最初と二つ目は潤とりみが付き合ってからの話。
最後は載せようとして辞めた話となっています!
楽しんで頂けたら幸いです。
1話
夏休み最終日。世の中の学生にはこの言葉は聞きたくない言葉の上位にはいるに違いない。宿題を終えてない者は「有咲~!助けてぇ~!」となる。潤も今まではそうだった。しかし、今年は厳しすぎる家庭教師の紗夜とこの夏休みで彼女となったりみのお陰で余裕を持って過ごすことが出来た。そう、余裕を持っていたはずであった。
「ねぇ?なんであんな事したの?」
潤は今、自室にて正座をしている。目の前には可愛い彼女であるりみが立っていた。いつもおどおどしていて、優しい彼女だが、今はなりを潜めている。
「り、り、りみ?お、落ち着いて?な、な、なんのこと!?」
覇気をまとったりみに「(りみって怒るとこんなに恐いの~!)」と思いながら、潤は自分の行動を思い返す。夏休み最終日と言うことで、2人はデートをしており、商店街を歩いていた。その最中に、ハロー、ハッピーワールド!がゲリラライブをしていた為、りみと2人で観た。ライブ終了後に、挨拶でもと、片付けをしていたハロー、ハッピーワールド!に近づいて、潤は前から好きだったミッシェルに抱きついた。
「(そっからりみの機嫌が悪いんだよなぁ…。) 」
潤は自分の行動を思い返してみたが、何処が悪いのか分からない。
「(で、でも、何処が悪いか分からないなんて言ったら、火に油を注ぐような物だ…。)」
潤は「う~ん。」と考えるがやはり、全く思いつかなかった。
「なんで、うちが怒ってるのか分かってる?」
「ご、ごめん…。わ、分からない…です。」
「そっか…。なら、ハッキリ言わなアカンかなぁ?」
いつもは恥ずかしがって使わない関西弁を惜しみなく出すりみに潤は震え上がっていた。
「なんで、美咲ちゃんに抱きついたの?」
「はい?美咲ちゃんって、奥沢さんの事だよね?僕が抱き付いたのはミッシェルだよ?」
潤はキョトンとした。「(なんで、ここで奥沢さんの名前が出るの?)」と思っていた。
「(…え?潤くん知らないの?いやいや。それはない…よね?で、でも、本当にキョトンとしてる…。ミッシェルの中身が美咲ちゃんって本当に知らないの?)」
りみは混乱していたが、潤の表情から嘘を言っているように思えなかった。
「潤くん?か、確認なんだけど…。ミッシェルの中身が美咲ちゃんって知ってた?」
「ん?」
更にキョトンとした潤を見て、りみは「(本当に知らないんだ。)」と思っていた。
「えっと…。し、知らなかったのに怒ってご、ゴメンね。で、でも、着ぐるみの中って誰が入ってるか分からないんだから…。そのあまり抱き付かない方が…。」
りみは過去の自分の行動を棚に上げて言った。
「…りみは何を言ってるの?」
「え?」
「ミッシェルはミッシェルだよ?中に人って?」
「へ?」
さっきまで、潤がキョトンとしていたが、今度はりみがキョトンとした。すると、りみのスマホがメッセージの受信を知らせた。内容をちらっと確認すると美咲からであった。
“りみ。さっきはありがとう。
一宮さんだけど、ミッシェルの中身はいないって思ってるから、抱き付いてきたこと怒らないでね?
私も、びっくりはしたけど、怒ってないから。”
りみは内容を読むとりみは力が抜けたように座り込んだ。
「りみ?どうしたの?大丈夫?」
「う、うん。大丈夫。」
「何かあったの?」
「ううん。本当に大丈夫だから。少しだけ疲れただけだよ。」
りみは怒っていたことがバカバカしくなっていた。
「疲れた?暑かったからかな?じゃあ、どうぞ?」
潤が、正座を崩し、胡座を組むと太ももをポンポンと叩いた。
「へ?」
「膝枕だよ?少し横になったら?」
「あ、ありがとう。」
少し照れながらもりみは潤の言葉に甘えた。りみが横になったのを見ると、頭をポンポンし始めた。
「うん…。」
りみが気持ちよさそうに声をだすと、潤は微笑み、
「少し寝たら?」
と言った。
「大丈夫だよ。ありがとう。寝るの勿体…ない…かな。潤君とお喋り…したいし…。」
とりみは言ったが、語尾は段々と声が小さくなり、そのまま「すーすー」と静かに寝息を立てた。
「(寝付き、凄く良いなぁ~。)」
と潤は思いながら、幸せそうに眠る彼女を写メに納めた。
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新学期が始まって2週間が過ぎていた。りみは新学期が始まる前から1つだけ不安に思っていることがあった。それは「潤に会えなくなる。」と言うことだ。りみは花咲川女子学園という女子校に通っている。一方、潤はそこら辺にありそうな普通の進学校(共学)に通っている。つまり、2人は違う学校だ。更に、りみにはバンド、潤にはバイトがある。その為、忙しくてすれ違いになるのではないか、と考えていた。しかし、りみの考えは杞憂に終わった。
新学期が始まり2週間が経とうとしていた。この2週間、りみは潤と毎日会っていた。それも、朝と夜に。
「りみちゃん。潤を起こして貰ってきていいかしら?」
麻里さんがリンゴを切りながら言いました。麻里さんの包丁捌きは凄くて、リンゴの皮は1回も途切れる事なく下へ伸びていました。
「分かりました。」
私がトマトを切る手を止め、エプロンを外し、彼の部屋に向かいながら考えていました。私の彼は早起きがあまり得意ではないと思っています。スマホのアラームはセットしているみたいですが、起きた試しがありません。まだ付き合う前にモーニングコールを頼むくらいです。本人も自覚はあるのだと思います。そんな事を考えていると、潤の部屋に着きました。
「潤くん?起きて?朝だよ。」
彼の体をユサユサと揺らすと、布団の中から「うぅ…。ん?」と声が聞こえました。そして、彼が布団からひょこと顔を半分だけ出し「りみ?…おはよ。」と言いました。
「おはよう。朝だから起きて。」
と彼に言います。2週間、朝はこのやり取りをします。最早、私の中ではルーティーンになっています。しかし、この日は少し違いました。
「り~み。」
「きゃ。」
彼が私のことをギュと寝転びながら抱き締めて来ました。寝ぼけているのか分かりませんが、こうやって甘えてくる彼を始めて見た為、驚いてます。
「じ、潤くん?は、早く支度しないと…。」
「…もうちょっとだけ。」
そう言って甘えてくる彼はとても可愛いです。しかし、まだくっついたりする事に照れがある私は段々と顔が暑くなるのを感じました。
なんとか、彼を起こし、台所に向かい、再び麻里さんのお手伝いをします。私が毎日、朝と夜に来ている理由は料理を覚える為です。以前に「料理、頑張るから」と、この場所で彼に言った事を麻里さんは覚えて下さっていて、「毎日手伝ってくれたら嫌でも覚える」と言い、こうして来ている訳です。この前、この話をPoppin`Partyの皆に話したら「通い妻だ!」って散々言われましたが…。
「…おはよ。」
目を擦りながら彼が起きて来ました。彼が起きてくると、私はコーヒーの準備をします。以前にプレゼントをしたマグカップにコーヒーを注ぎ、彼に持って行きます。
「ありがとう。りみ?料理は慣れた?」
「まだまだだよ。」
私が苦笑いしながら答えます。
「りみちゃん!こっちはもう大丈夫だから潤と食べてね?」
「あっ。すみません。では、頂きます。」
オレンジジュースを1口飲んで、ロールパンにかぶりつきます。その間も、麻里さんはヨーグルトやサラダ、フルーツなどを持ってきてくれます。
「ねぇ潤?」
麻里さんはニヤリと笑って彼に声をかけます。この表情を私はよく見ます。麻里さんが彼をイジる時によく見る表情です。
「ん?」
「潤って、急に朝弱くなったよね?」
「なっ!」
麻里さんの発言に彼は罰の悪そうな表情をしています。
「今まではちゃんと起こさなくても起きてたよね?えっとー。私の記憶が正しければ2週間前から急に起きれなくなったよね?」
2週間前と言うと私が麻里さんに料理を習い始めた時です。何か関係があるのかな?
「…別に。そうだっけ。」
付き合い始めてから1ヶ月ぐらいになります。それくらいになれば彼の癖の1つや2つは分かります。今、「別に」と言いながら、右の方を見る時は図星の時です。
「あっ!そっか!りみちゃんが料理の勉強する為に来始めた時から潤は急に朝が弱くなったのか!そっか!」
「…別に。」
また図星だったみたいです。
「もう、りみちゃんに起こして貰いたいからって、わざと朝寝坊してるんでしょ?」
「っ!」
「じゅ、潤くん?わ、私は潤くんを起こすの楽しみにしてるから、ぜ、全然大丈夫だよ?」
顔を真っ赤にした彼に私は言いました。そうすると彼はパッと顔上げました。
「よ、よろしくお願いします。」
そう言う彼に私は満面の笑みを浮かべ、「うん!」と言いました。
こんな幸せな朝がこれから先も続きますように…。
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第2回ガールズバンドパーティー終了後、潤は紗夜からりみは他のバンドの質問攻めから逃げていたが、その後、あっさり捕まり、控室に連れ戻されていた。
「ねぇ~!りみちゃん!潤君になんて告白されたの?」
このメンバーの中で1番興味津々のひまりがりみの横に来て聞いた。
「ふぇ!?ひ、秘密…かな?」
りみは部屋の隅で正座をし、紗夜に怒られている潤を見て、助けを求めたが、どうやら無理そうだった。
「えぇ~!良いじゃん!」
りみの腕を掴みながらひまりは再び聞いた。腕を掴んでいるのはりみが逃げない為だ。
「こら!ひまり!りみが困っているだろ?りみゴメンなぁ。」
「巴は気にならないの!?」
「私は気になるかな~☆りみ!色々協力したんだから教えてよ!」
「り、リサさん!?」
りみは困り、辺りを見回すが、全員「気になる。」といった表情で見ていた。ひまりを止めた巴も、気にはなっているみたいだった。
「(だ、誰も助けてくれない!)」
りみは顔を赤くしていた。頭の容量は限界ギリギリで、湯気が出そうなくらいだった。
「りみりん?言った方が楽になるんじゃないかな?」
沙綾が苦笑いしながら言う。
「さ、沙綾ちゃんまで!…わ、分かったよ!い、言うよ?」
りみがわたわたしながら言うと、先程まで騒然としていた部屋が静かになった。
「つ、つ、月が綺麗ですねって…。」
りみが静かに答えると、爆笑する者、「?」を浮かべる者、「へぇ~。」と関心する者と様々な反応を見せた。
「りんりん?どういうこと?」
「あこちゃん…。あ、あのね…。」
「あはは~!ま、マジか!一宮さんってロマンチストかよ!あはは!」
「あ、有咲ちゃん!?わ、笑いすぎだよ!」
一気に騒然となる部屋。
「えっと…。夏目…漱石だったわよね?」
千聖がボソッと呟く。
「そうさ!千聖。夏目漱石の言葉を使うとは…。儚い…。」
「私は貴女に聞いてないわよ?かおちゃん?」
「か、かおちゃんはよ、よしてくれ。」
皆がそれぞれやりとりをしている。その最中も潤は説教を受けていた。
「潤さん!何回、同じ事を言ったら…フッ…。わ、わ、分かる…フフッ。」
「紗夜姉さん?」
「ご、ごめんなさい。…フフッ。」
突然笑い出した紗夜に潤は不思議に思った。
「フフっ。つ、月が綺麗って。フフフフ…。」
「なっ!なんで、紗夜さんがそれを!」
「今、牛込さんが…フフっ。皆に聞かれて答えました…フフっ。」
「…う、嘘っ!」
潤が慌てて、りみの方をみると、気付いたりみはゴメンと手を合わせていた。
「潤?月が綺麗って言ったって本当かしら?」
「み、湊さん?ほ、本当…で…す。」
「そう。…今度、歌詞に使って…」
「勘弁して下さい!」
とんでもない事を言い出した湊に潤は慌てて止めた。
「そう。残念だわ。」
そう言うと、友希那は去って行った。
「みんなー!それくらいにしてあげて!潤君が可哀想だから!」
まりなが手をパンパンと叩きながら言う。
「潤君がそう言いたくなるくらい綺麗な満月だったんだよね?」
まりながりみに聞く。
「…は、半月でした…」
「りみ!?」
バカ正直に答えるりみに潤は焦ったように叫んだ。
「あはは!は、半月って!一宮さん、せめて満月で言ってよ!」
有咲は腹を抱えながら再び爆笑した。他のメンバーも有咲のように爆笑する者もいれば苦笑するメンバーもいた。
「…もう…嫌…。」
潤は頭を抱えて呟いた。その後も、潤とりみはイジられ続けたのはまた別の話。
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今更かも知れませんが、潤のプロフィールを載せます。
名前: 一宮 潤(いちみや じゅん)
年齢: 16才 高校1年生
学校: そこら辺にある普通な高校
身長: 日本の男性の平均身長
体重: 重くもないが軽くもない
趣味: 寝ること
成績: 平均点ジャスト
こんな感じですかね?
ホントに普通ばっかりになっちゃいましたね笑
以上、短編集でした。
☆4のりみを無事に引けました!なんと10連で!
テンションMAXです!
今後ですが、新しい小説を書こうか、潤とりみの小説の続きを書こうか、両方一緒に書こうか悩み中です…。
とりあえずは、日常の中にチョコより甘い香りの短編集とかを書けたら書こうかなと思っています。
今回、2つ目の小説では書き方をかなり変えてみました。
りみ目線、難しい…(;´д⊂)
おかしいとこだらけだと思いますがご了承下さい。