかかるとは。母さんも父さんも息するようにやってるのに。普段は自分の気配の遮断、周りの気配の探知と攻撃の先読みの見聞色を使ってる。天竜人に出くわさないために、気配の探知は必須なので常に最大範囲で使用、攻撃の先読みもしないと海賊や人攫いに攻撃された時まずい。悪魔の実食べてから「空飛ぶガキなんて高く売れそうだ」とよく襲われるようになった。うざいなぁ。飛ばなきゃいいんだけど、これも修行だしな。
武装色は未だ黒くならない。毎日殴って使ってるのに何故だ。
「ベルメールさーん、海賊連れてきた。懸賞金ちょうだい」
「今日だけで3回目だね、あんた……海兵も巡回してるのに、なんでそんなに海賊に出くわすのさ?」
「海兵見たら逃げるか隠れる、金の臭いがする奴には襲い掛かる。海賊の習性だよ。子供が札束持ってたら、そりゃ砂糖に群がる蟻のように寄って来るよ」
「わかってるならお金見せびらかすの止めなさい!わざわざ鞄から出してポンポン投げて、成金か」
「獲物を罠にはめて捕らえる。狩りの基本だよねー」
「ロゼ、あんたまた余計なこと覚えて……」
ベルメールさんはオレが悪魔の実を食べた1か月後くらいに
最初に賞金首連れて会った時はたいそう驚かれた、いつものことだ。
「
いつもなら1か月もすれば「ああまたアイツか」みたいな反応されて子供だからと心配されなくなるんだが、ベルメールさんは何かと気にかけてくれて、たまに注意される。たしか「友達と遊んだりしないの?」と聞かれた時に「遊んだことない」って言ってからよく話しかけられるようになった。何の罪もない人を襲う海賊が許せないって海軍に入ったらしいし優しい人だ。非番の日にシャボンディパークに連れて行ってくれたし。
「このガキ舐めやがって! ぶっ殺してやる!」
オレとベルメールさんが楽しく会話していると、オレが背中を踏んで押さえつけている賞金首が何やら言い出した。まだそんなことを言う余裕があったのか。
オレは賞金首を蹴ってひっくり返し人差し指をドリルに変えて馬乗りになる。ドリルの指を起動し回転させながら右目の前で止める。ギィーンと回転音が周りに響く。
「オレを殺すか、だったら目の1つや2つ潰されても文句言えないよな?」
「調子こいてすいませんでした! 心を入れ替えますので目は勘弁して下さい!」
「じゃあいい子にしてろよ? 次は潰す」
そう言ってドリルの回転を止める。指はこのままでいいか。体からどくと賞金首は黙って俯せになったので背中をまた踏む。
「あんた海賊相手にする時普段と違いすぎない? 喋り方も違うし」
「好きな人と嫌いな人で態度が違うのは当たり前でしょ。それに弱いと思って襲ってくるのは手間が省けて助かるけど、倒した後も調子に乗られるのは禍根を残す。ちゃんと折らないと、心を」
「怖いよ。1700万ベリーの賞金首が黙って踏まれてる……ちょっとひくわ」
「おいロゼ、懸賞金持って来たぞ……おい、なんでこの賞金首こんなガタガタ震えてんだ?」
「コドモコワイコドモコワイ」
「ああ、脅したのか。指でも折ったか?」
「ううん、目を潰すって脅しただけで折ってないよ、シシリーさん」
「1年くらい前までは、折ってから言うこと聞かないとまた折るって脅してたのに、丸くなったな」
シシリーさんに懸賞金を手渡されながら答える。茶髪で海軍の帽子を被っていて、左目に切り傷がある。聞いたことはないけど、たぶん海賊に斬られたんだろう。
「丸くなったなじゃないですよ、中尉」
「初めてこいつがここに賞金首連れてきた時は、両足折って折れた足持って引きずってきたぞコイツ。悲鳴聞こえて何事かと思ったわ。それに比べたら丸い丸い」
「なにやってんのあんた…」
「逃げようとするからつい」
なんか足の下の賞金首の震えが大きくなってる。いい子にしてたら折らないしえぐらないよ。足をどけて立たせるとシシリーさんが手錠をかけて連れて行った。
「あんまやりすぎるなよ?」
「大丈夫、ちゃんと加減してるから。相手の体に攻撃する時は能力使ってないし」
チェーンソーやドリルを使うのは主に相手の剣とか銃を壊す時だけで、体には武装色で手足覆って殴るか蹴るかで倒してる。剣や銃の呼吸を聞いて息を吐く瞬間に攻撃すれば鉄製だろうが斬れるし壊れる。オレも気を付けないとやられるな。
「海軍入っちゃえばいいのに。ガープ中将に誘われてるんだろ? シシリー中尉に聞いたよ?」
「会うと挨拶代わりに誘われてるね。オレより誘うべき子がいるだろうに」
1度海軍本部を案内してもらってから、3日に1回くらい特訓場使わせてもらってる。よく部外者の子供に場所貸してくれるものだ。あわよくばこのまま海軍に入ればって考えなんだろうけど、その気はないんだよね。海賊にはならんから勘弁して。初めて会った時は驚いたな。
○○○○○
あれは3か月前のこと。なんか凄まじい気配の人が3人も海軍基地にいて一体何事かと思いながら、いつものように海賊連れて基地に行くと、下半分が白髪になってきている黒髪で口の周りに髭を生やした屈強な肉体のおじさんと、アフロヘア―に丸眼鏡すごく編みこまれた顎鬚のこれまたすごい筋肉質なおじさん、白髪で後ろで髪をまとめたおばさんがいた。
顔を写真で見たことがあるからすぐにわかった。〝ゲンコツのガープ〟と〝仏のセンゴク〟に〝大参謀〟つる、大将1人に中将2人って何事、戦争でもするのか?噂に聞くバスターコール? もしかして父さんがいるのバレた? オハラみたいにシャボンディ諸島ごと父さん消される?
この海賊を置いて逃げた方がいいかもしれないと考えていたら、ガープ中将がこっちに気付いた。うそ!? 気配は消して……
「おお、海賊ひきずってる子供…、お前が
「はい、初めましてガープ中将。センゴク大将につる中将も初めまして。ロゼといいます」
「おや、礼儀正しい子だね。初めまして。この子がそうなのかい? 気配がしないし心の声も聞こえないね(ほんとに海賊ひきずってるねぇ、文字通り)」
「この年で海賊を倒してるんだ、覇気が使えるんだろう。前例がないわけではない。報告では悪魔の実の能力者らしいが…(まさか比喩ではなく、ほんとに引きずってるとは思わなかった……)」
「それにしても、よくおれたちのこと知っているな」
「この基地の海兵さんたちに聞いたことありますから。あと噂も。〝海賊王〟を何度も追い詰めたとか、あっこれ
笑いながら挨拶するがなんか色々バレてる、あんたたちだって心の声聞こえないじゃん。何考えてるかわからない。とりあえず側にいたシシリーさんに、首に巻きつけてた鞭を外して海賊を引き渡す。
もしかしてオレから父さんのことがバレた? オレと母さん巻き込まないために父さんあんま家に来ないのに、オレのせいでバレるとかやってしまった。ちょっと悪魔の実食べてから調子に乗って海賊狩りしすぎたか? ごめん、父さん。
「お前海軍に入らんか?」
「え、海軍に? というか海賊捕まえに来たんじゃないんですか?」
「いや? 強い子供がいると聞いて気になってな。この二人誘って見に来たんだ」
「おいガープ! いくらなんでもこんな子ども勧誘するな。まだ4歳くらいだろ(ロシナンテだって保護したのが8歳で入隊したのが14歳。それでも早い方だ)」
「そうだよ、年を考えなよ。まだまだ遊びたい年頃だろう(この前ゼファーが保護した12歳のビンズくんと8歳のアインちゃんは、海軍に入りたがってるけどまだ無理。4歳は無理があるだろう)」
「ぶわっはっはっ、おれもこんくらいの年の時は虎に乗って海賊から宝奪ったりして遊んだもんだ。おもしろいぞ?1人倒したらどんどん仲間がわいてきて。それにもう倒した賞金首100人超えてるって聞いたぞ? 大丈夫だろ」
「あんたと一緒にするんじゃないよ(この子、海軍に入ったらガープみたいな性格になるんじゃないだろうねぇ? 恐ろしい……)」
なんだ、ただの暇つぶしか。ていうか流石にオレ、遊び代わりに海賊倒してるわけじゃないから。父さんのことバレたんじゃなくてよかった。
「オレ、海軍に入る予定はないです。ごめんなさい。それでは失礼します、お仕事頑張ってください」
「(まあ断るよな)」「(そりゃ断るだろうねぇ)」
そう言って、サンダルを脱いで空を飛んだ。帰っておやつ食べよ。
「ほう、【
「……なんでついて来てるんですか? 仕事は?」
「今日は非番だ、他の2人もな。せっかくだし海軍本部見学せんか? 強くなりたいそうだし、何なら少し鍛えてやるぞ?」
ガープ中将が【
『たしかに空を飛んでいる。ほんとにフワフワの実の能力者なのか? どう思う、おつるさん?』
『まだ空飛んだだけじゃ何とも言えないね。ズシズシの実の重力操作人間の可能性とか、色々あるよ。まあ
たしか
ていうか〝海賊王〟、不治の病に侵されてるのに子供なんて作るなよ、確実に面倒見れないじゃん。父さんを海賊の道に引きずり込むし。まあ父さんが決めたことだし、海賊にならなきゃオレは生まれなかったかもしれないけど。ぐぬぬ。
「なんでオレを海軍に誘うんですか? オレまだ子供ですよ」
「実はおれが面倒見てる子供が海賊になるとか言い出してな。お前が海軍に入ったら影響されて海兵になると考え直してくれるかもしれんと思ったんだ」
「……それはお気の毒に。どうして海賊なんかになるって言ってるんですか?」
「あいつは海賊の子で、親の悪口を聞いてしまったようでな。生まれてこなきゃよかった人間だと。それでそんな人間の息子である自分も生まれてきてもよかったのかと悩んでいるみたいだ」
「親がどんな悪党だろうと子供には何の罪もないでしょ」
逆に親がどんな偉人だろうと子供には何の功績もない。天竜人は先祖の七光りのくせにやりたい放題過ぎる。
「それがなんで海賊になるって話になったんですか?」
「世界中の人間がどれほど自分を嫌って認めなくても、自分の名前を世界に知らしめて見返すんだそうだ、大海賊になって」
「……それでなぜ海賊に? 少なくともオレは海賊になった奴見ても蔑むだけなんだけど? 海兵になった方が見返せるんじゃない?」
「おれもそう思うが、たぶん親を超えたい気持ちもあるんだろう。それに今は大海賊時代、海賊に妙な憧れでも持ってるんだろ」
ああ、それじゃ間接的に父さんたちの被害者みたいなものか。すまない、名も知らぬ子よ。
「その子何歳? オレと同じくらいならまだまだ海兵に目標変更出来るんじゃない?」
「今は2歳だな」
「まさかの年下!? 道を踏み外す決断がいくらなんでも早すぎる! 2歳でどんだけ重い悩み抱えてるの!? オレの勧誘よりその子に会いに行ってあげなよ!」
はっ、しまった。見聞色が制御できなくなる。落ち着かないと。
それにしても、何を他の子供の勧誘なんてしてるんだ。はよマリンフォードに帰れ。
『なんかあのロゼ君、びっくりした顔して怒鳴ってるな』
『またガープが無茶なことかバカなことを言ったんだろ、いつものことさ。あんな子供にまで怒られるなんて何言ったんだか…』
「そうしたいのは山々なんだが、
いい加減にしろよ〝海賊王〟、死んだ後もよその子に迷惑掛けやがって。自分の子も愛する人、全然関係ない親子と一緒に殺されてるだろうし。
「マリンフォードにいるんじゃないの?」
「海賊の子だからな、海軍には秘密にしてる」
「……それ、オレに言ってもよかったの?」
「お前海兵じゃないし、大丈夫だろ」
「今勧誘してるじゃん、海軍に入らないかって」
「……すまん、やっぱ今のナシで」
この人意外と抜けてるんだろうか?
「まあ、海軍に入る予定ないし、いっか」
「見学だけでもしてみんか?」
「先に家に帰っておやつ食べて来ていい?食べ終わったらまた来るから」
「おお、その気になってくれたか。じゃあここで待ってるとしよう。あの二人にもそう言って来る」
そう言って、ガープさんが【
オレはいったん家に帰っておやつの栗羊羹を食べて、母さんにガープさんに誘われて海軍本部に行っていいか聞くか。ダメって言われたら断りに行こう。
「ただいま。ねえねえ、母さん。ガープ中将にセンゴク大将、つる中将に海軍本部に見学しないかって誘われたんだけど、行って来ていい? ガープ中将が鍛えてくれるって」
「なんでそんなことになったの……? まぁ、別にいいわよ」
驚くほど簡単に許可が出た。ガープ中将たちの名前を出しても驚いてなかったし、やっぱあの3人がいることは気づいてた。まあこんな気配、気づかない方がおかしい。気配は海軍基地から動いてないので尾行もされてないだろう。されてたら母さんはすでに逃げてここにはいない。
「……聞いたのはオレだけど、そんなあっさり、いいの?あの3人がオレをエサに、母さんたちをおびき寄せる作戦でも立ててるかもしれないよ?」
「ガープの様子、どうだった?」
「どうって、別に普通。あと海軍に入らないかって誘われた」
「じゃあなおさら問題ないわね」
「……どういうこと?」
母さんが何を言いたいのかわからない。
「そもそもそんな作戦実行するならガープは置いて来てるわね。あいつがいると作戦通りになんて絶対ならないから。ウソが下手というかつけないし、いても邪魔ね」
「え? ……〝海軍の英雄〟だよね?」
「ガープの海賊捕まえる方法はいつも真正面からぶっ飛ばす、ないわよ作戦なんて」
「……なんでそれでうまくいくの?」
「単純に悪魔みたいにバカ強いから」
そこまで強いの? 悪魔の実の能力者じゃないらしいが。まあ父さんたちと何度も殺し合いしたって聞いたから強いんだろうけど。
「じゃあ、子供のオレを保護してから、母さんたちを正面から捕まえようとする可能性はないの?」
「それもないわね。戦力が少なすぎる。そんな無駄なことセンゴクやつるがするわけないわ」
「えぇ? 向こうは悪魔みたいに強いガープ中将に加えて大将と中将が1人ずつに海軍基地の海兵さんたち、こっちは母さんと父さん、戦力にならないオレの3人だけだよ? 十分なんじゃない?」
「こっちが応戦するならともかく、ほんとに攻めてきたら私たちは逃げるだけだもの。もっと数集めないと、この島から逃げ出すくらい簡単よ(そもそもあんた、あの3人は無理でも今いる他の海兵相手だったら勝てるから十分戦力なんだけど……)」
「ああ、そういうこと。あっちにはオレたちと戦う理由があるけど、こっちにはないもんね」
「そういうことよ(それにしてもこの子、4歳なのに頭良いわね。すでにガープより頭良いんじゃないかしら? 流石は私の息子ね)」
「じゃあ行って来るよ。ボロは出さないようにするから」
「まあ危険はなくてもうちの人は反対するかもしれないけど」
「えっ、じゃあ行くの止める。断って来るよ」
「いーのいーの。鍛えてもらいたいんでしょ?」
「だけど父さんは反対するんでしょ?」
「ただの私の勘だから。それに今こっちに反対しに来てないでしょ?あの3人は気配隠してないのに。(たぶんギャンブルに夢中になって気配探ってないわね)」
「ああ、それもそうか。父さんが反対なら、オレが3人から離れた時点で会いに来てるね、行くなって」
「そうそう、気にせず行ってらっしゃい。強くなりたいんでしょ?(あの人は自分の息子があのガープに鍛えられるなんて嫌がるでしょうけど、自業自得よね。なに子供にもらったお金でギャンブル行ってるのよ)」
「うん、行って来るよ」
「気を付けてね~(この子海賊大嫌いなのに、なんで元海賊の私や元海賊王の右腕のレイリーのこと、あんなに慕ってくれてるんだろ?ロジャーのことは普通に嫌いみたいなのに。まあそこがかわいいんだけど)」
再び海軍基地に行くと、3人は中でお茶飲みながらおかきやせんべい食べてる。ホントに暇つぶしだったのか?
食べるか?と誘われたので、おやつ食べたばっかだけど頂くことにした。おいしい。
「おまたせしました。保護者の許可も取ってきたので、今日はよろしくお願いします」
「……保護者、ちゃんといたんだな、孤児だと聞いていたが?(戻ってきたか。海賊の資金調達に利用されてるわけではなさそうだ。もしそうなら身を隠していただろう)」
「はい、コーティング職人をしています。それがどうかしましたか?」
「ガープは海軍に勧誘したいみたいだけど、あたしとセンゴクは身無し子が
「身寄りのない子供が生きるために犯罪に手を染め、海賊になるのはよくあることだからな。海賊になるのを未然に防ぐために、そういう子供をたまに海軍で保護してる。その様子だと心配なかったようだが(能力者ですでに覇気を使う、この子、どの程度の実力なのか、ガープの次はおれも試してみるか。手加減はするが)」
ただの親切で来てた。疑いまくって空回りして恥ずかしい! 今も酒場やってるって言ったら来るかもしれないからってコーティング職人の方だけ教えてるし。海軍は聖地マリージョアを通過できるからコーティングする必要ない。それにマリージョアにボンドラで上がる
「それと能力者と聞いて何の実か確認したくてな。あの空を飛んでたのが能力だな?」
「はい、メカメカの実を食べました。足をジェットエンジンに変えて足の裏から風を噴射して飛んでます」
「フワフワの実ではなかったか。やはりシキはまだ生きているか」
「そう簡単にくたばる男じゃないのは、あんたが誰より知ってるはずだろ?」
「新世界のどこかに隠れて悪巧みでもしてるんだろ」
エッド・ウォーの海戦でロジャー海賊団と戦った〝金獅子のシキ〟か。1人で海軍本部に攻め込んでマリンフォード半壊させたり、
能力者が死ぬと世界のどこかにその悪魔の実は復活するから、オレがフワフワの実の能力者だと〝金獅子〟は死んでることになる。それで知りたかったのか。紛らわしく飛んでてごめん。
「それより早く本部に行かんか?」
「そうだな。ロゼ君、海軍本部まで飛べるか?」
「え? あの距離なら大丈夫ですけど……船で行くんじゃないんですか?」
「ガープが散歩がてら【
オレがまだできない【
3人は【
三日月型の島で真ん中に噂に聞くワノ国の城みたいな建物が建っていて、城壁に海軍のマークと大きく漢字で”海軍〟と書かれている。そして何よりオレより強い気配がゴロゴロいるな。
オックスベルという大昔に活躍したオックス・ロイズ号という軍艦に取り付けられていた神聖な鐘を見せてもらった。年の終わりと始まりに、去る年に感謝して鐘を8回、新しい年を祈って鐘を8回、合計16回鳴らすのが海兵のならわしで 16点鐘と呼ぶそうだ。
一通り海軍本部の中見せてもらったら、特訓場で修行つけてもらった。六式の修行方法聞いたらついでにと【
あれオレが食らったら体が内側から破裂するんじゃないかな?血肉で出来た汚い花火の出来上がり。全身機械化すれば大丈夫かもしれないけど、正直試しにくらう気になれない。出来るようになっても弱い人には使えないな。六式のすべてを極限まで高めたら出来るようになるらしい。
組み手もやってもらったが、ガープさん途中で寝ながら動いたんだけど、なんだあれ? 酔拳ならぬ睡眠拳? そもそもなぜ寝たまま動けるのかもわからないし、意識がないからか攻撃の先読みができない。オレが気配消してるからか、向こうからは攻撃してこないが、こっちの攻撃にカウンターしてくる。武装色纏って硬化した拳だから食らったらヤバイ。
生命帰還という技術で眠った体を動かして、見聞色で攻撃を読んで戦ってるそうだ。食べ物食べてすぐ体力回復させたり、骨が折れても牛乳飲んだらすぐ治ったり、病気になっても毒食らっても、免疫系を活性化させてウイルスや毒を殺して回復するらしい。ちなみにこの説明はセンゴクさんとおつるさんがしてくれて、その間ガープさんは寝ながら立ってた。こわい。
これはたしかに悪魔みたいに強いわ。こっちが苦労してダメージ与えても、あっちは戦いながらご飯食べて回復したり、戦いながら寝て回復するってことじゃん。理不尽。しかも能力者じゃないから、海や海楼石も弱点じゃない。どうやったらこの人に勝てるんだろ?
ガープさんが目覚めた後、普通に武装色纏ったゲンコツのワンパンで負けた。いってぇ……。
これが朝飯前……寝てる間に倒されなかっただけマシか。
センゴクさんとおつるさんには悪魔の実の能力を見せてもらった。ヒトヒトの実モデル大仏とウォシュウォシュの実。
大仏って人なのか? 仏像じゃん。能力自体は体が巨人族サイズになって金色に輝き、掌から衝撃波が出せるという強力なものだった。大仏強いな、これが幻獣種。
おつるさんには試しに洗って干してもらった。全然体に力入らないし思ったより強い能力だな、意外だ。悪党は心が洗われて悪の心が少し薄れるらしいし捕獲向きだな。でもこれだけなら遠距離攻撃で対策出来そう。定期的に洗ってもらえば悪人にならずに済むのかな?
日も落ちてきたので船でシャボンディまで送ってもらったけど、ガープさんが明日の仕事サボってオレを
だがこれでとりあえずの対策が決まった。今度連れてかれそうになったり、無理やり海軍に入れられそうになったら、センゴクさんとおつるさんにチクろう。オレには無理でもあの2人ならガープさんを止められる。
帰って母さんに今日の事話して「よくあの人たちに捕まらなかったね?」と聞くと
「アハハハ、なつかしいわね。あの時は流石に死ぬかと思ったわ」と笑っていた。よく笑えるなあ。やっぱすごいな。まあ
ロゼを送った帰りのガープたち一行
『あの子、凄かったな…。六式も覇気も使わず完全に油断してたとはいえ、まさかガープを気絶させるとは…。気絶したまま戦うなんて、シキの時以来じゃないか? お前じゃなかったらあれでもう決着だろ』
『普通にやって勝てないと見るや、武装色纏った蹴りで地面砕いて、足から墳出した風で砂埃を巻き上げ目くらまし。気配消したまま宙を飛び、背後から武装色纏って強度を上げた鞭で首を絞めて意識を刈り取る。いくらあんたの指の力でもあれを解くのもちぎるのも無理だ。ありゃ普段からやり慣れてるね、鮮やかな生け捕りだったよ。気絶したらすぐ解いてたけど、殺す気だったらヤバかったね。子供があれだけ動けるなんて詐欺だよ。大海賊時代以降の
『ぶわっはっは、武装色は普通のようだが、見聞色のレベルが異常だ。すでに並の中将以上、物の「核」もわかるようだったな。いくら機械の体でも、あの程度の武装色に子供の脚力じゃ、普通に蹴っても特訓場全体に亀裂が入ったりせん。気絶したふりも効かんかった、見聞色で完全に気絶したかどうか見極めとったようだ』
『なんでお前うれしそうなんだ?というかちったぁ反省しろよ。何海兵が仕事サボって子供攫って
『あの子の実力見た時は、海軍に誘ったあんたの見る目も大したもんだと思ったが、ついにボケちまったかい?』
『いや、
『やっぱボケてんじゃねぇか、なんでわざわざ
『あいつなら頑丈そうだし、強く鍛えてもらったお礼にって、案外海軍に入ってくれる気もするが。お前の衝撃波耐えてたし。あれ本気でもないが手加減もしてないだろ?』
『ああ、お前との戦い見てたら手加減の必要ねぇなと思って、【
『流石にそれは考えてやったわけじゃないね。あの子、体の表面を守る武装色じゃ内側に伝わる衝撃波には効果ないのに纏ってたし、とにかく体を硬くして守ろうとしたんだね。あと、私に洗われても態度変わらないのは、まあ子供なら悪の心なんてなくても珍しくはないけど、また今度やって、なんて言われたのは流石に初めてだよ。変わった子だね』
『おれもおつるちゃんに洗われても変わらんが、またやってほしいとは思わんな。目が回るし。いい加減、戻してくれんか?』
『なんで嫌なら反省しないんだい?もう少し干されてな』
『むう(エースにロゼを会わせるのは無理そうだな。いい友達になれると思ったんだが、連れてったらこいつら追ってきそうだ。ロジャーの子を育ててるのがバレたらうるさそうだし。仕方ない、やはりおれが時間を作って直々にエースを強い海兵に育てるしかないな。ロゼも言ってたがエースの人生はまだまだこれから、たとえロジャーの息子でも、海賊になどならずに生きられるはずだ。おれの愛ある拳で目を覚まさせてやらねばな)』
『そういやガープがいつでも来いなんて言っちゃったけど止めなくて良かったのかいセンゴク? あの子絶対来るよ? 向上心のすごい子だ』
『ああ、普通なら止めるが、ガープとあれだけ戦えるんだ。海兵の訓練に混ざっても問題ない。それどころか大佐あたりなら倒せそうだ。むしろ海兵たちのいい刺激になる。子供に負けてられるかってな』
『そういやゼファーがボルサリーノは能力に頼りすぎだってぼやいてたな。ついでにクザンとサカズキもけしかけてみるか。お前らより見聞色できる子供がいるぞって』
『やめなよ、かわいそうに。あの3人能力強すぎて加減が効きにくいんだから。それよりビンズくんやアインちゃんみたいな年の近い子と遊ばせて娯楽を教えてあげた方がいいんじゃないかい? あの子の海賊引きずって基地に来るペースはおかしい。ほぼ毎日じゃないか』
『おれもガキの頃、毎日猛獣や海賊と戦って遊んでたし、普通だろ』
『おまえと一緒にするんじゃねぇ』『あんたと一緒にすんじゃないよ』
『解せん……』
☆☆☆☆☆
「おーい、ロゼー、どうした? 急に黙っちゃって」
「あっごめん。ちょっとガープさんたちと初めて会った時のこと思い出してた。賞金懸ってない海賊たちは8番グローブに埋めといたから引き取りに来て」
「はいはい。なんかスコップ使うのも慣れてきちゃったよ。ライフルより使ってる気がする」
「平和でいいじゃん。オレが農園作ったら一緒に耕す?」
「ははっ、考えとくよ」
「じゃあオレ倒した海賊の船、造船所に売って来るね」
「……そんなことまで始めたの?よくどの船に乗ってきたか聞き出せたね?」
「(見聞色使って)尋問したらすぐわかった。このまま海賊船として朽ちるより、商船とか客船として使われた方が船も幸せでしょ」
「たくましいなぁ……気を付けて帰りなよ(どんな聞き方したんだろ? やっぱ鞭?)」
「はーい、じゃあまた(賞金首引きずって)来るよー」
ここシャボンディから新世界に向かうルートは2つ。
ここで船を乗り捨て世界政府に通行許可を得て、
マリージョア通行許可は、造船所で身元調査通って船を買った人には出やすいが、今までの船で新世界行きたい人は後回しにされる。これが癒着か。賄賂払ってそう。袖の下とも言う。これだから世界政府は……。
シャボンディでは「交渉しよう=賄賂をよこせ」というのが一般常識だ。
もしかして儲けるためにわざと魚人の悪評流してるんじゃ? やりかねん……。
だから早く新世界に行きたい人は船を乗り捨てるので、シャボンディでは船が売れる売れる。オレが場所を教えた船を査定して二束三文で買い取り、高値で売りつけてる。オレから500万ベリーで買い取り、1億ベリーで売りつけてる。ひどい錬金術だ。
全員がそうってわけじゃないけど、シャボンディの大人って汚い人多い。信じられるのは両親と海兵位だ。まあ海兵もたまにアレな人はいるけど。
よく観光客騙そうとするし。
シャボンディ出たらボンチャリ使えないんだから買う必要ないよ? 何が「今買わないと損!」だよ。レンタル500ベリー、買うなら1万ベリー。ここに住むならともかく、観光客が1万ベリーでボンチャリ買うのは只々損だよ。
シャボンディに造船会社はいっぱいあるし、とりあえず全部回っていい所があったら、そこでオレが将来旅に出る船作ってもらうか。大量の農作物栽培したいし、自分の修行も出来るよう、巨人族が余裕で乗れるくらい大きい船がいい。
土は
あとは
お金たくさん必要だな。何億かかるだろ? 海賊狩らなきゃ。
能力覚醒させて機械の兵隊作り出せるようになれば、一人でも大きい船を動かせる。船自体を能力で機械に変えて操るのもいいな。〝金獅子〟がやってたみたいに船を飛ばせば波も渦も怖くない。サイクロンは勘弁。
船売りに行ったら、家に帰っておやつ食べよ。食は力の源、いっぱい食べて強くなろう。
見聞色で自分の気配消したり、心の声を聞こえなくできるのは、ただの想像です。
でないとレイリーが海軍本部に近いシャボンディにいるのに見つかってないのが不思議で仕方ないので。
ちなみにレイリーがオリ主みたいに完全には気配を消していないのは、息子に会いに来てほしいから。ビブルカードだって渡してるのに。
原作ではベルメールさんは
シシリー、原作時は少将。
ガープの一人称が「おれ」なのは0巻準拠。まだこの頃は「わし」じゃなかったんじゃないかな?シャンクスが片腕を近海の主に食べさせてあげた後にはじじい言葉だったけど。
強さや頑丈さについては想像だけど、これくらいできても驚かない。ゾロが剃刀食っても平気な世界だし。寝たまま戦うキャラはハクバがいる上、孫のルフィは寝ながら飯食うし、毒効かない、病気になったことない体だし。
原作時期に扉絵でモーガンに寝てて斬られたのは流石に衰えたってことで。ウォーターセブンで最近パワーが落ちたって言ってたし。
オリ主は生まれつき見聞色が使えて心の声が聞こえるのがデフォ。今の力量では心を落ち着け制御しないと頭に入ってくる情報量が多すぎる。
周りの犬猫や無生物の心の声まで聞こえてくる。ワンニャンとか意味不明の言語に聞こえて意味は理解できない。今後も意味が理解できる日は来ない、完全な無駄スキル。
物の呼吸や「核」がわかるのが救い。物の呼吸はゾロが鉄斬る時のやつで、物の「核」はドレスローザでサボがやってたアレ。
死んだ後もよその子に迷惑掛けやがって
残念ながらよそではなく実の子に迷惑かけてる。悪気はないはず。
〝金獅子のシキ〟
映画ストロングワールドの敵キャラ。かつてロジャーや白ひげと争った大海賊。たぶん昔の四皇ポジション。原作でもちょこっと出てきた。0巻によって〝金獅子〟のシキだったり〝金獅子のシキ〟だったり個体差があるらしい。どっちが正式なのか?
ゼファー、アイン、ビンズ。
映画Zの敵キャラ。ワンピースの映画の敵キャラでゼファーが一番好きです。
異名は〝黒椀のゼファー〟。敵キャラ以外ならデッドエンドの冒険の〝海賊処刑人〟シュライヤ・バスクードが映画では好き。当然全員後々出てくる予定。
「交渉しよう=賄賂をよこせ」がシャボンディの常識
きっとそこまで腐ってはいない、といいなぁ。