マッド・トルネコ   作:トラネコ

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17.かつての仲間たち3

 翌日――トルネコ宅にて――

「またあの姉妹を呼んでくるそうだな」

「マジで? あいつらウっさいんですよね~戦闘でも優先して回復してくれとかさぁ。それに化粧も何時間かけんだよって。どうやったって、心の醜さは隠せない、つうの」

「ワシもあまり気が進まん。特にマーニャの方は―かなり手くせが悪い。ありゃあ、子供のときに親の財布からこづかいを盗んでいたに違いない」

「確かに、ブライ殿の言うとおり、信用できるかが一番心配だが、それ以外に一つだけ気になることがある」

「スリーサイズ?」

「姉妹を雇うのにいくら必要かじゃろ。分からんが、そこはトルネコに任せるしかあるまい。どうせ、今頃エンドールのカジノで商談中じゃろうて」

 

 

 本日3度目の神への祈りをささげながら、マーニャは手札のカードを切った。

狙っているのはキングのフォーカード。全チップを賭けた最後の大勝負に、カードを引くマーニャの手が震えた。

 マジで頼むわよ――これで来てくれなきゃ、次は路上でストリップダンスだわ――

去ってゆく恋人を後ろから必死で引き留めるような気持ちで――引いたカードはハートのキング。どうやら、神はまだマーニャに気があるようだ。

「よろしいですか」

 ディーラーの問いかけにマーニャは思わず笑いそうになった。それを必死にこらえながら――わたしったらなんて博才なの、今日はこのディーラーを徹底的に痛めつけてやるわ。もう二度とポーカーなんて出来ないくらいにね――カードをオープンした。

 ディーラーはスリーカードとワンペア。他の客はほとんど素人だから、もはやマーニャの勝利は確定したも同然――早くもテーブル上のチップを取ろうと手を伸ばしたが、その手がチップを掴むことはなかった。

「悪いね。ストレートフラッシュで俺の勝ちだ」

 唖然としたマーニャが、自分のチップ(と人生の半分)を持っていった分厚い手の持ち主に視線を移すと、そこにはいつの間に座っていたのか、懐かしい商人の顔があった。

あの、トルネコの顔が。

 

 

「いや、そのことも確かに気になるが、トルネコ殿の言う、ダンジョンの奥に何があるのか、そちらの方が気になるのだ」

「きっと果てしなく広がるケシの畑にハーレムがあるんだよ」

「ライアンはつい先日、トルネコと一緒にダンジョンに潜っとったんじゃから、知っておるのではないのか?」

「いや、それがどうしても話してくれなかった。また改めて聞き出す機会もないまま、こうして地上に送り返されてしまった……」

「まぁ、俺は麻薬さえあればそれでいいけど」

「それもトルネコが帰ってきたら聞こうかの。また勇者のパーティが集まるとは、思ってもおらんかったわ。まあ、今度は世界ではなく、生活の危機のために集まるが」

「あの魔王を倒した時が一番良かった。正直、今でも奴が復活してくれないかと思うときがある。不謹慎な考えだとは分かっているが」

「♪何回やっても、何回やってもデ・ス・ピ・サ・ロが倒せ~ないよ♪」

「ライアンの言うことはよく分かる。ワシも不謹慎だと思うが、教会も奴がおらんようになったせいで不景気の極みじゃ」

「教会が? なぜだ?」

「神なんていないってことさ。小学生でもわかるぜ、ハッハー!」

「どうやら、喉元過ぎれば熱さを忘れるらしい。奴がいた頃は、民衆も神にすがりたかったのじゃろうが……ひとたび災いが去れば、誰も寄付しようとせん。寄付は減ったのに対し、施しは前と同じかそれ以上を求められるようになった。これでは蓄えもあっという間に尽きてしまうわの」

「それでか。教会が最近、何やら怪しげなものを売り始めたというのは」

「神の国への入場許可証だぜ!ハイル!ゴッド! 分かる? 『ハイル』が『入る』に掛っている、この高等ジョーク!」

「免罪符のことじゃろう。でもしょうがない。ワシら(多分、この『ワシら』にクリフトは入っていない)も座して死を待つ訳にはいかんからの。信憑性のないお札を売らないと、もはや、やっていけん」

「なるほど。そういうことだったのか」

「謎は全て解けた!てか?」

「じゃが、ダンジョンに行く理由が、ワシにはどうしても分からん者が、一人おるな。あのトルネコの息子はどうしてダンジョンなんかに行きたがるのじゃ?」

「父親を守るため? それくらいしか思いつかん……一つだけはっきりしているのは、理由は何であれポポロが助けてくれたおかげで、自分は今こうして喋っていられる、ということだ」

「おお、神よ、迷える子羊を導き給え!」

 

 

 広場は、すでに今晩の祭りの準備が整っていた。そこここに出店や出し物の屋台が軒を連ねている。今日は祭りの最終日だろう。だが、自分にはあまり関係はない。

ポポロは寂れた商店街の中にある、小さな公園へと足を踏み入れて行った。

「やっぱりここにいたんだね」

 ポポロと同じくらいの年の少女が話かけてきた。いわゆる、幼馴染というやつだ。昔はこの公園にまだ母親(の振りをしていただけだろうか? 今となっては分からないが)のネネに連れられてよく遊んだものだった。今も法律上は母親だろうが、自分の心の中ではもう認めてはいなかった。

 「ポポロ君、またダンジョンにいくの?」

 「うん、あたりまえだよ。まだ諦めちゃいない」

 「ふーん……」

 武器屋の少女は半ば興味がなさそうな感じだった。以前はそんなことはなかったのに…

 「わたしね、引っ越すことになったの」

 別に付き合っているわけでも、好きな訳でもなかったが、急にいなくなると聞かされると心の中に穴が開いたように感じた。

 「あと少しで何とかできそうなんだ。それに……ここでやめたら今まで頑張ってきたことが無駄になっちゃうじゃないか」

 「ポポロ君が商店街のために必死になってくれたのは、みんな覚えていてくれる。だから無駄なんかじゃないよ」

 「負けたら、何の意味もないんだ」

 そう言いながら、ポポロはまだ幼いころ、この公園でネネと一緒に遊んでいたことを思い出した。ここで、母親を追いかけて地面に転んだことも。

 「そんなことないよ……ポポロ君、なんていうか……最近ちょっと変だよ……」

 「ばくは変でもないし狂っちゃいない。むしろ、おかしいのは君らの方だよ。トルネコ商会に客を全部持っていかれて、悔しくないのかい?」

 「悔しいけど……どうしようもないよ……」

 「だいたい、引っ越しして武器屋はどうするんだよ?」

 「店をたたむって……」

 「クソッ」

 ネネは夕方の残照の中、黒い塊と化してポポロの前に屈みこむ。そして、その温かい手で、擦りむいた膝の痛みに泣きじゃくる息子を引っ張り上げるのだ。

 「店を整理したお金を元手に、新しい街で次の仕事を見つける間の生活費にするらしいの。わたしの家だけじゃないわ。みんなもう、この街で商売するのは限界だって…」

 「あいつら、ここをどうするつもりか知ってるかい?」

 「『あいつら』って……それにはポポロ君のお母さんも含まれてるんじゃ……?」

 「あんな奴はもう母親じゃない」

 「やっぱりおかしいよ。たった一人のお母さんなのに」

 「母親だからだ。母親だからこそ、必ず倒さなきゃならないんだ!」

 「………」

 服に付いたほこりや砂利を払いながら、ネネはポポロによく言い聞かせた。

 「最後に教えといてやるよ。あいつら……この商店街を全部潰してカジノやホテルを建てる気なんだよ」

 「そうなんだ……」

 「それだけ? 言いたいことはたったそれだけ?」

 ――ポポロ、立派な大人になるには、自力で起き上がれるようにならなければ駄目よ。泣いてもいい。けれど、次からは自分で起き上がるの。ママはもう手伝わないからね、分かった?

 「もう、つかれたよ……悔しいけど、わたしにはもう、どうしようもないんだもん……」

 ポポロが泣いていたのは、転んだ痛みのためではなかった。そのままネネが自分を置き去りにして、どこかに行ってしまいそうだったから、泣いたのだった。

「ぼくは最後まで戦うからな。そして絶対、やつらをここから追い出してやる」

 だが、その日以降、本当にネネがポポロに手を貸すことはなかった。だから、その続きの言葉もよく覚えている。

 「ポポロ君……」

 ――ママはあなたに立派な大人になって欲しいの。周りの人たちの模範になるような、立派なことをする大人にね――

 「絶対に、だ」

 

 

 クリフトのお祈りが終わったと同時に、トルネコが自宅へ帰って来た。その後ろには神に導かれし子羊、マーニャとミネアの姿もあった。

 ただし、導いてきたのはクリフト専用の神でしかなかったが。

 「これでメンバー勢ぞろいだぜ」

 「あら、二人ほど足りないんじゃない?」

 今しがたルーラで3人を運んで来たミネアが、その神のご宣託に疑問を呈した。

 そう、確かに、あの時いてここにいない者が二人いる。アリーナと勇者の二人だ。

 

 

 広場の向こうから見ただけなので、誰だかはっきりとは見えなかったが、確かにその人物が自分の家の中に入って行ったことぐらいは見えた。青い三角帽を被ったその人物は、遠目からでよく分からないが――身長が2メートルくらいありそうな感じだった。

 

 

 「あんな奴、来るわけないじゃないか。ねぇ、おじさん」

 「そうだな。勇者なら今頃ハッピーエンドの真っ最中だ。邪魔しちゃ悪いからな。アリーナは連れてこない。お前と約束したからな」

 「どうしてよ? けっこうな戦力になると思うのだけれど」

 「とにかく、アリーナ姫なんて奴は、絶対に来ないんだ!」

 妙に激しい言いざまにミネアは一瞬たじろいだ。マーニャが――ミネア、もうやめときなって、こいつ基地外だから――と耳打ちしようとしたとき、突然後ろの扉を開けてトルネコの家へ入ってくる者がいた。

 「酷いなぁ、“あんな奴”なんて。せっかく苦労して遥々やってきた、ていうのに」

 

 

 開いた扉の向こうには、皆の見知ったアリーナ姫の端正な顔があった。だが、その下の体は―― 

 

 

 「何しに来たんだ……この化け物め!」

 クリフトが思わず椅子から立ち上がり、麻薬以外のことでは珍しく激しい口調で言い放った。

 「もう、クリフトも素直じゃないなぁ。本当はボクのこと好きなんでしょ」

 可憐な声と台詞とは裏腹に、その体には化け物としか呼びようがないほどの筋肉が、パンク寸前まで詰め込まれていた。

 「出発する前に一言あいさつしてくれればよかったのに」

化け物の姫がそう言いながら家へ一歩足を踏み入れると、安ものの床材はギイギイと情けない音を立てて軋んだ。

「おじさん、約束が違うじゃないか! こいつだけは……絶対に連れていかないって約束開いたはずなのに……!」

「なんだか事情はよく分からないけど、ボクが勝手についてきただけだから、関係ないよ」

 クリフトはアホみたいに口を開けながら、怯えた目つきでトルネコの方をチラッと見た。満腹度ゼロのときにモンスターハウスのど真ん中に放り込まれた者よりもどうしようもない目つきだとトルネコは思った。

 「だいたい……おじさんはルーラで来たんだぞ! 尾行なんてできるわけ……」

 「あぁ、そのことかぁ」

 またアリーナが一歩クリフトへ近づく。それに合わせて一歩後退するクリフト。

 「飛んで行った方向を見て、だいたいの位置を把握してからキメラの翼を使ったんだよ」

クリフトは生涯で2回、キメラなんていなければ、と願ったことがあるが、今日はその記念すべき第一回目となった。

「まあ、そういう訳で、二人の愛の前にはどんな障害も無意味なんだよ」

迫りくるアリーナだったが、もうクリフトの背中は壁とくっついている。

 さらに近づくアリーナ。

その場にいた者は、トルネコも含め何もしなかったのだろうか? いや、そうではない。もはや、死期の近づいた老人を見送る心境だった。避けようない死神の接吻……

トルネコですら、2メートルを超える筋骨隆々たる死神を、ただ見上げることしか出来なかったのだ。

「こっちに来るなあぁぁぁぁ!!」

雄叫びを上げながら、逃げ場を失くしたクリフトは、自分が座っていた椅子を愛の死神に向かって投げつけた。

だが、椅子で死神が倒せるだろうか?

 

 

世の中には、儚いものが散りゆく様の比喩として『岩に卵をぶつける』とか『せんべいにハンマーを振り下ろす』といった表現があるが、今、目の前で正にその通りのことが起こった。

とっさに防御したアリーナの鉄腕に当たった椅子は、戦車に轢かれた三輪車よりあっけなく、元の木材へと還っていった。

 

 

「あれ?」

 防御した腕を下げた時には、壁の前にクリフトの姿はなかった。その代り、視界の隅には、すでに階段を駆け上がろうとする神官の姿が映った。

アリーナは黙ったまま猛スピードで階段を跳躍し、クリフトを追いかけて行った。

 

 

「で、どうするの?」

 マーニャがタバコをくわえ、メラで火をつけようとした。

「ま、追いかけるしかねえだろ」

 トルネコの言うとおりだった。

「それと」

 トルネコは点火の前のたばこを素早くとりあげた。

「ここは禁煙だぜ。ネネが後でうるさいんでね」

 

 

 ポポロが帰ってみると、家の中は空だった。どうやら、みんなは2階に行ったらしい。上で物音がする。

 

 

「ねえねえ、この扉、壊していいでしょ。後で弁償するから」

 扉の向こうではクリフトが恐怖に震えながら神に祈っていた。トルネコ達が上って来るわずかな間に、この状況から助け出してくれれば麻薬を止めるだの、エロげーをやめるだの、免罪符売りませんだのと、守れもしない約束を神といくつか交わしていた。

「他人の家のものを壊すように教育した覚えはない」

 ブライが厳しく言い放った。

「勇者なんて勝手に壺割ってたし、別にいいじゃん。愛のためなら仕方ないでしょ?」

「駄目ですぞ。それに、クリフトもそんな物を壊すような人になって欲しくないはずです。のお、クリフト」

「あ、あぁ、そうだ。その通りだ……他人の家のものを壊すなんて最低だ! もし入ってきたら、自分で自分にザキをかけてやる」

 しかし、まだアリーナはドアノブから手を放さない。アリーナのオーガボディを前にすれば、ドアはいかにも頼りなかった。

「もういいじゃん。そんな堅いこと言わずにさあ、どうせ弁償してまた新しいのにしてあげるから」

「それも駄目ですぞ」

「どうして?」

「我が国の財政状況からして、そんなものに出す金は残っとらんのじゃ。だから姫さま、諦めてくだされ」

「分かった、諦めるよ」

クリフトはようやく安心できるかに思えた。

「その代わり、クリフトが出てくるまでずっとここで待ってるから。それならいいでしょ?」

 流石のブライも、そこまでは止められなかった。

 クリフトは、もし神が目の前に現れれば、ザキを連発してやりたいと思った。

 

 

 2階で見た光景はポポロにとっては最悪だった。

 何せ、自分の部屋の前にどこぞの勇次郎も真っ青な巨漢、いや男ではないが、とにかくそんな人間がいて、さらに自分の部屋の中には、あの狂った神官が籠城しているというのだから。

 

 

「三日前だと? 我らは一体何日ダンジョンにいたのだ? 計算が合わんぞ」

 ライアンが珍しく驚いて言った。

「あぁ、そうだ。出発したとき、町のやつらが祭りの準備をしていただろ。それは覚えているな?」

 ライアンは軽くうなずいた。

「その祭りの最終日が今日ということはだ、俺たちがダンジョンに潜ったのは、逆算して3日前ということになる」

「しかも、昨日は地上にいたから実質2日ということか」

 トルネコ達は籠城したクリフトと包囲したアリーナを放っておいて、とりあえず一階のテーブルに集合した。おそらく、ここのテーブルを複数人数で使うのは何年かぶりの快挙だろう。普段の食事も、もはや一緒に摂ることはなくなっていた。

「ワシも聞いたことがあるな。ダンジョンの中は異世界だから、時間の進み方が違うという」

 外ではもう夕日が沈みかけていた。それに、祭りの楽の音の演奏が遠くから聞こえる。夜の本番に向けて最後の練習をしているのだろう。その音色も、なぜかこの家の中では物寂しく聞こえた。

「逆に、こっちで何週間も経っているのに、ダンジョンの中では2日や3日、てこともあるらしいぜ」

 退屈そうに聞いていたマーニャだったが、話がトルネコの自慢話になりそうなので先手を打って口を開くことにした。

「わたしから一つだけ聞きたいことがあるのだけれど」

「なんだ? これから行く所にアンタの大好きなカジノはねぇよ。あと、お菓子は300Gまでだ」

「茶化さないで真面目に答えて欲しいのだけど。それだけ聞いたらわたし、外に買い物に出かけるから、後はつまらない自慢話でも好きなだけしてくれていいわよ」

「俺はいつだって真面目だぜ。んで、ききたいことっていうのは何だ?」

「もう分かってるんでしょ。この場の全員がききたくてしょうがないことじゃない? 一体、ダンジョンの奥には何があるの?」

 あけすけな物言いだが、それは確かに皆が聞きたいことだった。それが命を賭けるに値しないものならば……いや、トルネコがこれだけのメンバーを集めて大がかりな準備をしている時点で、それはないだろうが……顔には出さないが、皆、心の奥では一抹の不安を感じていた。

「某も聞きたいと思っていた。教えて欲しい。今こそ、話をするに絶好の機会ではないか」

「だが、まだだ。まだ言えねえ」

「ふざけないでよ!」

 マーニャの振り下ろされた拳で机が揺れた。もう、夕日はだいぶ沈みかけている。

「いつでも真面目なんじゃないの? だったらもう少し真面目に答えてよ!」

「トルネコ殿」

 気まずくなった空気の中、ライアンは静かな口調で問いかけた。その声音にはもしかしたら労わりの気持ちさえこもっているかもしれない。

「そろそろ教えてくれてもいいのではないか? ここにいる者は、今さら他人に秘密を漏らしたりするような裏切り者でもない。なにせ、一度は互いに命を預けて戦った仲ではないか。それに、もう察しはついているだろう、我々の危機的な状況を。もうどの道、この探索に賭けるしかないのだ。賭けの前に、その内容を教えてくれてもいいではないか?」

 やがて窓から差し込む夕陽の断末魔もゆっくりと消えてゆき、トルネコは鉄のように密度のありそうな真黒な肉塊と化した。

「明日だ」

 腹の底から絞り出すようだった。

「明日の早朝、出発前に言おう。明日までにもう一度よく考えろ。それでも今回の探索に賭けたいと思う勇気ある者は、ここにもう一度集まれ。今、俺から言えることはそんだけだ」

 真っ黒になったトルネコは椅子から立ち上がると、玄関の方に歩いて行った。

「どこに行くのだ?」とライアン。

「明日の準備さをしに、またネネの店に行くのさ。なんせ、残っているのはあのワインだけなんでな」

 トルネコが立ち去った後、残った者は特に何も言い交すことなく、それぞれ解散していった。クリフトとアリーナを除いては。

 




ギャグが古いね・・・
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