そしてこの作品でアインとビンズが能力者になって4年。そろそろ自分の能力を使いこなしてる時期、ということで2人とルール有り制限有りの模擬戦。
ビンズの技名はNARUTOから取ったものばかりです。そしてNARUTOネタが多い。
今回の2人の服装はフィルムZ時のもの。アインはマント付けてないです。
シャボンディ、海軍本部から少し離れた場所。
元は何もない海上だったが、
オレ達は、そこで模擬戦を
ルールは、オレは2人を気絶させれば勝ち。2人はオレを気絶させるか、アインの能力でオレを1年でも戻せば勝ち。オレは今12歳、アインの能力で12年戻されれば、0歳児時代の体になってしまうからだ。赤子でも能力で【
かつては殺風景だったこの無人島だが、今ではビンズのモサモサの実の能力によって、緑溢れるジャングルへと変貌している。
おかげでアインの姿が見えん。
気配も消しているし、どこに行った? あいつから目を離すのは危険なんだが……
「(
ズ ズ ズ ズ ズ……!
ビンズと交戦中のためアインを探せない。
雲の模様の忍者装束に、太刀と大型手裏剣を背負ったビンズが印を結ぶと、移動中に地面にバラ撒いていたのだろう種が急速に成長し、4本の木となってそれぞれオレに向かって囲むように伸びてくる。
先端は枝分かれしており、相手の体に巻き付け拘束したり、槍のように突き刺したり出来る。オレの体を縛ってそのまま海に落とす気だろう。
ビンズの戦闘スタイルは、自身に目を向けさせ成長させた植物で攻撃しながら、辺りを植物で埋め尽くし、その植物に無理矢理自身を隠して、本命の攻撃用の植物や太刀と大型手裏剣で奇襲をかけるというものだ。木を隠すために森を作っている。まだ一度に操れる植物は数本だが、この森の植物をすべて操れるようになったら厄介だな。
「雌伏のハヤブサよ……逆境の中で研ぎ澄まされし爪を挙げ、反逆の翼、翻せェ! 現れろォ! 【
拳を分離して下に飛ばし、覚醒した能力の効果範囲の地面を機械へと作り変え、新たに【ライズ・ファルコン】を呼び出す。今はオレの意志による
オレの覚醒した能力は、自分以外の武装色を纏われた物や他の能力で支配されている物を機械に変えることは出来ない。だからモサモサの能力に操られている植物を機械にすることは出来んが、元はマグマグの能力の地面は現在操られていないので機械に出来る。
「迎え撃て、【ブレイブクローレボリューション】!」
「キー!」
オレ自身はもう一体の【ライズ・ファルコン】に乗り空を飛び、攻撃させた方の【ライズ・ファルコン】が甲高い鳴き声を上げ、爪で木を切り裂こうと襲撃する。
キィン!
金属音が鳴り響く。
ビンズが操る植物は、その強度を能力で鉄のように硬くしている。
生物相手では十分な攻撃力を持っている【ライズ・ファルコン】の爪だが、まだオレが使いこなせていない。武装色も纏えていないし。
オレは生来見聞色寄りの覇気使い。オレとメカメカの能力で生み出したものは見えない何かで繋がっている。【
だが今は出来ない。ビンズもまだ植物に武装色を纏えないが、これでは時間がかかる。
仕方がない。
「【ゴッドバードアタック】……芸術は、爆発だ……!」
爪で切り裂くのは不可能と判断し、【ライズ・ファルコン】のボディを爆弾に作り変え、爆発させることにした。
今は安らかに墓地で眠れ、また今度頑張ってくれ。
「喝!」 「キー!?」
ボウン!!
心なしか驚いたような声を上げ、【ライズ・ファルコン】の体が爆発四散する。
その衝撃と爆炎で、ビンズの【
「爆遁で自分のモンスターごと吹き飛ばされたか……!」
「【ライズ・ファルコン】は犠牲になったのだ……【ゴッドバードアタック】はこうやって相手を道連れに自爆する技だ。そして【
たとえスクラップになろうと、また能力で復活出来、オレの体力が続く限りまた動かせる。
自爆させ飛び散った機械片をまた一か所に集め、再構築し、別の【
体の前面に大きな1本のブレードを備え、両翼の羽根等至る所にブレードを装備した攻撃的なフォルムの【
「焼き払え、【火炎弾】!」
ボオゥッ!!
【ブレード・バーナー・ファルコン】が宙を舞いながら口から火炎を撒き散らし、辺り一帯に放火する。炙り出すか。どの道2人共このくらいで終わらない。
「いかん! (
ズズン……!
ビンズを守るように、二重三重に木が重なり、半ドーム状の木製シェルターが出来上がる。
だがそれも時間の問題。火炎でこのまま焼け落ち
「【タイム・マジック】」
ピュン!
紫色のビームがオレの【ブレード・バーナー・ファルコン】に当たり、ただの固まったマグマに戻る。
本当に厄介だな……1年前にはサカズキさんが出した冷えたマグマだったものを能力で変化させただけだから、問答無用で消される。だが
「見つけた……【
自分で空を飛び、乗っていた【ライズ・ファルコン】を分解し、50のロケットパンチに変化させ、オレの周りに浮かせる。
「【
キュイン!!
その内10個をビームが発射された方向へ高速で降り注がせる。これもまだ武装色を纏えない、課題は多いな。
アインのモドモドの光は触れたものの時間を戻すという特性上、鏡に反射しない。当たった瞬間鏡の時間を戻し光が消えるから。つまりその方向に必ずいる。
「えっ!? 何これ? あいつこんなこと出来たっけ!?」
この反応……影分身のアインか。
光で照らした影から過去の自分の分身を生み出す技、【ヘイスト・スペル】。1年前なら12人まで、2年前なら6人、3年前なら4人、4年前なら3人、6年前なら2人、12年前なら1人の影分身を生み出せる。
影分身が傷を負えば、能力を解除した後で本体に同じ傷が出来るというリスク付き。影分身が1人でも殺されれば、能力解除後本体も死ぬだろう。さらに能力者が自由に動かせるわけではなく、それぞれが考えて勝手に動く。修行を人の12倍、いや本体も入れると13倍ですることも出来るが、解けば傷や疲労のフィードバックでしばらく動けなくなるなど、便利ではあるがリスクも大きい。
そして1年前だから当然、オレの今年覚醒した能力のことはよく知らない。戦う前に軽く教えはしていたようだが、覚醒してからオレの技は格段に増えた。早々対処出来るようなものではない。
そして【
「【
バリィ!!
「きゃあああッ!!」
悲鳴を上げ、影分身のアインが気絶するのを、ビンズを視界に入れながら上から見下ろす。
やはり電気は使いやすいな。全身に武装色を纏えないと防げん。だからまだ出来ないアインには効果覿面だ。それにこれだと影分身を1人ずつ消せば、ダメージのフィードバックで死なずに済む。
アインの服装は、出来るだけ肘や膝など手以外の部位からもモドモドの光を出せるように、
影分身は気絶した時点で消えないので無抵抗。これが実戦なら殺されて、敵を倒せても能力を解除した瞬間死ぬだろう。影分身それぞれが【タイム・マジック】を使えるため、技を使った後のインターバルも補え、一斉射撃も出来る良い影分身だが、やはり地力を上げるための修行用に使うのが一番だな。戦闘は、1~12秒のインターバルと引き換えに最大12年の時間を戻す、【タイム・マジック】と純粋な体術を鍛えれば充分強い。
さてと
「この胸の大きさは1年前の影分身か……? いや、だがアインは着痩せするタイプだし……せっかくだ、脱がせて生でじっくり揉んで確かめるか」
「こっ、この変態! なんで遠目の目測でわかるのよ!?」「揉んだことなんてないでしょ! えっ、ないわよね……? 1年後のわたし……?」「ヒナさんに言いつけるわよ!?」「セクハラマシン! 訴えるわよ!」「昔はもっと真面目な良い子だったのに! ……ちょっと変だったけど」「気絶した女を襲うとか最ッ低! 父さんに殴られちゃえ!」「この痴漢!」「強姦魔!」「女の敵!」「スケベ!」「エッチ!」
オレが手を拡声器に変え、一帯に聞こえるように言うと、辺りから
凄い技のはずなのだが、こんなしょうもない方法で釣り出せるからな……11人の気配を捕捉。1人足りない。本体にはもう前にもやった手なので尻尾を出してくれないか。影分身達は話を聞いていても、オレが手段を変えているので動揺を隠せていないようだ。
前の時はパンツを脱がすと言ったな……セクハラで訴えられるのが怖い。裁判抜きで実刑判決下される。
姉さんはきっと大丈夫。優しいから。(※優しいけど大丈夫ではない)
「行け、【
キュイン!!
気絶させた影分身の近くの10と自分の周りに浮かせている内の1、合計11の【
オレの本体の現在地は、アインの影分身達の見聞色の射程範囲外。この攻撃は、目や耳で捕捉するしかない。それか、突然射程範囲が広がったり、物の気配を感じられるように、見聞色が成長するかだな。
「イヤーッ!」
アインの影分身を襲撃しながら見張っていると、ついに動いた。
地上のビンズが背中の大型手裏剣に武装色を纏い、放ってくる。
「【
キィン!
嵐脚で鎌風を巻き起こし、向かって来る手裏剣を空中で撃ち落とす。
いくら武装色を纏っても、大きく重い手裏剣を重力に逆らい上に投げるのではどうしても威力は落ちる。
だがこれで終わりではあるまい。その証拠に印を結んでいるが、
「【木遁・
ズ ズ ズ ズ ズ……!
柿、栗、
「何故戦闘中に……いただきます」
両手を合わせるオレ。
「ふっ、敵に塩を送るはずなかろう。このまま成長させ続ければ、どうなると思う?」
どうって、そりゃこのまま時間が経てば……!?
「待て、やめろォッ!! そんなことしちゃいけないッ!!」
「真剣勝負に待ったはない。【木遁・枯れ木の術】」
オレの懇願もむなしく、果樹達は成長し続け……無慈悲にもすべての果実が枯れ、力なく木ごと地に落ちた。
ブチッ!
「貴様ァァァ!!! 最高の能力を最ッ低の使い方しやがってェェ……再び現れろォ!! 【ブレード・バーナー・ファルコン】!! 辺り一面焦土にしてしまえェッ!!」
いただきますと手を合わせていた手を分離、地面に飛ばし【ブレード・バーナー・ファルコン】を呼び出す。
「(作戦通り……それにしても、ここまで効果覿面とは……)」
「アインッ! どこにいるか知らんが、ちゃんと避けろよ? 避けねば死ぬぞォッ!! 【火炎旋風】!!」
ギャィィィン!!
アインの本体、まだ残っている影分身に警告しながら、【ブレード・バーナー・ファルコン】の全身が炎に包まれ、全身のブレードがチェーンソーのように回転し、そのまま周りの木々に突撃させる。
ズババァンッ!!
すれ違いざまに木を焼き切り、倒れた木が炎に包まれ、周りにも火の手が広がっていく。
まるで今のオレの憤怒の心境が具現化したような光景だ。
「徹底的に炙り出してやる……!」
火から逃れて出てきたアインの影分身を、【
そろそろ【ブレード・バーナー・ファルコン】が限界だな。あの技は破壊力はあるが、今のオレでは一定時間使うと熱で内燃機関がイカレてしまう。
ふう……仕方ない。一度クールダウンだな。オレ自身も。
「【
キィィィン!!
5メートルの大きさのロケットパンチを、加速させながらビンズに落とす。
「(このままではマズイな……
ズドォン!!
地面から大きな木の手が生えてきて、オレの【
「受け止めたか」
「(今の内に……!)」
その間にビンズが移動する。
「さて……2個目はどうする……ビンズ?」
キィィィン!!
「何ッ!?」
動いたビンズの後ろから、もう1つの【
限界が来た【ブレード・バーナー・ファルコン】を作り変えたものだ。上から来る方に気を取られている内に、背後に回しておいた。
「くっ、【
ドゴォン!!
能力による植物操作が間に合わないと判断してか、【
それを【
オレの能力で作り出した物は海に落ちても元に戻らない。更に、機械化したオレが水に沈めば呼吸こそ不要ではあるものの、能力も使えず体も動かないが、オレ自身さえ水に浸からなければ、問題なく海中に作った機械を送り出せる。おかげでメイプル達の手を借りずとも、潜水艦を作って乗り込み、能力で操縦して自力で魚人島に行けるようになった。つまり陸・海・空、あらゆる戦場に対応した機械を作り出せる。夢と行動範囲が広がるな。
さて、後はアインだけだな。
「【タイム・マジック】」
ピュン!
「おっと……!?」
紫色のビームが飛んで来たのを、腕で受ける。
コートに当たったので、オレ自身は何ともない。コートも新しくなっただけで消えていない。1~12年前には存在していたようだ。
「見つけた。では、ここからは
腰の鞭を取り出し、アインの方へ
ピュン!
「【タイム・マジック】……いいえ、これで終わりよ」
「えっ?」
背後からビームでヘッドショットを食らい、オレの体が縮んでいく。
「14人目? 影分身を呼び出せる数が増えたのか?」
4,5歳くらいの姿になってしまった。
振り返ると、人差し指と親指を立て、ピストルの形にしたアインがにっこり笑っていた。周りには気絶した影分身が寝転がっている。
「いいえ。わたしは途中、【ヘイスト・スペル】で11人しか影分身を出してなかったわ。よっと」
「わ~、懐かしい~! ほっぺたプ二プ二してる~!」
歩いて近づいて来た、アイン(本体)に抱きかかえられ、アイン(影分身)に頬を突かれる。
「だが、1、2……そっちのアイン、そして気絶しているのも入れると、影分身は最大の12人いるぞ?」
どういうことだ?
「あなたがキレて見聞色が使えていない間に、追加で出されたのよ」
「【
「ちゃんと確認しないからよ。見聞色を頼り過ぎたわね」
なるほど……最初にオレの前で影分身を出して12人いると印象付ける。オレが見失っている間に1人影分身を消して、オレの言葉には前に使った手だから引っ掛からなかったのではなく、全員きちんと気配は捉えていたが、オレがあと1人見つけられていないと思い込んでいただけか。
そして、本体は耐電スーツでオレの攻撃をやり過ごし、気配を偽装しやられたふり。ビンズが挑発してまんまと
よく確かめていれば影分身の中に本体がいると気付く機会はあった、してやられたな。
「ちなみに、果樹を枯らせてお前を怒らせるというのは、拙者ではなくアインの発案だ」
溺れて気絶していたビンズが目を覚まし、そう言って来た。
「なんだと!?」
「この前と、そして今回の分も含めて仕返しよ、スケベなロゼ君。あなたが覚醒してから、2人がかりでようやく勝てたわ……」
実際にパンツ脱がしを実行したわけではないのに、根に持たれていたか。
片手で頭をグリグリされる。
「はあ……だが、所詮は負け犬の遠吠えと受け取ってもらっても構わんが、オレにしか通用しない
「まあ、その通りなんだけど……あんなものどうしろって言うのよ……」
「あれは〝機甲のロゼ〟の卑劣な術だ……自身はこちらの攻撃が届かない安全圏、遥か上空から爆弾を投下し爆撃を繰り返す。どんどん足場がなくなり、爆風で海に落とされてしまう……今の拙者らに攻略法はない。一方的過ぎて訓練にならん……あれは禁術だ」
「相手に何もさせないという鉄の意志と、敵を速やかに殲滅し一刻も早く戦闘を終わらせるための鋼の強さを感じさせる、非常に効率が良く平和的な戦術なのだがな」
「「平和……?」」
味方に被害を出す間もなく戦闘終了、実に平和ではないか。
問題は焼け野原になるから、周りを巻き込み、使える場所が少ないことだ。出来るだけ海賊船は無傷で回収したいので、海上戦でもそうしなければ勝てない時以外やりたくない……あとは、海賊のアジトを跡形もなく吹き飛ばすくらいしか……投下する爆弾の種類を増やして、非殺傷の無力化手段を作るか。
「さて、まあオレの負けとなったわけだが、一体2人は何を要求するつもりなんだ?」
今回、勝った方が負けた方に1つ要求を呑ませることが出来るという条件で戦っていた。
金銭は賭けないというのでやってみたが、やはりギャンブルなんてするものではないな。
「あなたのビブルカードよ」
「拙者もだ」
「……そんな物で良いのか? 欲がない奴らだな」
口ではそんな物と言うが、結構痛い。海軍関係者にオレのビブルカードを持っていられると、いざという時死んだふりをしても後でバレる。1回本当に死んで、後でトリスタンに蘇生してもらえば消えないものか……ダメだ。それでは何のために、あの時ノジコにビブルカードを渡したのかわからなくなる。自分の死が原因で、
まあ仕方がない。自業自得だ。それに、こいつらには渡しても良いと思う自分もいる。良いキッカケになった、そういうことにしておこう。
ポケットから自分のビブルカードを取り出し千切り、まずはビンズに渡す。
「ちなみに、お前は何を頼むつもりだったのだ?」
「ビンズには、珍しい果実の種でも渡して木にしてくれと頼むな」
「わたしには?」
「そんなもの、当然エロいことを要求したに決まっている」
「……なんであなた、こう育っちゃったんだろうなー。ロゼの影分身を作って、フィードバックで洗脳、もとい、性格を矯正とか出来ないかしら……?」
首を捻り見上げながらビブルカードを渡すと、アインが受け取りながら、遠い目でどこかを見てぶつぶつと呟いている。
普通にオレを抱き上げたりしているくせに変な奴だ。
「そろそろ気は済んだか? オレを元に戻してくれ。さっきから胸が当たっているぞ。嫌なら離せ」
「……もうちょっとダメ? もっと勝利の余韻に浸りたい。それに、今のあなたは4歳児だから気にならない」
小さくなったオレは、目に見える勝利の証、ということか。
「長くなりそうなら、拙者は先に帰っても良いか?」
「はあ……では、先にビンズをオレの【ライズ・ファルコン】でマリンフォードに送るとしよう」
「……爆遁は使うなよ?」
「当たり前だ」
今日何度目かの【ライズ・ファルコン】を召喚し、オレと感覚を共有する。
これで【ライズ・ファルコン】の見たものをオレも知ることが可能。代わりに痛覚も共有しているので、もしこの状態で【ゴッドバードアタック】など使おうものなら、オレはこの身を引き裂かれる幻肢痛を味わうことになる。
「ふふっ、冗談だ。では御免」
ビンズが【ライズ・ファルコン】に背に乗り、オレが飛ばして送り届ける。
帰って来る頃にはアインも満足したのか、オレも元の姿に戻れた。
「か、体が……」
そしてアインは、影分身11人分のダメージのフィードバックを受けて、行動不能に陥っている。
「先程とは立場逆転だな」
自力で歩けなくなったアインを、オレがお姫様抱っこで抱えて、【ライズ・ファルコン】の背に乗り飛行している。落とさないようスピードは少し押さえて。感覚共有はもう解除している。オレが同行するなら必要ない。
「……変な所に触ったら、舌噛み切って死んでやるから」
「服装の割に貞操観念高いな」
「なんでこの服装なのかあなた知ってるでしょ!?」
「色仕掛けのためだったか? 忍法おいろけの術」
「違うわっ!!」
アインの体が動いたら、ビンタかパンチを食らっていたな。今のは。
「すまんすまん。まあ安心しろ。お前に変な所などない、きれいな所しかない。それに、絶対に死なせないから」
「そ、そういう問題じゃないわよ……抱きしめるな頭を撫でるな耳元で囁くな!!! と、年下のくせにぃ……」
「悪いが、お前を年上だと思ったことはない」
「何をゥッ!? ……な、なんか顔近くない?」
お姫様抱っこを普通の抱っこに変えて、抱きしめ頭を撫で耳元で囁いた後でそう言われた。
近い、というよりは近付けている。現在進行形で。
「この状態で舌を噛み切るのを防ごうと思えば、キスで止めるくらいしかあるまい」
「キッ……!? もうちょっと他にあるでしょ!?」
「そうだな。お前が舌を噛まなければ、それで済む」
「…………も、もう噛むなんて言わないから離れて……」
「ふははっ、了解した」
アインから顔を離す。
「……珍しく沈んでたみたいだけど、もう大丈夫そうね」
「別にいつも通りだろ?」
「あなたはポーカーフェイスが上手いからわかりづらいけど、最近あまり笑ってなかったわよ?」
そうなのか。海軍関係者だと、他には姉さんにも指摘された。
気付いてはいるけど、ひとまず様子を見ている人もいるかもな。
「まあ、大丈夫だ。ありがとう」
〇〇〇〇〇
タイガーさんの死は、すでに報道されている。
あいつがそんなことを、逆ならともかく……いや、どうだろうな。直接会ったのはたった二度、あの男について語れる程、オレは奴のことを知らん。オレが間に合わなかったのをそう捉えたとか。だが、それにしてはオレの所に事情を聞きに、もしくは捕縛しに海軍は来ていない。
気になるのはシャーリーの反応。兄は問題ないと言っていたが、同時に驚いてもいた。何か見えたようだが、あいつはオレに占いの結果を教えたことを悔やんでいた。オレに不安を押し付けたと。不安くらい一緒に背負ってやると言っておいたが、しばらくは理由を教えてくれなさそうだ。
あの後、シャボンディに着いたオレは家に帰らず、ステューシーの所に行った。
父さんの伝言は伝えておいた。今、店にいるかもしれない〝赤髪〟と、海賊と顔を合わせれば、八つ当たりしかねない。久しぶりの再会に水を差したくない、そう思い避けた。
『私の落ち度ね……あなたの下に付くって言っておきながら、得意分野でこれじゃあ……ん~っ!?』
テーブルの椅子に座り、ステューシーが入れた紅茶を飲みながら話をすると落ち込み出したので、立ち上がり口を塞いだ。キスで。舌も入れて。りんごと紅茶の味がした。
『(熱く、柔らかい、優しい口づけ)あっ……』
抱きしめ、互いに舌を絡ませること数分、口を離す。
『力、抜けたか? 今回のことはオレの落ち度、オレが背負うもの、一生忘れてはならんものだ。けど、気遣いはありがとう。頼りにしているから、これからもよろしく』
『はい……〝
『……お前はいつになったら、オレを名前で呼んでくれるんだろうな……』
『えっ? い、いやその……名前で呼び合うのは恥ずかしいっていうか……』
『恥ずかしがるポイントがおかしい……』
何故赤面……他に恥ずかしがるポイントなんていくらでもあるはずだろうが。この部屋の壁にオレの写真(※以前より増えている)を貼っていることとか。自分を黙らせたければキスで口を塞げとか。他にも……
☆☆☆☆☆
「ねえ……なんかハレンチなこと考えてない?(表情は変わってないけど……)」
少し前のことを思い出していると、アインに中断された。
「いや、まだ考えていない」
「ふ~ん、
「ああ」
ジト目で見てくるアインにそう返す。
「少しは隠しなさいよ!」
「そんな言うまでもないことより、2人共、来年海軍に入隊するのだろう? どうだ、自信の程は」
「(言うまでも……)別に。今までも勉強に戦闘訓練はしていたし、いつも通りやるだけよ」
「クールだな。昔は早く海軍に入りたいって言っていたのに。ゼファーさんによじ登って」
「それはもう忘れて……」
別に照れることはないと思うがな……立派な
「……あなたはやっぱり海軍に入らないの?」
「そうだな。他にやりたいことがある。海軍に入ったら、それをやる余裕がなくなりそうだ。海軍は忙しいから」
「……海軍にもサボってる人達はいるけど」
「あれを真似したらダメだろ。それに、あの人達は今までの実績があるから
スモーカーさんとか。あの人の場合はサボったわけではないけど。
「まあそうよね……ていうかわたしがサボらせな……ッ!? ね、ねえ……? なんか、わたしの体に硬い物が当たってるんだけど……?」
「ん? ああ、これは……ふはは、触って確かめてみるか?」
「へ!? いやでもこれって……」
「問題ない。後学のために……それに、姉さんだって触ったことがある」
「はあ!? 前からおかしいとは思ってたけど、ついに……ッ!」
「おかしいって何だ。ただの仲の良い姉弟だろ」
「それはないわ!!」
力強く否定された。解せん……。
「それで、どうする?」
「えっ、いやでも……だけど本人が良いって言ってるし……」
ぶつぶつ言ってから、葛藤の末手を伸ばし
「ってこれ海楼石の手錠のケースじゃないのよ!!」
触れてから絶叫した。
「能力者としては、海楼石に触れるとどうなるか、知っておいた方が良いだろう?」
「とっくに知ってるわよ! わ、わたしはてっきり……」
「世の中には2種類の人間がいる」
「な、何よ突然……?」
「アイン……お前はむっつりスケベだ」
「やかましいわ!! このオープンスケベ!」
その後、アインを医務室まで連れて行ったが、その間ずっと話しかけても無視された。少しからかい過ぎたか……まあ、これで大丈夫だとわかってくれただろう。
『人生は、出会いと別れの繰り返しだ。私も何人もの友と出会い、ロジャーに限らず、何度も友を失ってきた。その度に泣いた。ロゼよ、焦るな。ゆっくりでいい。辛い時こそ人の真価は問われる。お前なら、乗り越えられる』
もう充分休んだ。貰った。
父さん達やアイン達に限らず、心配してくれる人が周りにたくさんいるから。
☆☆☆☆☆
「(体力を付けるんだ、刀をいっぱい持っても平気なように! 2本でダメなら3本だ!)」
口にはダンベルを咥え、木の枝に先に大きな岩を結んで付けたロープを2つ掛け、両手に持って交互に前に突き出す。
二刀流でも倒せないライバルに勝つために、三刀流という常識外れの剣術を編み出そうと道着を着て修行している、緑色の短く刈った髪型の少年、ロロノア・ゾロ。
将来海に出て世界一強い剣豪になるという野望を
「(約束したんだ! おれかあいつ、どっちかが世界一の剣豪になるって、どっちがなれるか競争するって! もっともっと強くなってやる!!)」
昨日の真剣を使った勝負での敗北、その後の約束を思い出しながら、今日も修行に励んでいる。
「ゾロ! 大変だ!」
ゾロが修行をしていると、同じ一心道場の門下生達が走って来た。
「くいなが家の階段で転んで……!」
ゾロ達が道場に向かうと、治療を受けているくいながいた。命こそ助かったものの、後遺症で左腕が動かせず、この村の医学では治すことは難しいと診断される。
「ははっ、ドジっちゃったなぁ……」
「畜生ォ……! お前昨日おれと約束したじゃねェかよ! そんな腕じゃ」
約束はどうなるのか、もうくいなは剣を握れないのかと、悔し涙を浮かべ叫ぶゾロに
「せいっ!」
「
くいなが手刀で面打ちした。
「早合点して、私の腕がもう治らないって決め付けないでくれる?」
「は? いや、だってさっき医者が」
「この村じゃ治らないって言ったのよ。今はまだこのままかもしれないけど、諦めるつもり、ないから」
「……女だからって理由だけでも、昨日は世界一にはなれないって泣き言言ってたくせに、出来んのかよ……?」
「今更障壁が増えた所で、こっちの野望は変わらないのよ。私をその気にさせといて、女だから、怪我してるからって理由で私に手加減したら……約束破ったりしたら許さないわよ? あんたが言い出したことなんだから」
くいなだって不安がないわけではない。片腕のハンデは大きい。たとえ治せてもリハビリがある。今まで通り剣が振れるかわからない。だが、それでも剣を手放す気にはならなかった。
ゾロの成長速度は明らかに異常。天才の部類だろう。それも
だが昨日、
『おれに勝っといて泣き言言うなよ! 卑怯じゃねェかよ、お前はおれの目標なんだぞ!! 男だとか女だとか、おれがいつかお前に勝った時もそう言うのか! 実力じゃねェみたいに! 一生懸命お前に勝つ為に特訓してるおれがバカみてぇだろ! そんな事言うな! 約束しろよ! いつか必ずおれかお前が世界一の剣豪になるんだ!! どっちがなれるか競争するんだ!!』
この約束は、
「いつまで泣いてるのよ、男のくせに。情けないわよ、ゾロ?」
「うるせェ! そんなに言うなら、絶対諦めんなよ! だけど、世界一の剣豪になるのはおれだ!!」
「いいえ、私よ!!」
「(強くなりましたね……くいな。親に、誰かに無理だと言われて折れるようでは、それが何であれ実現することなど到底出来ません。ゾロ君に感謝しないといけませんね……彼が来てから、くいなは更に強くなりました。そしてこれからも……女の子の親としては少々複雑ですが、迷いはないようですね……)」
同じ師の下で、2人の若き天才剣士が世界一強い大剣豪を目指し、切磋琢磨する。
2人の名が世界に轟くのは、そう遠くはないかもしれない。
覚醒したメカメカの能力
周りの物を機械にしますが、条件付き。誰かが武装色を纏った物は対象外。纏っていなければ、相手の武器でも機械に出来る。そして、誰かが悪魔の実の能力で操っている最中の物も対象外。しかし他人の能力で作られた物でも、操らずほったらかしになっていれば対象内。
そして、機械に変えても、元に戻せます。雪を【ライズ・ファルコン】に変えた後で戻し、【ライズ・ファルコン】の雪像にすることも可能。
【ゴッドバードアタック】
遊戯王の鳥獣族専用
【
漫画版遊戯王ARC-Vのモンスター。
攻撃名は【火炎弾】、効果名は【火炎旋風】。
【火炎弾】は口から火炎放射する技、【火炎旋風】は、感想で教えてもらったものを参考にして、全身のブレードを起動しチェーンソーのように回転させ、炎も纏い体全体で突撃する、今はまだ一回使ったら大破する技にしました。しかしロゼの体力が続く限り何度でも作り直して撃てる。
まだロゼが試行錯誤中なので
【タイム・マジック】【ヘイスト・スペル】
どちらも遊戯王の【時の魔術師】関連の技。
【タイム・マジック】がフィルムZで使ってた光に触れたものの時間を戻す技。ビームとして発射可能。
【ヘイスト・スペル】は、光で自分を照らし出来た影から、過去の自分の分身を生み出す技。過去の分身なので、今のアインが使っても劣化分身。色々リスクはあるけど、NARUTOの影分身同様自己鍛錬に便利な技。
【
【
【
【
【木遁・
その名の通り、種を成長させ果樹を作る技と植物を枯れさせる技。
NARUTOにこんな木遁はない。
能力で潜水艦作って乗って移動出来る
ペロスペローも能力で作った【アメウミウシ】で海を渡っていたので出来ることにします。何より潜水艦を作りたい。陸海空の機械を網羅したい。
海水が弱点のゴルゴルの能力や、塩や海水を飲めば影が抜けるモリアのゾンビみたいに、はっきり弱点と言われているものでない限り、例えばMr.3のキャンドルとかドフラミンゴの糸も、水や海水に浸かっても解けないことにします。
くいな生存
何故かビブルカードでも生まれた年が明かされていませんが、0巻で22年前赤子だったので、たしぎと同じ新世界編23歳か、エースと同じ22歳くらいだと思われる。原作の死亡時期も確か曖昧で、この年革命軍がゴア王国の後でシモツキ村に寄った時はまだ生存していた。
自宅の階段で不慮の事故からの転落死という、何気にどうやって助ければいいか難しい子。ゾロにくいなの家の階段下でずっとスタンバってもらうわけにもいかないので、事故自体は起こりましたが、階段に勝ち存命。
彼女には今後ゾロのミホーク以外の越えるべき目標として頑張ってもらいます。悪魔の実なしで、剣だけで、少しずつ人間……やめよっか? 頑張って、一心道場は