日常の中にチョコより甘い香りを   作:ぴぽ

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第4話

「そこのカップル!只でさえ暑いのにさらに暑くしやがって!野菜安くしとくよ!」

「あらぁ~!可愛いカップルだね~!今日は豚肉が安いよ!」

さすが商店街と言ったところ。少し歩くだけでお店から声をかけられてしまう。しかも、カップルと連呼されていた為、りみの恥ずかしさはMAXになっていた。

「う、牛込さん、大丈夫?」

「うぅ…。恥ずかしい…。やっぱりカップルに見えるのかなぁ?」

りみは目をウルウルさせながら潤を見上げながら言った。

「(ちょっと待って!そ、その顔は反則だよ!)」

「ま、まぁ、男女が2人で歩いていたらカップルに見えてしまうんじゃない?」

と潤は目を反らしながら言った。潤の顔が赤いのは暑さのせいだけでは無いはずだ。

「と、ところで!パンどうしよ?どこで食べる?」

「どうしましょうか?ご、ごめんなさい、私も考えてなくて…。」

2人は商店街の真ん中でう~ん。と悩んでしまった。

「(公園は絶対暑いし、かと言ってどっちかの家はなんか違うし。う~ん。)」

潤が悩みながらチラっと見るとりみも同じように悩んでいた。

「一宮さん?どうしましたか?」

「うわっ!」

「きゃっ。」

後ろからいきなり声をかけられて潤はビックリした。りみは潤のビックリした声にビックリした。

「ご、ごめんなさい。驚かすつもりは無かったんですけど…。」

「なんだ、羽沢さんでしたか。本当にビックリした。」

声を掛けてきたのは羽沢つぐみ。家は商店街の中で羽沢珈琲店をしている。

「一宮さんってりみちゃんと仲良かったんですね。ところで、何か困ってたみたいですけど、どうしました?」

とつぐみは潤に聞いた。ちなみに、つぐみはAfterglowのメンバーでキーボードの担当だ。なので、CiRCLEでバイトをしている潤とは顔馴染みなのだ。

「ちょうど良かった!羽沢さんこの辺りの事詳しいですよね?牛込さんとパン買ったんだけど涼しい場所知らないですか?見切り発車で買っちゃって、食べる所まで考えてなくて。」

と潤が言うと、

「う~ん。そうですね…。うちの店来ますか?」

と少し考えてつぐみは言った。つぐみの発言に潤もりみもビックリし、

「いやいや!悪いですよ!」

「そ、そうだよ。お店に持ち込んで食べるって…ダメなんじゃないかな?」

と2人は言った。

「大丈夫だと思いますよ!今、あまりお客さんいませんし。父には私から言いますので。」

と言った。

「本当に良いのかなぁ?」

とりみは潤を見て言った。

「う~ん。お言葉に甘えよかっか。」

と言い、潤はつぐみを見た。

「羽沢さん。すみませんが、宜しくお願いします。」

「全然、大丈夫ですよ!では、行きましょうか。」

 

―――――――――――――――――――――

「ひーちゃん。元気だしなって~。」

「モカは良いよね!全然太らないし!世の中不公平過ぎるよー!」

「だって~モカちゃんはひーちゃんにカロリー送ってるし~。」

「モカ酷い!」

「でも~。ひーちゃんの場合~。太っても~。カロリーは全部胸に行ってるから~。大丈夫だよ~。」

「フォローになってないし!」

羽沢珈琲店ではこの時間帯はお客が少ない。その事を良い事にAfterglowのメンバーである上原ひまりと青葉モカは騒いでいた。話してる内容はいつもと変わらないのだが…。

「はぁ~。こんなに太ったんじゃ彼氏なんて出来ないよ~。」

とひまりは机に伏せて叫んだ。モカはそんなひまりを無視して羽沢珈琲店のオススメであるケーキに夢中になっていた。

「ただいま。お使い行ってきたよ。」

と言いつぐみが帰ってきた。つぐみは買ってきた物を父親に渡して、買ってきたパンを店内で食べていいかどうかを聞いていた。父親からOKが出ると、つぐみは店先にいた2人に大きく手で丸を作り大丈夫である事を伝えた。

「あ。大丈夫みたいだね。」

「う、うん。で、でも本当に良いのかな?」

と潤とりみは席に座った。

「とりあえず、飲み物頼もう?何も頼まないのは悪いし、何より喉渇いたしね。」

「う、うん。私も頼みます!」

と会話をしながら2人でメニューを覗き込んだ。

「…ねぇねぇ。モカ?どう思う?」

「モカちゃんはありだと思うよ~?」

「だよね!あの甘い雰囲気!良いなぁ!」

「ひーちゃん。そんなに気に入ったの~?まぁ、モカちゃん的にもこれはサイコーだね~。」

「え?モカがそんなに興味もつなんて珍しいね?」

「え~、そ~う?確かに、モカちゃんはパンら~ぶ~だからケーキにここまで興味もつのは珍しい…」

「ち、ちょっと待って!?モカ!?何の話してる?」

「ん~?この羽沢珈琲店オススメのケーキの話だよ~?」

「違~う~よ!モカ!ケーキじゃなくてあっこに座ってるカップルだよ!てか、りみちゃん、彼氏いたんだぁ~!知らなかった~!てか、相手は誰?どんな人?」

ひまりとモカが座っている所からりみの姿は見えるが潤は背中しか見えなかった。ちなみに、潤とりみの席からは観葉植物が邪魔で見えなかった。

「ん~?あれって~?」

流石のモカも気になり、2人の方を見た。フォークをくわえたままだったが…。

「あっ!何か話してる?ちょっと聞いてみよ!」

「ひーちゃん、盗み聞きはよくないよ~。」

とモカは言ったがひまりには届かなかった。

「牛込さん、決まった?」

「うぅ…。ご、ごめんなさい。めっちゃ悩んじゃって…。」

「大丈夫だよ。ゆっくり考えて!」

「うぅ…。ちなみに、潤君は何に決めました?」

「僕?僕はアイスコーヒーだよ。てか、家でもお店でもアイスコーヒーかお茶くらいしか飲まないんだよ。」

「そうなんですね~。なんか大人な感じでカッコいい!」

「え、うん?か、カッコいいかな?」

「はい!そう思いますよ!」

りみの真っ直ぐな言葉に潤は照れてばかりだった。

「モカ聞いた?カッコいいだって!良いなぁ!あんな会話してみたいよ~!」

「ん~。ひーちゃんはあの男の人、誰か気付いてないの~?」

「モカ!?分かるの?」

別の席の2人はコソコソと話していた。

「コーヒーの話してたら私も飲みたくなってしもうたから、アイスカフェオレにします。」

「了解!なら、注文するね。すいませーん」

「はーい!」

潤がつぐみを呼ぶと、すぐに返事をした。

「えっと、」

「アイスコーヒーとアイスカフェオレですね!」

潤が注文をしようとするとそれより先につぐみが答えた。潤とりみがキョトンとしていると、

「2人の話している声が聞こえちゃってて。すいません。少々お待ちください。」

つぐみがフフッと笑いながら言うと奥に入っていった。

「あはは。聞こえちゃってたみたいだね。」

「ちょっと照れちゃいますね。」

「そういえば牛込さん、時々関西弁が出るけど出身はあっち?」

「そ、そうなんです。中学生まで関西で…。気を抜くとつい出てしまって…。」

「そうなんだね!関西弁可愛いなぁって思っててね。」

と潤が言うとりみは「うぅ…。」と言って顔を赤くした。

「見て見てよ!モカ!りみちゃん顔真っ赤だよ!何て言ったのかな?それよりも!あの男性は誰なの?モカ!分かってるなら教えてよ~!」

「ん~?ヒントは~Afterglowは全員知ってるよ~。」

「Afterglow全員?ますます分からないよー!」

とひまりとモカは盛り上がっていた。いや、ひまりだけ、盛り上がっていた。

「ところで。い、今さら何ですが、疲れて寝坊って言ってましたけど、出歩いて大丈夫だったんですか?」

とりみが心配そうに言った。

「本当に心配かけてゴメンね。疲れているだろうって言ったのは月島さんで別に疲れてるとかじゃなくて只単に寝坊しただけなんだよね。」

と潤が苦笑しながら言った。潤の言葉を聞いたりみは少し考えて、口を開いた

「あの!迷惑じゃ無ければ、わ、私が朝電話しましょうか?」

「へ…?」

りみの衝撃的な発言に潤は固まってしまった。

「や、やっぱり迷惑でしたよね?」

とりみは言うと潤は我に帰り、

「いやいやいやいや!僕は迷惑なんてないよ!ただ、牛込さんの迷惑になるんじゃない?」

「ちなみに、何時頃起きられるんですか?」

「8時くらいだけど。」

「だったら私絶対に起きてるので大丈夫です!ダメですか?潤君にいっぱい助けて貰っているから私も何かしたくて!」

とりみは言った。潤はう~んと少し悩んだが、女性からの厚意を無駄に出来ないと考え

「じゃぁ、お願い出来るかな?本当にゴメンね。」

と言った。

「任してください!」

とりみは嬉しそうに言った。

「それにしても、牛込さん早起きだね。」

「早起きしないと山吹ベーカリーのチョココロネ売り切れてしまうんです。」

とりみは言った。潤は

「(チョココロネ中心の生活なんだ。)」

と思ったのは内緒である。

「…モーニングコール良いなぁ。」

「ひーちゃんはあの男の人が誰か考えるか盗み聞きするかどっちかにしたら~?」

「だってー!両方気になるんだもん。」

「だったら話掛けたらいーじゃん~?」

「じゃ、邪魔したら悪いよ!」

「じゃぁ、私話しかける~。お~い!いっくん~?」

「も、モカ!?」

ひまりは慌てて止めたが時すでに遅く「はい?」と向こうから返答がきた。

 

―――――――――――――――――――――

突然「いっくん!」と声が聞こえたかと思ったら目の前で喋った潤君が「はい?」と返事をした。声のした方をみるとAfterglowのメンバーの上原ひまりちゃんと青葉モカちゃんがいた。つぐみちゃんもAfterglowのメンバーだから遊びに来てたんだね。

「(うぅ…。せっかく潤君と楽しく喋ってたのに…。って、私…。今、嫉妬してた?何で嫉妬?)」

とりみが考えているとひまりとモカが近づいてきた。それと、別の方からつぐみがアイスコーヒーとアイスカフェオレを持ってりみ達に近づいてきた。

「2人ともあんまり邪魔したらダメだよ!」

とつぐみが言った。

「つぐ~。分かってるよ!てか、りみちゃんの彼氏って一宮さんだったんですね!」

「(また付き合ってるって勘違いされちゃったなぁ。でも、何だろ。恥ずかしいんだけど、ちょっと嬉しい?のかなぁ?)」

「つ、付き合ってないですよ!」

と潤が慌てて否定するとりみは少し残念な気持ちになった。

「はぁ~。男女2人で喫茶店に入ればカップルのように見えますが、早とちりしないでくださいね。」

と潤はパンの入った袋を開けた。その瞬間

「あぁ~!山吹ベーカリーのぱ~ん~!」

とモカが言った。

「(モカちゃんのあの反応…。多分、潤君はどれかあげるんだろうなぁ。)」

「青葉さんパン好きなんですか?なら、お一つどうぞ。」

「(やっぱり。優しいなぁ。潤君は…。)」

「いっくん!君を今日から神と崇めよ~。な~む~。」

潤が大袈裟なと言うも、モカの耳には入っておらず、集中してパンを選んでいた。

「なら、このクリームパン……は止めて~、クロワッサンにする~。」

「なんでクリームパン止めたの?まぁいいや。はい。クロワッサン!」

「いっくん!ありがとう!」

とモカは言いながらクロワッサンにかぶりついた。

「ごめん!ちょっとトイレ行ってくるね?」

と潤は断りをいれてトイレに行った。

「ねぇねぇ!りみちゃん!」

潤が席を立った瞬間ひまりはりみに声をかけた。

「本当に付き合ってないの?」

「つ、付き合ってないよ?」

りみの返答にひまりは残念がっていた。

「でも、ホントに仲良しなんだね!」

とつぐみもりみに言った。

「潤君が優しいから私に付き合ってくれてるだけだよ。」

とりみが言うとクロワッサンを食べ終わったモカが口を開いた。

「でも~、好きなんでしょ~?いっくんのこと?さっき、私が声、掛けたときに嫉妬?ぽい視線を感じたし、クリームパンを選びそうになったときも、恐い顔してたよ~?クリームパン、選んだあげたの~?」

モカがそう言うとりみは「うぅ…。」と言い、顔ってこれほど赤くなるんだと言うくらい真っ赤にした。

「な、なんで分かったの?」

と絞るような声でなんとかりみが言うと、

「分かりやすかったよ~?」

とモカがニヤッと笑って言った。

「え!?」

と、ひまりとつぐみが驚いた。ひまりが申し訳なさそうに「邪魔してごめんね。」と言うと

「ううん。私こそごめんなさい。でも、好きかどうか分からなくて。わ、私、男の人、好きになったこと無いから…。」

とりみが言った。

「りみちゃん?嫉妬したりするって、絶対に一宮さんの事、好きなんだと思うけどなぁ。」

つぐみが言うと2人も「うんうん。」と頷いた。

 

―――――――――――――――――――――

「ありがとうございました。是非、また2人で来て下さいね!」

とつぐみが笑顔で言った。

潤がトイレから戻ってくると頭から湯気が出て、顔を真っ赤にしたりみを発見し、「何事!?」と慌てさせた。しばらく話していると落ち着いたが店全体から「見守ってます」みたいな空気がながれ、りみは全然落ち着かなかった。潤はそんな空気など感じる事は無く、落ち着いて楽しんでいた。そんな感じで話していると日も傾いてきたのでお開きとなった。

「家まで送っていくよ。」

と潤が言うと、

「あ、ありがとうございます。」

と、りみが言った。

背中に太陽の日を浴びながら歩いていた。背中から太陽が当たるということは自分達よりも前に影が出来ていた。2つの影は重なることなく伸びていた。

「今日、楽しかったかな?」

と潤は口を開いた。

「楽しかったですよ。どうしました?いきなり?」

「え?いや。途中から僕ばっかり話していたから飽きてたかなぁって思ってね。」

と潤が苦笑しながら言うと

「そ、そんな事無いです!潤君の話面白かったよ。わ、私こそ黙っててごめんなさい。き、緊張しちゃって」

とりみは目線を横に外しながら言った。

「今度は、牛込さんの事もっと知りたいからいっぱい質問するね!」

と潤が明るく言う。

「(やっぱり優しいなぁ。)」

とりみは思いながら「はい。」と答えた。

りみの家の前に到着する。

「あっ、ここです。」

とりみが言うと、潤は家を見ながら

「へぇ~。意外と近いんだね。」

と言った。

「潤君の家はどの辺なんですか?」

「えっと、郵便局とコンビニに近くだよ!」

と言うとりみは納得したようにあの辺かな?と思った。

「今日は本当に楽しかったよ。山吹ベーカリーの場所案内してくれてありがとうね。」

と潤が言うと

「い、いえ。私も楽しかったです。」

とりみも、言った。

「本当にありがとうね。それじゃぁね。」

と潤が帰ろうとすると、

「あ、あの!」

とりみの声が響いた。

「ま、また誘っても良いですか?」

照れたようにりみは言った。

「是非。僕からも誘いますね。牛込さんといると癒されるから。」

と潤も照れながら言った。

 

―――――――――――――――――――――

「潤?」

「潤!」

「…秋帆(あきほ)?」

「またぼんやりして!一緒の高校に行くって約束したのに、そんなんじゃ落ちちゃうよ!?」

「はぁ~。まだ1年以上あるじゃん。そんな慌てなくても。」

「私は大丈夫だけど、潤、ギリギリじゃん!今日から私と勉強するよ!」

「はぁ?聞いてないよ!?」

「だって言ってないもん。」

「はぁ~。分かったよ。勉強するよ。てか、本当に秋帆どうしたの?焦り過ぎじゃない?なんか、秋帆らしくないよ?」

「だって……。私、どうなるか分からないし…………ネェ?ジュン……?」

「うわぁぁぁぁぁ!」

ガバッと潤は起き上がり辺りを見渡した。呼吸は荒く、汗を大量にかいている。

「はぁ、はぁ。ゆ、夢か。びっくりした~。」

ふぅ。とため息をつき本棚にチラっと目をやると写真立てがある。その1つを凝視しながら

「もうすぐ、2年か…。早いなぁ。今の僕を秋帆がみたら何て言うかな?」

と潤は呟いた。

 

 

 

 




第4話でした。
少し、最後は急展開でした。急展開ですよね?笑
今回のイベント10667位でした。
10000の壁はなかなか切れませんね(;´д⊂)
仕事が無ければ…。
ガチャも有咲引けず…。
リサ姉は引きましたよ!リサの☆4は全て持ってるという謎…。
ちなみに、推しのりみちゃんですが…。☆4、1枚も…来なくて辛いです。
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