織田信長が主役の大河ドラマで、毎回最後の挨拶として宣教師のルイス・フロイスが言っていたそうな。
友人達に見送られながら、
「何度見ても大きい海獣に海王類……」
「本当ね……でもまったく襲ってこない。まるで魚人島を守っているみたいね」
今まで何度か魚人島に来ていたスカーレット、レベッカ母娘が、魚人島の周りを遊泳する海王類達を見て感慨深げに呟く。
実際に守っているのかもな。しらほしのこともあるし、昔人魚姫か誰かに頼まれたとか。
「そんで、最初はウォーターセブンやったか?」
「ああ、
航海士のウィリーに渡しておく。
他のも後でシルバー電伝虫を置きに行くついでに、部屋から持ってくるか。
こいつらの受話器に『赤、青、黄』と書いて誰がバスターコールをしたかわかるようにしておこう。一度ポケットに入れたことでもうごっちゃになってしまったが、過去視で判別出来るだろう。
「なんで
「お前、ゾンビに会いたいか? 悪魔の実の能力で死体を動かしている七武海があの海に潜んでいるんだが」
「絶対にイヤよ!」
質問してきたキャロルが顔を
もっとグロテスクなものを生み出せても、死体は嫌なようだ。
キャロルがダディにしがみ付きに行った。ダディの顔が緩む。
「ゾンビなんて見たくないでゲソ……」
「私もゾンビはちょっと……」
「ゾンビだけでなく、幽霊船の噂もあるぞ?」
「お、オバケ!?」
「ふふふ、そんな幽霊なんて、非科学、非科が、非科かかか……!」
「ふ、震えてますよ? レイジュさささ……!」
死体はキャロル、メイプルが。
幽霊はトリスタン、レイジュが。
スカーレットとレベッカはどっちもダメなようだ。顔が青ざめ体が震えている。
「動く死体だの幽霊だのより、影取られて太陽浴びたら死ぬ方がヤバい」
「塩が効くってジンのアニキ(※ジンベエのこと)に聞いたなァ」
「借金取りの方が恐ろしいササ……」
男性陣は平気そうだな。
パンダマンは、あのトマト頭の取り立てがそんなに怖かったのか。『金がないなら、腎臓売るなり心臓売るなりして作らんかいワレェェッ!!』とか言われていたな。もう借金するなよ。闇金は特に。
他にも原因不明の失踪の噂もあるし、霧が深くて作物にも悪そうだ。
「まあ心配するな。死体は火葬でもすればいいし、幽霊は武装色で攻撃出来るから」
「わーい! お兄様頼もしい!」
レベッカがスカーレットの手を握った逆の手で袖を引っ張ってくる。
もし出てきたら、鞭で叩いて除霊(物理)してやろう。レベッカを怖がらせる死人は冥界に帰れ。
「火葬って……少し罰当たりな気もしますが……」
「他にどうしろと」
医者のトリスタンから苦言を呈されるが、流石にもう死んでしまっていてはな……海に落として水葬の方が良いか?
「……どうして、幽霊に武装色が有効だと知っているのササ?」
「やっぱいるんでゲソか? 幽霊殴ったことあるんでゲソか?」
「こいつやったら、見えたり聞こえたりしても不思議やないなァ……」
「電波系だものね」
「怪しいものがあれば、とりあえず殴る脳筋でもある」
「いやいや、そんなまさか……幽霊なんて存在するなら、ジェルマも天竜人もとっくの昔に犠牲者の呪いで滅んでるわよ! だからいないわ! 私が生きてるもの! Q.E.D.」
「あなたはそれで良いの、レイジュ……?」
「? ?」
スカーレットが手を繋いだままレベッカの耳を塞ぎ、オレのさっきの発言が話題に取り上げられている。
確かにたまに、誰もいない場所から声が聞こえることがある。恨みがましい、怨嗟の声のようなものも中にはあった。
オレは人間以外の動物や無生物の心の声も聞こえるが、意味不明の言語で聞こえる。意味が分かるということは、つまり人間の声のはずだが……このことを言っても恐怖心を煽るだけだな。
話をしたり、シルバー電伝虫を置いて来たり、持ってきた
シャチの魚人のウィリーが、超音波を出し周りの生物に道を開けてもらったおかげで、何事もなかった。
ウィリーは、水中ではクリック音と呼ばれる音を、地上では『ぶるぁぁぁ!!』と大声を出し、その反響音を聞くことで周囲の状況を知ることが出来る。
これにより、魚群や海王類の探知、さらに巨大な海流や渦潮等を事前に知ることが出来る。複雑怪奇な気候の
ズバァン!!
無事海面まで浮上したところで、【ブラック・ローズ・ガイル】の鎌風で船を覆うシャボンを切り裂く。
鞭を覆う武装色を刃物のような鋭利な形状に変えて硬化する【
シャボンディとそう離れていない所に出てきた。
海軍の軍艦と
「さらっと鞭で切る変態……」
「銃弾を銃弾で撃ち落とす変態に言われたくはない」
刀では不可能な曲がりくねった軌道で斬撃を飛ばせるから、避けにくいという利点があるんだぞ?
「どっちもおかしいです」
「鞭どころか足や手、果ては箸でも物を切れるのに、『オレは剣士ではない』と主張しているでゲソ」
お前達はお前達で変わっているからな?
ドーピングして殴る
「剣士を名乗るなら、剣ではなく自分の体で相手の攻撃を受けたら負けみたいなものなんだよ。オレは【
出来ればレベッカに【
「……竹刀でぇ~?」
「竹刀で。竹刀でもオレみたいに【
「剣なんて、お母様許しませんからね! レベッカが怪我したらどうするんですか! ていうか戦わせませんよ!? 危なっかしい!」
レベッカは不満そうだが、保護者の許可が下りんからな。今まで海賊から没収した武器の中には、普通の剣も仕込み刀もあるが、仕方ない。
刃を潰した剣ならセーフかもしれんが、竹刀には剣よりも柔軟性があるという利点もあるから。武装色の訓練をすればある程度は変わらん。流石に切れ味は劣るが、子供が剣を持っていたら逆に変なのが寄って来そうというのもあるからな。竹刀なら剣道少女で通るか?
「ん? なんや誰かこっちに駆けて来てるなァ」
「【
ウィリーとダディが見ている方向から、ステューシーが飛んで来ている。
あっちの船2隻と関係あるんだろうか?
「あっ、
「……偉い人だろ?」
エロい人ってトリスタン……。
「いえ、エロい人で合ってます」
「エロいのか……」
「えっちなのはいけないと思います!」
散々な言われようである。
あと
「なんか、酷い言われようね……悲しいわ。今度誰かさんにこの悲しみをベッドで慰めてもらわないと」
ステューシーが甲板に着地して、アンニュイな表情で頬に手を当て、こちらを見ながらそう言った。
「これはエロいササ」
「あの……ウチの子達の教育に悪いので、帰ってもらえませんか?」
「あら冷たい……私は彼へ挨拶に来たのもあるけど、そちらの方の王女様? あなたに、元リク王家王女であるあなた達母娘のために来たってのもあるのよ?」
スカーレットから冷たい視線をもらう。
これは、『色香に惑わされて自分達のことを喋ったのか?』、という感じかな?
「きれいなお姉さんは好きですか?」
「大好きだ」
「やはりッ……!」
「待て、オレは喋っていないぞ。誘導尋問だ」
「言い逃れはお止めなさい被告人。見苦しいですよ?」
訴えられてしまっていた。
スカーレットにほっぺたを軽くつねられ回される。尋問は既に拷問に変わっていた。
このままでは最終的に処刑に変わってしまう。
「完全に浮気がバレた奴だな……いつかこうなると思ってた」
「その内捕まるで?」
一瞬で孤立無援になった。冤罪である。
「ふふふ、本当に彼からは聞いていないわよ? この人が何の事情もない人間を、気安くあの家に招くとは思えないから、また厄介事の種を拾ったと思って調べたのよ。どうせ、他人の秘密は聞いても教えてくれないでしょうし。国を挙げて葬式が開かれていたはずだけど、生きていたのね」
ちゃんと弁護人がいたようだ。
「なるほど……この人に隠し通すのは分が悪いですね。ま、まあ? 私は最初から信じてましたよ?」
「ならこっちを見て言ってくれませんか?」
目が泳いでいる。
別にいいが。ここにいる人間は知っているが、この2人の生命線だし。
「それで、この2人がどうしたんだ?」
「素性を調べたついでに知ったのだけど、あなた達、七武海のドフラミンゴ氏の依頼で暗殺対象になっているわよ? それも、成功しても失敗しても結果を伝えないようにって、妙な念が押されているみたい」
その念押しに一体何の意味が……?
それにしても暗殺か……殺しのライセンスを持つCP-9が動くかもな。
「わかった、教えてくれてありがとう。手出しはさせない」
レベッカの頭を軽く撫でながら言う。
呼び捨てにしてただの町娘を装うだけでは不足か? 一応護衛はオレだったり【
少しずつ修行のレベルも上げるか。幸いレベッカは体を動かすのが好きなようだ。勉強より楽しいってだけかもしれんが。
「あの……」
そこで、レイジュが一歩前に出た。
何かステューシーに用があるのだろうか?
「何かしら? ジェルマの王女様?」
「好きな人を首ったけにする良い方法はありませんか? 体で」
「「「オイ」」」
エロい人にエロいことを聞きたかったようだ。
周りからツッコミが入る。
「ふふふ……難しいこと考えず、本能の赴くままに押し倒せばいいのよ」
「オレに聞いてくれれば直接……」
ドン!
「お前ら黙れ」
元
直接狙っていないので温情な措置。娘の前で自重しているな。
オレも少しは自重するか。
「「ごめんなさい」」
2人揃ってダディに謝った。
「……まあ、またな」
「用があったらまた来るわ。私の店は色んな島にあるし」
繁盛していることで。
「そういえば、あの2人は何をしているんだ?」
「さあ?」
シャボンディの沿岸部でハンコックと姉さんがキャットファイトしている。
マリーも【
姉さんの黒檻部隊に入ったアインも、【ヘイスト・スペル】の影分身を生み出している。
殺し合いじゃないみたいだが、一体何が……?
○○○○○
時を遡ることしばらく、ロゼがぼったくりバーを出た後のこと。
ハンコック達が
「誰じゃ一体! わらわの通り道に、軍艦を置いたのは!」
「あれは……〝黒檻のヒナ〟の軍艦ね」
先客がいた。ヒナ待機。
マリンフォードでロゼと別れ、自身が指揮する黒檻部隊の船で、ハンコック達と同じように最後の見送りをしようとしていた。
「なぬ? ……なるほど」
ロゼからヒナの名前を何度か耳にしていたので直感した。先を越されたと。
「よし! 大砲を撃て!」
「えっ、いや、あの、
「全然よしじゃないわよ?」
よもや姉の乱心かと、やんわり止めようとするサンダーソニアとマリーゴールド。
「あの船の向こう側に海賊がいる気がするのじゃ! わらわの勘に間違いはない! 海軍本部の将校なら、このくらいの砲撃は何とかするじゃろう!」
「勘ってそんな……」
ちなみに、実際ハンコックの勘に間違いはなかった。
誰あろう〝冥王〟シルバーズ・レイリーとシャクヤクが、ハンコック達が店を出た後、こっそり息子の船出を見に来ていたのだった。
「それに、もしもただの勘違いでも問題ない。何故なら……わらわが美しいから!」
ハンコック達が軍艦に近付いてきた同時刻
「何か聞こえるわね」
「七武海のボア・ハンコックがよくわからないいちゃもんをつけてきているようです。兵達が浮足立ってますね」
その軍艦に乗って、声を耳にしたヒナが、自分の部隊に引き入れたアインから報告を受ける。
入隊前から付き合いがあったので、仕事中の距離感がまだ少し手探り状態になっている。
ちなみに同期で入隊したビンズはゼファー繋がりでクザンの部下になった。クザンがサボろうとすると、奴を植物で拘束する日々がこれから待ち受けていることだろう。
「〝海賊女帝〟が? ……なるほど」
目的は同じだと直感したヒナ。
そこでハンコック達の方を向くと、
「アインちゃん……いえアイン。
「……あれは、プリンス・ベレットですね。元王族の。よくこの距離でわかりましたね」
ヒナの指差した方に目を凝らして、アインも気付く。
プリンス・ベレット。国王だったベレットの父親が、カマバッカ王国でオカマになって国に戻り、国も家庭も崩壊し、海賊になったという。ちなみに何故妻子持ちの彼の父が、男をやめたくなったかは謎である。
「すぐに捕縛してきます」
「まあ待ちなさい」
どんな事情があろうと、民間から略奪し被害を与える海賊を野放しには出来ない。
そう一歩前に踏み出したアインに、ヒナが待ったをかける。
「? わたしでは力不足だと?」
「いえいえ、わたくしにそんなつもりはないわ。すぐに彼を捕縛しなければなりません」
「そうですね」
「しかしわたくし達とターゲットの間には、七武海がいて邪魔です」
「まあ、はい」
「例えば、今から海賊を捕らえるために砲撃して、仮にそれが運悪く射線上の七武海の海賊船に当たってしまったとしても……一発だけなら誤射よね?」
「えっ、本気ですかヒナさん!?」
七武海は海賊だが、一応は立場上政府やその直属の海軍とは味方になる。
ヒナの発言が、自分の聞き間違いではないかともう一度確認するアイン。
「あのねアイン、あなた知ってる?」
「な、何をですか?」
「ロゼって、あの〝海賊女帝〟のファンクラブに入っているのよ」
「すぐに大砲の準備に入ります。完璧で幸福な七武海であれば、この程度の砲撃回避してくれます。もし万が一海の藻屑と沈むようであれば、さっさと交代するべきです。次の七武海はきっと上手くやってくれるでしょう」
「ふふふ……わたくし、あなたとは上手くやれそうだわ。ヒナ満足」
ああ無情……未来ある女海兵が、海軍の、そして女の
こうして、2隻の船からほぼ同時に砲撃が開始。
特に重い背景のない、ごくごくありふれた女同士の戦いが幕を開けたのだった。
☆☆☆☆☆
「ヒナの奴、何やってんだ?」
「あちらの2人ってどちらが強いんです?」
「十中八九ハンコック。悪魔の実の能力は姉さんが少し相性が良いが、覇気と身体能力はハンコックが上だ。ただ、ハンコックは普通に殴れば勝てる時でも、追い詰められるまでは相手を魅了して石化で倒そうとする癖があるのが隙だな」
何にしても、このまま放っておくのはな。
オレとて2人と修行で戦うことはあるが……あっ、父さん達いた。手を振る。
「あら? ウチの電伝虫」
レイジュが見ている
「もう……どうせなら直接顔見せればいいのに」
「まあ、オレがいるし。この前あいつらにはボコられたから、会ったらリベンジしようとするだろうし」
「『姉をよろしく頼む』って……一対一で、カードゲームじゃなくて戦闘だったらかっこよかったんだけどね」
初めてやる、デュエルモンスターズという、わかるようでわからないルールのカードゲームのルールブックを渡され、三対一で『デュエルだァ!』と挑まれてしまった。
いきなりするにしては、少し複雑過ぎるゲームじゃないかな……『モンスターではない、神だ!!』とこっちのモンスターの効果が効かないと言われたが、カードテキストに書かれていない効果が多過ぎる。まるで意味がわからんぞ……2人倒すのが限界だった。
「でもうれしかったんだろ?」
「……うん。あっ、メカシルバーの席が空いてるわよ?」
「照れ隠しで捏造するな。そんな枠はない」
というか、さっき気絶してからこちらと目を合わさなくなった。オレに慣れるまでそうするつもりか。
「さて、そろそろ止めるか。祝砲代わりに打ち上げるから、2人が止まったら割って入ってくれないか、ステューシー?」
「まあいいわよ」
祝砲と言っても空砲ではないが。
では【レヴォリューション・ファルコン】を呼び出すか。
☆☆☆☆☆
王下七武海
ハンコックの、自身に魅了された者を石化させる【メロメロ
「ええい、ロゼの【
「ふふ、あなたは石化でわたくしはオリ。金属という共通点がある分、わたくしの方がロゼと近い戦い方が出来るのよ(生で見るのは初めてだけど、なんて美貌……ヒナ嫉妬)」
このような具合に、舌戦ではヒナが優位に立ち、終始ハンコックの心を乱し見聞色の先読みを封じることで、ギリギリ決着がついていないのであった。
「出たわね……
「本人の前では年に1,2度程度しかわかりやすくデレない
「……別に、能力の相性なんてオマケだし。それに、わたしならそのうちロゼの分身作って増やせるし……若くなるけど」
傍らには、結局普通に捕らえた先のプリンス・ベレットが、ヒナのオリで拘束された後ハンコックの石化の流れ弾に当たり石像と化している。
まあ、彼の怨敵である〝奇跡の人〟エンポリオ・イワンコフは、現在インペルダウンに収容されているので、探す手間が省けたと言える。
もっとも、彼……彼女? ……
「なん……じゃと……?」
「11~15歳のロゼを揃えて、夢の弟ストレートフラッシュの完成……?」
戦闘中の2人が、アインの呟きを拾って手を止めていた。耳聡い。
「ショタい頃のロゼを大勢生み出して、一体何をするつもりなのかしら……?」
「中枢の女はいやらしいわね……」
「はあ!? 代々
「「だって女しかいない国だし」」
「こいつらッ……!」
何やら場外乱闘まで発生しそうになったところで、
ドン!! ドン!!
号砲が響く。
誰か乱入してきたかと、音の鳴った方向を見ると、空に花火が打ち上げられていた。
そして、その場の人間に見慣れた機械が宙を舞い、飛行機雲で文字を浮かび上がらせる。
別れの際に、相手への感謝と再会を願う言葉。
ハンコック達が視線を下に向けると、巨大な船に乗ったよく知る人物が手を振りながら、こちらに何かを喋っている。遠すぎて聞こえていないが。
「しまった……時間をかけ過ぎたか」
「ヒナ不覚」
「あら……私が何かするまでもなく、止まったようね」
皆が上を見ている間に、【
「なんじゃ、いたのか」
「写真屋さん?」
こうして、ちょっとした騒ぎが収まったのだが、この時ステューシーが落としてしまった、ロゼとシャクヤクの、まるでカップルのデートのような、人妻とイケナイ関係でも構築しようとしているように思えなくもない写真を見られてしまい、親子と知らないヒナとアインに『ロゼ=不倫野郎』疑惑をかけられるという、極めて些細なことがあったが、それはどうでもいいことだろう。
「またなー! 仲良くケンカしろよー!」
「ケンカはええんかい」
「殺し合いでなければ。戦って相手のことがわかることもあるから」
見送りに来てくれた人達に手を振り、少々遠回りになるが、パンダマンが舵を切り、一行はウォーターセブンに向かった。
☆☆☆☆☆
海軍本部、元帥執務室
「……では、革命家ドラゴンの本名は、モンキー・D・ドラゴンで間違いないと?」
「ああ、そうじゃ。よう知っとるのォ、センゴク」
いつもの通りのガープと、若干こめかみをひくつかせているセンゴクが、向かい合い座っている。
最近巷で噂の革命軍。その調査を、幼い頃に保護したドンキホーテ・ロシナンテ……今は死んだことにしている上記憶を失っているのでシナンと名乗らせている元海軍本部中佐に頼んでいたところ、革命軍の正体不明のリーダーの名が明らかになった。まさかの同期で海軍に入隊したガープと同じである。
いやいや、まさか。とりあえずガープに探りを入れようと、聞いた結果が今である。
この世に神はいないのか。オーマイブッダといった心境のセンゴク。
「うっそだろお前……なんでそうなった……?」
「ほんとになァ、なんでこうなったかなァ……さっぱりわからん!」
ぶわっはっはっは、と笑うガープに
「ふざけるなァッ!! 笑っとる場合かァ!!」
センゴクの堪忍袋の緒が切れた。
「な、何じゃ!? 落ち着かんか、血圧が上がるぞ!?」
「お前が原因だァーッ!!」
今は大海賊時代。
だが、海の治安を守る海軍のトップたるセンゴク元帥の最大の敵は、海賊ではなくストレスだった。
さらに、息子が旅立ったことで、今までロゼの修行等に当てていた時間が余り、暇を持て余した〝冥王〟シルバーズ・レイリーが賭博場やその他で遊ぶ時間が増えた結果、度々その目撃情報が海軍の耳に入ることになる。
今まで以上に頭を抱え胃を押さえる日々が始まってしまった。
ウィリーの
要するに、ジャヤ編で猿山連合のショウジョウとその部下のウータンダイバーズがやっていた【
地上の声が『ぶるぁぁぁ!!』なのは、関西弁のごついキャラで名探偵コナンの大滝はん(CV若本規夫)が真っ先に浮かんだので、作者の中で若本ボイスに脳内変換されているから。よく響きそうだし。登場している映画『デッドエンドの冒険』ではアーロンと同じ人。
【ブラック・ローズ・ガイル】
鞭でグネグネ曲がった軌道で斬撃を飛ばす変態技。
足で斬撃を飛ばす【
技名は遊戯王の【ブラック・ローズ・ドラゴン】のフィールドのカードすべて破壊する効果の名前。
【
武装色の形状を攻撃的に変化させる技。
刃物みたいに鋭利にしたり、槍みたいに尖らせたりする。突破力が上がる代わり、側面からの攻撃に弱く、防御が薄い技。まんま魚鱗の陣。
素の武装色が強ければ、こんなものを生み出す必要はなかっただろう悲しい技術。
プリンス・ベレット
インペルダウンでイワンコフに女に変えられた人。
この作品でもこれからそうなるだろう。逃れられぬ運命。
【
前に話題に出た、原作のマッチョなフォルムとスリムなフォルムに体型を変えるマリーの技。ソニアの尻尾で巻きつき相手を叩きつける【